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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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女子王座TOPICS 3日目

F後は割引……そんな先入観は粉砕せよ!

 フライングを切ってしまった選手は、スタートが慎重になる――それはまあ、セオリーとしては間違っていない。フライングを切ってしまった選手は、モチベーションが低下する――それもまあ、あると言えばあるだろう。実際に、今日のように予選3日目ともなれば、準優進出に可能性を残している選手たちの気合が何割か増しになるのは当然。相対的には、モチベーションに差はあるはずだし、Sを張り込むのは勝負駆けの選手のほうと考えるのは自然なことだ。
 だが、フライングを切ったからといって、選手は勝負から降りてしまうのかといえば、それは違う(そういう選手もいるだろうけど)。そして、先にあげた先入観によってオッズは高騰しているから、彼ら彼女らが絶好の狙い目になることもある!
 それを如実に証明したのが、道上千夏と谷川里江だ。7R、道上1着! 9R、谷川1着! 谷川は5Rでは2着。昨日までにFを切っていた2人が、今日は3戦2勝、2着1回なのだ!
2010_0304_0501  道上は、田口のマクリに乗るかたちでのマクリ差し。お見事! ではあったのだが……3-4(田口-道上)をしこたま持っていた私は、千夏やめて~~~、と叫びつつ……いやいやいや、エスペランサー千夏、お見事です。はい……。谷川は、5Rは寺田のマクリを猛追して2着。そして9Rはマクリ差しを突き刺しての勝利。お見事! ではあったのだが……5-4-6(谷川-角-武藤)をしこたま持っていた私は、2周バックまではご機嫌で谷川の軽快な走りに拍手を送っていたのだが、2周2Mで武藤がキャビって逆転され、こら武藤なにしとんじゃ~~~、と叫びつつ……いやいやいやいや、里江姐さん、お見事すぎます! えー、本日の私は昨日までH記者の座っていた席で仕事をしているのですが、昨日のH記者といい、本日の私といい、この席は呪われてるのでしょうか……うぇっ、テーブル番号が44番だ……。明日は席を移動しよう。
 2010_0304_0299 本日も、藤崎小百合、森脇まどか、栢場優子がFに散ってしまった。しかし、F後だからという理由で単純に割り引いてはならない。アシ的に、展開的に狙い目があると読んだのなら、目をつぶって狙ったほうがいい。私は明日からもF組の選手を(オッズ次第で)積極的に狙うぞ。

女王たちの渾身

 結果に結びつこうが結びつくまいが。実績者たちはやはり、キラリと光るものを見せてくれる。我々を興奮させてくれる。先の谷川ピンピンもそう。2年連続女王となった経験をもつ谷川、Fなんぞに怯んではいない。実力上位の意地を見せて、我々を総毛立たせる。
2010_0303_0087  4Rの鵜飼菜穂子もそうだった。そりゃ鵜飼さんなんだから当たり前、などとは言わせない。3号艇から深イン覚悟の前付けは、間違いなく目を見開かされるものだった。2号艇や3号艇は外枠よりも動きにくく、だからスローで折り合うパターンも多いなか、ミス競艇は渾身のイン獲り。内枠の片岡恵里や長嶋万記に抵抗する気も起こさせない凄烈なコース獲りは、まさしく貫禄と意地と気迫がなさしめたものだろう。
2010_0303_0007  5Rの寺田千恵のマクリも鮮やかだった。5コースからトップS、ぐぐっと伸びていって内4艇を叩き切る。今日は追い風が強くなり、3艇Fの3Rもその影響が大きかったと思う。スタートはもちろん、影響を受けるのはマクリ攻撃。追い風はイン有利、あるいは差し有利というのは、セオリー中のセオリーである。それでも、テラッチは握っていった。そして突き抜けた。それもまた、貫禄と意地と気迫の結晶である。もちろんテクも。
 それにしても、スリットからのアシ、ずいぶん目立ってましたな。そのあたりのアシは、テラッチが節イチかも。

やっぱり横西奏恵だ!

2010_0304_0472  2日目、まさかの6着2本。想像もしていなかった“一日早い勝負駆け”を強いられた横西奏恵である。絶対的主役が予選落ちなどという事態になったらどうしよう……そんなふうに気をもんだ方も少なくなかっただろうが(私もです)、まったくの杞憂でありました。やっぱり横西奏恵は横西奏恵なのだ!
 前半3R、1Mで行き場をなくし、3番手争いのポジションとなった瞬間は、肝を冷やしたものだ。だが、本人はそんな思いを抱くよりも、闘争心スイッチを思い切りオンにした。まずは2M、鬼気迫る捌きで2番手浮上。このターンは、機力よりも気力、そしてSGで揉まれて身に着いたテクニックによるものだろう。凄かったのはそのあとだ。先行する中谷朋子との差は決定的に見えており、3周目に入っても中谷-横西の隊形に変化が起きるとは思えなかった。実際、テレビ画面も焦点は3着争いに移しており、中谷と横西の旋回は早々に画面の隅にもっていかれている。だが、横西は諦めていなかった。その3周1M、中谷のターンが流れるスキを横西はガツンと突いた。そして、舳先をかけて逆転態勢に持ち込んでしまったのである。これもまた、機力よりも気力、そしてSGで揉まれて身に着いた勝負への執着心によるものだろう。この態勢になれば、もう横西が負けるわけがない。横西はどえらいアップセットをやってしまった!
 横西奏恵とは何か。それを説明するには、このレースを見せれば充分。そんな気さえしてくる大逆転劇。「たまたまです」と本人は勝利者インタビューで言っていたが、そんなわけがないではないか。横西以外に誰がこんなシーンを演出できるというのだ。
 で、12Rは1号艇。イン圧勝劇である。2コースがヘコんで日高逸子が3コースから軽快に攻めていく気配を見せていたが、問題ではなかった。ぐっとサイドをかけての全速逃げ。強い逃げ切り勝ちってこういうものだというお手本を見せられたかのような、完璧な勝利であった。
 6着2本の翌日は、意地のピンピン! やっぱり横西奏恵は横西奏恵。これで6・40まで得点率を戻して、明日は1走4着条件となっている(ボーダー6・00として)。もちろん、本人は4着でいいなどと思っているはずがない。パワーも上昇しているようだし、気づいたら準優好枠、なんてことも充分にあるんだろうなあ……と、ゆうゆうゴールした横西を見ながら唸った次第である。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/K)


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