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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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気合の勝負駆け!――4日目、前半のピット

SANY0012 勝負駆けの朝、いや、昼である。昨日も一昨日も、前半戦のピットは実に静かだった。多くの選手が気合を込める今日、それでも基本的にはやはり静かであり、穏やかな空気が流れている。だが、やっぱり何かが違う。こちらの先入観もあるのかもしれないが、穏やかななかにも緊迫感がある。そして、ピット内を行き交う選手たちの数も増えている。勝負駆け、その言葉がピットを支配しているのは確かだ。

SANY0086 異変、なのだろうか。秋山直之が整備室にこもっていた。本体はボートに装着されたままだが、整備士さんと額をつき合わせて、何事か相談していた。ここまで、レースを見る限り、秋山のモーターは噴いていると思う。朝特訓でもバリバリに出ていたと、H記者が証言している。それでも、秋山はバタバタと動いている。今日は9R1回乗り。まだ時間はタップリあるから、秋山はこの忙しさを実らせて登場するのではないかと思った。

SANY0048 秋山と同じく9R1回乗りの中澤和志は、モーターをチェックしたあと、喫煙室でリラックスした表情を見せていた。4着で6・00を超える計算だから、それほど厳しい勝負駆けではない。昨日の6着は痛かったが、足のほうも確かではある。だからこそのリラックスなのだろうが……よくよく見てみると、瞳はギラリとしていたりする。9Rは6号艇だが、この雰囲気からは決して侮れない存在だと見た。穴狙いしてみるだけの条件は揃っている。
SANY0068 池田浩二の表情がキリリとしていた。7R1回乗り、4着で6・00となる。中澤同様、条件が厳しいわけではない。それでもキリリ。目にはグッと力が入っている。痺れる顔つき、である。

一方、ニコニコしていたのはスマイリー・キッド、瓜生正義だ。2R2着で、8Rの勝負駆けにメドが立った形だが、まあ、瓜生はいつも明るいので、それがニコニコの理由ではない(もちろん、大敗していたら、笑ってはいられなかっただろうが)。ではなぜ瓜生は笑っていたのか……イタズラしてたのです、瓜生は。SANY0114ピットでは、地上波のテレビ放映のなかの企画として、検査員さんの仕事振りを追いかける、という収録を行なっていた。それに気づいた瓜生、小走りでカメラの後ろに周り、検査員さんを笑わせようとしているのだ。一度は空振りに終わって、自分のボートに戻って作業をしていたが、近くに来ると再チャレンジ。撮影スタッフの方たちは、声を殺して笑っていた。検査員さんはめげずに真剣な顔を崩さなかったが。瓜生、何をやってるんでしょうか。でも、この余裕が逆に怖いよなあ……。

SANY0035 当確組の様子も。西島義則の表情には、凄みすらある。4Rで今節4勝目、鬼神のごとき強さである。ほとんど食事も摂らずに減量に励んでいるわけだが、それが西島の精神をも引き締めているようで、ピットを歩く姿にはとにかく迫力がある。オーシャンカップに引き続いてのこの強さ、後半も緩めずに全力投球だろう。
話題にせざるをえない植木通彦。プレッシャーがかかっているとか、肩に力が入っているとかではなく、顔つきが昨日よりも厳しくなっている印象を受ける。SANY0026 10R1回乗り、好着順を取れば、明日の1号艇が見えてくるわけだが、そのためにもう一度気合を入れ直した、ということなのだろうか。優勝戦を見据えるのなら、準優の好枠が欲しいのは当然。グランドスラムという大きな話題に関しても、地元SGという責任感に関しても、植木はきっちりと応えるために、今日の最後のレースに全力を尽くす。10Rも超抜の植木が見られると確信する。

SANY0084 さて、勝負駆けだろうが何だろうが、とにかく気になる山崎智也。新ペラが完成したのか、検査員さんを呼んでチェックを受けていた。1回乗りの12Rまでは間があるので、これから試運転をするのだろう。ひとまずは、ゆっくりと時間を過ごしているようだ。3Rのボート引き上げ作業時には、なぜか須藤博倫とハイタッチ。笑みを浮かべていた。だが、満面の笑顔であった須藤に比べると、智也は微笑み程度という感じ。いまだ1本も出ていない1着、そのことに対する不満と、完走で当確でも勝利を目指す気合とが、入り混じった笑みに見えたのだが。ハッキリ言って、智也、カッコ良かったっす。(黒須田守)


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