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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THEピット――のどかな3日目午後

 今日、“幻の13R”が行なわれたことをご存じだろうか。
①長嶺豊(大阪)
②村田瑞穂(三重)
③山口雅司(東京)
④廣町恵三(群馬)
⑤青山登(群馬)
⑥池上哲二(広島)
2011_0421_1025  長嶺が「村田、お前2コース頼むで」と言えば、青山が「俺、前付けに行くよ」と長嶺を牽制、さらには池上が「このなかでは僕が新兵です!」と敬礼しつつ「でも、僕が6コースだと怖いでしょ」とニヤリ笑う。村田は「山本泰照さんもいるから、7艘立てができるよ」と言えば、廣町はニコニコとそんな様子を眺め、山口は先日一緒に飲んだという立山一馬の泥酔話で爆笑……。
 ようするに、JLC解説者の皆さんが、ピットに勢ぞろいして雑談に興じていたわけですね。当初は青山さん以外の5人が集結しており、長嶺さんと「このメンバーで名人戦ができそうですね」などと話していたら、そこに青山さんがあらわれて、「よっしゃ、13Rや!」なんて盛り上がった次第。現役時代の思い出話にも花が咲き、また今節の流れについても語り合い……うむ、たしかにここにも“名人戦”はあった、のである。あ、途中までは敬意をこめて敬称略で記しました。

2011_0421_0126  そんなOBたちのほのぼのした光景が繰り広げられていた頃、競技棟1階の選手用休憩所では、今村豊が独演会を行なっていた。今村がベンチにすわり、取り囲む記者さんたちを相手におおいに語っていたのだ。僕は遠巻きに見ていただけなので、詳しい内容はわからないが、「民主党が……」なんて聞こえてきたので、おそらくは政治談議だろう。今村、政治を語ることが大好きなのだ。5年前、まさに常滑で今村にインタビューした際にも、同じ場所で政治トークを同じように記者さんたちに披露していたものだった。インタビューでそのことに触れると、今度は僕とサシで自論をぶつけてくる。もちろんその部分は大幅に割愛したが、口調は本編よりもアツかったりした。
 というわけで、あぁ、こっちも聞きたかったな~、と残念無念。で、その後は山口雅司さんと大おしゃべりを繰り広げるミスターなのでした。この二人の会話はまるで漫才っす(笑)。
 今村の笑顔に癒されていると、目の前に魅惑の光景が! 魅惑は大げさか。木下繁美と井川正人のツーショット! 至高のおヒゲコンビだ!
2011_0421_07112011_0421_0457  実はひそかに、この二人が並んでいたら、めちゃくちゃダンディだろうな、と思っていたのだ。九州同士なだけに、エンジン吊りとかできっと見られるだろうなあ、と期待もしていた。それが今日までは見ることができず、九州勢のエンジン吊りへの注目も薄れてきた3日目午後、ついに発見! それもエンジン吊りではなく、二人して整備室のほうから控室へ戻るところでした。やった! 九州ダンディーズ、実現!
 こうなったら、大嶋一也を加えたスリーショットも見たいぞ。艇界最強ダンディーズですよ、これは。どうせなら安岐真人さんにも加わってほしいけど。

 とまあ、なんだかのどかな3日目の午後、なのであるが、もちろんのどかに過ごしていない選手もいるわけである。
2011_0421_0341  こうしたことは何度も書いてきたが、それでも頭が下がるので今日も書く。新兵たちだ。今日の12Rには、日高逸子、田上晋六と、2人の新兵が参戦していた。しかしもちろん、レースへの準備だけをしていればいいわけではない。11R後には展示を走らなければならないから、10Rが終わる前にできるだけのことをしておこうと、日高と田上は走りまわった。モーター架台を10R分と11R分、都合12コ、ボートリフトの付近に準備をしていたのだ。たった12コというかもしれないが、架台置き場はリフトからは少し離れているし、いっぺんに2つ運べるほど小さくもないので、何度も何度も往復しなければならない。さらには、先輩のボートにあかくみ(吸水用スポンジ)を配って回らねばならず、必然的に二人は駆け足でピット内を移動することになるわけだ。2011_0421_0096 その様子を見かけてそっと手伝っていた岡孝の優しさにも感動したが、大事な12Rを控えて飛び回る日高と田上には、心から声援を送りたくなるわけである。何しろ、普段はもはや雑用などする必要がない名人世代。年に一度でも、その役割が回ってくれば、全力で臨む日高と田上。いや、ほんと、許されるなら僕がお手伝いしたいくらいであった。
2011_0421_0140  11R後。レースが終わって選手たちが帰ってくる。もちろん仲間はエンジン吊りのためリフトに集まる。そのとき、異変を感じた男がいた。山口哲治である。
 10Rが終わると帰宿バスの第1便が出発し、多くの選手がレース場を後にする。そのため、エンジン吊り要員が不足していたのだ。新兵組は、同県同地区の選手がいなくても参加するが、2名も12Rに出走していて展示航走に飛び出している。常に参加している選手班長の西山昇一も12R出走組だ。その西山がいないというのがちょっと困った点で、11Rには大嶋一也が出走していたのだ。つまり、大嶋を出迎える選手が一人もいない(他の愛知勢はすでに帰宿していた)。そうした状況に、山口哲が気づいたのである。
2011_0420_0609  山口は、リフトに集まっている選手をざっと見て、手際よく選手配置を始めた。西田靖を大嶋の出迎えにあてて、はからずもイン屋のツーショットが実現する。九州は山﨑毅、原田順一と二人出走だったが、これは占部彰二がいたので一人はまかなえる。佐藤勝生には亀本勇樹がいるので問題なし。高山哲也にも古場輝義と中西宏文がいたのでOK。瀬尾達也には同じ四国の篠原俊夫で大丈夫で……てな具合に、リフトの周囲を左右に何度も行き来して、エンジン吊りが問題なく行なえるよう差配したというわけだ。気が利く人なんだなあ。
 で、本人は、原田を占部に任せて山﨑のもとへ。これで、出走選手は誰一人、ひとりぼっちにならずにすんだ。影のMVPなのである、山口は。3日目を終えて、得点率6・00。明日の勝負駆け、全力で応援させていただきます!(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)

Cimg5387 ※前半ピット記事で、「バルコニー(写真参照ウンヌン)」とか書いてたのに、写真をアップしてませんでしたね。ここにアップします。ピットでのレース観戦には最高の場所なのです。(このPHOTOは黒須田撮影)


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