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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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闘魂――3日目、後半のピット

2006_0622_01_153  力強く踏み込みつつ、上瀧和則が真っ直ぐに前を見ながら、ピット内を闊歩していた。9Rは残念ながら4着。明日は4着条件となった。朝から整備に励んでいた上瀧は、着替えを終えると、整備室に直行。本体を割って、整備を再開した。上瀧は、まだまだ機力に満足していないし、まだまだ伸び代があると睨んでいるようだ。この妥協なき姿勢は、まさにスーパー上瀧出現のアナウンス。11R後に整備を終えると、今度はペラ室に駆け込んで、いつまでたっても仕事を終えようとはしなかった。制限時間が設けられていなかったら一晩でも作業を続けていそうな、歩みを止めない上瀧和則、なのである。

2006_0620_01_307  ご機嫌モードに入ったように見える、矢後剛。今日の8Rで見せた伸びは、強烈だった。スローとダッシュの違いこそあれ、同体で飛び出たひとつ内の菊地孝平を一気に叩き切ったのだから、矢後スペシャル、ついに炸裂といったところだろう。11Rが終わった頃だったか、翌日の準備をしている秋山直之に近づいた矢後は、大笑いしながら雑談タイム。秋山も楽しげな表情で、矢後はなんだか笑いが止まらないといった感じである。後輩をからかっているようにも見えて、とにかく気分ウキウキ。思えば、こんな矢後をSGで見るのは初めてのような気がする。昨年はペラ基準の変更から、矢後スペシャルがなかなか爆発しなかったから、それも致し方なし、だったか。だから、楽しそうな矢後を見ると、こちらも心が弾む。明日も、チルト1・5度からの、ナタでぶった切るかのようなマクリが見られるだろうか。

2006_0622_01_004  倉谷和信が、気合十分だ。前半3R後、「寄らば斬るぞ」の雰囲気で、一心不乱にモーター調整をする倉谷を見かけていた。後半登場は7R。時間がないがゆえの、極限の集中力を発揮していたのだろう。その7Rは見事に逃げ切って、4日目は4着条件の勝負駆けに持ち込んだ。比較的楽な状況とはいえ、レース後の倉谷は決して兜の緒を緩めてはいないようだった。今日着用していたレーシングスーツの胸には、大きく「闘魂」の二文字(背中にも入ってます)。真剣な表情の倉谷には、たしかに闘神が宿っているようにも見える。胸の奥から自然とスーツの胸部ににじみ出たかのように、ギラギラとたぎる闘魂は、まさしく倉谷のトレードマークとも言えるだろう。いやあ、シブい。シブいっす、倉谷。

2006_0622_01_046  節一パワーも、一旦停止。今日は大きく着を落としてしまった湯川浩司。でも、それがかえって良かったのではないか、なんて不謹慎なことを考えてしまった。たしかに、昨日の湯川は心が軽快だったと思う。だが、菊地孝平が「だんだんとプレッシャーが高まる」とアドバイスしたとおり、突っ走り続ければ続けるほど、平常心を保つのが難しくなるものである。やや後退してしまった今日の湯川、12Rの直前に見かけると、決して落胆はしていないように思えた。むしろ、平常心に戻ったようにも見えるのだ。昨日までの貯金が効いて、明日は快速モーターをもってすれば、それほど困難には思えない条件で勝負駆けに臨める。湿度急上昇が停滞の原因なら、明日にはそれをすっかりクリアして、ピットインすることも可能だろう。今日の敗北を糧にできれば、まだまだ湯川の節一シリーズは続いていく。

2006_0622_01_160_1  予選トップに立ったのは、坪井康晴だ。準優はもちろん当確、機力も「もうちょっと欲しい」とは言っているものの、特に出足系統などは十分満足できるもの。地元の期待を一手に担ってみせましょう、そんな境地に近づいている。同期同県の菊地孝平とは、言うまでもなく大親友であるが、去年のMB記念を菊地が優勝したとき、心の底から喜び、祝福しながらも、坪井はでっかい悔しさも胸に抱いていたようだ。本栖で82期を担当した、知る人ぞ知る名教官・小林雅人氏(全モ連)が電話をしたとき、「菊地がやったなあ」と言うと、坪井は心ここにあらずという感じの応え方をしたそうである。つまり、親友の快挙が、坪井にとっては大きな大きな刺激になったのだ。
 その成果を出せる舞台が、ついにやって来た。しかも、地元SGで、である。そのためにも、明日の戦い方は非常に重要。ピットで見せる武骨ともいえる男っぽい風貌からは、緩めるような男だとは思えないわけだが。

2006_0622_01_142  さて、予選13位、明日は3・4着条件の気になる山崎智也。選手食堂に入ろうとする直前、たまたまその前を通ろうとした僕に気づき、ぺこりと会釈してくれたのだが、その表情は実に透明感のあるもので、メンタルはかなり仕上がっていると見た。それにしても、智也は本当に、いろんな選手と一緒にいるところを見かける。今日は、服部幸男、松井繁、仲良し・原田幸哉、そして写真の向所浩二&西村勝らが、智也と話していた選手たちである。誰にでも愛される男、ということでしょう。ちなみに向所は、本栖の一期先輩で、清掃などを担当する箇所が同じだったとか。訓練生時代の絆は、SGの舞台でも活かされる。明日は、どんなカップリングが見られるだろうか。

Boat_1  最後に、選手の無事を、明日からも願いたい。8R、1マークで新美恵一と岡本慎治が、壮絶に激突した。岡本のボートに、新美のボートが突き刺さったのだ。2艇は、絡まり合ったままエンスト失格となったが、この事故により、新美と岡本は途中帰郷。昨日から事故が連鎖するかのように頻発しているが、初日の柏野幸二に続いての帰郷者がついに出てしまった。激しいレースは、もちろん大歓迎。選手たちの荒ぶる魂を、いつだって見ていたと思う。それでも、事故には本当に注意してほしい。写真を見ていただければ、その惨状がおわかりいただけるだろう。こんなシーンは、やっぱり見たくないのだ。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩=事故ボート TEXT/黒須田守)


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『しげ爺のグランドチャンピオン決定戦予想 (4日目)』 2006/06/23 【しげ爺の競艇予想】
管理人のしげ爺じゃ。 『人気brogランキング』 の上位を目指してるんじゃが、なかなか難しいの。 読者の皆さんの協力が必要なので、下記画像のリンク先をポチっと頼むぞ。 わしの予想で楽しめた方は、是非ポチっと・・・ 3日目の結果は、2連単(穴)がプラス収... 続きを読む
受信: 2006/06/23 0:53:51
第16回グランドチャンピオン決定戦5日目 【弘味’s Kyotei | 競艇ブログ |】
準優10Rの森竜っつあんカッチョ良かった〜!!準優出した東海勢が3人でそれぞればらけてたので、とりあえず地元の坪井がイン逃げしてくれたし良かったわ。愛知勢に関しては…ノーコメント。 優勝戦 1 3959坪井康晴28静岡50A1 213 213 1 2 3719辻 栄蔵31広島49A1 2...... 続きを読む
受信: 2006/06/25 16:32:37
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