この特集について
この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわる様々なレポートをお届けします。
SG期間中は毎日、それ以外の期間でも週1度のペースで競艇の魅力をお伝えします
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競艇特集

業務連絡 マニアック軍団様 どれみす様

業務連絡(笑)にて失礼いたします。

名人戦進入クイズで好成績をあげられましたマニアック軍団様、どれみす様、大変恐縮ではございますが、お土産の送付先を

tanakakogyo@hotmail.co.jp

までお送りいただけますでしょうか。すでにお送りいただき、手違いで届いていない場合は申し訳ございません。再送信のほど、お願いいたします。どうぞよろしくお願いします。……4月中に贈るといいながら、今頃になっていてお恥ずかしい限りなのではありますが……(汗)


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トーキョー・ベイ・パイレーツ&エコ!

トーキョー・ベイ・パイレーツといえば、東京支部11名が結成したユニット。平和島競艇の名企画であります。その平和島競艇といえば、今月末に笹川賞を開催するわけですが、笹川賞のタイトルカラーは、グリーンでありますね。グリーンといえば、「緑の地球を守れ!」。すなわち、エコロジー! というわけで、平和島競艇&トーキョー・ベイ・パイレーツは、エコ・プロジェクトに取り組んでいるのであります。

Cimg3865_2  本日、そんなエコイベントが平和島競艇場周辺で行なわれましたよ~。そのイベントとは、ゴミ拾い! パイレーツメンバーのうち、山田竜一、阿波勝哉、蜷川哲平、作間章、齊藤仁、中野次郎が参加し、またファン約40名が参加して、平和島競艇場周辺のゴミ拾いを実施したのであります。朝10時20分に集合したパイレーツ&ファンが4組に分かれて、競艇場から最寄駅である京急・平和島駅まで、大森海岸駅までの歩道に落ちているゴミをせっせと回収。レースを終えたばかりでお疲れ気味(山田ドラゴンは二日酔い気味)の選手たちでありましたが、我らの地球を守るため、真剣にゴミ拾いにいそしんでおりましたぞ。もちろん、参加されたファンの方たちも、選手とのふれあいも楽しみつつ、一生懸命にゴミを探しておりました。いや~、みなさんのその姿勢が素晴らしい!

Cimg3914 それにしても、普段はあまり気にすることなく歩いている平和島競艇場への道ですが、けっこうゴミが落ちているものですな。なかでも多いのは、タバコの吸殻! 圧倒的に落ちているのが、コレでした。喫煙者の私としては、最近の嫌煙の風潮には怒り心頭なのでありますが、しかし一方で喫煙者のマナーも悪すぎ! こんなにポイ捨てしておいて、喫煙権の主張などできるわけないのであります。私、改めて自身の喫煙マナーに思いを至らせた次第でありました。ポイ捨ては絶対禁止! そして、我ら喫煙者が捨てた吸殻を拾ってくれたパイレーツ&ファンの皆様、本当にごめんなさい。作間章も喫煙者だそうですが、「ポイ捨てはいかん!」とおっしゃってましたぞ~。

Cimg3933 パイレーツの皆さん、そしてファンの皆さん、お疲れ様でした。こうしたイベントは、本当に素晴らしい! もっと競艇ファン以外にもアピールしていきたいものですね。パイレーツのこうしたイベントはまた行なわれるかもしれませんから、平和島競艇に注目!(黒須田)


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進入クイズ結果続報!

ども。名人戦終了から早くも4日、ですねえ……。というわけで、進入クイズの続報でございます。

進入クイズの優勝者を改めて、正式に発表いたします。

マニアック軍団さん、おめでとう!

マニアック軍団さまには、名人戦クオカをお送りいたします。

また、H記者のたっての希望により、進入名人位に就いたどれみすさんにも名人戦クオカを進呈いたします。というわけで、お二方は

tanakakogyo@hotomail.co.jp

までご送付先をお願いします。賞金王クイズの当選者の方もあわせまして、今月中に発送作業をいたします。

それにしても、進入予想って楽しくないっすか? 私も出題しながら、またH記者の出題に頭を悩ませながら、楽しんでしまいましたね~。舟券は当たらなかったけど……。というわけで、いずれまたこのような機会があれば、と考えております。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。では~。


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次回はSG戦線第2弾!

