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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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気になる銀河系――前検のピット

2007_1002__0158  タタタタタッ。
 明らかに駆け足の足音が聞こえて振り向くと、ジェロニモっ! いや、秋山直之である。秋山が小走りで向かったのは、整備室。早くも、慌しい時間を過ごしているようだ。
 ほんの1分後、再び秋山の駆け足を目撃。今度は、整備室からペラ室へ。総理杯時は、整備室前のプレハブ小屋がペラ調整室になっていたが、リニューアルされた平和島ピット、今は新競技棟の1Fにある。秋山は、かなり急いでいるふうに、ペラ室に駆け込んだ。
 その数分後。また秋山が走っている。今度は、ダッシュで整備室へ。で、1分後、再び走ってペラ室へ。大変そうだなあ……と、その数分後、ま、また秋山は整備室へダッシュ! そして1分後、やっぱりペラ室へダーーーッシュ! なんと秋山は、これを僕が確認できた限りで7度、つまり整備室とペラ室を7往復もしていたのであった。
 歩測してみる。僕の歩幅で……56歩。えっと、基本的に短足でございますが、いちおう1mくらいになるように歩いたつもりです。というわけで、約50m。往復で100m。ということは、少なくとも700m、秋山はダッシュで走ったことになる。もちろん、僕が他の取材をしているときにもやっていただろうから、ヘタすりゃ1kmくらいは走ったんじゃないだろうか。
 で、秋山が何をやっていたかといえば、申し訳ないことにハッキリと確認はできていない。何しろ、ダッシュをさえぎって質問するわけにはいかないし、前検航走後は整備室の奥にこもってギアケースを整備していたから、ゆっくり話を聞くことができなかったのだ。ただ、池上一摩カメラマンによれば、「ペラ検査で何かあったのでは?」とのこと。たしかに、秋山は整備室に駆け込むと、ペラを何事かチェックしていた。それを終えると、ペラ室でトンカントンカン。かなり急いだ調整は、たしかにそんなことを感じさせる。また、ようやく調整を終えた後、都築正治が声をかけると、秋山は苦笑いを見せ、都築はそんな秋山を慰めるように、腰を優しくぽんぽんと叩いていた。まあ、このあたりについて、明日、話を聞く機会があれば聞いてみます。ともかく、今日、もっとも忙しそうにしていたのは秋山直之であり、だからこそこの苦労が報われてほしいと切に願う次第であります。がんばれ、ジェロニモ秋山!

2007_1002__0456「これ、どういうことなんですか!」
 ドリーム戦出場選手インタビューに現われた菊地孝平が、マイクを取るなり、そう言った。すわっ、菊地と報道陣の間に何かあったのか……。と、よく見れば、菊地は笑いを噛み殺している。目元がニコニコとしていて、今にも破顔一笑となりそうなのだ。
 ようするに、こういうことらしい。今日、新聞を見たら、自分の引いた13号機は岡本慎治が乗って優勝した好エンジンと書いてあった、ところが機歴簿を見たら、岡本慎治が乗った形跡がまるでない、ありゃりゃ……と。ちょっとした誤植があったわけですね。で、菊地は一言。
「あんまり喜ばせないでくださいよ~」
 その瞬間、菊地も報道陣も爆笑でありました。
 とはいえ、間髪入れずに飛んだ質問、「で、13号機の動き自体は?」の問いに、「悪くありません」と菊地は即答している。ちょっとずつ悪いところもあるものの、まだペラが合っていない段階だから、今後の整備で良くなっていきそう。だからこその、冒頭のギャグだったんでしょうね。会見を終えた菊地は、出口付近にいた僕と目が合うと、ニッコリ。アシも悪くない、ギャグもしてやったり。気分上々の前検といったところだろう。
2007_1002__0455  ドリーム記者会見では、SGドリーム経験のない渡邉英児が入室した瞬間に、呆然。同じく金子良昭も、思わず「うわっ」と呟いていた。たしかに、会見場には記者さんが鈴なり。歴戦の二人も、びっくりする風景だったんでしょうね。ちなみに、金子さんは会見を終えて退室するとき、「一節間、よろしくお願いします」と言って頭を下げた。こうした人柄が、実に素敵ですよね。

