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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THEピット――艇聖が……!?

2011_1221_0342  というわけで、決定戦もアラフォーなのである。
 太田和美のたたずまいが素晴らしい。淡々と、粛々としている。落ち着き払っていて、まるであわてた様子がない。しかし、動き出しは早い。決定戦組では佐々木康幸と田中信一郎だけが朝から試運転していたが、その次に着水したのは太田である。メラメラヒリヒリの闘志が発散されているわけではないが、気合は入っているのだろう。「気持ちをこめて走る」と開会式で太田は言っている。たぶん、その準備段階ですでに、しっかり気持ちのこもった戦いを太田はしている。
2011_1221_1024_3  昨日までリラックスしているとしか見えなかった松井繁が、松井らしい迫力を放出し始めた。早い時間帯から精力的に動き、1Rが始まる前にはギアケースを外して整備室へと向かっている。ギアケース調整は選手なら誰もが手をつけるものではあるが、賞金王で松井がギアケース調整、というのはとりわけ数多く見かけてきたように思う。やはり地元水面だけに、調整のポイントをつかんでいるのだろうか。
2011_1221_1144  一方、心配になってしまったのは今垣光太郎だ。朝から整備室にこもって本体に手をつけていた今垣だが、表情にまったく余裕が見えないのだ。2Rの直前に整備を終えて、モーターをボートに装着していたが、焦燥感がありありと伝わってくるふるまいで、あえて言うなら太田とは実に対照的だったのだ。その後は水面でも姿が見られており、トライアルの時間帯まで懸命の調整は続く。なんとか間に合わせることはできるだろうか。
 田中は朝の試運転のあとは、比較的ゆったりしていたのか、エンジン吊りで姿を見た程度。落ち着いた様子であった。

2011_1221_0823  さて、その他の選手について駆け足で。
 篠崎元志と峰竜太は、昨日と同様、西山貴浩とともにペラ調整をしていた。真剣な顔で語り合ってもおり、初めての大舞台に向けて着々と戦闘態勢を整えている。二人とも、朝の段階ではそれほどカタくは見えなかったが、どちらがより緊張しているように見えるかというと、峰のほう。エンジン吊りから赤坂俊輔と会話しながら控室のほうに戻る際、赤坂のほうが明らかに柔らかな笑顔を見せていたのだ。
 重成一人もペラ調整。若武者たちとは違って、名前通りに一人、黙々とペラを叩いていた。もっとも、森高一真や木村光宏、三嶌誠司は試運転をしていた時間帯だったので、彼らが陸に戻れば隣にすわることもあるだろう。実際は、一人で戦っているわけではないのだ、重成は。
2011_1221_1039  池田浩二、重野哲之は、おもに見かけたのはエンジン吊り。整備室に入っていくところも目撃しているので、調整作業はもちろんしているはずだが、切羽詰まって動くような様子はまったく見られなかった。田村隆信は、ボートの操縦席に乗っかっての調整。シリーズのピット記事の服部幸男と同じように、細かな調整をしているようだった。
2011_1221_1274  で、気になるのは、瓜生正義が整備室で本体を整備していたことだ。もっとも、瓜生はエンジンが出ていようが出ていまいが、本体を割ることが多い選手である。多くは点検、洗浄程度なのだが、だから瓜生が整備室にいることはまったく不思議なことではない。だが、まだ初戦を走る前の段階で、ここまで長い整備は珍しいことのように思う。しかも、今垣が整備を終えたあとも、瓜生の整備はまだ続いていたのだ。H記者にはぜひともその後の足合わせなどをチェックしてほしいのだが、この整備がどんな意味をもち、瓜生の足色をどう変えていくのか、トライアルのゆくえを占う意味でもかなり重要になってくるはずだ。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)


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