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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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蒲郡オーシャン 準優私的回顧

悲願花、2輪。

2011_0717_r09_0812a9R
①佐々木康幸(静岡)09
②岡崎恭裕(福岡)  07
③白井英治(山口)  13
④森 秋光(岡山)  12
⑤丸岡正典(奈良)  06
⑥岩崎正哉(福岡)  10

2011_0717_r09_0830a 丸岡がわずかに覗き加減も、ほぼ横並びのきれいなスタートに。唯一アドバンテージのあった丸岡も、早々に内の森と白井に伸び返され、1マークの手前、初動が入る直前で6艇が完全に一直線になってしまった。こうなれば、内3艇が断然有利。イン勝率80%を超える佐々木が先マイし、2コース岡崎が差し、3コース白井がぶん回す。典型的な準優モードだ。
2011_0717_r09_0841a   バック直線、コースの利で佐々木が抜け出し、焦点は2着争いに。内に岡崎、外に白井、2艇が舳先をぴったり合わせて2マークに向かった。もちろん有利なのは内の岡崎のはずだが……岩崎の「最初で最後のお願い!」突進に、抱くかイカせて差すか迷った隙に、白井の百戦錬磨差しを喰らってしまった。痛恨の判断ミス(遅れ)だが、全員が死に物狂いで2着を狙う準優の怖さを改めて痛感したことだろう。こうして経験値、修羅場のスキルをアップすることが、岡崎のさらなる輝かしい未来に直結していく。今日はレッドシャークに譲っておこう。

 1着・佐々木、2着・白井。「SGにもっとも近い」という比喩を何度も聞かされたふたりが、また悲願のステージに立つ。

「伸び」のいたずら

10R 進入順
①瓜生正義(福岡)  16
②篠崎元志(福岡)  09
③重野哲之(静岡)  06
④今垣光太郎(石川)07
⑥今村 豊(山口)  08
⑤峰 竜太(佐賀)  26

2011_0717_r10_0944a  ふと気づいたら、逃げていた。そんな感じ。上のスタートタイミングでわかるとおり、2~5コースがゼロ台突出の「中膨れ隊形」。
 わ、瓜生危ないかも?? 
2011_0717_r10_0962a  と思いつつ、私の目はドカ遅れの峰を追いかけていた。勝負舟券が1-5なので、峰が絡まなければ意味がない。そして、この若者の破れかぶれのまくり差しが不発に終わったのを見届けてから先頭に目を移すと、瓜生が圧倒的な迫力で逃げていた。昨日同様、スリットから恐ろしい伸び返しで先マイしたのだろう。リプを見ずとも、想像がつく。
2011_0717_r10_0980a_2   このレースもまた、2着争いが熾烈を極めた。内に重野、外に今垣の併走で2マークへ。今度は後ろが千切れている。さすがに重野有利か。そうではなかった。今垣のツケマイが重野を半艇身捕えていた。2周ホームは伸び比べ。この伸びの差が、彼我の明暗を分ける。半艇身しかなかった差が、すぐに1艇身に。今節の重野は上々の足だったが、まくり屋としてこの「伸び」が致命的に足りなかった。
 今垣に伸び負けた重野は「併走ブロック作戦」を捨てて、「無理やり先マイ作戦」に切り替える。賢明な戦法ではあった。まっすぐブイに向かい、流れながらも2周1マークを先取り。差しに構えた今垣には、2本の引き波を超える手間が生まれた。2周バック、今度は今垣が内、重野が外で再び伸び比べ。2本の引き波で後手を踏んだように見えた今垣だが、そこから鮮やかに伸びて重野の内に舳先を突き刺した。
2011_0717_r10_1000a  出足行き足回り足に伸び……エンジンにはさまざまな特性があるが、この2艇のマッチアップは「伸び」の重要性を如実に証言するデッドヒートだった。重野にもう半分の伸びがあれば、2周ホームで強引な「斜行先マイ」に行く必要もなかったし、2周バックで今垣の追撃を振り払うこともできたはずだ。わずかな伸びの差が、重野に後手後手の立場を強要し、準優でもっとも大切な着順を与えなかった。
 1着・瓜生、2着・今垣。それにしても、昨日から2戦連続でのスタート遅れ~伸び返し逃げ……それを強運とは言わせないのが、今年の瓜生正義だ。あ、最後に一言、峰リュー君、もちっと大舞台でバチッといきなはれや~!!

横綱相撲

11R 進入順
①赤岩善生(愛知)10
⑥重成一人(香川)18
②魚谷智之(兵庫)13
③太田和美(奈良)13
④湯川浩司(大阪)10
⑤今坂勝広(静岡)10

2011_0717_r11_1060a  いちばんスタンドが沸いたレースがこれだ。スタート展示でよもやのイン強奪劇を演じた重成が、本番でもグリグリきた。1マーク付近のあるファンが、悲鳴のような声を挙げた。
「(ピットアウトから)行かないって、行かない、行かない、な、やっぱ本番は行かねえだろ、あ、行った? 行った行った、ジュニア、行っちゃったよ~~~、赤岩ァァ、大丈夫かァ、頼んだぞ~~!!」
 スタート展示が定着してから、この「本番は行かないor本番も行く」という選択が舟券推理のファクターになった。それはそれで楽しい作業ではあるが、回りくどい感じも否めない。スタ展のない一発勝負なら、今日の進入はどうなっていただろう。観衆たちはどれほどストレートに驚嘆し、あるいは快哉を叫び、あるいは地元の赤岩に声援を送ったことだろう。人間はイマジネーションを楽しむことのできる幸せな生き物だ。私にとっては舟券推理におけるそれが至福の時間なわけだが、その大切なイマジネーションに予行演習の押し売りなんかいらない。あるから、仕方なく活用もするけど。昔の待機行動は「本番は行かないor本番も行く」などという安直な二者択一ではなかった。私は原発&スタ展廃止論者であり続けます。
2011_0717_r11_1065a  11Rに戻ろう。大本命の赤岩は、もちろん重成の大博打をすでに看破していた。スタ展があったから当然だ。深くなるのを覚悟で、重成に艇を合わせてインを主張する。90m起こしでも、心の準備は万全。コンマ10のトップタイスタートから、他を寄せつけずに逃げきった。

2011_0717_r11_1098a ここ2日の瓜生が「最初は劣勢でファンをハラハラさせて最後にスペシューム光線」みたいな勝ち方だったのに対し、赤岩のレースは「前付けにきた外敵をガッチリ受け止め、一撃の必殺技で仕留めるという横綱相撲」。どっちもヒーローの典型的な勝ち方だが、安定感安心感は赤岩にかなり分があったな。
2011_0717_r11_1124a  2着は5コースから割り差した湯川。私の1-3勝負舟券を嘲笑うように、太田との2艇身の差を最初から最後まで守りきり、最後のファイナル切符をゲットした。これは素直に脱帽。私が思っていた以上に、湯川の足は全部が大幅に良くなっていた。最近の湯川は前検がサッパリでも5、6日目あたりで大化けするケースが多い。予選落ちして最終日に連勝とか。今回は、大舞台にギリギリ間に合った。間に合ってしまえば、6号艇でもどれほど怖い存在か、ことさら言う必要もないだろう。
2011_0717_r11_1141a  1着・赤岩、2着・湯川。
 くどいようだが、最後にもう一言だけ言わせてほしい。スタート展示のない、一発勝負のこの11Rを見たかった。そして、6号艇が湯川に替わる、明日の12Rも!!(Photos/中尾茂幸、text/H)


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2つ大輪の華が咲くのを見てみたい☆

投稿者: 悲願花 (2011/07/18 5:42:40)