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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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今日のベスト・パフォーマンス・3日目

 今日は凄まじい衝突あり、456コースのアウトセットが2度もあり、アウト単騎ガマシのひとまくりあり……とにかく荒れに荒れた水面でした。つまりは勝負駆けがはじまったのですね。そんな大荒れ水面の中で、ちょっと面白い光景も目にしました。第3位は、誰もが知ってるこの2人にプレゼント。

4R/その大競り、優勝戦でやってよ~!

2006_0622_11r_007_1  まだ正午を過ぎたばかりの4レース。シトシト雨も降り出した薄暗い水面で、「場違い」なデッドヒートが展開されました。
 まず、インからあっさり逃げたのが太田和美。これは文句なし。続いたのが地元の坪井康晴で、これまた安泰。問題は、この2艇からかなり離れた位置での3着争いです。ビッシリと競馬の併せ馬のように艇を並べているのは、かの植木通彦と今村豊ではありませんか! 合わせてSG16Vという2人のスーパースターが、ガキの喧嘩のように競るわ競るわ。バック直線から2マークまでにガッツンガッツンと艇をぶつけ合い、そのたび激しい水しぶきを互いにかけあっています。
 で、2マークで先に抜け出したのが今村。植木はこれを1艇身遅れで追走し、2周1マークで新鋭のような全速ツケマイを放ちました。これが見事に決まって逆に半艇身ほど抜け出した植木ですが、いかんせん伸び足がない。内からグイグイと今村が伸びて、2周2マークでまた植木が強ツケマイ。
2006_0622_9r_018_1  なんたって片やモンキーターンの申し子・植木通彦。片や全速ターンのパイオニア・今村豊ですからね。見た目には贅沢極まりない死闘なわけですよ。で、3周1マークでも強ツケマイ、3周2マークでも強ツケマイ……植木はすべてブン回しましたが、パワーの差で今村に軍配が上がりました。つまり、両雄は丸々3周、ビッシリと併走したわけです。いや、凄い戦いでした。3連単のヒモで片方しか買ってないファンは、さぞかし興奮したことでしよう。
 で、でもですよ、こんな贅沢な熱闘が、第4レースで、しかも3着争いだなんて……3周の併走にしても、植木は引き波を超えるパワーがないのでツケマイを打ち続けた、今村は往年のターンスピードがないから突き離せなかった、というのでは寂しすぎます!!艇界を引っ張ってきたこの2人には、最終日の最終レースの先頭争いで競っていただきたい。そう思ったのは、私だけでしょうか。
 ただ、このデッドヒートで2人の闘魂に火が点いたのか、後半戦はともに1着を取って「夢の舞台」へ一歩近づいたのは嬉しい限り。特に明日の植木はピン条件ですから、もう一丁気合いを入れて大逆転のベスト18入りを果たしてほしいものです。(写真はそれぞれ後半戦のものです)

 第2位は、シリーズ途中とはいえトップに立つという快挙を成し遂げた、旅姿3人衆のひとり「遅れてきた大物」に贈りましょう。

10R/小政・坪井、あれよあれよと頂点に!

2006_0622_10r_012_1  苦労人が、ついにここまで来た~!!。昨日は親分の服部、大政の菊地が大暴れしましたが、今日は小政・坪井康晴がやってくれました。前半の4レースは1マークで巧みに立ち回って2着を死守。初日から2・1・3・2着とオール3連対で、8・00のポイントをキープしました。
 そして、目を瞠ったのが後半の10レース。インの田中信一郎が十八番の全速インモンキーを決め、坪井は2コースからの小差しで対抗します。が、相手は2年連続賞金王にしてイン巧者の信一郎ですから、バックではジャスト1艇身、引き離されました。これって決定的な差なんですけどね。
 でも、知ってるんですよ、坪井は。2マークでの「ここっきゃない!!」っていう差し場を。釣りでいうなら、よそ者には絶対に教えない秘密のポイント、みたいな。一見、何の変哲もない差しが、ズコッと信一郎の内フトコロをえぐってしまいました。そして、そのまま圧勝のゴールイン!
2006_0622_01_160  で、節間成績は8・40。なんとなんと3日目にして親分、大政(実は菊地より坪井の方が年上なんですけどね。なんとなく菊地の方が頼もしく思えるのですよ)を差し置いて、シリーズリーダーの座を射止めたのです。以前にも書いたことですが、本栖時代の坪井はほとんど取り得のない落ちこぼれだったそうです。見た目も童顔というか、ぼんやりした感じで「切れ者」という雰囲気は皆無(失礼!)。でもターンの鋭さと切れ味は日々アップして、いまやハンフリー・ボガートばりの渋みまで出てきましたね。日々是精進。服部親分は最近「継続こそ力なり」をモットーにしていると話しておりましたが、この坪井の影響もあったのかもしれませんね。
 とにかく、親分は最年少SG制覇となった戸田ダービーをはじめ、SG4V。大政も去年SG覇者となりました。小政にとって地元のこのシリーズが最大のチャンスであることは、間違いないところ。準優1号艇に向けて、坪井は明日も手抜きなんぞは一切せずに乗り慣れた水面を疾駆することでしょう。

