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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THEピット――準優、それは青春

_mg_1471  青春か!?
 そう言いたくなるような1日だった。
 9R前、水面近くに少し離れて座っていた原田幸哉と横西奏恵……。なんだか微妙なその距離が、高校生のデートを思わせた。
“ちょっと近すぎるかな”――。
 そう思ったように横西が少し原田から離れていくと、原田はその場でごろんと仰向け……。すると横西は、立ち上がって原田のほうへと行って、肩口に蹴り!
 で、ヒットアンドアウェイさながら、またすぐに原田から離れていった。それでも2人のあいだに不穏な空気は流れない……。高校生のデートのような場面は、そのまましばらくは続いていたのだ。
 そして、その後に9Rが始まると、原田は立ち上がって、大きな声で「がんばれ!魚谷!!」。
 ……って、お前ら、青春か!?
 タカアンドトシではなくても思わずそう突っ込みたくなる一幕だった。
 そのレースでは魚谷智之が6コースからまくり差しを決めたのだから、76期のみんなはすごい連中だ! 男だとか女だとかは関係がなく、とにかくみんな仲がいいのだ。

_u4w4654  で、10レース準優である。
 6コース寺田祥が最内差しで勝利して、2着には菊地孝平が入った。湯川浩司は5着に敗れ、グラチャン3連覇の可能性が消えたのだから、選手たちが引き揚げてきた際には、やはり湯川をまず追いかけた。
 俯きがちになっていたので、さすがに悔しいのだろうと思ったが、それはグラチャン3連覇が消えたからというだけではなかった。いや、もちろん、そのことに関しても思うところがなくないはずはないのたが……、それだけではなく、このレースで湯川は、プロペラを消波装置にこすってしまっていたようなのだ。そのため、すぐにペラ小屋に直行……。その後もペラ加工室とペラ小屋を行き来して、ペラの確認を続けていたのだ。
 また、チャーリー池上カメラマンによれば、湯川がそうして慌ただしくやっているなか、一緒のレースに乗っていた太田和美が「俺か?」と、原因は自分にあったのかを確認してきたが、それに対して湯川は「違います、違います!」と慌てて否定していたという。
 さらに、途中で記者に声をかけられてきたときには「(グラチャンは)来年、がんばります」とも返していたが、そんな状況にあっても、そうした対応をおろそかにはしない湯川は、やっぱり素敵なレーサーなのだ。

_mg_8227  また、このレースで2着に入って優出を決めた菊地は、笹川賞で味わった悔しさを少しは振り払えたといったところだろうか。
 共同記者会見でレースを振り返り、「危なく、ツケマイしそうでしたけど(笑)」と、記者陣を笑わせていた。
 今節の菊地は、戸田競艇場のことを「全国で24番目に好きな競艇場」と評していたが(それだけ相性が悪いらしい)、この優出によって、「とりあえず15位くらいになりました」とランクアップもしたようだ。
 このレースに勝利した寺田は、3日目までは足に苦しみ続けていたが、すべてがいいほうに向かいだしてきて、いまは「充分戦える足になっている」とのこと。
 レース直後には優勝戦は3号艇あたりになりそうという前提で(実際は2号艇になった)、「枠も枠だし、レース場もレース場なんで、チャンスはあると思います」と記者会見を締め括っていた。
 なにせ、インの信頼度は、全国の競艇場のなかでもとくに低く、今日も9レース、10レースと6号艇が連勝している競艇場なのだ。何号艇であってもチャンスは決して小さくないのだから、寺田も菊地も楽しみは大きいだろう。

_mg_8296  11レースでも、1号艇は勝てなかった。
 こちらは、1着=2号艇・服部幸男で、2着=1号艇・平石和男。ともに大きな意味を持つ優出だったので、レース後から、それぞれの表情が気になった。
 服部は「なぜだか怖い表情をしているな」という印象だったが、その顔をさらにしかめて、菊地のほうへとズンズン! 
 ほとんど「脅しの場面」だったが、菊地がのけぞりかけたところで、服部は一転してニッコリ! 最初は実際に怖めの表情をしていたのかもしれないが、途中からはジョークとして菊地を脅してみせたわけなのだろう。要するに、それだけ機嫌がいいということだ。
 共同会見においても、昨日、一昨日と調整の失敗があったものの、今日はしっかり当たりが出たように話をしていた。SG制覇から遠ざかっていることを振られても、気負いは見せずにいたので好感が持てたものだ。

_mg_7859  2着・平石にしても、「おめでとう」との言葉も受けていたが、実際の気持ちは嬉しさ半分、悔しさ半分といったところか。
 地元の看板を一人で守っている立場からすれば、この優出で責任を果たせたともいえるわけだが、準優1号艇で1着を取れずに優勝戦で1号艇となる可能性をなくしてしまったわけなのだ。
 記者会見においても、そんな複雑な気持ちはそのまま言葉になっており「う~ん、まだ笑えないな。明日、結果がついてくるかどうかですから」と言っていた。
「(一昨年のグラチャン優勝戦みたいに)スタート遅れて、何もなく6等みたいなことは繰り返したくないですから」と会見を締めくくっていたので、今節の平ちゃんは、優出によって責任を果たせたなどとは思ってないわけなのだ。最低限、一昨年の悔しさを払しょくするだけのスタートを切らなければ、“忘れもの”は取り返せない。

