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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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今日のベスト・パフォーマンス・女子王座初日

2006_0227_12R_012  いよいよ「日本の強い女決定戦」がはじまりました。ま、今も昔も女は強いんですけどね。女の尻に敷かれっぱなしの男どもにとっては、「日本一強い女=世界一怖い女」ってことになると思うのですが、初日の今日もしみじみ女の強さを実感させてくれました。
 ドリーム戦の日高逸子、強かった。女王様がムチで引っぱたくようなイン逃げでした。怖かったし、ちょっと興奮もしました。
 エースモーターの山川美由紀、強かった。こちらは差して差してのピンピン差しでした。ピンピン差し。あまりに妖艶な「抜かずのスブ差し2連発」に男の私も濡れました。あ、前半4レースの決まり手は「抜き」でしたが。なんのこっちゃ。
 さてさて、そんな凄まじいアマゾネスたちが次々に勝ち名乗りを挙げる中、敗れながらも身震いするような「女の怖さ」を感じさせてくれた女性がおりました。第3位はこのお方に捧げましょう。

11R/無冠の女王の執念「先輩、死んでもらいますっ!」

2006_0227_11r_12r_072  勝負への執念……ことこの一念に関しては、テラッチこと寺田千恵に勝てる女は世界中にひとりもいないのではないでしょうか。11Rのテラッチは1マークから後手を踏んでの5、6番手。7レースはまさかの4着だったので、ここでも這ってしまうと準優への道が遠のきます。「テラッチが女子王座で優勝していない」というのは艇界七不思議のひとつなわけで、それを一番痛切に感じているのは他ならぬテラッチ本人です。
 もう、凄かったです、テラッチの追い上げ。最後方から突っ込みやまくりで徐々に順位を上げて、2周目には4番手。しかし、3番手を走る角ひとみとは5艇身近い差がありました。4着4着で2日目以降に賭ける。並のレーサーなら、そう頭を切り替えるほどの距離なんです。しかし! そこからテラッチは届かないツケマイを連発して、4艇身、3艇身と差を詰めます。3周1マークも渾身のツケマイで2艇身……やっぱり届きません。しかも相手は百戦錬磨の角ひとみなんです。
 最終マーク、テラッチは最後の賭けに出ました。それまでのツケマイから一転しての「イン切り突っ込み」。この捨て身の攻撃に角は明らかに動揺し、「先マイするか、回してから差すか」と躊躇している間に逆転を許しました。まさか、初日から命懸けで突っ込むとは……角をもってしても、テラッチの女子王座への執念を測り間違えたのです。いや、相手が男のSGウイナーでも怯んだかもしれません。その突っ込みの迫力といったら「角先輩、死んでもらいます!!」という声が聞こえてくるようでした。刃物を両手に握って身体ごとぶつかるような……私は身震いしながら、テラッチがさらしを巻いて壺を振る光景を思い浮かべておりました。

 続いて第2位は敬意を表してこのお方、です。

7R/さすが姐御「女の仁義」を切ってイン奪取

2006_0227_6r_7r134  古豪復活です。鵜飼菜穂子、46歳。最近の勝率は4点台とスランプに喘いでおりましたが、ここ一番の勝負強さはさすがの一語。1着2着発進で最古参の意地を見せつけました。特に素晴らしかったのは、後半の7レース。6号艇から気合い満点にインを奪取し、起こしは深~い90m! 下手な駆け引きなどは一切なしの、実に潔い前付けでした。そう、前付けからインを奪うなら、深くなるのは当たり前。しっかりと他の選手に仁義を切って、インを取りきったのです。
「おお、アンタは上瀧か!?」
 私は思わず記者席から突っ込んでしまいました。そう、女子レーサーにも義侠の心に満ちたイン屋は存在するのです。結果は2着。鵜飼のアタマから大穴を買っていた私も裏目千両で大魚を逃しましたが、悔いなんかありませぬ。ややもすれば遠慮がちなレースが多い女子戦にあって、こんな闘魂丸出しのレースが見たいんです。
「最近はインからまったく勝てなくって……本当に久しぶりに勝てました。今節はインからバンバン勝ちます!」
 1レースで逃げ切った直後にこう宣言しておりましたが、それでこそ「鉄の女」鵜飼菜穂子。女子王座3連覇を果たしてから、14年が過ぎました。「そろそろ名人戦の準備でもしたほうがいいんじゃないの~」なんて口さがない艇界スズメは囁きあっているようですが、40を過ぎてからが本当の女盛り。精神的にも肉体的にも、もっともっと怖く、もとい、強くなる年齢なのです。明日からも怒涛のイン奪取で、後輩たちの頭を足でグリグリ踏みつけるような大逃げを見せてくださいね!

鵜飼、山川、日高のベテラン勢が気を吐く一方で、若き乙女も黙ってはおりません。今日のベストパフォーマンス賞は、アッと驚く2連勝でいきなり主役に躍り出た新鋭レーサーに贈りましょう。

8R/水神様も後押しする「岡山のシンデレラ」

2006_0227__030  金田幸子(カナダユキコと読みます。念のため)、26歳。鵜飼の娘でもおかしくないような新鋭がやってくれました、いきなりのピンピン快進撃! 前半の3レースは闇を切り裂くようなまくり差し。デビューから6年目の嬉しい水神祭です。
 去年も大村の女子王座に参戦しましたが、このときの成績は345失6653……先頭艇の影さえ踏むことができませんでした。しかし今年は違います。4カドから絞りまくりに出て、インの福島陽子が握り返したところを俊敏にまくり差し。ベテラン顔負けの冷静かつ的確なハンドル捌きで水神様の祝福を浴びたのです。
 でもって、勢いに乗ったら止まらないのが若さの特権。返す刀で迎えた8レースではコンマ02のドッキリスタートから豪快にまくりきってしまいました。
「あ、早いっとは思ったんですが……スリットでは(入っていてくれ)ただただ祈っていました」
 このレースではインの久保田美紀がフライング。金田が残ったのは薄氷の幸運ともいえるわけですが、それでもレースっぷりはケチの付けようがありません。Fとは知らずに先行する久保田艇を、一瞬のうちにまくりきってしまったのですから。恵まれでもなんでもない、自力のまくり決着。本来はスタートが遅い選手なのですが、この極限の踏み込みで度胸も付いたことでしょう。
 明日は11レース、錚々たるメンバーが揃った中の6号艇。2日目にして正念場を迎えたわけですが、この勢いならあるいは……そんな期待を抱かせる素晴らしい2連勝でしたね。まあ、何はともあれ記念初勝利、おめでとうございます! 明日からも強くて怖~いオバハンたちのイビリ(失礼!)に耐え抜いて、準優突破を果たしてくださいねっ!!
(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO、TEXT/畠山)


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さあ、女子競艇ファンの血沸き肉躍る6日間がやってまいりました。皆さん頑張りましょう。ちなみに今泉は日曜日に現場参戦予定です(土曜日も後半に行けるかな?)さて、さささんとこで紹介されてますが、@niftyが女子王座特集の記事を組んでいます。黒須田守さんや畠山直...... 続きを読む
受信: 2006/03/01 7:48:50
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