2008_0419_0987 ただいま、宮島競艇場は暗闇に包まれ、ちょうど真正面に真ん丸の満月が見えております。うむむ、風流でありますなあ……。皆様、今節もご覧いただきまして、誠にありがとうございました。匠の祭典、競艇名人戦も終了し、春の夜になんだかしみじみとしている我々取材班であります……。

さて、次回は5月27日~6月1日に平和島競艇場で開催される笹川賞! SG戦線が戻ってまいります。というか、笹川賞以降、ほぼ毎月SGがあって、あっという間に賞金王、なんですよねえ。ともあれ、笹川賞は取材班のホームプール。気合を入れて、08年SG第2戦をアツくお送りする予定ですので、どうぞよろしくお願いいたします。

というわけで、取材班も管理解除です。今頃、優勝した田中伸二選手は同期の仲間と美酒に酔いしれてるんでしょうねえ。いいなあ……。というわけで、今節も本当にありがとうございました。次回は平和島でお会いしましょう! 皆様、よいゴールデンウィークを!


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クイズ終了! 優勝者は……!?

 参加者の皆さん、お疲れさまでした~! もう記者室には我々ニフティ班しかいなくなったので、今日は取り急ぎ結果と正解者のみアップしますです!

Q1 5日目の「枠なり進入」は全部で何レースある?(正解:30P)
正解 4個(1、2、7、12R)
正解者:3名(ひげ87さん、マッキイさん、メイリーフさん)

Q2 次のレースの進入をズバリ当ててください(正解:1Rにつき40P)

1R
①富田 章
②鈴木幸夫
③片山 晃
④村田瑞穂
⑤藤井定美
⑥吉本正昭
畠山予想213/456

正解123/456
正解者:8名(どれみすさん、やっちん、山本明人さん、マニアック軍団さん、メイリーフさん、りそまるさん、毒婦さん、タッチスタートさん)※すべて+10P

10R B戦
①桑原淳一
②古場輝義
③吉田 稔
④山口博司
⑤山﨑昭生
⑥関 忠志
畠山予想126/345

正解12634/5
正解者:3名(マッキイさん、りそまるさん、haji-spさん)

11RA戦ボーナスレース(正解60P)
①富山弘幸
②池上哲二
③高山秀則
④大西英一
⑤松野京吾
⑥原由樹夫
畠山予想126/345

正解162/354
正解者:ナシ

Q3 優勝戦は枠なり3対3が有力ですが、本当にそうなるのか。優勝戦の予想進入を次の中から1点だけ選びなさい。

A・123/456……10P
B・1234/56……30P
C・124/356……50P
D・12345/6……70P
E・12/3456……80P
F・その他の進入すべて……100P
畠山予想…E(笑)

正解A123/456
正解者:5名(無事故感想さん、どれみすさん、やっちゃん、マニアックさん、毒婦さん)

 正解者の皆さん、おめでとさんです。でもって取り急ぎの集計の結果、ポイント獲得1位は
★マニアック軍団さん…510P
という結果になったのですが、別の作業の合間の集計でしてまだ確信が持てません。とりあえずマニアック軍団さんにはプレゼント(名人戦クオカ)を約束しつつ「我こそはマニアック軍団以上」という方がおりましたらご連絡ください。点数を確認のうえ、その方にもプレゼントを差し上げます!! すみませんが、自己申告制にてよろしく~~!!


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名人戦 優勝戦回顧

50歳のGI初制覇

12R優勝戦
①田中伸二(50歳・広島)
②村上信二(52歳・岡山)
③尾崎鉄也(52歳・長崎)
④荘林幸輝(52歳・熊本)
⑤瀬尾達也(48歳・徳島)
⑥若女井正(48歳・神奈川)

