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ボートレース特集 > THEピット――異変?
この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THEピット――異変?

2010_1220_0401  異変、である。
 いや、そう断言していいのかわからないが、でも異変なのである。
 岡崎恭裕が本体整備をしている!
 まあ、たしかこれが初目撃ではない、と思う。新鋭王座のときに見たなあ、と記憶している。だが、断言はできない。それくらい、岡崎がこんなにも早い時間帯から動き出したのは、意外なことだったのだ。
 なんて書いたら、本人には失礼かな。しかし、昨日の彼は、いつも通りにゆっくりと動き出し、そして自分から仕掛けていく素晴らしい走りを見せた。この大舞台で普段の自分を貫いたことが、初出場の若武者としては強烈なことだと思っていたのだ。
 自分のスタイルをかなぐり捨ててでも、機力をアップさせようと動いた岡崎。これがどう出るかは本当に楽しみだし、岡崎の芯の部分を見たような気がした。
_u5w8383  濱野谷憲吾も本体整備をしていた。これは、今年になってよく見かける光景である。もともとは、ほぼプロペラ調整、というのが彼のスタイルだったが、昨年の賞金王不出場を機に、さらに上積みをと考えた濱野谷の変化である。アシ的には、それほど悪くないようにも思えるのだが、しかし今の濱野谷は満足しない。まして賞金王決定戦なのだから。
 ほかに本体整備は、中島孝平。今垣光太郎も整備室に姿を見かけた。

_u5w8464  1R発売中、今村豊のボートが係留所にあるのを見かけた。決定戦用のカラフルなカウリングのボートは、係留所にはこれだけ。念のために装着場を確認すると、他の11艇はまだそこに置かれたままだった。つまり、今村はもっとも早く水面での動き出しを始めたということである。
_u5w8609  2Rの展示が終わると、今村は勢いよく水面に飛び出している。シリーズ組にまざって、足合わせを何周か行なっていた。いったん係留所に戻ると、ちょうどそのすぐ近くで瓜生正義がモーター装着中。陸に上がった今村は、瓜生に何事かまくし立て始めた。ヘルメットをかぶったままなので何を言っているかまったく聞こえてこないが、ヘルメットの奥の目は真剣。いつものギャグ百連発ではなさそうだった。瓜生もふんふんとうなずいて、少し言葉を返す。「今村さん、今日はダッシュでお願いしますよ!」なんて言ってたら面白いなあ、と思ったけど、そんな雰囲気ではなかった。
2010_1220_0102  その頃、装着場では松井繁がかなり緻密にモーター装着をしていた。そうとう微細なところまでチェックしているようで、思えば松井が装着作業をしている姿って今まであまりに気にしてこなかったな、と気づいた。そうか、この徹底した細かいチェックも王者の姿なんだな、と。
 やがて、石野貴之がその隣で装着作業に入る。松井とまったく同じように、緻密に、微細な部分までチェックしている。その姿があまりに重なって見えて、そこに未来の王者を見たような気になってしまった。大阪支部、強いわけだ……。
2010_1220_0006  で、もう一人の大阪支部、湯川浩司は余裕綽綽の様子である。午前中に、整備やペラなどの調整らしい調整をしているところは、ついぞ見なかった。装着場を、手を後ろで組んで、ゆらゆらと歩いているところは見かけたけれど。手持無沙汰というか、何と言うか。そしてこれは、エンジンが出ているときの湯川浩司の仕草である。

2010_1220_0408  池田浩二はギアケースを外していたので、調整に入ったものと思われる。菊地孝平はペラ室にこもっていて、いわゆる“菊地モード”に突入している。で、山口剛が見つからないよー、とあちこち探し回ったら、3度目くらいにのぞいたペラ室に姿があった。辻栄蔵と向き合うかたちで、ペラを叩いており、その様子に鬼気迫るものを感じた。なぜ気付かなかったのか、自分でも不思議なのだが……。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)


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