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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THE ピット――個の力、団結の力

2010_0119_348  前半のピットリポートでは、浜名湖には「青空ペラ作業場」が新設された、と書いているが、正確にいえば、なんというのかまあ……、青空ではない。
“屋根”のある装着場の片隅にスペースが取られているのだ。
 他のペラ小屋が「建物」や「部屋」になっているのに対して、ここは「仕切られていない空間」であるため、青空と書いたわけだが、一応、訂正しておく。
 午後のピットにおいては、その「青空“傍”ペラ作業場」で作業をする選手が多かった。隣のペラ小屋には2人しかいないのに、こちらでは10人ほどの選手が作業していたりもしたのだから、天気がいい日はやはり、青空の傍の開放的空間がいいということかもしれない。
 そこで作業をしていた選手の一人が、地元の若武者・庄司孝輔だ。
 ペラ調整にひと段落がついたところで、「選手班長をやりながらでは大変じゃないですか?」と声を掛けてみると、「みんなが手伝ってくれるんで、全然そんなことないです」と答えてくれた。
「フツー(自然体)で、頑張っていきます」との庄司は、初日2着&3着なので、まずまずの発進というところか? 今節の水神祭実現はもちろん、それ以上の結果が出せるように応援したい。

2010_0119_685  この青空傍ペラ作業場で最も作業をしている時間が長かったのが、ドリーム戦出場の安達裕樹と古賀繁輝だった。2人はともに、10レースが終わったあとまでここでペラ調整を続けていた。
 途中、やはりドリーム戦出場の岡崎恭裕が、傍のベンチに腰掛けて、その様子を見ていた光景も印象的だった。リラックスして今節に臨んでいる岡崎は、この時点で慌ててやるべき作業がなくなっていたということなのだろう。
 最後まで作業をしていたのは古賀だったが、安達の集中力も高かった。
 ポーカーフェイスに近く、その心境は察しにくいが、ペラの具合を確認する姿は、「井口佳典スタイル」で(写真参照)、なかなか個性的なものである。
 ペラとモーターの状態が、結果のすべてを左右するわけではないが、ドリーム戦では、この安達が、1号艇・新田雄史との激しい「同県バトル」を制している。
 レース後、ピットに戻ってきた際は、無表情のままだったが、仲間たちに囲まれ、ボートを引き上げられていく際には、無言のままで小さく右手を突き上げた。
 派手さはあまりなくても、結局、こういう男が最後に笑うということはよくあるものだ。

2010_0119_626  話は戻るが、午後のピットにおいても、「働き者たち」の姿はあちこちで見かけられた。
 10レース後に長く試運転をしていたのが、山田哲也や、山口修路&西山貴浩の福岡コンビ、毒島誠&金子拓矢の群馬コンビなどだった。
 山田哲也は、赤ナンバーの好モーターを引いていながら(2連対率46.3%)、今日は7レースの1回乗りで6着に敗れている。展開に恵まれなかった部分もあるのだが、昨日の時点で「ペラが合ってないです」とも話していたので、現在の手ごたえが気になった。
 そこで「モーターの力は引き出せそうですか?」と尋ねてみると、「ペラを換えて回り足が良くなりました」とニコリ。
「でも、まだまだ引き出せるはずです。上位級にしたいですね」と気落ちした様子もなく話をしていたので、明日以降の逆襲を期待したい。
 遅い時間まで試運転を繰り返す選手は、初日に結果を出せなかった選手であることが多いものだが、今日のこの時間帯に試運転をしていた選手は、山田に限らず、一様に表情は明るかった。

2010_0119_350  また、青空傍ペラ作業場(※この作業場については、そのうち黒須田がネーミング予定)で作業をしていた選手たちは、10レース頃から減っていったが、その後は逆に、隣のペラ小屋で作業をする選手が増えていった。
 12レース直前になっても、作業をしていた選手は、川島圭司、馬場貴也、是澤孝宏、藤岡俊介の近畿軍団や、岡祐臣、岸本雄貴の三重軍団などだった。
 是澤にしても、水神祭で自爆しているだけではなく(先にUPしている水神祭記事参照)、こうして熱心に作業を続けていたのだ。
 また、11レースで、スタート審議がつきながら、「スタート正常」で西川真人が勝利した際、それを整備室のモニターで見ていた馬場は、「おっしゃあ!」と歓声をあげて自分のことのように喜んでいた。その様子は、びわこ軍団の結束の強さがわかる一幕だった。

2010_0118_516  結束といえば、「広島鯉組」もそう。
 麻生慎介、西野翔太、山口裕太の3人は、“団結力”を示すためにも、今節、揃って銀髪というか青髪というかに髪の毛を染めてきているが、彼らはよくペラ小屋で作業をしているところが見かけられる。
 この12レース前にしても、先に挙げた選手のほかに麻生もペラ調整をやっていた。
 こうした団結力を確認できるのも、新鋭王座の楽しみのひとつ。
 個々に頑張れ! 団結力で頑張れ!
 なのである。
(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/内池久貴)


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