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ボートレース特集 > 浜名湖 第52回東海地区選手権
この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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 ボートレース特集

次回は? そう、2週間後に浜名湖です!

2007_0207__354  連日、壮絶なバトルが繰り広げられた第53回東海地区選手権。優勝は地元静岡の服部幸男選手の優勝で幕を閉じました。服部選手は12月の周年記念に続き、浜名湖で開催されたGⅠを2連勝です。

 さて次回のSports@nifty競艇特集はふたたび浜名湖です! 2月21日から開催される浜名湖ダイヤモンドカップ(GⅠ)を、いつもどおり前検日から完全リポートいたします!

出場予定選手はコチラ

服部幸男選手が3連覇を成し遂げるのか、それともほかの選手が阻むのか? 

今節も御愛顧いただきありがとうございました。浜名湖ダイヤモンドCも、Sports@nifty競艇特集をよろしくお願いします。


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栄光の勝者の後ろに――東海地区選手権・優勝戦のピット

2007_0207__088  午後3時半。レースを終えて選手が帰還し、ボート引き上げに選手が集まる。ピット内がにぎやかになるのは、もうそのときだけ。仕事納めとなった選手がモーターを返納している間は、モーター音やカチャカチャという工具の音が響く。それが一段落すると、ピット内はなんの物音もしなくなる。ときおり小さな笑い声がモーター整備室から漏れてくるのを不思議に思ってのぞきに行くと……地元の女子選手・三浦永理と木村沙友希、さらに昨日は練習をしていた服部剛などの男子選手の声だった。最終日、地元の若手選手は、レースが終わって先に帰ってしまう選手の代わりに、ボート引き上げなどを手伝ったりする。地区選の今回、帰っている選手はいないようだったが、レース後には人一倍動き回っていた。

Sany0477  そんなピット内。もうそろそろ12Rの展示ピットに移動するという時間まだボートを陸上に上げていた金子良昭と横澤剛治が、ほぼ同時にプロペラを手に自分のボート前にやってきた。両者とも、スタート練習後にいちどボートを上げ、プロペラ調整をしたうえで、いまボートを降ろそうとしている。朝、思い出したようにペラゲージのカバンをプロペラ調整室に戻した金子は、やはりプロペラに手を加えたようだった(レースでもプロペラ交換が発表されている)。

 一足先にボートをリフトに向けたのは金子。そして少し遅れて横澤。両者とも、試運転をすることも、試運転ピットに向かうこともなく、すぐさま展示ピットへ向かった。整備室前に戻ってきた金子と、展示ピットに移動するべく試運転ピットへ向かう服部幸男がすれ違ってから、また物音ひとつしなくなったピット。決戦の時は近づいていた。
 
 服部が自分の艇を展示ピットに移動したとき、まだ試運転ピットに残っていたのが6号艇の柳沢一と4号艇の山崎哲司である。そして、先に移動したのは柳沢。いちばん最後になったのが“テツ”だった。それを見届けた“師匠”中尾カメラマンが「オレのほうが緊張するよ」とテツに話しかけると、「ハハハ。だんだん緊張してきましたよ」と言葉を返して、展示控室へ向かった。これで、決戦の準備はすべて整った。

Sany0482  優勝戦の展示も終わると、選手は出走控室に戻る。そのあと、「乗艇準備」の合図があるまで、思い思いに時間を使う。森竜也と談笑しながら控室に金子良昭が消えたかと思えば、ひとり悠然としている服部がいる。そして都築正治も柳沢も横澤も、リラックスして控室に再び集まる。そのなかで、締切5分前にもういちど控室を出て、水面を見つめる選手がいた。
 山崎哲司だった。
 昨日の準優でもそうだったが、その場でストレッチをした後、ずっと水面を見つめていた。自分のレースをシミュレーションしていたのだろうか。数分の間、見つめ続けたテツは、ふと我に返ったように控室へ戻った。内側に立ちはだかる壁はとてつもなく大きい。しかし、なにかをやってくれそうな雰囲気がテツにはあった。
 
