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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THEピット――いつもと違う前検

 昨年総理杯以来の平和島SG。当サイトではたぶん5度目の平和島ピットだが、1年半も間隔が開いて、すっかり忘れていたというか、「あれ、そうだったっけ?」と驚く出来事があった。
 前検航走の方法が違うのだ。
 他場の多くは、3回のスタート練習ののち、タイム測定というのが一般的。先にタイム測定をして、それからスタート練習という場もあったと思うが、いずれにしてもそれをスタート練習とタイム測定をワンセットとして、班単位で行なっているのが普通だ。ところが平和島では、最初にタイム測定を一気に行なう。1班の6選手が1艇ずつ全速力で1周を走り、係留所に戻ってくると、2班の6選手が1艇ずつピットを離れてタイム測定にかかる。前半組(6班まで)のタイム測定がひととおり終わると、次は1班に戻ってスタート練習3本。1班が終わると2班がスタート練習……という具合に6班まで。これはかなり珍しい部類の前検……というか、平和島以外では見たことないな。だから、1年半ぶりに平和島前検の取材をして、違和感を覚えたという次第だ。別にどうってことのない話なのだが、まずは平和島取材の久々さを実感したわけである。しょっちゅう舟券を買いには来てるんですけどね。
2011_1004_0326  で、選手も少し感覚を忘れていたようだ。たとえば松井繁。一般的な手順を頭に思い浮かべていたのか、ボートリフトあたりにいた松井は、1班がタイム測定を終えたあと2班の選手が次々と水面に飛び出していくのを見て、ハッとした顔になった。あ、そうだった。今が2班ということは、3班の俺の順番はすぐに巡ってくる! 松井の顔に焦りがドバーッと浮かんだ。レースが始まれば、まず見かけない王者の焦る姿。そして、王者をも焦らせる平和島の独特な前検。ちょっといいもの見た、と思った。松井には申し訳ないけれども。ともあれ、松井は強力な出足で駆け出して、超抜の伸びで係留所へと向かったのだった。
 後半にはこんなシーンがあった。エンジン吊りに若手が参加していないということはありえない。エンジン吊りは全員の仕事だが、とりわけ若手選手がそれをおろそかにするわけにはいかないのがオキテである。もちろん、前検でも同様である。
2011_1004_0352  参加できないのは、自分が次のレースに参加する場合のみ。レースが始まれば展示航走を走っている最中だし、今日であれば最若手の入る9班は、8班がエンジン吊りをしている頃に自分たちのスタート練習が始まるのだ。というわけで、今日の9班組(三浦永理、峰竜太、平本真之、篠崎元志、山口達也)は7班のエンジン吊りまで参加。ところが……7班組がリフトにたどり着いたころには、すでに8班の1本目が終了して2本目に差し掛かっていたのであった。それでも仕事を放り出すわけにはいかないので、彼らは大急ぎでエンジンを外し、架台に乗せる。さすがに整備室への運搬は先輩たちが気遣って引き受けていたが、それでも係留所へと駆け出すころには8班のラスト3本目が始まろうとしていたのである。
2011_1004_0393 さあ、急げ、若者たちよ。一気に係留所への渡り橋を駆け下りろ!……あっ、峰くん、そっちは……。ピットから出走&展示係留所に降りていくための渡り橋は、一番奥の橋である。峰竜太は、その一本手前の橋を駆け下りた。そこにはたしかに係留所があって、一見、その端っこが出走&展示係留所につながっているようにも見えるのだ。しかし実際はつながっておらず、途切れている。思い切りジャンプすれば渡れるのかもしれないが、それはあまりにリスクが大きいわけで、つまりは行き止まりの道を峰は選んでしまったのだ。それを見つけた篠崎元志が、大笑いして峰を指さす。バッカでぇ~~ぃ。ダハハハハ! みたいな。なんか超嬉しそうだったぞ(笑)。途中で渡り切れないと気付いた峰は、バツが悪そうに照れ笑いを浮かべて、そのうえ大焦りで来た道を引き返し、さらに速度を上げて篠崎らを追いかけたのだった。だはは、峰くん、かわいかったっす。
 峰の名誉のために付け加えておくと、SG初出場で一人ポツンと柱のもとにすわっていた山口達也のもとに歩み寄り、声をかけてあれこれと世話を焼いていたのも峰竜太であった。山口にとって、心強い存在だったに違いない。

2011_1004_0973  そうした手順以外で、いつもと違ったのはベイパのユニフォームかな。いや、ベイパではない。「トーキョー・パイレーツ」だ。ベイが取れたのだ。というのは、これまでは平和島の企画だった東京支部で構成されたユニットが、江戸川と多摩川も加わった東京3場の企画へと進化したのだ。というわけで、ベイが取れて「トーキョー・パイレーツ」。そのメンバーである濱野谷憲吾、中野次郎、山田竜一、石渡鉄兵が新ユニフォームを着用していた次第。ベイパはパープルというかピンクの鮮やかなものだったが、トーパ(?)は黄色と黒の鋭さを感じさせるもの。阪神タイガースでは?という突っ込みは許しません。せめて天龍源一郎……そんなことはどうでもいいが、このユニフォームでこの地元SGを席巻してほしいものであります。
2011_1004_0466  選手にとっては、スタート勘がいつもと違っていたようですね。ドリーム戦共同会見では、「スタートが早すぎた」というコメントが相次いでいた。また、「回転が上がりすぎている」とも。季節の変わり目ということもあり、ペラの反応もまた変わってきているのだろう。中野次郎は「どうやって止めていくか、今のところよくわからない」とも言っていたほどだ。ただし、回転が上がるということはモーターのパワーがあるということである。調整さえ合えば、いい足色を披露してくれるのではないだろうか。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)


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『しげ爺の全日本選手権予想(初日)』 2011/10/05 【しげ爺の競艇予想】
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受信: 2011/10/05 1:14:47
コメント

@nifty競艇特集記者さま。ご無沙汰です。
今節も楽しい記事を皆さんに提供して下さいね。
H記者。K記者。今節は『ガチンコ』出来ませんが、陰ながら応援しております。
では私は参考予想で援護射撃させてもらいますね。

投稿者: しげ爺 (2011/10/05 1:27:43)
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