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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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紛れもないSGの前検だ――前検のピットから

 浜名湖のピットは、2月下旬から3月初旬の女子王座決定戦で訪れたばかりだ。あのときとは、時期が違う、気候が違う、そして出場選手が違う。それだけで、なんとなく風景が違って見えるのは不思議だ。4カ月ほど前に、たしかに通い詰めた場所だから、それぞれの場所で女子王座のことを思い出しはするけれども、何かが違うのもまた間違いのないこと。まあ、気分の違いというのがもっとも正解に近そうだが、それでもここは紛れもなくSGのピット、なのである。

2006_0619__236   女子王座との一番の違いといえば、ペラ室が大盛況ということだろうか。前検日には閑散としていた女子王座と比べれば、その差異は明らか。スタート練習を終えた選手たちが入れ替わり立ち替わりペラ叩きに励んでいるのは、SGならではの様相である。山崎智也も濱野谷憲吾も、「ペラ次第でもっとエンジンが出る」という意味のことを言っていた。今垣光太郎も、自分はあまりやらないけれども、SGクラスの選手はペラで機力を向上させると語っていた。職人技の領域であり、しかし強者の必要条件でもあり。これまで何気なく見てきたペラ室のシーンではあるが、同じピットでまったく別条件のレースを見ると、それがいかにグレードの高い作業なのか思い知らされる。整備室奥のペラ室では、植木通彦と松井繁が並んでペラを調整する姿が。艇王と王者、二人の王の真剣な表情には改めて慄えを覚えた。

2006_0619__110  とはいえ、もちろん整備もみな熱心だ。今日はギアケース、リードバルブを調整する選手がほとんどで、本体を割っている選手はまったく見かけなかったが、スタート練習が終わっても延々と作業をしている姿をいくつも目撃した。西島義則、川﨑智幸、烏野賢太、倉谷和信らだが、いずれも前検班は2~3班。もっとも早くスタート練習を終えている組なのだが、ラスト9班がスタート練習を終え、検査航走がすべて終了しても、彼らは作業台から離れようとはしなかった。この徹底したモーターとの向き合い方が、彼らを長くトップクラスに留める原動力なのだろう。

2006_0619__058  注目は地元勢だ。特に、菊地孝平にただならぬ気配を感じる。いつもどおり、明るく、にこやかではある。だが、心中期するものがある者に特有の、ひたすら前抜きに発散される強いオーラがある。と思っていたら、ドリーム戦の共同会見で、「今回は、気合を込めてきました。空回りしないように、自分を追い込んでやってみようと思っている」と菊地は語った。彼は、意識してそんな自分を作っているのだ。こうした闘志は、確実にパワーになる。彼が言うように、空回りしてしまうことも往々にしてあるものだが、うまくコントロールができれば、それは大きな大きな味方となるだろう。菊地孝平、今節は特に刮目したいと思う。地元勢では、いうまでもなく、服部幸男の雰囲気は絶品。冷静さも欠かず、そして独特の威圧感も健在だ。

Cimg0168  植木通彦も怖い存在だと思う。いや、彼を「怖い」なんて言うのは失礼だろう。どんなシリーズでもバリバリの主役である彼は、伏兵を意味するかのような表現がもっともふさわしくない一人である。ただ、最近の植木はツキから見離されている感もある。総理杯、笹川賞と途中帰郷、前節の若松GⅠではフライング。艇王は、苛立たざるをえない日々を過ごしてきたとも言えるのだ。会見では、植木自身、「どん底」という言葉で自らの現状を語った。「崖っぷち」とまで言った。ところが、そんな植木に、妙な焦燥感や苛立ちはまるで感じないのだ。それどころか、「ここから這い上がる自分を、自分で見てみたい」とまで言い切った。この開き直りにも似た感情が、怖い、のである。もともと卓抜した実力を持つ男が、プレッシャーから解放されたかのように、明鏡止水の心境で戦いに臨む。これほどの脅威はない。もちろん、今節に結果が出るとは限らない。それでも、植木の代名詞でもある不死鳥のごとき復活劇は、間違いなく幕を明けている。決して見逃してはならない何かが、今の植木にはある。今日のピットでは、ヘッドホンで音楽か何かを聞いていた太田和美に近寄り、太田がヘッドホンの片方を渡すと、耳に当てて聞き入っていた。だはは、仲の良いカップルみたい。ようするに、植木、落ち着きまくっているのである。

2006_0619__002  さて、笹川賞優勝おめでとう! SG連覇を目指してほしいぞ、気になる山崎智也。どうやらモーターはなかなか好調のようで、今日はスタート練習を終えると、大きな作業もせずに過ごしていた。これもまた、いい雰囲気であります。ところで、智也VOW。彼の苗字は、言うまでもなく、山崎。ところが、ボートの右側のカウリングに付けられているネーム板は「山﨑」。ありゃりゃ? Cimg0119 左側は、ちゃんと「山崎」なのに。そういえば、笹川賞優勝戦の朝、智也は「山﨑」昭生のボートを自分のものと間違えてましたね。今日はネーム板のほうが間違ってるようです。明日には直ってるかなあ?(PHOTO/中尾茂幸 黒須田=植木&太田、山崎ボート TEXT/黒須田守)


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6月20日 浜名湖 SGグラチャン 初日 【競艇予想トップターン】
皆さん、グラチャン出場選手の出走表の写真 見ました?あれはちょっと 暗すぎて ひどいものです。もっと しっかりした写りのものを載せて欲しいですね。今日も応援クリックお願いします  人気blogランキン... 続きを読む
受信: 2006/06/20 8:33:52
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