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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THEピット――朝(本当は午後イチくらい)

 今日は普段より1時間ほど早くピット出勤。記者席を出る頃には水面では朝のスタート特訓をやっていたから、1R開始まではまだまだ間がある時間帯だ。
 ピットに着くと、装着場は閑散としている。理由は簡単で、スタート特訓のために着水している選手が多いからだ。すなわち、試運転用係留所はボートで埋まっている。その分、陸の上には選手は少ない。
20090722_0559  係留所を見渡すと、やはりレースの時間帯が早い面々が目立つ。3R出走組の徳増秀樹や魚谷智之、重成一人がエンジンを鳴らして回転数を確かめていると、その隣に森高一真や横西奏恵といった4R組が同様のチェックをしていたりする。ちょうどスタート練習をしているのが、笠原亮、服部幸男、松井繁ら5R組。1R組と2R組がいないなあ、とさらに見渡してみると、彼らはすでに本番ピット、展示ピットに係留しているのであった。ということで、そちらのほうに原田幸哉や中野次郎、飯山泰らの姿が見かけられる。
20090722_0820  なるほどなあ、と装着場に目をやると、白水勝也がモーターを装着中。4R出走だ。平田忠則、丸尾義孝、長岡茂一といったあたりも続々とモーターを装着し、彼らは5~6Rに出走。彼らはモーターを装着すると、着水のためにボートリフトに向かっていった。
20090722_0509   さらにその後、山本隆幸や菊地孝平、柏野幸二、池田浩二らが装着場で点検に取り掛かる。このあたりは、7~8Rに出走するメンツ。ピットに4年半も入っているのに、今まで気に留めたことがなかったが、出走時間帯の順番に選手たちは動きだす、ということである。当たり前っていえば当たり前だけど、妙に感心するのだった。
 よくよく考えてみると、湯川浩司や森永淳、白井英治らをまったく見かけない。なるほど彼らは、午後6時以降の出走である。こんな時間帯からドタバタする必要など、まったくないのであった。ちっちゃなことだが、新たなる発見である。

20090722_0232  もちろん例外はある。今垣光太郎は12R1回乗りだというのに、朝から整備の鬼と化していた。1Rのスタート展示が始まる前には整備を終えて、ボートに装着しようとしており、声をかけてみる。朝から熱心な整備ですね。今垣は、いちおう笑顔でハイッと返してきたのだが、まるで心ここにあらずといった雰囲気。彼の好人物な性格が笑顔を向けはしても、気持ちは完全にモーターに占領されているのである。
2009_0721_0853  同じく12R1回乗りの瓜生正義も、今垣と入れ替わるように整備室へと吸い込まれていった。その直前、いったん装着したモーターを外す際、松井繁が走って架台を取りにいっているのを見て、ちょっとのけぞりそうになったが、ともかく瓜生はモーターを整備室に持ち込んで、整備開始。覗いてみると、本体を外していた。
20090722_0931  太田和美も、12R1回乗りながら、かなり早い始動をしていた。水面に下ろすところはピットにいる間には見られなかったが、装着場で汗をかきつつモーターと向き合い続けていたのだ。昨日の太田は、2R1回乗りながら、11R前まで試運転。そして今日は12R1回乗りながら朝から作業。もしかしたら、今節もっとも仕事をしている時間が長い選手かもしれない(もう一人の最長仕事時間候補は松本勝也か)。

20090722_0331  13時45分にスタート特訓が終わり、ピット内には「試運転時間、残り約17分です」というアナウンスが響く。すなわち17分プラス数分で、1Rのスタート展示が始まるのである。係留所にいた面々は、一斉に水面に飛び出すのか……と思ったら、そうでもなかった。回転数をチェックすると、そのままいったん引き上げる選手のほうが多いくらいだった。ペラを外してペラ室へと向かう選手もいた。重成一人や森高一真といったあたりである。不思議なもので、特訓が終わると全体的な動きはむしろゆるやかになっていった。
20090722_0841  今節この稿に初登場? 気になる山崎智也が、係留所から上がると喫煙所に。智也はスモーカーなのです。私もスモーカー、このご時世にともに抗ってまいりましょう……てなことはともかく、朝の作業を終えていったん休憩といったところだろう。一服つけると、喫煙所の10mほど先で横西奏恵と中野次郎が話し込んでいるのを発見。そーっと近づいた智也は、横西の背後に回って両ひざの裏にヒザカックン攻撃(笑)。奏恵ちゃんは大げさにのけぞって、何すんのよ的な笑顔を見せた。智也は目だけで笑って、去って行った。
20090722_0636  ふたたび智也が装着場に姿を現わしたのは10分後くらいか。中野次郎が1Rの展示準備のため、待機室に向かおうとしているのを発見した様子だった。何やら不穏な目つきになる智也。奏恵ちゃんの次は次郎にちょっかいを出すつもりか(笑)。ところが次郎、智也のそんな一瞥にまるで気づく様子もなく、暢気な表情で待機室へスタスタスタ。智也は仕掛けるタイミングを完全に逸したようだった。次郎の天然ぶりには智也もかなわない、ってとこか。智也がちょっと寂しそうな表情になったように見えたのは気のせいだろうか。

20090722_0631  そうこうしている間に、ピットの空気はいったん完全に止まったように感じた。14時6分、1R出走選手にスタート展示乗艇準備のアナウンスがかかる。そして3分後、スタート展示が始まった。選手控室のある競技棟のほうを何気なく見やると、水面際で高沖健太と吉田俊彦がしゃがみ込んでくつろぎつつ、スタート展示を眺めていた。何はともあれ、本日も戦いは始まった。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)


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