この特集について
ボートレース特集 > 新鋭王座ベスト・パフォーマンス2日目
この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
ライタープロフィール
カテゴリー
関連リンク
競艇サポーターズ
関連書籍

 ボートレース特集

新鋭王座ベスト・パフォーマンス2日目

 2日目も3連単の万コロ5発。豪快なまくり&まくり差しが9本も飛び出して、なんともド派手な水面でありました。今日の第3位は、そんなまくり水面を象徴するような破天荒なこの選手。

7R/大時計と「♪結婚しようよ~」韋駄天カクローここにあり!

SANY0417  ボ~ク僕、笑っちゃいます、吉田拡郎選手。「大時計だけがたったひとりの友達」と開会式でも宣言していましたが、本当に仲がいいんですね~。7レースは6人全員が踏み込んだ速いスリットでしたが、その中でもアタマひとつ抜け出ていたのが韋駄天カクロー。そのタイミングはコンマ01!! このレースが今節3戦目だったわけですが、コンマ14から04、そして今日の01と、どんどん臨界点に近づいています。このままの勢いでSを張り込めば、もはや行き着く先は……。
 すでに黒須田記者がピットレポートで紹介しているとおり、カクローは昨日から「スタート事故防止」とでかく記されたタンクトップ(写真の黄色いヤツ)の着用を義務付けられています。施行者としてみれば、要注意選手というかブラックリストというか、とにかくカクローの韋駄天ぶりには目を光らせているわけです。

DSC00070  嗚呼、それなのに口笛を吹くような風情でコンマ01、天上天下唯我独尊のコンマ01、大時計に接吻しちゃうようなコンマ01……かのタンクトップはコンマ05を切ると着せられるそうなのですが、明日のカクローは2枚重ねになるのでしょうか。でもって最終日までには3枚4枚5枚と……まあ、どうでもいいけどちょっと心配になります。
 とにかくカクロー選手、モーターがあまり出ていない今節のこと、さらにスタート頼みの日々が続くことでありましょう。私もS一撃のレースは大好きですから、明日からもタンクトップにビビることなく、大時計とランデブーしてもらいたい。でも、コンマ01まで行っちゃった今、もうその先はありませんよ(究極の00タッチはありますが、これはもう神の領域でしょう)。くれぐれも「向こう岸」に行って「人間なんてララ~ラ~ララララ~ラ」なんて歌うことのないように、ギリギリの自制心を持って踏み込んでくださいまし!

 第2位は個人選手ではなくグループチームに。もし競艇に団体戦があったら、今節はこの6人でブッチギリの圧勝になることでしょう。

これが唐津だボクらの国だ! 地元旋風吹き荒れる

SANY0390  勝手知ったる我が家の庭、とでもいいましょうか。佐賀県勢の6選手が激しい前付けやら完璧なイン逃げやらカドまくりやら、あの手この手を駆使して6人全員が舟券に絡む活躍を見せてくれました。成績を集計すると、のべ11走で4勝、2着3回、3着2回、着外2回!
 さらに、この地元旋風の追い風を受けたのか、すぐお隣の福岡勢も5戦2勝と気を吐き、両県の成績を合算すると16走で6勝、2着4回、3着2回……実にたったの10人で全レースの半分を制してしまったのですね。
 もちろん、これは偶然の産物ではない、と断言します。コース取り、1マーク、道中の競り合い、どれをとっても彼らは必死に貪欲に果敢に戦っていました。たとえば5着に敗れた9レースの三井所尊春(写真上 )にしても、6号SANY0442 艇から迷うことなく前付けを敢行し、深い2コース(スタート展示ではイン奪取)からコンマ10の踏み込み。結局は強烈なカドまくりを喰らって引き波に呑み込まれましたが、この凄絶な負けっぷりは三井所の舟券を買っていたファンも納得したことでしょう(私も)。
 そして、その強烈なカドまくりを放ったのは、やはり佐賀支部の岡部大輔(写真下)だったのです。一の矢、二の矢の分厚い波状攻撃で「他県の連中には勝たせん!」という鬼気迫るレースぶり。この新鋭王座は期別のチームワークが目に付きますが、シリーズを根底から揺さぶるのは「地元の意地」なのですね。
 明日の佐賀県勢は、すべて2~5号艇の「タンヤオ枠」。進入から動くもよし、センターから仕掛けるもよし、目の離せないレースが続きそうです。

 そして、今日のベスト・パフォーマンス賞は、昨日今日の3走ですべて万コロを演出した「水上のファンタジスタ」に捧げたいと思います。

11R/昨日に続いて万コロまくり差し2連発!

SANY0485  見事なまくり差しでした、11レースの荻野裕介選手! 枠番通りの4カドからスタートはチョボチョボ。むしろ、勢いよく飛び出した3コース・カド受けの高沖が、一気に湯川をまくろうかという態勢です。が、ここからの荻野の腹の据え方が早かった。高沖と湯川が競る前に、すでに舳先は1マークにまっしぐら。もし高沖がツケマイを怯んで差しに回ったものなら、ブイの周辺でガッツンと追突したことでしょう。それくらい、素早い決断でした。結果は注文どおりにあっさり突き抜けて、3連単120倍の万コロに。
 昨日の3レースでも荻野は3コースから鮮やかなまくり差しで480倍のスーパー万コロを演出し、後半の8レースでは3着で160倍……「荻野が絡めば万コロが飛び出す」という定説ができるのほどの穴男として全国に名を知らしめましたね。
 もちろん、この台風のような活躍は、フロックでは片付けられないでしょう。まくり差し2連発は、SG級の選手でもおいそれとは決められません。そして、何よりもあの決断の早さ。新鋭からトップ選手に上り詰めるためには、数手先を読みきる力が必要です。
「内が差してからまくる。内がまくってから差す」という後出しジャンケンでは、着を拾うことはできてもSGでは通用しないのです。荻野はこの大舞台で、まったく怯むことなく「見る前に飛ぶ」という芸当を連日に渡って見せてくれました。その潔さ、大胆不敵さに大器の片鱗を感じたのは、私だけでしょうか。
 明日は4レースの1回乗り。2日目を終わって節間成績2位の荻野にとって、また新たな大敵が立ちはだかります。それは、「安全に着をまとめて準優に行きたい」という邪念。さらには明日あたりから人気も背負いはじめ、「ファンの期待」というプレッシャーとも戦わなければなりません。まくり差しだけでなく、さらなる見えない敵をツケマイで沈めてこそ、新鋭はSGレーサーへと成長して行くのでしょう。毎日が勝負駆け、明日の荻野裕介のレースっぷりを熱く見守ることにしましょう。(畠山)


| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
コメント
コメントを書く




※メールアドレスは外部には公開されません