 さてさて、今日のベスト・パフォーマンスは、エース機の資質を見事に開花させたこの個性派レーサーに捧げます。

8R/怖~いアウト屋が帰ってきたぞ~~!

「エース機」の誉れが高かった50号機をゲットしながら、初日から5・2・4着と苦戦を強いられていた矢後剛。私の見立てでも、伸びだけは前検からトップ級だったんですけどね。その伸びをどうにも生かしきれない。おそらく回り足か乗りやすさに問題があるのでしょう。となれば、普通の選手なら伸びを落としてでも、バランスを優先させるはず。
2006_0622_01_187  ところが、やってくれましたよ矢後剛。チルトを昨日までの0度から1・5度のMAXに跳ね上げて、勝負駆けともいうべき8レースに臨んだのです。
「四の五の言わずに、伸びいっぽ~~~ん!!」
 みたいな潔さ。素晴らしいですね、カッコいいですね。でもって、もちろん展示タイムは6・59のトップ時計。他の5人は、この数字だけでビビッたことでしょう。
 で、レース本番。とっくに覚悟を決めていたでありましょう矢後は、ピットアウトでのんびりと艇を出しました。アウト確定の意思表示ですな。最近のSGは阿波勝哉や小川晃司などの生粋のアウト屋が不在ですから、こんなピット離れを見るだけで胸がときめいてしまいます。天涯孤独、唯我独尊のアウトローブルース。
 ところが、矢後の進入は6コースではありませんでした。チルトMAXの伸び足に期待した(ビビッたのかも)6号艇の太田和美と5号艇の林ビッケンが「矢後さま、どうぞ4カドにお入りください」とばかりに、アウト水域を陣取ってしまったのですな。嗚呼、これもまた「阿波勝哉現象」ともいうべき、アウト屋がいるレースの楽しさよ。
 渋々と?4コースのカドに入った矢後は、しずしずと発進しました。
 あ、遅れた?
 私の目には矢後の起こしが遅れて、完全に届かない位置に映りました。すぐ外の林ビッケンより半艇身は後手を踏んでいたでしょうか。が、これは矢後の計算づくの起こしだったのですね。ひとたび加速しはじめた50号機ときたら、伸びるわ伸びるわ! 瞬く間にビッケンに追いつき、コンマ09でスリットを通過してから、さらに伸びる伸びる伸び~~~~~~~るという勢いで、内からまくり態勢に入っていた菊地孝平を容赦なく攻め潰してしまったのでした。孝平、ご愁傷様です、相手が悪すぎましたね。
 矢後剛、4カドからアウト気分でひとまくり。圧勝でした。豪快でした。それでも本人は「まだもうひと伸び欲しいですね」などと人殺しのようなコメントを発してましたね。
 さあ、これで明日からの楽しみがまたひとつ増えました。チルトMAXの矢後50号!明日の矢後は2走で12点が必要な勝負駆けです。4レース2号艇と12レース5号艇で、どんなブルースを聴かせてくれるのか、心して待つといたしましょう!(PHOTO/中尾茂幸、TEXT/畠山)


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受信: 2006/06/23 1:06:26
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