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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THEピット――新期です!

2011_0630_0990  皆様、本日から「新期」でございます! 2011年後期が今日からスタート。級別が今日から新しいものに変わっております(もちろんみんなA1)。まさに今日は、新たなる旅立ちの日なのであります!
 ま、選手たちがそれほど意識しているとは思えませんけどね。取材班もつい先ほどまで忘れてましたし。フライング本数や事故点は5月1日からの来期適用期間(10月31日)が関係しているわけで、記念参戦選手の多くは引き続きA1級なのだから、シリーズ中にこの日を迎えたところで、「あ、そうか」てなものであろう、やっぱり。
 しかし、選手たちの爽やかな表情を見ていると、やっぱり「新たなる第一歩!」などと言ってみたくなるというもの。今朝は、多くの選手の様子がやけに明るく感じたのであった。取材者としては選手が笑おうが泣こうが、興奮しようが落胆しようが、すべてを受け止めて文字に起こしていくのが当然なのだが、それでもやっぱり選手がゴキゲンだとこちらも嬉しくなるわけで。昨日もそんな様子を記しましたが、2日目の今日も同様の空気を感じた次第なのであります。

2011_0629_0917  もっとも目についたのは、浜名湖天皇・服部幸男。ときどき同県の仲間とはしゃいだりするし、笑顔で語らう姿は頻繁に見かけるし、決して神妙なばかりの服部ではないが、やはり基本は哲人の面差しを見せる重厚な雰囲気であって、特に何かを考え込んでいるように視線を一点に集めているときには威圧感すら伝わってくるものである。だが、今日の服部はなんだか軽やかだ。昨日、中尾カメラマンのカメラを覗き込んだ話をH記者が記しているが、その話を耳にしながら、不思議な心持になったものだが、今日の服部を見ればそれも納得。相変わらず視線は鋭いものの、ふだんの重厚感より浮揚感のようなものが目立つのである。歩みの速度も、たとえば機力に苦しんでいるようなときより、ずっとスピードがあった。
2011_0629_0829  地元でいえば、坪井康晴もまた、足取りに軽快感が見える。心優しい好漢の坪井は、顔を合わせればニコリと目元を緩めてくれることが多いわけで、それは成績や機力にかかわらずなのだから、その様子が好調ぶりをあらわすというわけでは決してない(例外は09年の賞金王で、あのときはピリピリしてたなあ……)。だが、たとえば昨年、やや調子を落としているようなときには、やはり覇気をあまり感じないのであって(だからこの欄にも坪井のことをあまり記していなかったと思う)、それを思えば今節(グラチャンもそうだった)の坪井は間違いなく強い坪井康晴を取り戻していると思うのである。
2011_0629_0407  佐々木康幸に関しては、好青年ぶりを見かけたぞ。1Rを快勝した佐々木を待っていたのは勝利者インタビューで、JLCのスタッフたちは当然、控室へと戻っていく佐々木に声をかけている。しかし、佐々木のレース後の支度が思いのほか時間がかかった。といっても、ものの数分の話である。ところが、インタビューブースにあらわれた佐々木は、スタッフに対して丁寧に「遅れてすみません」と頭を下げる。大丈夫でしたか、と放映スケジュールの進行まで気にして、腰を低くしていたのだ。実るほど首を垂れる稲穂かな。佐々木の姿は本当に気持ちのいいものだったぞ。

2011_0629_0432  地元以外では、やっぱり松井繁だ。午前中は比較的ゆっくりと過ごしていたようで、調整や試運転の姿よりも、赤いTシャツでゆるやかに歩いているところを多く見かけている。ちょうどすれ違う際に、おはようございます、とご挨拶。「アシャタ!」と笑顔で返す松井。アシャタ? いや、そんなことは言っていないんだろうけど、そう聞こえたんだから仕方ない。しかし目元の優しげな色は、松井が穏やかな気持ちで過ごしていることを想像させるには十分だった。もちろん、レース直前になって見せる鷹のように鋭い視線もまた、王者の魅力なのではあるが。
2011_0629_0604  2R、飯山泰がカドまくり快勝。昨日のOKサインは確かなものだったようだ。ところが、レースから戻ってきた飯山には笑顔はない。平石和男と話しながらも、顔つきは真剣。他選手に挨拶して回りながら、笑みが浮かぶことはなかった。報道陣に声をかけられても表情は同じ。あ、内田和男さんとも同様の表情で話してるじゃないか。
 そのときである。飯山は話しながら不意にこちらに顔を向けてニンマリ。次いで会心の表情を見せて、アッパーカットを打つように親指をぐいっと立てたのである。なんて力強いサムアップ! V2が見えた!? 僕は今節、途中帰郷の予定だが、連覇に王手をかけることになったら浜名湖に舞い戻ろうかな……。

2011_0629_0872  で、そんななかでも表情がさえない選手がいて、声援を送りたくなってしまうわけで。
 特に、中島孝平。今日は早くから本体整備に取り組んでいたが、エンジン吊りなどに出てくる際の表情はやはり暗鬱に見える。もともと表情を激しく変えるようなタイプではないが、やはり意のままにならないモーターパワーにテンションが上がらないのは当然というものだろう。賞金王の苦闘は実るだろうか。
2011_0629_0757  あと、なんか岡崎恭裕のテンションも低いような気がしてならなかったのだが、果たして。3Rでも2着になっているし、成績は決して悪くないのだが……。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)


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