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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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静謐なる気合――4日目、前半のピット

DSC00593 室田泰史、水神祭おめでとう!
1R、2コースからのまくりでバック抜け出した、室田は、そのまま先頭を守り切ってゴールイン! SG初1着を飾った。H記者の報告通り、昨日から足は上向き、念願を果たすのはここしかないとばかりに、渾身のハンドルを入れた。
ピットに引き上げてきた室田を待ち構えていたのは、同支部の今垣光太郎と、近畿の同期・田中信一郎。二人とも両手を思い切り掲げて、ヒーローを迎えた。ニカァと笑った室田に、信一郎が拳を小さく突き出す。室田が拳を合わせると「おめでとう!」。隣で今垣も、嬉しそうに微笑んでいた。
DSC00598 69期といえば、精鋭がズラリと揃ったゴールデン・ジェネレーション。SGには常に、複数の選手を送り込んでいる。そのなかにあって、室田はいわば遅れてきた男である。A1はキープしてきたものの、派手な舞台とは無縁。SGもこれが初出場である。だが、これで同期の花形たちに追いつく足がかりはできた。ひとつのきっかけは、時に人間を化けさせる。大器晩成、室田の勝負はこれからだ。

DSC00602 昨日の1着で、準優進出にメドが立った田村隆信が、さらなる上積みを期して、整備に励んでいた(ピストンリングを交換したようだ)。2走で5点が必要というのは、前半で4着までに入れば、後半は当確マーク。それほど厳しい条件ではない。しかし、準優に進出して目的がすべて達せられるわけではないことは言うまでもない。準優で好枠を手に入れ、優出という最大の関所越えに近づくためにも、ここで気を抜くわけにはいかないのだ。表情は明るいながらも、みなぎった気合を田村に感じた。
瓜生正義も、今日は1走4点。田村同様、比較的楽な条件だ。ただ、足色にはまだ満足していない。「まあまあですね」と、これからの調整に望みを託す。スマイリー・キッドらしく、笑顔は絶やさないが、こちらもまた腹の底に溜まっていく気合がひたひたと伝わってくるのだった。

DSC00611 2Rでまさかの6着に敗れた上瀧和則は、さすがにテンションを落としてピットに上がってきた。これで、後半はピン勝負。後がなくなった。奥歯で悔しさをかみ締めるような、そんな表情。しかし、男・上瀧、敵に弱みは見せられぬ。肩肘張って、胸張って。悔しさを、一歩一歩踏み降ろす足の裏から地面に抜くかのように、さばさばと歩くのだった。大嶋一也、山崎義明らとレースを振り返るときも、笑顔を振り撒く。人間というのは、悲しくても、悔しくても笑える生き物だ。上瀧の笑みは、やはり深い。

DSC00596 さて、どういうわけか気になりだした安田政彦。ピットでJLCのインタビューを受ける。終わると、手にしていた扇子でパタパタパタ。その扇子のデザインは、札束を扇状に開いたものだ。目ざとく見つけた長嶺豊さんが「金持ちやのぉ~」とからかう。「お前、カメラの前で仰げばよかったやないか」と長嶺さんが続けると、安田、「そんなキャラちゃいますから」。いや、今節を見る限り、そんなキャラのように思えるんですけど……。(黒須田守)


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