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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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神々しくもある選手たちの姿――初日、後半のピット

SANY0460  すっかり陽が落ちて、ナイター照明に灯がともった頃、整備室を覗いてみると、前半戦とはガラリ一変。多くの選手が、モーター整備に精を出していた。初日を走って、気になるところ、満足のいかないところが見えてきたのだろう。モーターと向き合っている選手たちの、真剣な表情がそこにはあった。
 超抜と言われる村田修次も、かなりの時間をかけて整備をしている。レースを見る限り、評判通り、足色はかなり良好のはず。それでも村田は、納得していないのだ。「乗りにくさがあるんです。でも、もう悪いところはわかりました」。手を尽くして、さらに上向く気配を示した村田。明日も目が離せない。
SANY0401  エース機を引き当てた中村有裕も、長時間、整備室にこもった。初日は2着と好発進。それでも村田同様、さらなる上積みを目指す。3着スタートの森高一真も、今日の整備室の主だった一人。12Rの展示が終わっても整備していたのは、赤岩善生と池田浩二の愛知勢。池田は、試運転から引き上げてきたときには明るい表情を見せていたのだが、やはり明日からの戦いに万全で臨むため、妥協という言葉を胸のずっと奥のほうにしまい込んでいる。なんだか、選手たちが神々しく見えた、そんな初日の整備室だった。

SANY0444  10Rを俊敏な2コース差しで制した鳥飼眞は、表情をほころばせていた。ボート片付けの手伝いに来た出畑孝典がニコッと笑うと、鳥飼は出畑に向かってOKサイン。前半は4着だったが、後半で巻き返しに成功。ご機嫌になって当然というものだろう。この勢いを明日にもつなげることができるか。
SANY0499  3着2着、上々の滑り出しに、田中信一郎も気分は良さそうだ。11R、1号艇でイン発進。6号艇・西島義則の前付けを押さえ込んで1コースは確保したが、西島の差しに敗退。悔しさも感じさせるレース後ではあったが、初日としては悪くない着順だから、表情が翳ることは特になかった。開会式では「最近は体調があまり良くありません」と言っていた田中信一郎、やはり好成績が最高の良薬。明日は待望の1着を取って、さらに心身ともに絶好調といきたいところだろう。

SANY0540  12Rドリーム戦。全艇がゴールインすると、水面から花火がドカーンドカーンと豪快に打ち上げられた。ボート片付けにやって来た選手たちも、足を止めて花火に見入る。ナイターレースならではの光景だ。

SANY0548  そのドリーム戦で3着に入って、ホッとした表情を見せた植木通彦。グランドスラムへの道の最初の一歩であるこのレース、バック6番手で一時はつまずきとも思える展開だっただけに、安堵の表情は隠せない本音だろう。それにしても、怒濤の追い上げは、まさしく植木の真骨頂。やはり、このMB記念に並々ならぬ思いを込めているのは間違いない。足もかなり上向いてきたのも確かで、ドリーム戦のレース前、6選手の中でもっとも落ち着いた表情をしていたものだ。明日からの植木も、きっと強い。グランドスラムはともかく、植木のシリーズになる可能性はかなり高いのではないだろうか。
SANY0552  一時は先頭を走りながら、2着に敗れた田村隆信。控室に向かう途中、対岸の大型映像装置でレースリプレイが映し出されると、立ち止まってジッと見入った。原田幸哉も並んでともに眺める。今垣に逆転された場面では、「あぁ……」と溜息もこぼれた。ドリーム戦2着は、得点的には予選の1着と同じ。これからの戦いを考えれば、申し分のない緒戦と言えそうだが、逆転負けの事実はやはり軽くはない。この借りを返さずにはおれないのが、勝負師の魂であろう。
 勝った今垣光太郎も、それほど喜色を見せはしなかった。1周2マークのターンは完璧だったとはいえ、1マークで勝負を決められなかった反省があるのか。明日も、整備室で彼の姿が見られるのではないか、そんな予感がした。

SANY0513  その他では、秋山直之がいい表情をしていた。今日のレースぶりにかなり満足しているようで、足色にも手応えを感じている様子。ペラ調整に励んだ後半だが、さらなる上積みを得て、明日も爽快な全速ターンを見せてくれそうだ。
 最後の最後まで試運転をしていたのが須藤博倫。引き上げてくると、濱野谷憲吾が近づいてきて「まだ乗ってたの?」と驚いていたくらいだった。初日は6着と、いきなり苦しい戦いになってしまったが、明日からの巻き返しに期待したいところだ。

DSC00888   さて、今回は読者プレゼントにサインまでもらってしまったほど気になる男・山崎智也。ドリーム戦は、あろうことか6着。得点増しがあるとはいえ、幸先の良くない初日である。しかし、智也の顔にそれほどの暗さはない。十分に巻き返しは利く、そう信じているかのような風情であった。とはいうものの、もちろん元気一杯のレース後というわけでもない。明日のレース後は最高の笑顔を見せてくれるだろうか。(黒須田守)

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