Img_3316  1マークまでのレースを演出するのは、瀬尾か若女井だと考えていた。鳴門の韋駄天・瀬尾には艇界随一のスタート勘がある。コンマ10はお茶の子さいさい、狙ってコンマ03あたりまで踏み込める男だ。そして、若女井にはチルト2度という武器があった。スリット同体なら瀬尾を一瞬にして呑み込み、そのまま1マークを制する可能性もある。
 進入は穏やかな枠なり3対3。12秒針が回って、まずは若女井に黄信号が点った。瀬尾より1艇身も遅れてしまっては、どんなに伸びても届きようがない。やはり瀬尾のスタートは完璧だったのだ。コンマ05。これで内の4艇も慎重なスタートなら、有無を言わさずまくりきったことだろう。
 が、このレースでは瀬尾のS勘をも超える男がいたのだ。2コースの村上信二。コンマ04。センター勢にも凹みはない。4カドの荘林に07まで踏み込まれては、瀬尾の必殺技も不発となった。外の艇がもたついている間に、レースの主導権を握ったのはトップSの村上である。インの田中がコンマ11だから、その差はちょうど半艇身。自在に仕掛けられる展開だ。
Img_3343  村上はとりあえず、内の田中を絞りはじめた。内側に寄せながら、コツンと艇を当てる。村上にとってコツンと当てたときが、田中を叩ける最後のチャンスだった。
「まくるか差すか、迷ったのがすべて。迷ってから差しに回ったら、もう展開はなかった」(レース後の村上の談)
 なぜ迷ったのかはわからない。おそらく田中の伸び返しが凄まじく、「まくれば逆に弾き飛ばされるかも」という不安がよぎったのだろう。が、下世話な私はどうしても別の理由をこじつけたくなるのである。
――まくるべき相手は同期で、しかも地元ファンの期待を一身に背負っている田中……。デビューから30余年の田中は、まだGIタイトルとは無縁だ。この地元水面・1号艇のチャンスを逃せば、二度とGI制覇のチャンスはないかもしれない。
 そんな思いが村上の脳裏をよぎったのではないか。とにかく、タイプとしては獰猛なまくり屋の村上が半艇身ほど覗き、内を絞り、それから躊躇して差しに回る光景など、私ははじめて目撃した。
 トップSの2コースが遅れて差しに入るということは「最高の壁」を意味する。事実、3コースの尾崎は途方に暮れてしまう。
「(村上)信ちゃんが(まくりに)行ったと思ったけどやめたんで……」(レース後の尾崎の談)
 高い壁の前に、金縛りになってしまったのだ。4カドの荘林は瀬尾を少しだけ牽制してから二番差しに回った。荘林も田中の同期だ。
Img_3331  田中は逃げた。外の5艇が持ち味を殺し合っている間に。この展開で逃げなければ、いつ逃げられる。バックを回って3艇身。2マークで5艇身。第9代の名人が2周ホームを全速で突き抜けた。
「まあ、自分は名人になるような器じゃないと思っとったから、ずっと緊張とかはしなかったけど……とにかくエンジンのおかげです」
 レース後、田中は淡々と訥々とシリーズを振り返った。派手さとは無縁の、堅実な性格。ある意味、記者泣かせではある。が、<デビュー戦~一般戦の初優勝~GI初V>と選手としての重要な区切りを同じ水面で果たしている男は、記者からの「宮島はどんな場所?」という質問に言葉を詰まらせた。
「人生…………宮島」
 言ったのはこの2語だけだ。が、それだけで思いは十二分に伝わる。地元水面の強みを、改めて感じさせる優勝でもあった。
 田中本人は、優勝して数時間がたった今も「名人の器」とは思っていないだろう。水面に恵まれ、声援に恵まれ、同期の励ましに恵まれ、展開に恵まれ、パワーに恵まれてのGI初V。「神技」には程遠い優勝だと思っているかもしれない。しかし、それでいいのだ。そのひとつひとつの恵まれた要素が、すべて競艇に不可欠な要素なのだから。50歳の田中は自力でGIの初タイトル=第9代名人の座を掴み取ったのである。(Photo/山田慎二、Text/畠山)


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名人戦=笑顔――THEピット&本日の水神祭!

 笑顔、というのは、もしかしたら名人戦のキーワードなのかもしれない。
 ピット記事において、多くの文章を匠たちの笑顔に割いてきた。いつピットを訪れても、印象に残るのは濃密な経験があふれている味のある笑顔だったし、それはまた優勝戦のピットでも変わることはなかった。
 決して、勝負を二の次と考えているわけではない。それは、水面での激しいつばぜり合いを見れば明らかだ。だが、彼らは陸の上では爽快に笑える。年輪を刻んできたからこその、心の余裕。ひとつの勝ち負けに一喜一憂する時期などとうに過ぎたのだという、大人のたたずまい。長年ともに戦い、時に剣を交えてきた戦友との再会という意味合いも強い、名人戦という舞台の特殊性。そういったものたちが絡み合うと、GⅠという過酷な戦場ででも、彼らの顔に笑みをもたらすというのか。
Img_2545  12R直前、喫煙所には尾崎鉄也がいた。うまそうにタバコをくゆらし、井川正人らと談笑している。控室的な場所がオープンになっている宮島ピットだから、こちらの目にも届いたのかもしれないが、それでも目の前に大一番を控えている者とはとても思えない、ゆるやかな姿がそこにはあった。
 まるで、それが名人戦を象徴している出来事のような気がして、春の午後の心地よい風がさらに爽快に感じられた。ヒリヒリした緊張感はこちらの鼓動を激しくしてくれるが、まさしく春風のように優しい空気もまた、その後の戦いへの期待を高めてくれるのだと知った。

