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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THEピット――レース前

 浜名湖ピットは競技棟と一体型の“半屋内”とでも言うべき構造になっているのだが、装着場エリアと競技本部や控室などのエリアとの間に、中庭のような場所がある。天井のない純粋な屋外で、5m四方ほどのスペース。一角にはベンチが置かれていて、ガレージのような屋根も設けられている。ここは、喫煙所なのだ。選手はもちろん、関係者や報道陣もここで一服。僕は狭いスペースで邪魔になるデヴなので、反対辺にある屋根なしの場所に置かれた灰皿の前で、浜名湖の空を見上げながら喫煙しているのだが。
2010_0925_0140  その喫煙所で、異彩を放っているのは今垣光太郎だ。光ちゃんだけ、いつもカポックと勝負服を着たまま、ベンチに座っているのだ。ということはつまり、出走前あるいは展示前にここに陣取っている。喫煙しているのかどうかは確認していないが、整備室のほうから遠目に中庭方面を眺めると、そこには黒や緑の勝負服を着た光ちゃんが座っている。視線を下に落としてうつむくような態勢で、じっと動かないのだ。ともかく、こんな格好で喫煙所にいるのは光ちゃんしかいない。今日の2R前、やはり青のカポックがそこにあった。微動だにしない青のカポックが。
2010_0924_0603   レース前、展示前の選手の過ごし方は人それぞれだ。みな自分のスタイルで精神統一をはかり、闘争心を高めていく。たとえば、木村光宏はひとり水面を眺めていることが多い。これは浜名湖に限ったことではなく、SGなどでも見かける姿だ。浜名湖では、出走待機室を出てすぐのバルコニーのような場所(すぐ下に出走ピットがある)で水面に目をやっている。水面の向こうには新幹線が走っていたりして、昨日のような快晴時にはなかなか明媚な景色が見える。ま、木村は景色を眺めているわけではないだろうけど。で、ここは中尾カメラマンも装着場の様子を撮影するポイントにしていて、昨日は二人がニアミスしたりもしていた。木村は中尾カメラマンの真横で、シャッター音などまるで気にする様子もなく、水面を眺め続けるのだった。ま、トンチキファッションの中尾カメラマンとレース前の木村、という構図は相当に異様だったけど。
2010_0925_0753   山下和彦も、レース前は同じ場所に姿をあらわすことがある。山下の場合は、水面を眺めるというより軽くストレッチをして、待機室に戻っていく。ピット全体としては隅っこの場所であり、またスペースも充分にあるので、ストレッチには格好の場所だったりするわけだ。今節はいないけど、笠原亮もここでストレッチをするのがレース前のルーティンになっている。
2010_0925_0650  吉田拡郎の場合は、中庭と装着場を隔てるガラス戸の前でカポックと勝負服を着込んでいた。ここには売上表が貼り出されていて、それを見ながらの着替え、といった風情。まあ、実際に数字を細かく見ているわけではなく、視線をそこに置いて集中力を高めていっているのだろう。昨日、一服したあとその付近でボーっとしていたら、カクローが話しかけてきた。レースにはまったく関係のない雑談で、カクローは時にキャハハハハ!と笑っていた。レースの結果は……うむ、そんな場所に目障りなデヴがいて、すみませんでした。

2010_0923_0303  さてさて、今日は風向きが一変して、向かい風になっている。朝は晴れ渡っていた空も、レースが始まる頃には曇ってきている(晴れのち雨の予報です)。ということで、今日は選手もスタート勘をつかむのが大変そうで、レース後にはスリット写真を覗き込んで苦笑いする選手が多くなっている。2R2着の重野哲之が、覗き込むなり「おせっ!」と声をあげたのが象徴的で、黙って通り過ぎたとしても胸の内の感想はほぼ同じであろう。重野のSTはコンマ18だから、数字的にはそれほど悪くはないが、勘よりまったく届いていないということだ。
2010_0925_0266  その2Rで逃げ切った花田和明など、レース後に覗き込んで首をひねり、3R後にもスリット写真をじーーーーーーっと見つめて、またまた「おかしいなあ」と首をかしげていた。30分ほど経っても、まだ納得いきませんか。勝ったのだからそれで良しとはしないあたりが記念級レーサーであるが、それにしてもよほど勘と違っていたのでしょうな。気候の変化は機力にも影響を与えるが、水面でのパフォーマンスにも影響を与える。
 そうしたなか、菊地孝平は4Rでコンマ01のスタートを決めてるんだから凄いよなあ。こういうときはスタート力のある選手が狙い目ということか。
 で、気候が変わったとはいえ、整備室はガラガラの状態で、多くの選手はペラ調整を主体に対応している。というより、記念クラスは本体は早いうちに手を入れて、あとはプロペラで微調整というのがひとつのパターンとなっていると言っていいだろう。
2010_0925_0676  そんななか、峰竜太が本体に手を入れていた。昨日のドリーム戦でキャビった際にモーターが水をかぶってしまい、3着争いから6着までズルズルと下がったのはそのせいだったとか。今日はその点検と調整をしたということで、「アシ自体はいいですからね!」と笑った。昨晩は相当にヘコみ、でも今朝は復活した、というのも彼らしい。というわけで、<今朝の峰竜太>でした。hiyoさん、いかが?(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)


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コメント

情報(&写真)ありがとうございます。
今芦屋から帰ってきましたが・・・泣きそうです><

投稿者: hiyo (2010/09/26 17:50:10)
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