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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THEピット――夏ノ暑サニモ負ケズ

2011_0629_1009  この時期になると、どうしても書いてしまいますな。
 暑い!
 冬になると、寒い! このワンパターンから脱却せねば……と思っても、暑いものは暑いのである。
「松井繁がベンチでごろ~んとしてたよ」
 と中尾カメラマンがチクってきたが、王者だって暑い。ピットの温度計は32℃を示しており、これは日陰の数値なのだから、日差し燦々の水面はいかほどかと考えると、ため息が出る。長袖の乗艇着、カポック、グローブ、ケブラーズボン、さらにヘルメットという重装備で太陽に身をさらしたら、王者だって汗だくになろうってものである。
2011_0629_1036  前検航走を終えて帰ってくる選手は、一様に汗だくであった。試運転の合間に調整等のためピットに戻ってくる選手も同様。そうしたなかで、水面やピット内を走り回るのは相当に体力を消耗することだろう。それでも、もっとも慌ただしい一日である前検日、ただ体を休めているわけにはいかない。2011_0629_0492 いつものとおり、ギアケース作業台が満員御礼となっているのを見れば、暑かろうが寒かろうが、これは普段と何も変わらぬ前検の風景である。グラチャンを途中帰郷して体調が心配された今村豊も、今日は元気いっぱい、前検の作業を行なっていた。今節の体調の良好を願うばかりである。
2011_0629_0797 「白井選手、白井選手、艇を係留所につけてください」
 そんなアナウンスが流れた。当の白井英治は屋外のペラ調整所でトンカントンカン。「お、俺!?」とあたりを見回して、立ち上がった。白井は前検5班。ちょうどそのとき、スタート練習を始めたのは4班。ものの数分後には5班の順番である。やべっ! 自艇に駆けだす白井。暑さでボケたか? いや、そうでなない。時の経つのも忘れて、ペラ調整に没頭していたのだ。はっきり言って、日陰とはいえ、ピットは暑い。白井のいた屋外調整所は空調などもちろん利いていない。そんななかでも、白井はペラに集中し、時間も忘れて、それで叱られた(笑)。暑いの寒いの言ってる場合じゃないな、俺。
2011_0629_0677  峰竜太も、この屋外ペラ調整所の住人となっていた。今節にあっては峰も新兵だから、前検を終えた先輩たちのエンジン吊りを中心に、やらねばならないことはゴマンとある。その合間に、峰は調整所にやってきて、わずかな時間を惜しんでペラを叩く。もちろん、額には汗がじわっとにじんでいる。先輩がピットに戻ってくれば、リフトに猛ダッシュ。あ、そうか。佐賀は古賀繁輝と二人だけじゃないか。ということは、九州軍団はまあ直の先輩に数えるとしても、そうでないときもリフトに走っていって、誰かのエンジン吊りを手伝っているということだ。それが新兵の役割とはいえ、間あいだに自分の作業を必ず入れているのだから、こりゃあなかなか大変な一日だぞ。
2011_0629_0831  おっと、誰が松井がダラけてるって言ったヤツは。気づけば、松井も峰のような動きをしているのである。まあ、さすがに近畿の選手がいないときには、整備室(ギアケース調整をしていた)から動いていないようだったが、リフトで頻繁に姿を見たのも事実だった。後半7班が前検を終えたときには、後輩のモーターを架台に乗せて整備室に運んでおり、湯川と石野は何やってるんだ?と思ったら、湯川浩司も石野貴之も、ついでに兵庫支部だが師弟関係を結んでいる山本隆幸も、7班なのだった。2011_0629_0738 そりゃあ、王者がエンジン吊りの中心にいるしかないわな。もちろん、王者は笑顔で、また汗だくになりながら、当然のようにモーターをゴロゴロと運んでいるのだった。
2011_0629_0596  2連対率70%超のモーターを引いた山地正樹も、忙しそうに動いていたな。実はおととい、グラチャン取材からの帰りの新幹線でばったりお会いし、新大阪まで話し込んだ、なんて出来事があったのである。山地はこの浜名湖周年の媒体訪問で大阪のスポーツ紙を訪ねるとのことだった。
「70%っていっても、乗り手がいいからね。でも、楽しみはありますよ」
 そういって水面に飛び出した山地。試運転後には、前節の尼崎でちょっとしたケガをしてしまったのだが、その不安はまったくなし!と親指を立ててきたりもした。おそらく、いい手応えなのだと思う。
2011_0629_0973 ただし、だ。ここで暑さの話に戻りますが、やはり回転が上がりにくい季節だけに、「重い」という言葉を口にする選手をたくさん見たぞ。まさに山地が新幹線で話してくれたことのひとつが、「この時期は気温が上がり、湿気もあるので、調整が難しい」ということ。グラチャンの前検でも同様だったし、それから10日ほどの今日も「重い」がまるで流行語のように飛び交うのは当然だろう。もちろん、この舞台にやってくる一流選手は、いずれ合わせてくるから、モーター素性やペラ素性が明らかになっていくだろう。選手が汗だくになりながら、決して休もうとしないのは、いち早くモーターを仕上げて、シリーズの主導権を握りたいからだ。
 というわけで、選手も、ファンの皆さんも、そしてワタシも、この暑さに負けることなく、体調に気をつけて、一節間がんばりましょう! 


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