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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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雨中の悲喜こもごも――3日目、前半のピット

2006_0621_01_400  朝から怪しかった空模様。5Rあたりからとうとう泣き出してしまった。梅雨の時期に行なわれながらも、ここまでなんとか好天を維持してきた浜名湖グラチャン。個人的には舟券も当たっていないから、心までどんよりとしてしまいそうだ。
 そんな天候のような憂き目にあってしまったのが、3Rの今垣光太郎。2周2マークで振り込んで失速。そこに後続が乗り上げて、沈没失格となってしまった。スピードは落ちていたものの、もろに頭部に後ろのボートがぶつかっただけに、その容態が心配されたが、ひとまず作業には復帰している。ただ、どうにも精彩を欠いた様子ではあり、動きも緩慢。どうも首を痛めたようで、一回乗りだったのはむしろ幸いということになろうか。今日は静養に務めて、明日の巻き返しに期待したい。

Cimg0366  一方、市川哲也は、元気に出走! 2Rの結果は残念だったが(5着)、まずは無事に今日を迎えることができたことが嬉しい。
 その市川と、笑顔+大声でレースを振り返っていたのは、今村豊。4R、植木通彦との3着競りをしのぎ切ってのポイントアップ。足色自体にはまだまだ満足していないようだが、3番手争いとはいえ、プリンスvs艇王の豪華対決を制したのだから、声が弾むのも当然だろう。市川も目を細めて、今村の上気した言葉を聞いていて、見ているだけでなぜかとっても幸せな気分になったのでした。二人とも頑張れ!

Cimg0365  で、今村の後塵を拝してしまった植木通彦、それでも決して暗くはなっていない。ヘルメットを取った瞬間はさすがに苦笑いを浮かべていたが、肩を落とすという感じはなかった。手をボートに見立てて、レースでの状況を上瀧和則に説明していたが、そのときには満面の笑みとはいかないまでも、いい笑顔を見せていたのである。今節は、開き直りの境地にある、艇王・植木。成績には結びついていないけれども、沈鬱だった心を立て直すのには、悪くない一週間になるのだろう。今節、必ずや一発がある。植木の表情を見ていると、そんなふうに思えて仕方がないのだ。

Cimg0352  植木と親しげに話していた上瀧和則は、3Rでの今節2勝目にも、決して気を緩めるところがない。勝利選手インタビュー(今シリーズはサンホールにて公開形式です)から帰ってくると、即座に装着場に置かれているボートに向かって、本体を外す。それを整備室に持ち込むと、ギュッと唇を結んで、内部を点検し始めた。2連勝と勢いに乗っても、なお飽くことなく機力向上をはかる。確実に、上瀧の闘志パラメータは急上昇しているのだ。
 そんな上瀧に、昨日に引き続いて懸命の整備を続ける松井繁が声をかけた。「うらやましい。指くわえてるもん」と言って、ニッカァと笑った。着はまとめているものの、突き抜けられずにもがく松井は、いよいよ闘魂モードに入った上瀧をからかい気味に称えたわけだ。すると、さすがにニコーッと笑う上瀧。うむ、上瀧親分、少なくともメンタルは仕上がってきたぞ。そして松井は、必死の整備が実ることを祈ります。

2006_0620__142  整備といえば、昨日から中澤和志がほとんどの時間、整備室にいる。もちろんボケーっとしているわけではなく、本体整備を続けているわけだが、ここまで成績自体は悪くないにかかわらず、本体を開けまくっている中澤。穏やかに、しかし引き締まった顔でモーターをかわいがる中澤の姿は、SG覇者にふさわしいものだと言うしかない。先日、ちょっとした取材をする機会があって、今節は僕の顔を見ると、にっこり会釈してくれる中澤、その笑顔は実に人懐こいものである。それが、仕事と向き合ったときには、ガラリと変わる。そのギャップが、素敵だと思う次第である。

Cimg0371  2Rでシンガリに敗れてしまった江口晃生、3Rで4着敗退の三嶌誠司が、整備室で話しこんでいた。おぉ、珍しい組み合わせだ。ともに厳しい戦いを強いられていて、少しでも上向かせるための、情報交換というところだろう、江口の目には終始、笑みが漂っていて、三嶌は真っ直ぐな瞳で真剣に応えている、といった感じ。二人は一緒に整備室から出て、なおも話し続け、整備室のもうひとつの出口の前でピタリと止まって、さらに話し込み始めた。仕事の話が尽きることない、それがプロというものである。

2006_0621_01_438  さて、雨が降ろうが槍が降ろうが気になる山崎智也。今日の前半は、わりとゆっくりした時間を送っているようで、仲間のボート引き上げ時くらいしか、姿を見ることができなかった。で、おーふぉさん。僕は話しかける機会がなく、カメラマン・中尾氏情報なのですが、あのヘッドフォンは知人に借りているものだそうです。自己所有のヘッドフォンは耳にあてる部分が小さいため、雑音も入ってきて、精神統一には向かないのだとか。メンタルも万全の態勢に“整備”している智也、SG連覇に本気と書いてマジ、てなところでしょう。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田 TEXT/黒須田守)


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コメント

おはようございます
コメント一日遅れになっちゃいましたけど、毎日気にかけてもらえて嬉しいです。
精神統一のために音楽聴くのって、陸上競技の選手とか、スケートの選手とか、個人種目のスポーツ選手がよくやってますよね。やっぱり競艇もスポーツなんだなって改めて実感です。
今日は勝負がけ!精神統一、必要になってくる日かも。またヘッドフォンかけてる姿見られるかもしれないですね~って私は見られないけど(泣)

投稿者: おーふぉ (2006/06/23 8:22:55)
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