 本番レースのピットアウト。展示どおり枠なりの進入から、4カドに引いたテツ。そして2日目から「見えている」と言っていたとおり、最高のスタートを切った。コンマ07のトップスタートだった。
2007_0207__004  レースは荒れた。詳細はレース回顧に譲るが、スタートを飛び出したもののテツに展開はなく、転覆2艇の末の4着に敗れていた。
 2艇の転覆艇のうち、「負傷、担架用意」のアナウンスが都築に流れたのを受けて、愛知勢が飛び出してくるなど、ピットは騒然としていた。そこに勝者となった服部をはじめ、完走した4艇が帰還する。そのときいのいちばんにピットを駆けだしたテツは、都築の様子を見に行ったようだった。そして改めて戻ってきたテツの表情をうかがうと、「GⅠ初優出でやるだけはやった」という笑顔でも、「なにもできずにガッカリ」の落胆でもなかった。怒り。ガッカリではなく「なにもできずに悔しい」という表情だった。
 優勝者インタビューを終えてピットに帰ってきた服部は、仲間のお出迎えに「ありがとう!」と笑顔。その後方には無念さを浮かべるテツの姿。
 
2007_0207__047 栄光の勝者の後方にいて、悔しさを滲ませ続けた男・テツ。第52代の東海チャンピオンは地元の総大将・服部幸男に輝いた。しかし、近いうちにニューヒーローは必ず登場する。それはきっと山崎哲司。優勝戦のピット、いや、今節もっとも存在感を放ち続けたテツの東海ダービーが終わった。(PHOTO=中尾茂幸(1、4、5枚目) 松本伸也(それ以外) TEXT=松本)


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優勝戦回顧

2007_0207__014 「転覆艇もあったし、レースも色々あった。複雑な気持ちです」
 優勝選手者インタビュー。浜名湖GⅠ2連覇を達成しても、服部の表情は晴れやかではなかった。

 レースの詳細を説明する。

 まずピット離れ。とくに際立って良い選手はおらず、そのまま小回り防止ブイを回る。小回り防止ブイを回ったあと、スススッといった感じで服部が出て、譲らないよといった感じで金子もついていく。

2007_0207__070_3  最初に艇をスリット方向にむけたのは服部だった。が、服部と小回り防止ブイの間にスペースがあるとみた金子は艇を入れてくる。艇をスリットにむけていた服部は、もう一度艇をスタンド側にむけて進みだす。
 結局、これで金子は待機行動違反(割り込み)を取られた。

 進入は3対3の枠なり。
 スタートタイミングは内から、13、11、11、07、10、07。ほぼ一線上に並んだ。
 スリット通過後、伸びていくのは服部。本日最高の展示タイム6秒57(ちなみに一番遅かったのは、森竜也の7秒14。違うレースと比べるのはナンセンスかもしれないが、それにしてもスゴイ)を出した32号機のエンジンパワーは凄まじい。しかし金子をまくるポジションまでは伸びることができず、差しに構える。

 1マークを先マイしたのは金子。しかし流れ気味。そこに満を持したような、服部の差しが入る。2番差しを狙った3号艇の都築がターンマークに突っ込んでエンスト、そこに最内差しを狙っていた6号艇の柳沢が突っ込んで転覆。都築は妨害失格となった。

                                                                   残りの4艇がバックストレートを走る。先頭は差しが入っ2007_0207__341_12007_0207__342た服部。しかしピッタリ1艇身うしろの外には金子がいる。1マークには転覆艇がいるので、ここで勝負にケリをつけなければレースが決する。金子はターンマーク手前で切り返しに出た。

2007_0207__343_1 2007_0207__347 服部はこの切り返しが想定外だったのか、金子が描いた引き波にハマって艇がバタつく。金子が逆転に成功した。

