この特集について
ボートレース特集 > ニッコニコの勝負駆け――2日目、後半のピット
この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
ライタープロフィール
カテゴリー
関連リンク
競艇サポーターズ
関連書籍

 ボートレース特集

ニッコニコの勝負駆け――2日目、後半のピット

2007_1121_0668  まず、既報ではあるが、田中信一郎だ。7R前の試運転中に落水し、負傷。やはり試運転中の他艇が助け上げる場面もあり、また「脳挫傷」との発表があったため、非常に気を揉んだのだが、幸い大事にはいたらなかった。11R前には病院から競艇場に戻っており、ペラゲージなどの片付けのためにピットにも姿を見せている。野中和夫選手会長に笑顔も見せていたし、歩様もしっかりしていたので、ひとまずは安心してよさそうである。負傷の場所が場所なので、不安が完全に消え去ったわけではないけれども、賞金王決定戦には元気な姿を見せてくれると信じている。今は、大事に養生してほしい。福岡で待ってるぞ!

=====================================

2007_1121_0894  話題は一気に転換する。池本輝明の水神祭を待つ間、辻栄蔵が取り囲まれていた。何かと思えば、辻のシューズ。これが古いタイプのもので、白井英治が「ダサい、ダサい」と辻をからかっていたのだ。辻も「いや、これがいいんだって」と応戦するが、白井のダサい攻撃は止まらない。そこに登場した今村豊、会話の輪に加わり、加勢したのは弟子のほう。「こんなシューズ、ひっさしぶりに見たわ~」と、白井とともに辻をからかいまくり。さすがの辻も劣勢で、「辻のシューズ=ダサい」に決定したようであった。辻はまったく納得していないようだったが。

2007_1121_0001  8R、山崎哲司が6コースからの強ツケマイ一閃。イン優勢の水面でありながら、実に思い切りのいい走りで、劇的な勝利をあげている。ちょうど水神祭会場の前を通ったので声をかけると、テツはニヤリと笑って「いいレースしちゃったよ~」。おどけたようにそう言ったテツからは、充実感があふれ出ていた。STはコンマ02。ここまでの2戦、冴えない機力をカバーするためにスタートを踏み込んでいた。その成果が出たのではないか、そう告げるとテツは、「リスク背負って行ったよ~!」。その覚悟が尊い。テツは、2戦でゴンロクを並べても、少しも諦めることなく、むしろ挽回するために腹を据えて、スタートを決めたのだ。もちろん、スリーブ交換をはじめとする懸命の整備も、あのツケマイを後押ししたのは間違いない。さらにアシを上向かせるためにペラ室に入っていくテツに親指を立てると、テツもサムアップして、「グッジョブ!」と小さく言った。テツ、本当にグッジョブ!だったぞ!

2007_1121_0878  テツと別れて、再び水神祭会場に目をやると、あらら、まだ辻が囲まれている。しかも、囲んでいる選手が増えてるぞ。というわけで、話題の的となっていた辻のシューズはこちらです。ひらがなで「つじえいぞう」と書かれているのがかわいいっす。

2007_1121_0929  水神祭も終わり、選手控室近くに中尾カメラマンと陣取り、ピットを見渡す。かなり閑散とし始めていて、翌日の艇旗艇番を準備する若手の姿がちらほらと見えるくらい。風の冷たさも、身に沁みる時間帯となってきた。と、そこに寺田千恵が登場。中尾カメラマンのでっかいでっかいレンズのついたカメラをとって、ファインダーを覗き始めた。「シャッター押していいよ」と中尾カメラマン。さあ、寺田千恵カメラマンの大撮影大会のスタートだ!
 巨大なレンズは重量もあり、またズーム機能も相当なものだから、レーサーであってカメラマンではないテラッチは悪戦苦闘。中尾カメラマンが指導するが、まあこれがサマにならない(笑)。それを見ていた長嶺豊さんからも、「テラッチ! 腰が入ってへんぞ!」とヤジが飛んだ。撮影姿勢はともかく、さらに苦戦したのがファインダーに被写体を収めること。ピット内を歩く選手にピントを合わせようとしても、これがなかなか難しいのである。「甘く見てたわ~。プロってすごいね~」と、軽々使いこなしているように見える中尾カメラマンに感心するテラッチ。最後は「弟子にしてください!」ということで、中尾カメラマンには山崎哲司に続く2人目の弟子が誕生したのでありました。
2007_1121_0933  その後もファインダーを覗き続けて、何とかシャッターを押して撮影できるまでになったテラッチ。いつの間にか、姿勢もしっかりとしてきた。さすがプロのアスリート、といったところか。管理棟の奥のほうにレンズを向けて、カシャカシャとシャッター音がしたかと思うと、その先でポーズを取っていたのは、今村豊。これがまた、おどけたポーズなんです、はい(右の写真は中尾撮影です)。というわけで、興味をもった今村さん、つかつかとテラッチに歩み寄り、一緒にファインダーを覗き始めた。「このレンズだと、どれくらいズームが利くんですか?」と、1マークの奥のほうに貼ってある横断幕にピントを合わせて覗き込む。2007_1121_0941 「ん? ん? ピントが合わん。ん? なぜ? わしの目が悪いのかなあ。こっちの目は老眼だからなあ」。「ああ、だったら、ピントはしっかり合っているので、写真はちゃんと撮れてると思いますよ」……って、肯定するなよ、中尾! 我らがミスター競艇ですぞ! しかし今村さんは気にせず、さらにテラッチとともに撮影続行。「ほら、あっちに●●がいるぞ。撮って!」「はいはい」「ちょっと見せて……ん? ピントはどうやって合わせるの?」「シャッターを半押しすると、自動的に合いますよ」「ん? 合わんぞ」「半押しって、わかります?」……どれが誰の会話かはあえて記しませんが、テラッチも今村さんも、子供が新しいおもちゃを与えられたかのように、あちこちにレンズを向けまくるのでありました。
2007_1121_0945  気づけば、11R締切5分前。「じゃ、準備しよ」と去っていった今村さん、そうだ、12Rに出走じゃないですか! 当然、展示の準備をしなければならないのであります。そのギリギリまで遊んでいる今村さんには、とにかく癒されっぱなしなのでありました。それでいて、レースではきっちり2等を獲るのですから、さすがのミスター競艇!
2007_1121__0016  で、すでに自分のレースを終えているテラッチは、さらにカメラを手放さず、11Rのレースも撮影しておりましたぞ。というわけで、明日より新連載「テラッチカメラマン写真館」がスタートしますので、お楽しみに。ひとまず、その第一弾として、テラッチ撮影の三嶌誠司。今村さんに「あそこに誠司がいる! 撮れ!」と言われて撮ったものです。なかなかのデキ、ではないでしょうか。