2007_1002__0295  ドリーム戦出場メンバーといえば、早くも服部幸男が哲人になっている。桐生、多摩川のGⅠで超抜仕上げ、優勝は逃したとはいえ、ペラは絶好調という感じなのだが、今回は「桐生、多摩川ほどではない」とのこと。だからなのか、ピット内を闊歩する様子も、心なしか眉にシワが寄った感じに見える。ただ、「エンジンは直りそうな感じ」とも言っていて、悪い手応えではないようでもあり、だからこそ明日あたりはペラ室の主となる服部を見ることができそうだ。
 前検航走を終えてピットに戻ってくると、重野哲之がさささっと近寄って、「どうでした?」。瞬間、服部の頬が軽く緩んで、情報交換(というよりアドバイスに見えました)。服部と重野の組み合わせは、同県同士とはいえ、これまでピットではあまり見たことがない珍しいもので、そんなあたりにも静岡10人体制の厚みを感じたりする。大将・服部の哲人ぶりは、間違いなく、駿府軍団を引っ張っていくものになるはずだ。

2007_1002__0500  やっぱりドリームメンバーだが、今節の注目ポイントのひとつは、何と言っても、魚谷智之の「SG3連覇なるか!?」である。競艇史上、野中和夫、西島義則の2人のみしか達成していない、壮大な記録。さらに、昨年のダービー王だから、「ダービー2連覇」も懸かっている。こちらは、かつて今村豊しか成し遂げたことのない偉業だ。戦国ダービーとは言われるけれども、魚谷が堂々たる主役であることは間違いない。
 これまで、魚谷のドリームインタビューというと、大きいことは言わず、淡々と語り、とにかく力を出し切ることを表明するのみ、といった感じなのだが、そして今日も大枠ではその通りなのだが、雰囲気は少し違うように思えた。おそらくは、「合格です」という前検での手応えによる部分が大きいのだろうが、なんとなく言葉のひとつひとつが力強く感じられたのだ。「(連覇、SG3連覇を)狙える位置にいるのは光栄」と言った魚谷のなかで、じつは光栄以上の自信みたいなものが芽生え始めている……といったら考えすぎかもしれないが、しかしたしかに強者のオーラをまとってきたのではないか。魚谷が真の怪物に脱皮する時が近づいている……そんなことを思わずにはいられない、今日のムードだったのだ。

2007_1002__0288  そんな魚谷を止めるのは、この人たちであってほしい! 85期、銀河系軍団だ。このダービーには、湯川浩司、井口佳典、そして田村隆信の3名がエントリー。今日もいつもと同じように、3人でともに行動する仲の良さを見せていた。新競技棟の1Fテラスというか、オープンスペースというか、ともかく外にある喫煙スペースでは、かなりリラックスした様子で談笑する姿も。若手の仕事でかいがいしく働きまわってはいるけれども、もう完全にSGの顔になってきたな、銀河系は。
2007_1002__0151  彼らは、湯川が賞金王当確、井口が当確目前、そして田村がボーダー付近と、3人揃っての賞金王出場の可能性をもっている。僕は、ひそかにその実現を期待しているのだ(実はちっともひそかにではなくて、BOATBoy11月号=10月11日発売の巻頭特集が、銀河系軍団特集なんですけどね)。というわけで、今節は気になる山崎智也がいませんので、彼らを気にして追っかけてみようかなあ、と思っている次第であります、押忍!(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田守)2007_1002__0106

Cimg3432 おまけ:銀髪にした坪井康晴に、記者さんたちが群がって、一躍、時の人に。苦笑いの坪井、「レースで目立たなきゃいけないですね。頑張ります!」。


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コメント

ダービー、3人しかいない関東勢の活躍に期待!!

投稿者: みうみう (2007/10/02 22:29:06)
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