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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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新鋭王座ベスト・パフォーマンス初日

 さあ、はじまりましたね若人の祭典(←死語?)新鋭王座決定戦! 血の気の多い面々だけに初日からいろいろと好プレー珍プレーが飛び出しましたが、例によって独断でベスト3を決めさせていただきます。まず、3位はひっそりと旋風を巻き起こしたこの5人に捧げます。

地味面とは呼ばせない! 穴ーキー軍団・87期が大暴れ

SANY0289  驚いたのなんのって、87期ですよ。今節は9人の87期生が参戦しているわけですが、下馬評は「やや小粒」。ドリームメンバー3人など優勝候補がひしめく85期なんかと比べたら、確かにちょっと地味な顔ぶれが揃っています。それが、いざ初日のフタを明けてみたら、あれよあれよで5勝もしちゃいました。87期が参加していないレースが4つほどありましたから、実に8戦5勝なんですね。
 2レースの岡部大輔、3レースの荻野裕介、4レースの出畑孝典、7レースの妹尾忠幸、9レースの福島勇樹(写真中央です)……え、ほとんど聞いたことがない? ま、そんなファンも多いでしょうね。でも、これだけ勝っちゃえばフロックとはいえません。しかも、この5人はひとりとして1、2号艇での勝ちではなかった! 4、5、4、3、6号艇という不利な枠番だったのです。これが素晴らしい。もちろん、3連単の配当も凄まじいものでした。
2レース……5710円
3レース…48960円
4レース……8320円
7レース…14510円
9レース…55890円
 この5レース分の平均配当が2万と6000円くらいですか。実にバイオレンスな活躍だったわけです。まあ、ドリーム組が不在のレースですから「鬼のいぬ間の洗濯」という辛い見方もできるでしょう。でも、同期の活躍で、今日は勝てなかった福来剛や山崎哲司、杉山正樹、石橋道友の4人も発奮するはず。何よりも87期全体のムードが最高潮に盛り上がっているでしょうから、明日からも目が離せませんよ。失礼を承知で言わせてもらうなら、落ちこぼれ軍団の大逆襲。明日から優勝戦まで、そんなスクールウォーズのような熱いドラマを見せてもらいたいな~、などと密かにわくわくしている私なのです(舟券はひとつも取れなかったんですけど……ごめんね勇樹ちゃん!)。

 そして第2位は、ただひとり格上ともいうべきこの選手。私にとっては問答無用の今日のベストレースでした。

7R/俺はSGウイナーだ! 笠原、怒涛の猛追撃

 どうにも伸びないんです、笠原亮。でも、唯一のSGウイナーという意地があります。7レースは6号艇から4コースまで潜り込みましたが、やはりスリットから伸びずに道中は3、4番手争い。このパワーでは3着が限界だな、と早々に見限っていたのですが、さすがにSG戦士は違います。3番手をしっかりと取りきると、あの手この手で5艇身ほどあった2番手・丸岡との差を詰めていきます。
SANY0372  そして残り1周が圧巻でしたね。まずはホームで丸岡の内側1艇身に潜り込み、舳先が入らないと悟るや大胆に艇を外に持ち出してから、豪快な全速差し。バックで一瞬だけ丸岡の艇を捕えて、再び内から舳先を捻じ込もうとします。が、伸びの差は歴然でどうしても1艇身の差が詰まりません。
 笠原はまたまた大胆に艇を外に開きました。丸岡としては笠原の差しの鋭さを熟知していますから、少し減速して内をガードしながら最終マークを先取りします。そして、笠原はこの丸岡の動きを完全に読みきっていました。差し場などには目もくれずに全速のツケマイをかましたのです。急激に外に開いてから、さらに外をぶん回すという荒業。並の選手なら転覆してもおかしくない暴挙なのでしょうが、笠原のテクはその常識を簡単に覆しました。これぞSGウイナーのスーパーテク! ついには丸岡を完全に捕えてしまいました。
 まあ、結局は伸びの差で最逆転されての3着でしたが、最後の最後まで諦めないボートチェイス。GIシリーズの中で、確かに我々はSG級の600mを目撃したのです。笠原は後半11レースでもまさかのコース負けで3着に敗れましたが、明日からも貪欲に着を狙ってくることでしょう。笠原亮、やっぱアンタはひと味もふた味も違うよ!!

 そして今日のベスト・パフォーマンス賞は水面の外で男気を見せたこの若者にプレゼント。些細といえば些細なエピソードですが、いかにも新鋭らしい、瑞々しい情感が溢れておりました。

漢(おとこ)の土下座、三井所の心意気を見たか!?