 直線。スリット前を通過したときは、まだリードしていた金子だが、内から服部がグイグイと伸びて追いついてくる。そして1マーク手前で金子と服部はほぼ並んだ。救助艇が入っているターンマークでは、前の選手を抜いてはいけない。同体だったときは内の選手に権利がある。1周2マークでは金子に逆転された服部だが、ここでふたたび金子を逆転する。金子と服部の間を行ったりきたりしたタイトルは、服部がガッチリと握ることとなった。通算17個目のGⅠタイトルを手中に収め、浜名湖GⅠ2連続優勝を成し遂げた。

2007_0207__114  服部と金子。静岡を代表する2人の選手は、2週間後ふたたびこの浜名湖ダイヤモンドカップ(GⅠ)で激突する。つぎはどんなレースが見られるのか。

(Photo/中尾茂幸 Text/姫園淀仁)


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静岡VS愛知 ガチンコバトル結果発表!

 静岡    愛知
 44勝 VS 23勝
   三重=5勝!

 正解は中穴の『①20勝以上の差で静岡』でした! 8レースが終了した時点では「静岡3勝・愛知5勝」で、本命だった『②10~19勝差で静岡』に決まりそうな感じでした。ええ、正直な話、予定稿も書いていましたよ。でも後半4レースを静岡が4連勝。この最後のがんばりで、静岡は愛知を21艇身も突き放す完勝をあげたのでした。

 ということで正解者は、

全速差しさん
どれみすさん
中デス さん

の3名さま。おめでとうございます! 50P進呈します!


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横澤が悲願のGⅠ制覇予想!

12レース 優勝戦 勝負×6レース

【進入】
想定外のピット離れ遅れがないかぎり、枠なり3対3でおさまります。

【機力】
①金子=A ②服部=S ③都築=A ④山崎=A ⑤横澤=A ⑥柳沢=A
やはり②服部のエンジンが抜けています。で、残り5艇が似たような感じ。今日も浜名湖は荒れ水面なので、伸びよりも乗りやすさがあるエンジンのほうが有利。乗りやすそうなのは⑤横澤と⑥柳沢です。

【展開】
インから①金子が逃げて②服部が差し。③都築が握って、連日コンマゼロ台のスタートを決めている④山崎がカドから踏み込む。⑤横澤と⑥柳沢は展開待ち。順当な展開としてはこのあたりでしょう。ただ、わたしは服部が2コースからマクリに行く可能性も4割がたあると考えています。
 服部がまくる展開なら、当然金子は張りにいきます。スッポリと開いた差し場に突っ込んでくるのは、回り足がある⑤横澤か、カドから攻める④の山崎。服部が差す展開でも、3コースの都築が昨日のような競走をみせれば、金子は張りにいかざるをえません。隙間に突っ込んでくるのは、④山崎か⑤横澤のどちらか。山崎がスタートを踏み込んで内を飲み込むも、やはりマークしている横澤に展開がむく。アタマ鉄板とまではいえませんが、なんだか横澤に漁夫の利が転がってきそうです。

【結論】 ◎横澤 ○山崎哲 ▲服部 ×柳沢
5→246→246
24→5→246

以上10点です。本日1日の回収率は、11レース終了時点で約360%。ココに通常の6倍の資金を突っ込んで、本日の1日の総投資金額は200点。不肖・H本が区間新記録を樹立します!

浜名湖予想駅伝はコレにてフィニッシュ。nifty競艇を参考にしながら自宅で舟券を買っていたみなさん、ココまでおつかれさまでした。終わりよければすべてよし。良かった人も悪かった人も、12レースをビシッと当てて感動のフィニッシュをむかえましょう!


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伊藤将吉、水神祭!

 松下一也に続いて最終日に出ました~水神祭! 1Rで見事なイン逃げを決めた伊藤将吉です!