 優勝した田中伸二がウィニングランに向かっている間に戻ってきた5名の敗者。僕がいた場所からはたまたま尾崎鉄也がボートリフトに艇を設置したところが見えた。尾崎は、頬を膨らませて、「ふぅ」と一気に息を噴き出した。ため息というには、圧倒的に力強く、ホッと一息というには、あまりにも悔しさがこめられていた。やはり、レースに敗れたことは悔しい。ましてや名人位就位というチャンスを逃したことは、残念極まりない。それは5名誰もが感じていたことだろう。しかし、そこから先の切り替えは見事だった。尾崎もそうだが、出迎えた仲間には、苦笑混じりではありながら、笑みを見せることができたのだから、そのコントロールもまた匠のものだ。いや、ボートリフトが引き上げられる間は、仲間の姿は頭上にあり、そういった場所だったからこそ、わずかの時間だけうつむいたのかもしれない。

Img_2740  陸に上がると即座に返納作業が行なわれるのが、最終日のルーティン。5名は足早にカポック脱ぎ場へと向かう。その間に、田中が地上波テレビのインタビューカメラの前に誘導されて、マイクを向けられていた。その前を通った荘林幸輝が、田中に向かって拳を突き上げた。田中の顔が少しだけ弾ける。言うまでもなく、同期のGⅠ初優勝を、荘林は称えたのだった。先頭でゴールする同期生を見ながら、無冠の帝王と呼ばれ続けた男は、何を考えたのだろうか。友への祝福だったか、それとも敗れた悔恨だったか。カポック脱ぎ場で、微笑をたたえながら他の選手と挨拶を交わす彼を見ていると、そのあたりの推察はかなり難しいもののように思えた。同期の村上信二とは、アイコンタクト。たぶんそれだけで、お互いの言いたいことはわかるのだろう。
Img_2966  その村上信二は、今節一番と言っていいほど、微笑が浮かんでいる時間が長かった。インタビューを終えた田中と真っ先に握手を交わしたのも村上。弾けるような笑顔ではないけれども、わずかに頬を緩める村上スマイルとでも呼びたくなる渋い笑顔は、いつまでもいつまでも消えることはなさそうだった。整備室では、尾崎と両手をボートに見立ててのレース回顧。尾崎も笑顔だったが、村上も村上スマイル。やることはやったという職人のプライドが満たされたことが、敗戦への悔しさを凌駕しているように思えた。コンマ04、いったんは田中を脅かす牽制、2コースの選手として、たしかにやるべきことはやった。村上は、まさしく仕事人なのだ。村上スマイルじゃないな、仕事人スマイルだ、彼の微笑は。

 コンマ21。ヘルメットを脱ぐや、「スタートがすべて!」といって破顔一笑の若女井正は、それでも2番手争いを最後まで繰り広げたのだから、ある程度の充実感を覚えていたのかもしれない。土壇場での跳ねチルトは、一発逆転の破壊力を秘める反面、スタート観を狂わせるというリスクも併せ持つ。後者が色濃く出てしまったのは残念なことに違いないが、しかしそのリスクを恐れることなくチャレンジしたことへの誇りは、当然のことながら、彼の中に芽生えていたかもしれない。
Img_2663 一方、コンマ05という“彼らしさ”を繰り出した瀬尾達也は、大一番でゼロ台をたたき出すことができる歴戦の強者たちの度胸の前に、その彼らしさを武器に変えることができなかった。ということもあったのか、レース後にもっとも苦笑の色が濃厚な笑みを見せていたのは、この人だったと思う。去年の大嶋一也と同様に、ある意味で別格の存在であった瀬尾は、しかし大嶋の再現を果たすことができなかった。モーター返納作業をしている瀬尾は、口元に笑みを浮かべながらも、たった一人で悔しさを噛み締めているようにも見えたのだった。そうした先入観で彼を見れば、その微笑みはどこか寂しさを称えてもいた。

