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ボートレース特集 > 平和島ダービー準優 私的回顧
この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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平和島ダービー準優 私的回顧

一蹴

10R 進入順
2011_1009_r10_0649 ①井口佳典(三重)07
②峰 竜太(佐賀)06
③石野貴之(大阪)11
⑤木村光宏(香川)14
④吉田拡郎(岡山)12
⑥寺田 祥(山口)15

 内2艇が渾身のゼロ台スタート。3~5コースの3艇はすべて接触して、まともなハンドルが入らない。展開待ちでブイ際を差した寺田にも、突き抜けるだけの迫力はない。

2011_1009_r10_0656 1マークを回った瞬間、ほぼ完全に1-2-6態勢が固まっていた。ターンマークを回るごとに、その3艇もどんどん縦長になってゆく。逃げた差したの準優モード決着。戸田の東日本復興競走から福岡MB記念、そしてこの10Rまで、SG準優は7戦連続で1=2決着となった。

2011_1009_r10_0664  1着・井口、2着・峰。
 すぐに縦長になってしまったので、両者のパワー比較も難しい。最後は7艇身ほど千切れたから、井口のほうが断然上なのか。それは断言できない。峰は3番手・寺田の捨て身の攻撃を、警戒しながら走っていた。準優ならではの慎重さがあった。

2011_1009_r10_0697  また、勝利者インタビューで、スリット画面を見た井口が「あれ、峰君のほうがかなり出てると思ったのに」と独り言のように吐露してもいる。私の目にも、そう映った。起こし位置もスタートもほぼ同じなのだから、スリット付近の行き足は峰の方が上だということになる。ダッシュ戦でどうなるか、という疑問は残るが、明日の峰リューにとっては心強い材料ではあるな。
 そして井口は……これはほぼ直感なのだが、優勝戦の2コースでは勝ちきるのが難しいパワーだと思う。

決断

2011_1009_r11_0766 11R
①池田浩二(愛知)11
②平尾崇典(岡山)11
③須藤博倫(埼玉)12
④魚谷智之(兵庫)06
⑤石渡鉄兵(千葉)09
⑥今村 豊(山口)06

 7連続に及ぶSG準優のワンツーパンチは、ここで空を切った。1-2から1-3に(笑)。8連続を防いだのは、須藤の決断力だった。
2011_1009_r11_0768  まず、先にレースを作りかけたのは魚谷だ。4カドからトップS、行き足もゴキゲンに1艇身ほど覗いてみせた。ほぼ1艇身。魚谷に絞りまくりの権利が生まれたわけだ。が、これが準優というレースの特異性なのか、魚谷は直進の道を選んだ。絞ろうとして、自重したようにも見えたが、本当のところはわからない。

2011_1009_r11_0778  九死に一生を得たのが、カド受けの須藤だ。魚谷が絞れば壊滅的な打撃を受けたはずだが、最大の危機は回避できた。そして、伸びない艇を鼓舞するように、迷いなく握った。まくりではない、無理気味の全速ツケマイ。内で圧倒的に伸び勝っていた平尾に、いきなり背後から襲い掛かった。やっと、そうと気づいて平尾が艇を合わせる。遅かった。もんどりうって、須藤の引き波に沈んでいった。ツケマイは無理な態勢でも、いや無理な態勢だからこそ決まりやすい特異な戦法だ。須藤はその不思議な特性を、120%生かしきった。エイヤッの気合が功を奏した。

2011_1009_r11_0783  ヒロリンの新境地、と私は値踏みしたい。今まで何度も記念の、とりわけSGの準優で煮え湯を呑まされてきたヒロリン。その経験は、無駄ではなかった。魚谷をブロックすることより、迷わず内を討伐しに行った。やはり男は、涙の数だけ強くなる。
 さて、冒頭から2着争いばかり語ってきたが、そのとき先頭の池田は……須藤のはるか前方で身体を伏せていた。ブッチギリの強さだった。例によって、何をどう書けばいいのか悩ましい完璧なイン逃げ。バックで他艇を置き去りにするアスリートの背中が、「瓜さんがいないなら、僕のもんでしょ」とうそぶいているように見えた。

一撃

2011_1009_r12_0886 12R 進入順
①太田和美(奈良) 24
②中野次郎(東京)  17
⑥今垣光太郎(石川)21
③篠崎元志(福岡)  09
④松本勝也(兵庫)  07
⑤山川美由紀(香川)06

 レースを演出したのは、良しも悪しくも今垣だった。インを奪う前付けではなかったが、センター付近で早々に舳先を向けてスロー水域を主張した。太田も中野も、しぶしぶという風情で早めに舳先を傾ける。横一線の3艇。ただ、スタート展示では枠を主張した篠崎だけが、舳先を逆方向に翻した。まくり水面・平和島のスタンドがどよめく。この隊形なら何が起こるか、地元ファンはよく知っている。

2011_1009_r12_0894  そんな地元ファンの脳内レースをなぞるように、篠崎が行った。上記の隊形(タイミング)である。スリットでスロー勢の勝利は、ほぼ消失した。とりわけ遅れたのが、インの太田和美だった。太田はあえて起こしを遅らせて、スリット全速を目指したに違いない。なぜか。太田もまた、この隊形から生じる展開を思い浮かべた。4カドの脅威を肌身に感じ、全速で抵抗しなければ!と強く意識した。結果として、力を溜めすぎたのだと私は推測している。

2011_1009_r12_0906  篠崎元志のまくり圧勝。篠崎は外艇の出し抜けだけを警戒するように、丁寧なスピードで旋回した。それほど余裕のあるハコまくりだった。
 そして2着は……篠崎をマークした松本でも山川でもない、太田だった。軽~くひとまくりされてからの太田の足は、凄まじいものだった。50号機の底力。混戦という混戦を、ど真ん中から斬り裂いていく。そんな迫力だった。ついにシリーズの主役は池田に移ったが、「モンスター×モンスター=?」の方程式は、まだ解かれてはいない。(Photos/中尾茂幸、text/H)

2011_1009_r12_0951


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『しげ爺の全日本選手権予想(最終日)』 2011/10/10 【しげ爺の競艇予想】
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受信: 2011/10/09 23:51:32
コメント

はじめまして。私は最近よく競艇を観るようになったのですが、ルールについていまいちよくわかりません。本日の児島の11Rの深谷選手の待機行動違反です。解説いただけませんか?記事と関係のない話で申し訳ないのですが、聞く人がいなくて・・・。よろしくお願い致します。

投稿者: ちゃりんこ (2011/10/09 23:46:43)
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