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ボートレース特集 > ナイターダービー準優 私的回顧
この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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ナイターダービー準優 私的回顧

怖い王者が帰ってきた!

9R
①瓜生正義(福岡) 16
②松井 繁(大阪) 19
③中島孝平(福井) 15
④濱野谷憲吾(東京)17
⑤辻 栄蔵(広島) 19
⑥峰 竜太(佐賀) 16

2010_1010_r09_0823  松井のズブ差しが炸裂した。久々の緊張からか、瓜生の先マイがやや甘かったようにも見えたが、それにしても激辛の決め差し。瓜生は2マークで松井から引き離され、中島の執拗な猛追を退けるのがやっとだった。
2010_1010_r09_0833  特筆すべきは、レース後の公開インタビューだろう。エンジンパワーについて「初日は普通と話してましたが、今日の足はどんな感触でしたか?」という至極穏当な質問に、松井はキッとインタビュアを睨みつけて「僕は3日目からいいって言ってますよ!」とピシャリ。そのキッという時の顔の怖かったこと。相手をとがめるとか、苛立っているとかいうより、勝ちたい!勝てる!という気合のほとばしり。勝利者インタビューで、松井のあの“鬼の目”を見たのはどれくらいぶりだろうか。そして、この顔を見せたときの松井がどれくらいの確率で優勝してきたことだろう。で、最後に
「エンジンが出なくて苦労してきたけど、やっと何が悪いかがわかった。これから、巻き返します!」
 帰ってきたのである。ただ見ているだけで、鳥肌が立つほど怖い怖い王者が。明日の「赤鬼」は、ここ半年のSG戦線とは一味も二味も違うレースを見せてくれそうだな。

寺田シャウト

10R
①寺田 祥(山口)18
②須藤博倫(埼玉)19
③吉川元浩(兵庫)15
④今坂勝広(静岡)13
⑤柏野幸二(岡山)14
⑥沖島広和(福岡)15

2010_1010_r10_0984  先マイを打った寺田と、吉川のまくりに乗りつつ最内を差した今坂の一騎打ち。バック中間で完全に後続は千切れ、さらに引き離されていく気配だ。パワー差を歴然と感じさせるマッチレース。では、早々に優出を確実なものにした両者の比較は? バック直線では内から寺田をえぐりきった今坂の方が強めだった。4-1をしこたま買っていた私は、心の中でガッツポーズ。レース前から「回り足、レース足でも今坂の方が上」と思っていた私は、2マークでさらに引き離してくれるものと信じていた。が、ここが準優の怖くて面白いところ。今坂が慎重に無難に回ろうとややターンマークを外した瞬間、寺田の全速差しが突き刺さっていた。準優の道中って、よくよくこれがあるんだよなぁ。
 まあ、ふたりはそれでも優勝戦に乗れるわけだが、この瞬間に私は舟券セレブから取りガミ貧乏人へと突き落とされただった。とりあえず、「あの逆転は、絶対にパワー差ではなかった」と悔し紛れに伝えておこう。客観的に見ても、寺田より今坂の方が全体的に強かったと確信している。
2010_1010_r10_1002  そうそう、ここでも公開インタビューで特筆すべきことが起きた。訥々と「まだまだ出てませんね」とか自身なさげに話していた寺田が、最後にもの凄くカッコよさげな決意を宣言したのだ。「カッコよさげ」とは失礼かついい加減な表現だが、心の準備をしていなかった私は、とにかくビックリ仰天してしまって寺ショーの決めゼリフを覚え切れなかったのです。ニュアンスとしては「長く我慢して走っていれば、必ず報われる日が来るということを、明日、証明してみせます!」という感じ。もっとずっとカッコよかったけど(どなたかわかる方、教えてくださいまし)。とにかくビックリした。リップサービスには縁遠い朴訥な勝負師、という私の寺ショー像を粉砕するセリフだった。もちろん、それは内に秘めて秘めて秘めて完全に熟成しきった思いのほとばしりだろう。明日の王者も怖いけど、そのひとつ内の枠にいる寺ショーもかなりヤバそうだぞ。

オーシャンの再来

11R 進入順
①魚谷智之(兵庫)16
②森高一真(香川)18
⑤江口晃生(群馬)17
③今村 豊(山口)14
④坪井康晴(静岡)15
⑥平尾崇典(岡山)19

2010_1010_r11_1171  1253/46という進入は私の想定どおり。が、その並びを見ても、私の心はそれほどときめくことはなかったな。前付けした江口と、枠を主張した森高がしっかり折り合っての穏やかな待機行動になったのだ。イン魚谷の助走距離も十分。
 そうか、これはまだ準優か……。
 昨夜から興奮・発情していた私は、夢から覚めたように呟く。一発勝負の優勝戦ではなく、誰もが2着以内を目指すレースだった。ったく、選手より興奮してどうする、オレ。12秒針が回り、ほぼ横一線のスリット。今村豊がやや覗き加減だったが、同じ位置から起こした江口を叩けるほどの行き足ではない。

 2010_1010_r11_1202ここからは、軌道修正した私の脳内レースどおりに進行してゆく。魚谷が逃げ、森高が差す。実に準優らしい1-2態勢が、周を重ねるごとに固まっていく。ただ、今まで森高はSG準優の2番手を走っていて、最後に逆転の3着を食らうという悲惨な光景を2度も目撃しているので、ちょっとハラハラしてはいた。が、今日の森高は冷静に江口以下の追撃を振りほどき、逆に先頭の魚谷まで届きそうな勢いでゴールした。まあ、これをもって「森高の方がパワー上位」と考えるのは早計ではある。魚谷は久々のSG優出の感触を噛み締めるように、丁寧に慎重に走っていたから。だがしかし、今日の足色は森高のほうが力強かったような気がするなぁ。
2010_1010_r11_1200   予選トップのアドバンテージを、魚谷はしっかりきっちり守りきった。3年前の当地オーシャンカップ優勝戦と同じ白いカポックを、自力で掴み取った。もちろん、明日の1号艇は今日より過酷なものになる。ライバルは、並々ならぬ気合を全面に出した寺田と松井、同期の天才レーサー瓜生、不気味な超抜パワーでSG初制覇を狙う森高と今坂。3年前はタッチ00という際まで攻めてライバルを蹴散らした魚谷が、明日はどんなレースを魅せてくれるだろうか。
※最後に余談、今回の準優は18選手すべてがコンマ13~19の理想的な「準優スタート」を決めた。昨日から気候(気圧)が大幅に変わったというのに、その見事な集中力には脱帽するしかない。その一方で、「もしどこかのレースに菊地孝平がいたら、どうなっていただろう」なんて思ったりもするのだが。
(photos/中尾茂幸、text/H)


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