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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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気合のち笑顔――3日目、前半のピット

SANY0437 「毎日が勝負駆け」といっても、ほとんどの選手にとっては優勝のみが賞金王出場の条件。だとするなら、選手にとっては他のSGと大きな違いはないのかもしれない……昨日までのピットの空気に触れてみて、そんなことを考えた。もちろん、全員の視界のなかに「ここが賞金王のラストチャンス」という意識はあるはずだと思う。当確組は、その一点に限って言えば、プレッシャーは他の43人より小さくて済んでいるはずだ。だが、どのSGにしても優勝するのは至難の業。賞金王うんぬんの前に、まずは通常のSGと同じだけの厳しい戦いがある。選手たちの姿を見て思うのは、結局は見ているこちらのほうが肩に力が入っているのかなあ、なんてことだったりするのだ。

SANY0442  そうは言っても、この4人だけは、賞金王を強く意識しなければならない地点にいるのもまた、間違いのないこと。辻栄蔵、今垣光太郎、瓜生正義、上瀧和則。ボーダー上というポジションで、チャレンジカップに臨んだ面々だ。
 3日目を迎えて、今日も上瀧は気分上々! 2Rで2着に入った倉谷和信にニコニコ顔で近づくと、「おっちゃ~~ん。やるのぉ~」とからかうように声をかけた。道中逆転の2着への、上瀧流の祝福だろうか。3R終了後には、5号艇・鳥飼眞のボートから水を掃除機で吸い取ってもいて、わりと力が抜けた状態である。そうはいっても、一人になると、唇がキュキュッと結ばれる。瞳に力が宿り、力強い足取りで歩を進めている。文句なしの気合乗り。思わず目が惹きつけられるほどの雰囲気をたたえている。

SANY0411  気合乗りに関して、僕がもう一人目につく選手をあげるなら、服部幸男だ。もともと醸し出すムードにはただならぬものがある男だが、一日一日、炎が大きくなっているように見えるのだ。とにかく目力がすごい。思わずたじろいでしまいそうになるほどで、左の写真を撮影するために声をかけるときに、ちょっと口ごもってしまった僕である。「写真撮らせてください」に、小声だがキレのよい「ハイッ」という返事。キッとカメラを見据えた目の力は、やっぱり強い! 機力も上昇している印象だし、目の離せない存在になってきたのは間違いない。

SANY0431  準優への道がほぼ絶たれてしまった田中信一郎。昨日のレース終了後には「今節は終わってしまった」という言葉も聞かれて、賞金王2連覇男としては寂しいシリーズとなってしまった。それでも、実際はまだ戦いは終わっていない! とばかりに、朝から試運転を繰り返していた信一郎。いったん引き上げてからはペラ室にこもって、鋭い目つきで調整だ。昨日、Fに散ってしまった濱野谷憲吾もそうだが、大目標を果たすことができなくなっても、レースがそこにある限り、彼らは勝利を目指さずにはおれない。それが一流の勝負師なのだ。彼らに言わせれば、「当たり前でしょ」ってなことになるのかもしれないが、僕はそこに彼らの魂を見出さずにはおれない。その姿勢は、どこか人生訓にも似ているとすら思う。

SANY0412  いやあ、本当に悠然としているなあ……。その日初めて植木通彦を見かけて僕が思うことは、まずそれだ。昨日ボートが破損してしまい、足色の変化が気になるところだが、慌てることもなく、ゆったりとした“艇王ウォーク”を見せている。たとえば上瀧のように、たとえば松井繁のように、見ているだけで圧倒されそうなオーラを発散しているわけではないのだ。しかし、これこそが頂点に立つ男のたたずまいであると思うしかない、クッキリとした輪郭を常に持っているのが植木通彦。ライバルといわれる上瀧とは方向性が違うけれども、クオリティの高い迫力があるのだ。現在賞金ランク1位。だが、戦いの場にいる植木には、それはオプションでしかない。あえて言うなら、植木はいつ何時でも、毎日が勝負駆け、ということなのかもしれない。

SANY0433  さて、気にしながら歩いていたら、ピット内の記者席にいたのでギョッとしたほど気になる(?)山崎智也。なんだか、何を言ってるのか、よくわからなくなってきたな。それほど気になるわけだが、とっても緩やかで穏やかな空気に包まれている、そんなふうに見える今日の智也である。向所浩二と談笑し、菊地孝平と談笑し、熊谷直樹と談笑し、内田和男さんと談笑し……って、談笑しているところしか見かけなかった午前中だった。それなのに、笑顔の写真が撮れずにすみません。ようするに、ソフトでありながら、近寄りがたいムードもあるという、不思議な感じなのです。今日は9Rに登場、その後の様子に注目してみます。

 最後に、本日はメンテナンスのため更新が遅れてしまい、申し訳ございませんでした。また、手違いによりH記者の予想も更新されていませんでした。こちらも申し訳ございませんでした。本日後半より、フル回転で頑張りますのでよろしくお願いいたします。(黒須田守)


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