 レース後から大きな祝福を受けておりました伊藤ですが、水神祭は今節仕事納めとなる5R終了後。レースが終わると、多くの静岡支部が集まってきます。それななに、主役がなかなか来ません。みな口々に「本人がいないじゃないか!」と嬉しそうに文句を言っております(笑)。
2007_0207__095  その間にドンドンと静岡支部選手が増え続け、プロペラ調整中だった服部幸男も笑顔でやってきます。周りを見ると、服部に佐々木康幸、大場敏、野長瀬正孝、後藤正宗ら総勢15名ほど。これぞ地区選のいいところですね。遅れて登場の本人も、人数の多さに嬉しさも倍増です。
 さあ、“ワッショイスタイル”で抱えられて……
 ドボーン!
 
 

2007_0207__104_1  ボートリフトから一回転で見事着水! 人数が多いということはそれだけパワーもかかるので、痛そうです(笑)。
 水面から笑顔の総大将・服部に引き上げられた伊藤。ここまで試運転に励んだ甲斐がありましたね!
 おめでとう、伊藤将吉!(PHOTO=中尾茂幸 TEXT=M)

2007_0207__070_1 


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優勝戦出場選手インタビュー

東海ダービー覇者が決まるまであと3時間。浜名湖競艇場サンホールでは優勝選手インタビューが行われました。

2007_0207__032_1 ①金子良昭
自分なりにはいい足だと思っています。出ていないわけじゃないですよ。微調整して足もよくなってきています。天候を味方につけて、まわりが逃がしてくれないと勝てないんで。スタートは10全速。今節はツイているので、ツキに見放されないようがんばります。

2007_0207__037_1 ②服部幸男
(足は)いい感じになってます。このあと乗ってみて最終確認。バランスがとれて行き足から伸びがいい足に仕上げます。(足は)負けることはないと思っています。(1マークは差すのかまくるのかと問われて)スタートしてみないとわかりません。スタート目標は1艇身。優勝できるようベストを尽くします。

2007_0207__046 ③都築正治
バランスとれてまぁまぁ。進入は3コースからいきます。Sは自分なりに行けていると思うので、Fを切らないように速いのをいきたいです。

2007_0207__051 ④山崎哲司
優出できてうれしいです。バランスとれて出足もしっかりしている。直線も少しだけ覗くかなという足です。スロー・ダッシュ、どちらもスタートはみえていますので臨機応変に。スタートは10全速。先輩たちの胸を借りるつもりでがんばります。

2007_0207__068 ⑤横澤剛治
出足型。乗りやすさはあるけど、もうひとつほしい。(水面が荒れてきているので)波に対応した足にしたい。進入はたぶん枠なりだと思います。展開突いていきます。

2007_0207__080 ⑥柳沢一
まだまだ走り方が甘いです。エンジンはいい。力強さがあってエンジンはいい。たぶん6コースになるので、できるだけ速いS行くだけです。6号艇ですが何が起こるかわからないので、興味のある人は買ってください。


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変わらぬ表情のまま――東海地区選手権・優勝戦午前のピット

2007_0206__061  最終日。優勝戦の大一番を残すのみとなったピットは、すっかり落ちついたムードとなっている。すべてのレースを終えた選手はもちろん、まだレースが残っている選手も、穏やかな表情でピットに現れる。それだけに、1Rで伊藤将吉がGⅠ初1着を上げたときなど、祝福ムード満点。ピットに帰還した際に祝福の言葉をかけられなかった選手も次々と伊藤の元にやってくる。その伊藤の水神祭は今日の2走目、5R終了後。きっとそのときには多くの選手が集合することだろう(その模様はのちほど)。そのほか、愛知勢が3人出走した2R。引き上げにやってきた赤岩善生と伊藤誠二がじゃれ合い、伊藤の足を取った赤岩が軽々と伊藤を抱え上げ、そのまま真面目な表情でリフト方向へ。上で暴れる伊藤を見て、最年長の久間繁が笑っております(笑)。

