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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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THEピット――珍事!?

 珍事が起こった。
2012_0123_0255 「豪華客船の沈没みたいやった~」
 と西山貴浩が大騒ぎ。なんとピットの目の前で船岡洋一郎が沈没(?)したのだ。その瞬間を目撃できなかったので、いろいろな人の証言をまとめると、試運転から戻ってきてスローダウンし係留所につけようとした水摩敦に、試運転に出ようと係留所を離れた船岡が接触。船岡はあわれ水中へ、ということらしい。船岡はこの寒風の中びしょ濡れでレスキューに助け上げられ、水摩もボートが少しだけ破損したため、修理のために陸に上がった。すぐに着替えた船岡はバツが悪そうに転覆整備に走っていたが、何はともあれ、ケガがなかったのは何よりで、ならばこれはやっぱり珍事と言うべきであろう。もちろん、水摩もボートは傷ついたが体のほうは大丈夫そうだ。船岡はこれが初めての新鋭王座。その初っ端でまさかのずぶ濡れとなったわけだが、これを厄落としと考えて、明日から全力で戦ってほしい。
2012_0123_0591  ずぶ濡れはこれだけではなかったから、本当に珍しい前検だった。上野真之介も転覆したのだ。こちらは試運転でのもので、1マークで壮絶にひっくり返ったらしい(これも現場は目撃していない)。整備室にいる選手たちが一斉に窓際に駆け寄ったので、水面を振り返ったら、はるか遠くに転覆艇が見えたのだ。たまたま近くに寒暖計があったので見てみると、気温は6℃。う~、寒い! びしょ濡れでピットに戻ってきた上野が、体が元気そうだったからこそ、本当に気の毒になってしまったぞ。上野ももちろん、その後は転覆整備に忙殺されている。
 上野といえば、峰竜太の弟子。峰といえば記憶に新しいのが、賞金王の初戦、スタート練習中に落水していることだ。師弟揃って初めて体験する大舞台のレース前に(笑)。でも峰は初戦を2着と健闘しているし、優出は逃したものの次点だった。ゲンを担ぐとするなら、この転覆は決してネガティブなものではなく、師匠のように活躍が期待でき、同時に師匠のリベンジのきっかけとなるかもしれないものだろう。
 明日は船岡も上野も1号艇で登場する。ここを勝って、水神祭で2日連続のずぶ濡れなんてどうでしょうか。今度は嬉しいずぶ濡れで。

 2件の事故があったため、前検作業は長引いている。普段なら3時45分頃には作業終了のアナウンスがかかったりするのに、今日はまだ6班以降のタイム測定とスタート練習が始まっていなかったりして。ということは、その分、前半組は作業の時間が長くとれたのであり、整備室はかなり長い間、選手たちの姿でにぎわっていた。
2012_0123_0369  印象に残っているのは、モーターを見つめながらじっと考え込む素振りを何度も見せていた濱本優一。整備の方向性、手順などを脳裏に描いていたのだろうか。また、丹下将が実に丁寧にモーターを扱っており、なんとなく今垣光太郎を思い出したりしたのだった。丹下は去年の新鋭王座でも見ているが、存在感がぐっと増したような気がする。
2012_0123_0285  ペラ室も、時間を追うごとに選手の姿で満たされていき、やがて満員御礼に近い状態となっていったが、まだガランとしていた早い時期に見かけたのは桐生順平。ドリーム戦出場の1班だから、真っ先に前検を終えており、桐生は素早く作業に取り掛かったようだった。
 会見では、モーターについては分の悪さを口にしていた。桐生の引いた11号機を前節のライジングスター決定戦で使っていたのは同期の秦英悟で、パワーはかなりのものだった。桐生も参戦していたので、それはよくわかっていた。ところが、ペラが合わないのか、思いのほか手応えがないとのこと。そのあたりを解消すべく、さっそく明日への準備に動いたわけだ。なお、桐生によれば、「秦くんは前節より良さそうですよ」とのこと。憶えておこう。

2012_0123_0278  ドリーム会見では、ニッシーニャ・トークショーが繰り広げられた。もちろん、質問には的確な答えを返していったが、それがいちいち面白い。たとえば、締めの意気込みコメントも、ようするに優勝を意識している力強い発言なのだが、ニッシーニャにかかればこうなる。
「今までバカばかりやってきましたが、マジメな人に恥をかかせるようなレースをします。特に、顔がいいヤツとかスタートが速いヤツとかには負けません!」
 やっぱり西山貴浩は一流のエンターテイナーだ! それだけに、優勝して感極まるニッシーニャというのも見てみたいものである。
 西山が6号艇ということで、ドリーム戦自体も面白くなりそうだ。もちろん、西山は動く。西山もそう宣言している。だが、「インは絶対主張するという気持ちです」(茅原悠紀)「枠は主張します」(桐生)ということで、西山も簡単にはコースを獲れそうにない。
「ドリーム戦の組み合わせが決まったあと、茅原くんから電話がありましたよ。『譲りません』だって。そしたら順平からも電話が来て『譲りません』って」
2012_0123_0269  早くから番外戦が繰り広げられていたのだ。それだけ、茅原も桐生もグリーン・ニッシーニャを警戒している。そして、西山も引く気はない。機力的にはかなりの手応えを得たという西山、ただしこれが伸び型だったことから、少し悩みも生まれてきているようだが、それでも「(前付けに)行きますよ。ピット離れ出ようが出まいが」が西山の決心だ。
 で、茅原はこんなコメントも残している。
「100mを切ったら主張の意味はないので、そのときは考える」
 一方の西山は
「80mになっても、入れてくれるんなら行きますよ~」
 明日の足にもよりますけど、と付け加えてもいる西山だが、もしかしたら賞金王の重成の再現がニッシーニャによって!? ドリーム戦はスタート展示から目が離せない一戦になるぞ。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)


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