 それは、開会式に起こりました。選手52人を代表してファンへの挨拶の舞台に立った三井所尊春の姿が、忽然と消えたのです。ハッと息を止めて背伸びをした瞬間、深々と頭を垂れて土下座している三井所の背中がこの目に飛び込みました。
「ファンに対しての失礼な発言を、お許しください!」
 な、何をやらかしたんだよ、三井所!?
 私も含めた多くの観客は、この突然の謝罪に度肝を抜かれて絶句するしかありません。が、地元のファンはすぐに察しがついたようで、「ああ、あのときのことかいな」とむしろ微笑んでおりました。そのアクシデントとは、暮れ~正月の開催でドリーム選手インタビューの席に立ったふたりの選手にある客が罵声を浴びせて批難し、その2選手が反駁した。そんな騒動に地元選手として責任を感じた三井所が、開会式の席を借りて陳謝したようです。
 まあ、確かに競艇はファンの財布で成立しているわけですから、選手は何を言われても耐えるべきなのかもしれません。ファンの野次にしても、大半が「愛情の裏返し」だったりもします。でも、開会式にいた地元のファンたちは、むしろ三井所に同情していました。
「あの(客の)暴言はひどすぎたもんな~」
「よかよか、もう立ってよか~」
 といった声が飛び交っておりました。先輩に替わって、土下座までして謝罪した三井所の心意気はしっかりと地元のファンの心に届いたはずです。続いて、三井所はこんなことを言いました(私も少し動転していて、うろ覚えですが)。
「命の次に大切なお金を使ってくださるファンにお詫びし、そしてお金よりも大切な命を賭けてこれからも頑張っていきたいと思います!」
 少し潤んだ目でこう宣言した三井所、とても素敵でしたよ。これでも件の客が許さないというのなら、その客は競艇からさっさと足を洗って別の遊びをしなさい、と私は伝えたい。選手との信頼関係がなければ、舟券を買ってもつまらないですから。
 三井所選手、お疲れさまでした。明日からも、今日の心意気を忘れずに地元ファンのために、さらには全国の競艇ファンのために走り続けてください。
 ※昨夜の記事で、取材不足から事実と異なる事例を記しました。三井所選手はもちろん、読者の皆さんにも困惑とご迷惑をおかけしてしまいました。記事を訂正するとともに、深くお詫びいたします。ミーショさん、tetsuさん、iwaoさん、適切なご指摘とご意見、ありがとうございました。以後、このようなミスのないよう、心して記事をアップする所存です。今後ともよろしくお願いいたします。(畠山)


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ヤジについての考察 【臥薪嘗胆!日刊レース&虎ニュース】
{{{: この記事は基本的に公営ギャンブルに関するものですが、 終盤にタイガース関連のネタも出てきます。 よろしければ、皆さん読んでいってくださいね。 }}} 競艇の新鋭王座決定戦が始まったということで、 ニフティーの競艇特集を読んでおりましたところ、次のような記事がありました。 [http://kyotei.cocolog-nifty.com/kyotei/2006/01/post_cee6.html] = 漢(おとこ)の土下座、三井所の心意気を見たか!? = 詳しくは上..... 続きを読む
受信: 2006/01/25 6:52:31
コメント

この件、三井所じゃなくて上瀧と長溝がヤジを
飛ばした客に「うるさい!」という目撃談の
書き込みが某巨大掲示板に数件あるんですが、、

投稿者: ミーショ (2006/01/24 22:04:18)

確かにこの文章を読むと三井所選手が主犯で上瀧選手がその場を収めたような状況だったとみてとれます。
しかし、実際に野次に反応して客を罵倒したのは上瀧、長溝両選手であったようで、唐津競艇場は2人に始末書を提出させたらしいです。
畠山さんはどのような取材をなされたのでしょうか?
ブログとはいえ我々ファンとは違う立場からものを書かれるのですから、自分の想像を事実らしく書くのはいただけません。
もしそれでも「俺は間違っていない、ここは俺の落書き帳だ」というのなら、ライターをやめて別の仕事をしなさい、と私は伝えたいです。

投稿者: tetsu (2006/01/25 0:39:24)

「真偽のほどは保証できませんが」という程度の取材でこの微妙な問題に触れてほしくないですね。ファンを混乱させるだけです。

投稿者: iwao (2006/01/25 2:26:20)

三井所選手の件、数々のご指摘ありがとうございました。
本日、事実関係を詳しく調べ直しまして、昨日の記事には誤認があることを確認いたしました。
読者の皆様、また三井所選手にもお詫び申し上げます。
本当に申し訳ありませんでした。
記事のほうは、急ぎ訂正いたします。
今後、緻密かつ正確な取材を心がけますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

投稿者: 唐津取材班 (2006/01/25 9:17:28)
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