Img_2826  勝った田中伸二だ。名人位という大願を成就しても、決して喜びを爆発させるようなところは見せなかったのは、意外でも何でもない。思えば、昨年だって一昨年だって、優勝者が派手なガッツポーズを見せたりはしていないのだ。これが、ベテランたちの振る舞いである。広島支部の仲間たちも、決して我を忘れてはしゃいだりはしない。まさしく大人の空間である。
 だが、言うまでもなく、祝祭の空気は色濃く存在していた。池上哲二も、佐藤勝生も、藤井泰治も、永久にそうしているのではと思えるほどに、笑顔を絶やすことはなかったのである。むしろ、田中のほうが、優勝者のハードスケジュールに戸惑っているようでもあり、笑みが消える瞬間があったほどである。
 そうしたなかで、実直そうな笑顔を見せていた田中は、表彰式→共同会見→JLC出演と駆けずり回り、その間も決してはしゃぐことなく、穏やかな空気の中で喜びに浸っているようでもあった。ただし、次に装着場に姿を現したとき……田中はいきなりケブラーズボンを脱ぎ出したぞ。池上が「早くやっちゃおうぜ、宴会があるんだから。ケブラー脱げ、クツも脱いで裸足になれ」と急かしている。次第に田中の周りに人の輪ができ始め、田中は係留所へと向かう。
 そうなのです。GⅠ初優勝の田中伸二、水神祭であります! というわけで、ここからは「本日の水神祭」!

 どうやら、今日はこの後、花の42期の打ち上げがあるようで、しかも地元の田中が幹事なのだそうだ。ところが、幹事が優勝して、行事をこなさねばならなくなったため、時間が押している。さあ、急げ。ともかく水面に投げ込んじゃおうぜ! そんな様子で指揮をとっていたのは、選手班長の池上哲二でありました。
Img_3413  水神祭に参加したのは、池上、佐藤、藤井の名人戦参戦の広島勢に、祝福に訪れていた広島支部の若手、そして海野ゆかり! 私服の海野選手はお美しかったですぞ。あとは、同期で優勝戦をともに戦った村上信二も駆けつけていた。
 係留所へと降りていく橋のいちばん端っこ、海野によれば宮島水神祭のメッカであるというその場所で、田中はワッショイスタイルで持ち上げられました。このスタイルの場合、通常は頭のほうから水面に投げ込まれ、空中で一回転したり、脳天から一人バックドロップのように落ちていったりと、なかなか派手な水神祭になるのですが、今回は足のほうから投げ込む異例のスタイル。ともあれ、いきましょう。1、2の3で、ドッボーーーーーーーーーーン! まるで水面にドロップキックを浴びせるような格好で、水面に足から突き刺さっていった田中伸二。顔をぽっかり浮かせると、集まった報道陣も含めて、万雷の拍手が鳴り響いたのでありました。でも、田中は……
「お、俺、泳げないんだよぉぉぉぉぉぉぉ!」
Img_3423  あらららら。それでも犬かきで陸までたどり着いた田中は、それまでには見せていなかった、満開の笑顔! うーん、優しそうな笑顔であります。
「このあと、宴会に行きますから!」
 そう言って橋を駆け上がった田中は、びしょ濡れで控室に消えていったのでありました。
 田中伸二よ、おめでとうございます。あなたのその生真面目にも見える振る舞いは、我ら人生の後輩にとっては、最高のお手本であります。JLC収録で池上哲二が言った「ずっと真面目にやっていれば、いつかいいことがある」という言葉は本当に重い。それは、宮島を後にする僕らにとっても、最高のお土産になりました。
 次に会えるのは、来年の多摩川総理杯か。そのときには、また違った笑顔を見せてくれることを楽しみにしていますぞ!(PHOTO/山田愼二 TEXT/黒須田守)


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H記者の「花の42期VS瀬尾組!!」予想

さあ行こう、優勝戦!