2007_1121_0543  おどけた話ばかりに終始したが、もちろんピットにあるのは、こういった風景だけではない。11R、インを奪取し、堂々と逃げ切って、力強い表情を見せていた松井繁の風格、同じレースの1周2マーク、超絶ターンで2番手に浮上しながら、道中で抜き返されてしまった佐々木康幸の肩を落とした姿、10R、ターンミスでシンガリにまで後退してしまった笠原亮のやるせない顔つき、フライング後もまったく勝負を投げていない三嶌誠司の凛々しい表情、試運転用係留所でエンジンと向き合う高橋勲の真摯なまなざし……熾烈な勝負駆けの場にふさわしい、震えるような表情も山ほどある。だが一方で、メンタルの作り上げ方を知っている勝負師たちの、メリハリの利いたリラックスした表情もある。こうしたオンとオフが、彼らに全力疾走の原動力を与えるのだと、こじつけではなく、そう思う。これがチャレンジカップのピットだからこそ、そんなシーンもまた、輝いているのだ。

2007_1121_0892  さて、12Rで今節初1着をあげた気になる山崎智也。智也もまた、比較的リラックスしているようで、余裕すら感じられる。池本の水神祭の前に着水に向かった際には、ボートリフトに乗せた艇の上から、ニッコニコで池本が投げ込まれるのを眺めていた。やっぱり、智也の笑顔には突出した華がある。その直前には、ボートを運ぶ架台の車輪がリフトの溝に引っかかってしまうというハプニングもあって、同時に着水しようとしていた魚谷智之が手伝って正常な位置に戻すというシーンも。智也も魚谷も、やっぱりニッコニコで、だからこそそんな智也からは、レースへの集中力が感じられたりもするのである。ニッコニコだからこそ、レースでの激しさに注目、ということだ。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田守)


| 固定リンク | コメント (1) | トラックバック (2)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
多摩川競艇11/22 初日的中率76% 無料予想 【多摩川競艇 無料予想 ギャンブルとは言わせない!】
第30回関東日刊紙競艇記者クラブ杯 続きを読む
受信: 2007/11/21 23:48:44
『しげ爺の競艇王チャレンジカップ予想(3日目)』 2007/11/22 【しげ爺の競艇予想】
管理人のしげ爺じゃ。 当ブログは、『人気brogランキング』 『ブログの殿堂』 『くつろぐ ランキング』 に参加してるぞ。 読者の皆さんの協力が必要なので、下記画像のリンク先をポチっと頼むぞ。 他の方の予想が見たい場合は、下記リンク先をどうぞ。... 続きを読む
受信: 2007/11/22 1:00:40
コメント

@nifty競艇特集記者方々ご無沙汰しておりました。
少し忙しくて初日・2日目は参加出来ませんでしたが、3日目から参加させて頂きます。
H記者も苦戦中なので援護射撃させて頂きますね。
(もしかしたら後ろからH記者を撃つかも・・・むふふ・・・)

投稿者: しげ爺 (2007/11/22 1:09:14)
コメントを書く




※メールアドレスは外部には公開されません