_mg_8016  12レースも進入から、道中まで、なんともドキドキハラハラさせられるレースだった。
 初日から足の感触は良くないと話していた松井繁は、予選で18番目の権利を得て優出。6号艇からの前付けにより、イン今垣光太郎をドキリとさせる2コースに入り、見事な差しを決めて優出を決めたのだ。
「(足が)厳しいのは変わってない」とは言いながらも、「明日も整備をするし、その結果がどうなるかはわからんから」とのこと。
 今日も最後の最後まで整備をしていたのが松井だったが、その成果がどう出ているかはともかくとしても、ここまでの結果を出してきているのはやっぱりすごい。
 たとえ足の状態は厳しくても、「あきらめてはないですから」とキッパリ。
 こうした言葉そのままに、その姿勢を崩さないのが松井という男のすごさなのである。明日もまた、最後まであきらめない男の凄みが見られることだろう。

_mg_8376  そして、このレースで2着に入り、SG優出を果たしたのが今垣だった。今年の今垣にとっては、それはそれは長い道のりだったに違いない。
 今日の午後にしても、原田と横西が青春劇場を展開していたそのすぐ脇で、心の中に巣くっている不安と闘っているような顔をしてずっと水面を見ていたものだった。
 そして今日も、一度はあきらめかけたインを取り、道中4番手になりながらも、2着にまで上がって優出を決めたのだ。
 記者会見の部屋に向かうエレベーターで一緒になったが、そのときから今垣は「ついてました!」「焦りました!」と、興奮気味になっており、らしくもないほど饒舌だった。
 会見の席でも「これでふっきれると思います」と今垣。
「明日は、悪くても3着以内で舟券に絡みたいですね」と、ファン思いの男らしい言葉を発していたが、会見中、「ツキがあったと思います」と繰り返しているうちに、その気になったのか……。
 最後は「さっきは3等までと言ったけど、やっぱりピンロクで」と、ニッコリ笑って会見を締めくくっている。
 ……青春か!?
 今垣に対しても、そんな言葉をかけたいものだ。
 今垣光太郎39歳。明日はやっぱり、青春まっ只中にいるこの男をいちばんに応援したいものである。
(PHOTO/山田愼二&チャーリー池上=1枚目&2枚目  TEXT/内池久貴)


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コメント

ヒットレポートは一節間クロちゃんが書いてください。
ファンは、ピットに入ることはできないし
TVでもほとんど観ることはできません。
(JLCでもっと映すべきだとは思うけど)。
なので、ここのレポートはすごく貴重です。
暑いだろうし歩き回るしかなりの激務だと思いますが、
だからこそ、才能のある書き手じゃないと務まらない。

雑誌で忙しいのも分かるけど
読者数はこっちの方が段違いに多いんでしょ?
競艇ファンを増やしたいなら
こっちにもっと力を入れるべきじゃないでしょうか。

内池はせめて「のだ」「わけだ」「ものだ」を
削除しながら推敲しろ。
ついでに、旬人の原稿を読み返して
「こう」「そう」の数を数えて絶望しろ。
それで解決するような問題じゃないけど。

投稿者: ほのの (2009/06/27 21:13:28)

おれは良いと思うけどな~。気にいらないなら読まなきゃいいのに…。書いてる人に失礼だよ。

投稿者: どうなん? (2009/06/27 23:39:33)

う〜ん。有料の公式サイトではないから、見なけれはいいって意見もあると思うけど、確かに文章力ないね。
書いた後に見直してないか、書いた自分に酔いしれてるかでしょ。

投稿者: かん (2009/06/28 2:25:14)

幸哉くんの記事嬉しいようなチョット、ジェラシーなんちゃって
幸哉ファンの私的にはカナエさんがうらやましい(>ε<)

なにはともあれ今垣選手が2着とはいえ、優勝戦に乗れてよかったデス前々のSGの鬱憤をはらして頂きたいと思います今垣選手、優勝したら一緒に感動しちゃうだろうな(涙)(涙)

投稿者: 博多っ娘 (2009/06/28 6:53:49)

文章力なんていいのよ、芥川賞の審査するワケじゃないんだし、筆者の個性があって…でなきゃ、書き込みするのにも神経使わなきゃならなくなるでしょ!(*゚ー^)v
    ☆☆☆☆☆      何はともあれ服部サマがカッコ良かったんだから私はそれでい〜のよ〜っ!!☆☆ピットでのお茶目な姿…ああ、この目で見たかった。勝利者インタビューでのはしゃぎ様をみれば調子の良さはわかるけど…あ〜、戸田に行きたいっっ!!o(≧▽≦)o

投稿者: 月ちゃん (2009/06/28 8:14:56)