12R優勝戦
①田中伸二(50歳・広島)A↓
②村上信二(52歳・岡山)S→
③尾崎鉄也(52歳・長崎)S→
④荘林幸輝(52歳・熊本)A→
⑤瀬尾達也(48歳・徳島)A↑
⑥若女井正(48歳・神奈川)S→

★パワー診断…節イチだった富山が消えて三拍子揃ったSS級はいない。レース足は村上、伸びは尾崎、サイドの掛かりは若女井がトップ級。そんな中で田中の気配が落ちている。特に自慢の伸びが一息で過信は禁物だ。今日いちばん上昇したのは瀬尾。かなりの伸びが付いたはず。
★進入…ほぼ123/456。荘林が42期ラインにこだわれば124/356、瀬尾がカドを取るために激しくプレッシャーをかければ1234/56もありえるが、枠なり3対3とみる。
★スリット…S勘はもちろん瀬尾だけが抜けている。昨日の準優はコンマ08。追い風から向かい風に変わった今日の水面でも、これくらいは平気で突き抜ける男だ。他の5選手は風の変化もあってコンマ15が限界かも。とにもかくにも「瀬尾がどれだけ覗くか」でこのレースの性質が決まる。
★1マーク~バック…スタートはゼロ台。今日になって伸びもきた。風は絶好の向かい風。瀬尾に勝つべき条件が揃ったが、内にそびえる42期山脈が黙っているわけがない。まずは荘林が、それでダメなら村上が瀬尾に飛びつくだろう。何しろこの同期3人の中で1号艇の田中だけがGI未制覇、しかも地元……瀬尾にまくらせるくらいなら、死に物狂いで食い止めたいと思うのが、すでにGIを獲っている同僚の思いだろう。これがSGなら「甘っちょろい予想」なのかもしれない。が、これは何十年も戦い続けてきた戦友たちが集う名人戦なのだ。昨日、2コースから必死に関をブロックした古場しかり。
 が、昨日の富山(古場の援護があれながら3着)のように、選手の思惑通りに行かないのがまた競艇でもある。一の矢・二の矢で瀬尾を食い止めると、その外の選手に望外の展開が生まれる。若女井だ。瀬尾マークから決め差しだけを狙って、若女井はスリットを通過するような気がする(チルトを2度に跳ねていたら「自力」の意思表示であり、この予想は崩れる)。
★結論…42期ラインに守られた田中の逃げか、若女井のアウトまくり差しか。この一騎打ち。ただし、若女井が頭に突き抜けたヒモは田中とは限らない。この場合は大穴になるので、バラ券を少し手広く買っておきたい。

勝負舟券☆1-6-全
押さえ☆6-125-1235

 私の興味は「42期が同期愛のラインを駆使して優勝するのか、他の3艇がその結束を蹴散らすのか」これに尽きます。ではでは、素晴らしい優勝戦を期待しましょう。


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君は善さんとランナバウトを見たか

Img_1634 ボートが激しく左へ傾く。V字になった艇底が、水をきれいに捉えて、そのまま鋭角に曲がっていく。こ、これは、ランナバウト! そうなんです。本日5R発売中に、ランナバウトのエキシビション走行が行なわれました。現在の競艇で使われているボートは、艇底が平らで段差があり、フィンをつけて水を掴む構造になっている「ハイドロプレーン」。しかし、かつてはハイドロと「ランナ」と呼ばれたランナバウトの2種類のボートでレースが行なわれており、名人戦出場の世代はほぼ両方のレースを経験している人たちなのです。ランナの特徴といえば、鋭角にターンできること、そして「しゃくり」と呼ばれた舳先を上下させて直線を進む走法。その再現が、この名人戦で行なわれた! 名人戦にふさわしいイベントと言えるでしょう。

Img_3177 その操縦者こそ、「匠」の名にふさわしい技師だった、中道善博さん! JLCで解説をされている中道さんですが、この宮島入りする前に、やまと競艇学校でランナの練習をしてきたそうです。現役時代でも、5~6回しか乗ったことがないんだって。というわけで、競艇学校で納富英昭教官にコーチを受けてきたとか。納富さんは、中道さんの同期にして、ランナの名人と言われた名選手だった方であります。

Img_3169 というわけで、さあ行こう、ランナバウト! 中道さんが水面に向かうと、出場選手たちもぞろぞろと表に出てきて、中道さんの走りを楽しそうに眺めています。水面際は笑顔笑顔の大スマイル祭りで、この粋なイベントを楽しんでいるようでありました。もちろん、「善さんがランナでどんな走りをするんだ?」という意地悪な興味もあったはずですな(笑)。見事に2周を走り終えて戻ってきた中道さん、真っ先に声をかけたのは片山晃でしたね。「もうおしまいなの!?」「これだけでヒザがガクガクじゃ(笑)」。そんなやり取りを、選手たちもおかしそうに眺めています。で、その頃、4Rを終えて着替えを済ませた山口博司が息せき切って水面際へ。「えっっっ! 終わっちゃった!?」、レースで敗れた以上に残念そうな山口博司でありました。善さんの走りもそうですが、ランナを懐かしむ思いもあったんでしょうね。

