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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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賞金王トライアル 私的回顧

王者の逆襲

11R
①佐々木康幸 12
②松井 繁   13
③篠崎元志   11
④太田和美   11
⑤田村隆信   14
⑥峰 竜太   15

 2011_1223_r11_1120きた、きた、王者が来た! 今節4日目にして、はじめての「2コース差し」決着。前検からターンしてすぐのレース足がいいと踏んでいたが、今日の松井繁はそのパワーを如何なく発揮してバック突き抜けた。この圧勝で、昨日の7位から一気に3位までランクアップ。1位の池田浩二、2位の佐々木康幸ともに明日は5号艇だけに、同じ2号艇で同じようなレースができれば……白いカポックと4度目の栄光も見えてくる。
 ただ、今日の勝利をもって「節イチ級のパワー」と断じるのは早計だろう。まず、インの佐々木が、1マークで思いっきりターンマークを外していた。あの外し方は、外からまくり艇が見えたときの戦法だと思うのだが、スリット同体から強引にまくりを打つ選手はいなかった。
2011_1223_r11_1134  さらに、ターン回りもややギコチなく、ハンドルの入りが甘かった気がする。これが、賞金王決定戦の試練なのか。おそらく、緊張がそのままターンに反映されたのだろう。辛口の表現を使えば、「どうぞ、差してください」というターンだった。松井は、イン逃げのようなマイシロで、そのぽっかり空いた間隙に艇を向けている。
 風向きも、2コースの王者に味方した。今日の水面は強めの追い風で、それが10Rあたりからさらに強まった。追い風はインにも有利だが、強くなるとインモンキーが流れ、落として回る2コース差しがより優位になる。松井にとっては、絶好の「差し風」だった。

2011_1223_r11_1143  それらの要素がパワー評価を難解にしているわけだが、12人のメンバーの中で上位の足であることは間違いなさそうだ。勝ち時計の1分45秒0は、風を考えれば上々。ほぼ無風だった昨日の池田の1分44秒7より、価値は高いかもしれない。
 そしてそして、松井には地元の利もあり、すでに3Vの経験と実績もあり、元より強い精神力もある。1戦ごとにピットと水面が緊張の色を深める中、より重要になってくるのは、パワーよりハート。史上初の賞金王4Vの偉業が、徐々に現実味を帯びてきた。
 1着・松井、2着・太田。
 ゴールを過ぎたとき、近くにいた記者が「結局は賞金王決着か」と呟いた。道中で2番手を走っていた篠崎元志は4着までずり下がり、峰竜太は6コースから何もできずに大差の6着。賞金王のべ7Vを誇る大阪支部の分厚い壁が、初出場レーサーの前に立ちはだかった。

“瓜池”を従えて

12R
①今垣光太郎 15
②池田浩二  13
③田中信一郎 17
④重成一人  15
⑤重野哲之  15
⑥瓜生正義  15

2011_1223_r12_1216  ファイナルへ……一縷の望みを抱いて、今垣光太郎が逃げる。1マークでツケマイを放った田中信一郎が追いすがる。こちらもまた、経験豊富な“賞金王常連コンビ”が、他を圧倒した。

2011_1223_r12_1235  そして、その後方で激しいデッドヒートを繰り広げたのが瓜生正義と池田浩二だった。実に見ごたえのある攻防だった。スタンドのファンも燃えに燃えていた。もちろん舟券の当否もあるのだろうが、「瓜生と池田、どっちが強い??」という光景が嬉しくてたまらないのだ。少なくとも、私はそこにワクワクしていた。現在の艇界を「瓜池時代」と称する我々取材班だが、実は今年の大一番(記念の優勝戦など)でふたりの直接対決は一度も実現していない。また、ドリーム戦などで同席しても、ふたりが激しく競り合うようなレースにはなっていない。今年、はじめてのガチのマッチアップ。

 2011_1223_r12_1240瓜生が先行し、池田が追い回す。観衆は思い思いに好みの方の名前を叫んでいた。136か132か、ではなく、瓜生か池田か、だった。
 1艇身の差があれば、池田とて瓜生を捕まえられない。
 私はそう見ていた。が、3周1マーク、池田の凄まじい全速差しが瓜生を捕えた。勝負に集中する瓜生には、油断も緊張もなかっただろう。テクニックは互角。だとすれば、この逆転はやはりパワーなのか。
2011_1223_r12_1256  ふたりの展示タイムは、他を圧倒していた。とりわけ、池田の時計は怪物級だった。が、回り足では瓜生が上ではないかと見ていた。その評価が、根底から揺らぐ逆転劇ではあったな。

2011_1223_r12_1254  観衆とともに瓜池対決に酔いしれた2周半、ふと我に返ると、今垣が、信一郎が、そのはるか先でゴールを通過していた。10年以上も前から、何度も何度も何度も賞金王を盛り上げてきた猛者コンビ。そう、瓜池のデッドヒートは単なる3着争いなのだ。
「まだまだ、ヒヨッコの背比べだな」
 今垣と信一郎の雄姿が、そう嘯いているような気がした。松井、太田、今垣、信一郎……今日、この登番の古い4人が1、2着を独占したのは、単なる偶然ではない。そう思った。(Photos/中尾茂幸、text/H)


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『しげ爺の賞金王決定戦予想 (5日目)』 2011/12/24 【しげ爺の競艇予想】
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