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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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 ボートレース特集

THEピット――リラックス!

_u5w7199  準優の日(というか最終日の前日)には、その日のレースを終えた選手のボートが洗浄される。蒲郡に限らず多くの場で、選手たちが一丸となって洗剤をつけたスポンジでボートをこすり、ホースで水をかけて洗剤を流す、という光景が見られるものだ。
 2R、この日1回乗りなのは5号艇の石野貴之のみ。レース後には大阪勢を中心とした近畿勢が、石野のボートを取り囲んで洗浄。ホースを手に洗剤を洗い流すのは、湯川浩司の分担となっていた。湯川は丹念に、洗剤が残ることのないよう、隅から隅まで水をかける。ボートの底の部分、前方の部分、横の部分、モーターを装着する部分、石野の足、石野の体、石野の頭…………って、おいおいおいっ! 石野の体には洗剤はついてないってば。いや、そういう問題じゃない。まだ勝負服や乗艇ズボンを身に着けたままとはいえ、何をしとるんですか、湯川浩司は! 無茶しよりますなあ……。ようするに、湯川は余裕綽綽、なのである。ま、石野もニコニコ顔でされるがままになっていましたが……。

_u4w0037  今日も仲良し、九州イケメン三銃士。右の写真は、整備室ではしゃいでいる3人で、僕自身が目撃したわけではないのだが、チャーリー池上によると「スパナ!とか言いながら、形態模写してました」とのこと。3人揃って準優に駒を進めたわけだが、朝から小学生のようにはしゃいでいるわけである。
_u5w7362   僕が見たときには、右の写真から峰竜太が抜けていた。そして、二人ともまだ形態模写っぽく変なアクションをしては、爆笑していた。まったく……。その後は、峰竜太の変顔Tシャツを作ってほしいとこちらにせがんできたり、中尾カメラマンと母校の校歌を合唱したり(中尾、岡崎、篠崎は同じ高校の出身なのです)、準優の朝というか午後イチとはとても思えないリラックスぶり。もちろん作業に取り掛かれば表情はきゅきゅきゅっと引き締まるのだが、それ以外の時間帯はひたすら二人ではしゃいでいた岡崎恭裕&篠崎元志だったのである。
2011_0716_0473_2  で、峰は二人と離れてからは、正反対の雰囲気。こちらに挨拶をしてくる声が弱々しかったり、なんとなく表情が硬く見えたり、瓜生正義らと談笑しつつも笑顔に力がなかったりと、実に「大一番を前にした峰竜太らしい」様子なのである。もっとも、それでいいんじゃないか、と僕などは思ったりするのだけれど。
 石野が湯川に悪戯された2Rのこと。このレースには九州勢が出走していなかったから、九州三銃士はエンジン吊りに参加する必要はない。それでも峰は、若手としてお手伝いしようとリフトのはるか後方でボートが引き上げられる様子を眺め、人手が足りなそうだった平石和男のもとに駆け寄って、エンジン吊りをヘルプしていた。このレースは関東勢が3人も出ているから、どうしても手薄になってしまうのだ。峰の動きは、なかなか素早かった。
_u5w7410  その後ろで、さらに様子を見守っている選手がいるのに気付いたのは、峰が駆け出したあと。なんと瓜生正義が、次に人手の少なかった中里英夫のもとに駆け出したのだ。まったくこの人の優しい人柄といったら! 控室で涼んでいればいいのに、汗をかきながらよその支部のお手伝いに繰り出すなんて。ちなみに、今垣光太郎もときどきコレをやってます。優しき勝負師たちなのだ。

_u4w0021  そのほかの選手の動きをざっと。佐々木康幸はプロペラ加工室に姿があり、やすりを使ってペラをこすっていた。準優に向けて、ペラの形を変えている? 重野哲之はペラ調整。出会いがしらのようにばったり顔を合わせたときに重野のほうから挨拶をしてくれて、その声と表情が実に力強かった。重成一人もペラ調整。今日も爽やかだ。森秋光は1Rが終わったあとにペラ調整に取り掛かる。着ていたTシャツの背中には「強気」と大きくプリントされていた。_u5w7350 太田和美と丸岡正典の奈良コンビは早々に着水して、試運転と調整。ピットに戻ってくると、二人とも汗だくだ。岩崎正哉も早くから水面に出ていた一人で、係留所と整備室の往復が2~3度見られている。赤岩善生は整備室の奥でギアケース調整。平本真之が2Rで転覆すると、ボートの引き上げに出てきているが、表情は昨日と変わった様子はない。魚谷智之も、2R発売中あたりからギアケース整備を始めていた。
_u5w7167  もっとも大きな整備をしていたのは、今坂勝広。ボートごと整備室に運び込んで本体を外し、バラしての整備となっている。ピストンを調整しているのは確認できたが、交換があったかどうかはわからなかった。整備を終えると大急ぎで着水したので、声をかける間がなかったのだ。とにかく、本体を割っていたのは今坂のみであった。
2011_0715_0721  白井英治もペラ調整。その後、ペラ磨きにとりかかり、それが終わったところで声をかけた。前検日から体重が2kg以上減っているのだ。
「汗ですよ、汗。ボートから降りると、汗すごいからな~」
 食事はきちんと摂っているとのことだから、レースや試運転で汗かいて、体重が減ったのはそのとおりかもしれない。そっか~、気合のあらわれだと思ったんだけどな~。
 白井はフフフンと鼻を鳴らした。
「そうですよ。気合のあらわれですよ、ふふふ」
 ちゃんと意識して減量しているのだ。応援してくださいよ! そう言って去っていった白井が爽やかすぎて目まいがした。(PHOTO/中尾茂幸=峰、白井 池上一摩 TEXT/黒須田)


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