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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THE ピット――目覚めの朝!(5日目、準優デーです)

_u4w8310  Uです。
 今朝、福岡に入りました。昨日まで東京で仕事をしていて、ちょっとだけ布団に入れました……みたいな感じで羽田から飛んできたので眠いです。でも、ピットに入れば別です。眠気もすぐに吹き飛びます。
 ……すみません。それは嘘です。やはりピットに入ったばかりの頃は、まだ、もうひとつ頭のピントも合ってはいなかったのが事実です。
 でも、そこはそこ、なにせSG笹川賞のピットです。バチリと目が覚めたのは1レース後のことでした。
 いつも通り、といいますか、いつ以上に眩いスターたちがエンジン吊りのためにボートリフト付近に集まります。
 今村豊はゆら~りゆら~りしてました。
 貫録です。準優12レース、1号艇のプレシャーなど微塵も感じられません。当たり前です。それがプリンス……、ミスター競艇というものです。
 おやおや、今村さんが、にやりと笑いました。どうしてでしょうか。
 あっ、田中信一郎の後ろに忍び寄りました。
 あ、あ~、そして、なんと! 突然のグリグリ攻撃です。両コブシをタナシンのこめかみに当てて、グリグリしているのだから、たまりません。
 ああ、SGだなあ。
 その光景を見て、瞬時に私の目も覚めました。
 スターです!
 目の前でスターたちがたわむれているのです。

_u4w8798  ……と、その光景から一瞬だけ目を離した私がバカでした。
 これはいったいどうしたことでしょう!?
 次にミスター競艇のほうに目を向けると、なんと、後ろからタナシンに羽交い締めされてるじゃあ~りませんか。そして、そのタナシンはなにやら湯川浩司に指示を出しています。兄弟子の指示であれば、どんなことでも聞かねばありません。湯川は、つらそうに……、そして心底嬉しそうに、羽交い締めされているミスター競艇に、正面からグリグリ攻撃!!です。うわわわわわわわ。そんなことをしていいの……と、私は目を疑いましたが、やられて悲鳴をあげているミスター競艇もなぜだか嬉しそうですから、いいのでしょう。

_u4w8273  そうしているうちにエンジン吊りもひと段落。
 別のところに目を移してみると、三井所尊春が、「ノン!」って感じで、両手を使ってポーズを取っていました。
 どう表現すればいいのか……、いわゆるフランス人的ノンポーズです。
 三井所にはそのポーズがお似合いですね。どうしてそのポーズをしていたのかはわかりませんが、そのポーズを見せられた瓜生正義は、やさしく笑ってました。準優11レース、1号艇のプレシャーなどは微塵も感じられません。
 ああ、九州だなあ。
 と、感慨深い光景です。

_u4w8527 しかし、そうしたリラックスタイムも、レース間などに訪れる、ほんのわずかな時間だけのことです。すっとそこから目を移すと、メガネの私の視界には、篠崎元志の姿が入ってきました。
 神妙な顔をして、ボートを水面に下ろそうとしてました。言わずと知れた福岡のゴールデンルーキー・篠崎ですが、今節の成績は昨日まで、5・6・6・3・5・3。まだSG初勝利の水神祭をできていないのですから、心に期するものもあったのでしょう。そういう顔つきでした。
 ……と、ピットから記者席に引き上げ、この原稿を書いているまさにその真っ最中!
 篠崎は3レースで今節初勝利を決めました。「顔つき」をそのまま結果につなげるなんて、普通はできません。
 ああ、男前だなあ。
 そんなふうに思わずにはいられませんでした。
 ハンサム、ハンサムと言われるスポーツ選手はヤマほどいても、正真正銘のハンサムというのはそんなにはいません。そして、そのうちの一人が篠崎なのです。皆さん、そう思いませんか?

_u4w8585 あ、もちろん、気になる智也こと山崎智也もそのうちの一人です。
 いや、これはゴマすりとか、そういうことではなく、本当にそう思います。
 今朝も、黒いジャンパーを着てピット内で作業する姿が見かけられましたが、これまではあまり見たことがなかった黒いジャンパーが似合いすぎていて、ビックリしたほどです。

_u4w8822  さて、ボートリフトから、ペラの森と呼ばれるプロペラ作業場のほうに目を移すと、服部幸男のペラを見ながら、松井繁が何かを話しかけているではありませんか。
 ああ、同期だなあ。
 そう思わずにはいられません。そして、同期は同期でも、これ以上ないほどゴールデンな同期です。
 その後、服部はすぐペラを手にして、待機ピットのほうへと歩いていきました。
 残された松井は、深く何かを考え込んでいるような顔をしてました。
 ああ、王者だなあ。
 ただ水面を見ているだけのその表情に、冗談抜きで圧倒されました。
 ……いえ、そのときの松井は、本当に集中していたかったのに違いありません。
 池上カメラマンが後から教えてくれたことですが、私が「ああ、王者だなあ」と圧倒されていた少し前に、池上カメラマンが松井にカメラを向けていると、やさしい目をしながらも、“今はカメラを向けないで”と、ポーズで示してきたというのです。
 深すぎます。
 これが王者という人なのです。
 こんな人たちがいるピットにいれば、眠気が吹き飛ぶのは当然です。
 そう思いませんか。
(PHOTO/池上一摩 TEXT/内池久貴)


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コメント

内池先生 ごぶさたしています。久しぶりに先生の文章を拝読できて感激です。文体を少し変えられましたね。「カラヤンからアーノンクールに」と例えたら大げさでしょうが、現代の楽器でゴージャスなサウンドを鳴らされていたのが、古楽器で余計な装飾を剝ぎとったシンプルな様式に変えられたかのようです。今日、明日は先生のお原稿をたっぷり拝読できますよね?本当に嬉しいです。

投稿者: ヤヨラー (2009/05/30 14:05:54)

山崎智也選手の黒いジャンパー…オフィシャルwebのフォトギャラリーで見た時から気になってましたが、もしかしてコードギアスというアニメをイメージしてます??(^-^;)
ゲームが好きだったりガンダムにハマってたりする山崎選手らしいといえばらしいですけど、なんだか気になって仕方ないです(笑)

投稿者: うらら (2009/05/30 14:53:22)
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