というわけで、中道さん、ご苦労様でした! といっても、今日はもういちど、このエキシビションが行なわれます。それは、優勝戦のスタート展示前! これから宮島に来られる皆さん、優勝戦前には水面へ! そして貴重なランナ走行、善さん走行を満喫してください!(PHOTO/山田愼二)


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爽快!優勝戦!――THEピット

 ピットに報道陣の輪ができて、誰かを取り囲んでいる。中心にいるのは、やはり地元で優出1号艇の田中伸二か、それとも戦前から本命候補と言われていた瀬尾達也か。
 ……中道善博さんでした(笑)。
 ある意味、優勝戦出場選手以上に、前半のピットで注目を浴びていた中道さん。今日は、ランナバウトボートのエキシビション走行を披露するために、ピットに登場だ。報道陣はもちろん、選手たちも興味津々で、後輩たちはニコニコ顔で中道さんに(冷やかしの)声をかけていた。
 中道さんのほうから真っ先に声をかけた選手は、ペラの神殿・ベンチAの左に陣取っていた荘林幸輝。集中した視線をペラに向けていた荘林は、中道さんの姿を認めると、一気に目を細めた。「ほんと、大変ですよね~」と、同情なのか好奇なのか微妙な感じの声をかける。中道さんも、まったくや~、と苦笑いだ。
Img_2651  そんな光景を、やや離れたところから見ていたのが村上信二。僕はひそかに、中道さんと顔が似ていると思っているのだが、だから個人的には実現すれば魅惑のツーショット。でも村上は、ただ目を細めて中道さんを見ているのみ。声をかけたそうにしているようにも見えたが、口元に笑みを浮かべたまま、控室のほうに戻っていった。
 中道さんが作り出した、優しく和やかな空気。優勝戦の空気としては、ちょっと珍しいものになったのだった。といっても、荘林も村上も、まったく気負いのない時間を過ごしていたのは事実。荘林など、ボートにペラは装着されていて、叩いていたのは別のペラということ。手応えによっては優勝戦で取り替えるのか、それとも先を見据えての作業だったのか。いずれにしても、平常心でいることは間違いない。
Img_2521  そんな二人と比べると、田中伸二の表情がやや硬く見えたのが気になった。地元のビッグレースで優勝戦1号艇、というのは、言うまでもなく重圧がかかる局面である。数多くの修羅場をくぐり抜けてきたはずの田中でも、やはり特別な心持の一日を送るほどのものなのか。普段から談笑したりしているところをあまり見かけるほうではないが、それでもエンジン吊りで同県勢の輪に入ってさえ、どこか口数が少ないように思えたのは、気のせいだっただろうか。優勝戦直前の姿が気になる。

Img_1507  田中以外は、気負うこともなく、緊張感に押しつぶされることもなく、淡々と過ごしているようだった優出メンバー。たとえば、瀬尾達也にしても報道陣と笑顔で話し込むなど、まるでカタくなっているところはない。尾崎鉄也も、エンジン吊りでは同県の井川正人らと談笑し、報道陣に声をかけられれば、やはり笑顔で応えている。今節を通して目撃してきた瀬尾、尾崎の姿がそこにあった。
Img_2678  若女井正は、カタくなっているというより、調整をどうするか考え込んでいる様子。まだメンバーが確定する前にチルトを跳ねることを示唆していたが、隣にデジタルスターターが入り、自身は6号艇。瀬尾のスタートに乗るのか、自分が伸びて勝機をうかがうのか、さまざまなパターンが考えられるところだ。ペラを叩く様子も、かなり慎重に考え込みつつ、のように思えた。

 快晴となった宮島競艇場。ピットは本当に爽快だ。そして、優出6名が醸し出す空気もまた、爽快である。この心地よい空気のなかで、これから優出6名は勝負の時間を迎えることになる。さあ、神技を堪能しよう。(PHOTO/山田愼二 TEXT/黒須田守)


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