この特集について
ボートレース特集 > THE ピット 初日①――働き者たちの祭典
この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
ライタープロフィール
カテゴリー
関連リンク
競艇サポーターズ
関連書籍

 ボートレース特集

THE ピット 初日①――働き者たちの祭典

2009_0119_0661  初日1レースを制したのはGⅠ初出走の山田祐樹だ。今節の注目!『イケメン・ナインティファイブ』=95期のルーキーが、まずは幸先のいい一勝を挙げたことになる。
 同県(岡山)の先輩・吉田拡郎は、レースから引き揚げたきた山田に「山田~、タッチ(スタート)やったぞー」と祝福の言葉(?)をかけていた。
「ウソウソ、ゼロ台中盤や」と続けたカクローは、後輩の勝利が本当に嬉しそうだった。さすがは“ネンチョー・ナインオー” =90期の看板選手であるだけに、オトナなのである。

2009_0119_0550  ちなみに書いておけば、山田のSTはコンマ05だったが、かなり速く見えたのは事実で、レースをモニターで見ていた「たけし軍団(91期)」のクセ者・松村康太も、スリット通過直後に「速いっ!」と漏らしていたほどだった。
 また、ボートを降りた山田に対しては、同期の峰竜太が無言で“ジャンピング抱きつき”を敢行していた!
 そんな光景を見ていると、やっぱり新鋭王座は初々しくていいなあ……と感じられるものだが、実をいうと、そうした楽しそうなムードがピットに現出するのは、ほんの一瞬だけなのだ。
 レース後、エンジン吊りに多くの選手が集まってきて、それぞれに言葉を交わし合っていたかと思えば、すぐに解散! ふと気がつけば、蜘蛛の子を散らすように、それぞれの選手が自分の作業へと戻っていくのだ。
 去年などにしても、基本的にはそうした傾向は同じだったが、今年はさらにその度合いが高いのかもしれない。
 1レース後の水面を見てみると、まるで渋滞の首都高のように、多くの選手たちが試運転に出て行っていたのである。

2009_0120_0457  解説の長嶺豊さんに対して「試運転の数がすごいですね」と話してみると、今年の選手のやる気はほんまにすごいですわ!」と、ミネさんも嬉しそうにニッコリ。
「昨日にしても、ほんまは整備は3時45分までの予定やったのに、4時まで延ばしたんですわ。それで4時になってもみんな整備を続けていたんですから」と教えてくれている。
 1レース後に試運転に出て行った選手のなかには、朝の開会式後も一番で水面に飛び出していった安達裕樹もいたが、今日の安達は9レース6号艇の一回乗りなのである。それでも、こうして少しも時間をムダにしないようにと作業をしているのだから、素晴らしい!

2009_0120_0568  試運転組だけではなく、もちろんペラ小屋も繁盛していたし、開会式後すぐに、整備室では峰と篠崎元志が向かい合って、それぞれにリードバルブ調整をやっていた。
 また、地元の吉川喜継は、整備士さんに相談しながらモーター本体に手をつけていた。
 そのモーターをボートに取り付けようとするときも、モーターを持ち上げるのを整備士さんに手伝ってもらうと、隣にいた安達は、「一人で入れられんのなら、(整備)するな(笑)」と一喝! それを聞いていた整備士さんも「怖いのう」と笑っていたものだった。
 その話を池上カメラマンに伝えてみると、「さすがは悪だ!」と一言。
 ……いや、池上カメラマンはなにも、安達の人格をそのように捉えているわけではない。今節、92期の選手たちは「悪」という文字が入った揃いのジャンパーを着てきているからなのである。そうであれば、彼らのことは“バッドボーイズ・ナインティツー”もしくは“悪の軍団”と呼ばざるを得ないだろう。
 よく考えたら吉川も92期なわけだが、自分は悪じゃないと思っているのか、今のところ、揃いのジャンパーを着てはいないことを付記しておきたい。
(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/内池久貴)


| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
コメント
コメントを書く




※メールアドレスは外部には公開されません