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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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ペラ談義、流行中!?――優勝戦、前半のピット

 優勝戦の朝は、選手の動きが少ないのが常だが、今日はいつも以上にその傾向が強かった。優勝戦メンバーのなかで、ずっとピットで作業をしている姿が見られたのは辻栄蔵くらいで、他の選手の姿は、ちらちら見かけられるくらいのものだったのだ。

Img_3991b 今日の様子が最も様子が気になるのは、やはり1号艇の坪井康晴だ。
 1Rが行なわれている頃、自分のボートを挟んで、ペラを見ながら服部幸男と話をしていたほか、比較的よくピットで姿が見かけられたが、笑顔などは見られていても、その表情はやはり「硬い」と見ても間違いではないはずだ。
 今年の総理杯では、1号艇の湯川浩司がレースが近づくにつれて表情を硬くしていたのが印象に残っているが、そのときにも似た感じに思われた。
 ただ、その総理杯では、やはりレースが近づくにつれて表情を硬くしていた中澤和志がレース直前になって何かを吹っ切ったような顔つきになって、見事に勝利した例もある。
 坪井もそうした気持ちの切り替えができるのか……。
 最後の最後まで目が離せないところである。

Img_4014b  坪井にくらべてリラックスムードが色濃かったのは、烏野賢太だ。
「(優出は)慣れたものですから」という昨日の言葉に偽りはなく、TVインタビューを受けていても、終始、笑顔を絶やさずジョークを飛ばす。
 選手控室のほうへと消えていく間際には「雨、降るんかなあ」と口にしていたが、あやしい雲行きの中、このまま気温や湿度に大きな変化がなければ、ペラなどには手を出さずにレースを待つことになるのかもしれない。
 この様子は、先の笹川賞における優勝戦の日とはかなり異なるものなので、仕上がりに関しては、ある程度、納得できる状態になっているのだろう。

Img_4002b  辻栄蔵の様子も、いつもと変わりない。
 1R前にはボートのチェックをしていたが、1Rに出走した市川哲也のボートを手伝って、それがひと段落したあとには、二人でペラ小屋の中へと入っていった。
 トントン、トントンと、ペラを叩くわけではなく、長いあいだ、ペラについてを二人で話している様子だった。
 その後は、顔の上方に掲げたペラを見つめながら歩いている様子なども見かけられたが、こんな行動も、ふだんのピットでよく見かけられるものだ。
 朝の優勝戦メンバーインタビューでは「おはようございます!」と大きな声を出していた辻だが、このまま平常心で、レースを迎えるものと見ていいはずだ。

Img_4097b  朝の様子がなんとも微妙だったのは向所浩二だ。
 いつもどおりの表情なのか、やや緊張気味なのか……。
 何度か見かけたなかでは判断はつきかねた。ただ、いずれにしても、普段のピットにおける様子と、とりたてて大きく変わっているような印象は受けなかった。
 ペラ小屋にいたかと思えば、ボートにペラを取り付けて、試運転に出て行く……。
 それら一連の作業はかなり素早いものだったが、バタバタしているような感じは少しもなかった。

Img_4042b  朝のピットで、「自分の作業」をしている様子が見られなかったのは山崎智也だ。
 2R出走の秋山直之、3R出走の江口晃生がレースから引き上げてくるときだけ、手伝いに出てきて、一連の作業がすめば、姿を消していく。
 少し不機嫌な感じにも見える顔つきで、ゆったり歩いている姿は、昨日とまったく変わらない。
 やや不機嫌に見えるという点にしても、これは「いい男」が集中力を高めているゆえに、そんなふうな印象も受けるというだけで、人に声をかけられたりすれば、すぐに表情をゆるめる。
 こうした切り替えができているうえ、整備の必要もない段階になっているのだから、今日のレースの中心となる存在であることは、やはり揺るがない。

Img_4072b  午前中、なかなか姿を見かけられなかったが、昼前になって、整備室でペラを見つめている姿が見られたのが森竜也だ。
 ピットのいちばん奥に置かれていたボートにはすでにペラが取り付けられていたので、ペラ交換をするのかとも思われたが、これについては、その後に本人に確認してみたところ、「たぶん、しないと思います」との回答だった。
 今日のレースの準備はすでに済んでいるので、別のペラを見ていた、といったところだったのだろう。
 しばらく整備室でペラを見ていた森はやがて、今日の2Rで勝利していた同期の植木通彦とともに出てきて、水面際に行くと、やはりペラについてを熱心に二人で話していた。和やかなムードで、この二人が会話をしているところが見られて、なんだか得した気分にもなったほどだ。

 今日の優出メンバーの中で、他選手とペラについて話していたのは3人。べつにペラ談義が流行っているわけではないのだろうが、それだけバタバタする必要もない状態になっている選手が多いということなのだろう。
 こうした状況で迎えられる優勝戦が、ますます楽しみになってきた。
(PHOTO/山田愼二 TEXT/内池久貴)


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