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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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静かな朝のオーラ――準優勝戦、前半のピット

R0010702b_1   晴天の福岡。1R後にピットに行くと、ちょうど試運転後の作業が終わりかけようとしている頃だった。装着場にはずらりとボートが並び、作業をしている選手の姿はあまり見かけられない。そんな中で準優メンバーが作業に出てくれば、その選手のもとに取材陣がどっと押し寄せる……。いつもと変わらない準優勝戦の朝のピットの光景といえるだろう。
 もちろん、そんな中でも気になる選手は何人か発見された。
 装着場に設置されているペラ作業場で熱心にペラを叩いていたのは大場敏で、ペラ小屋では、吉川元浩、坪井康晴らが作業をしていた。とくに長い時間、作業をしていたのは吉川で、3R前まで作業を続け、3R終了後に試運転に出て行った。
 準優メンバー以外では、濱野谷憲吾、白井英治らが熱心にペラを叩いていた選手だ。毎度のことながら、準優進出がならなくても、いつもこうした姿が見かけられる濱野谷には頭が下がる。

R0010660b  多くのカメラマンに囲まれていたのは中村有裕で、装着場でボートの各所を入念にチェックしていた。モーターやペラに関しては、すでに納得できるところまで仕上がっているからこそ、やり残しがないかを確認していたのだろう。
 MB記念の優勝で、勢いに乗っているだけではなく、ピットにおける立ち居振る舞いにまで変化があらわれてきた気がする。作業をしている様子を近くで見ていると、決してピリピリはしていない「静かな闘志」が伝わってくるようで、SG2連覇も夢ではないように思われてくるほどだ。
 その中村の傍で、モーターの汚れを丁寧に拭いていたのが魚谷智之だ。その落ち着いた佇まいと、何かを射るような鋭い目つきには「オーラ」に近いものが感じられた。こういう選手は伏兵という以上に怖い気がする。

R0010680b  2R後、何人かのカメラマンが固まっていたのでそちらに駆けつけると、平田忠則のボートの傍で、植木通彦と上瀧和則の2ショットが実現していた。小声で話していたので、話の内容まではわからなかったが、二人ともいい感じの笑顔を見せていたのだから、なんだか嬉しくなったものだ。
 その2ショットを撮影しそこなったのは残念だが、引き上げていく際の姿だけはギリギリおさえられたのでご容赦いただきたい。
 その後、植木はペラ小屋に行って、作業を再開。そのときにはまだ、吉川らの姿も見られたが、他の選手が誰もいなくなったあと、植木は一人で黙々と作業を続けていた。
 整備室の奥にあるペラ小屋なので、遠目にしか作業を見ることはできなかったが、張り詰めてはいない空気の中にも真摯さが伝わり、ここに賭けている気持ちの強さが感じられたものだ。もちろん、こちらもオーラはビンビンである。

R0010696b  もう1組の2ショットはお馴染みのもので、田村隆信と井口佳典だ。こちらは2R後に同時に試運転に出て行き、やはり一緒に引き上げてきたあとは、そのまま装着場のペラ作業場へ向かう。
 そこへ着くと同時に、すぐに作業を始めたのは井口のほうだが、しばらくすると田村は、テーブルの上にまで乗ってペラを叩き始めた。
 仲良し85期とはいえ、作業をする姿は当然、真剣そのもの! 『本日の特注選手』でも取り上げているように、10R・井口、11R・田村と、それぞれ3号艇に乗ることになるのだが、ともに怖い存在といえるだろう。

R0010677b  そして、もう一人の85期は、12R3号艇に乗る湯川浩司だ。こちらは、筆者がピットにいた範囲では、作業をしている様子は見かけられず、レース後のボート引き上げの際などにその姿が見かけられただけだった。だが、いつもとはちょっと雰囲気が違い、この時間帯からすでに、緊張感と集中力が前面にみなぎらせているようだったのが印象的だ。
 85期3号艇3人衆……、侮りがたし!なのである。
(TEXT&PHOTO/内池久貴)


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