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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THE ピット――前検の表情

2010_0118_370   まずは、お昼頃にUPした記事「若武者集結!」の中で書いていた見解の訂正……。
 この記事で私は、TVリポーターからコメントを求められているのを避けるようにピットに入っていった大峯豊の「気持ちの入り方がハンパじゃない」ということを書いていたが、このときは本当に、自分にマイクを向けられていることに気がついていなかっただけかもしれない。
 ここに懸ける気持ちが強いのは確かなはずだが、前検中、装着場でカメラマンたちに声を掛けられると、ニッコリと笑って、撮影のリクエストに応じていたのだ。
 他の選手たちと話をしているときにも笑顔がよく見られていたのだから、メンタル面はうまくコントロールできていると考えていいはずだ。

2010_0118_563「若武者集結!」の記事では書かなかったが、選手たちがピット入りするのを見ている中で、もう一人、気になったが岡崎恭裕だ。
 過去のSGなどでは、声をかけづらいような神経質な雰囲気になっていることも少なくないが、今朝の岡崎は、まとっている雰囲気がなんとも柔和なものだった。
 取材メモにも「妙にゆったり」と書きつけてあったが、ここで受けた印象に関しては、間違ってはいなかったようだ。
 岡崎はすでに、総理杯の出場権を得ているために、これまでにないほど「自然体」で、この新鋭王座に臨めているというのである。

2010_0118_553  前検日にはつい、選手の表情からメンタル面の状態を推測しがちだが、大峯の例もあるように、「たまたま思いつめたような顔をしているところを見かけた」といったパターンも珍しくはない。また、いくらか神経質になっていた選手であっても、同年代の仲間たちと話しているうちに、気持ちがほぐれて、自然な笑みが浮かべられていくことも多いのだろう。
 午後のピットで、ちょっと気になったのがエースモーターである32号機を引いた真庭明志だった。
 モーターを取り付けたボートを水面に下ろす際、取材陣や、他の選手のボートが行く手を阻むかたちになってしまうと、少し苛立った表情を浮かべていたふうにも見えたのだ。
 その顔つきを見ていると、自分の予言通り、エースモーターを引いたまでは良かったとしても、そのことから徐々に焦りが出てきたのではないかとも推測された。
 ただ、これも勘違いだったのか、一時的なものだったのか……。
 その後すぐ、新鋭王座のムードメイカー西山貴浩とピット内で戯れながら、子どものような純真な笑みを浮かべていたのだから、こうした判断は難しい。

2010_0118_466  好モーターを引けば、選手がその気になるのは当然だ。浜名湖ではとくにトップ10のモーターは、赤い字で数字が書かれたナンバーを取りつけられるので、好モーターを引いた選手がわかりやすい。
 過去2年間の新鋭王座で1勝も挙げられなかった小坂尚哉も(昨年9月の多摩川周年でGⅠ初1着は挙げている)、今節は赤ナンバーになっている。
 そのため、私と小坂は「赤ナンバーですね」「はい」と……、ある意味、そのまんまの会話を交わしている。
 いや、言葉のやり取りは何のヒネリもないものではあるが、小坂の顔に浮かべられた笑顔は、本当に気持ちがいいものだった。
「過去2年間の借りを一気に返してください」「はい、頑張ります」と、ヒネリのないまま会話を締めている。
 その後しばらくしたあと、装着場で、小坂のボートの隣りに、やはり赤ナンバーの山田哲也のボートが並べられると、小坂は山田の赤ナンバーを、ドライバーか何かでコツコツと叩いていた。
 2人が何を話しているのかは聞こえなかったが、「赤ナンバーですね」「お前もだろ」と、ヒネリのないやり取りをしていたものと推測される。

2010_0118_713  今年の新鋭王座の特徴のひとつとしては、久しぶりにSG経験者が充実していることが挙げられる。
 スタート練習が始まる前のピットに行くと、整備室の中にはSGカッパを着ている選手の姿が4人、目についた。
 安達裕樹、今井貴士、岡崎恭裕、篠崎元志がそう。そして、真っ先に試運転に出て行った新田雄史もSGカッパを着用していた。
 こうして、SG経験者である選手たちが、当然のようにSGカッパを着ていることには、それなりの意味があるのだと受け取りたい。
 明日のドリーム戦ではこの5人が顔を揃えているのだから、今年の新鋭王座はレベルが高い!
 そんなドリーム戦士たちの共同会見で判明したのだが……。新田の金髪は、師匠である井口佳典に合わせたわけではなく、偶然だったという。
 ただ、新田は、今回の新鋭王座に向けて井口が1枚のペラを作ってくれて、「良くなかったら他のを使え」と渡してくれたのだとも言っていた。それでも新田は、「良くても悪くてもこの1枚で走ると決めてきました」「井口さんのやさしさが込められているペラなので」と続けていた。
「明日、逃げられないようなら、優勝もほど遠いと思うので、まずは明日、結果を出したいと思います」との言葉も力強かった。

2010_0118_632 「班の中では、そんなに変わらない」(安達)というのが、ドリーム戦出場6選手の大方、共通した意見だったが、個人個人のコメントを聞くと、岡崎と古賀繁輝が、今日の手応えに多少の不安を感じていたようだ。
「今節はほぼ全レース、前付けに行く気で来ました」という古賀も、現時点では「行き足が不安」とのこと。明日もその足を付けられなければ、無理な前付けには動かず、2コースで折り合うかもしれない。
 また、今井は「岡崎あたりが(進入で)動く匂いがします」と話していたが、岡崎の会見からは、そんな匂いがまったく感じられなかったのも面白いところだ。
 ちなみに今井はこうも言っていた。
「2年連続悔しい思いをしているんで(優出3着→優出4着)、今年は優勝しか狙ってないです」と。
(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/内池久貴)


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コメント

レジチャンモバイルの注目選手の
中尾カメラマンの箇所の選手名に抜けがありますぞ

投稿者: 坪吉 (2010/01/18 19:01:07)

篠崎選手は右肩なおったんですか?

投稿者: めぐっち (2010/01/18 21:55:07)

坪吉さま
ご指摘ありがとうございます!
訂正し、アップしました。

めぐっちさま
もちろん、レースに支障がないから参戦、であります。とはいえ、レース勘などは本日時点ではなんとも……。ケガにも負けずに参戦の篠崎選手を応援したい、ですよね!

投稿者: 取材班 (2010/01/18 22:27:48)
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