 そんな穏やかな最終日の朝。本日の主役である優勝戦の6メンバーたちは、これまでと変わらぬ表情で、決戦までの時を過ごしていた。

Sany0470  静岡の両巨頭、1号艇の金子良昭と、2号艇の服部幸男。金子は朝から県を問わずに選手に声をかける。すでにレースが終わった選手のモーター返納作業などを見届けたりしながら、特に作業をすることなく選手控室に消えていく。ボートを見ると、装着されたモーターにはまだプロペラが付いていない。プロペラ調整をしている様子もなかったが、3R終了後にプロペラ調整室に入ると、ペラゲージが入ったカバンを手に外へ出た。これ以上プロペラを調整することもないということか。そう思ったら、何かを思い出したように引き返し、やっぱりペラゲージを置いて去った金子。イン逃げを決める最後の最後のペラ調整があるのか、午後も追いかけてみたい。
 そのプロペラ調整室には、いつもどおり服部幸男の姿が。これもいつもどおりプロペラ調整室の左端に陣取り、レース終了後のボート引き上げの直前までゲージをあて、プロペラを叩いている。最後まで悔いを残さないように。そんな雰囲気を漂わせながら、プロペラを見つめる服部だった。

Sany0475  GⅠ初優出となるふたり、4号艇の山崎哲司と6号艇・柳沢一は、ともに落ちついた表情。朝イチからボートにモーター、プロペラも装着されていた柳沢は、先輩のボートの引き上げやモーター格納作業を助ける午前中を過ごしている。それが一段落して控室に帰る様子などからは緊張の色は見られない。そしてその隣に置いてある山崎のボートにはプロペラが装着されていなかったが、ちょうどその様子を見ているときにプロペラを手にした山崎の姿が。ピットを歩く姿からはやはり緊張は見られない。愛知の若武者2艇、いいレースを見せてくれそうだ。ちなみに、“師匠”中尾カメラマンによれば、“テツ”のプロペラは伸び型にしたものだそうです。カドから一発、狙いである。

2007_0203__072  GⅠでは常連ながら、初優勝を狙う3号艇・都築正治と5号艇・横澤剛治は、朝イチからすでにボートを水面に降ろし、試運転ピットに繋留している。そしてそのままボートに近寄ることはなかった。ピットでの表情も穏やかだ。なにもしないということはないかもしれないが、準備は整っている。そんな表情だった。(PHOTO=中尾茂幸(赤岩、横澤)、松本伸也(それ以外) TEXT=松本)


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浜名湖で働く人々

Dscf0155 浜名湖で働く人々後編は、浜名湖でスリット写真と決勝写真を撮り続けて32年。日本写真判定株式会社の浅岡健さんです。基本的には立ち入り禁止の、スリット写真撮影室に入れていただき、話を聞いてまいりました。

 

浅岡 競艇関係の仕事をされているんでしたら、スリットの原理はおわかりですよね。
―― そりゃあ、競艇の原稿を書いているわけですから、わかっていますよ……。わかっているつもりかもしれませんけど。
浅岡 じゃあ、スリット線上に向かって、2マーク側から加速していく艇と、1マーク側から加速(逆走)していく艇があったとき、どんなスリット写真になるかわかりますか?
―― え!?

 

【こういう状況です】
      Ⅰ
  舟→ Ⅰ
      Ⅰ
      Ⅰ  ←舟
      Ⅰ
    スリット線

 

―― ん? そりゃあ、そのまま写るんじゃないですか。
浅岡 ちがいますよ。こう写るんです。

 

【このように写る】
      Ⅰ
  舟→ Ⅰ
      Ⅰ
  舟→ Ⅰ
      Ⅰ
    スリット線

 

―― え!? なんでなんですか?
浅岡 スリットは1000分の2秒の隙間を通過した順に写るんです。艇が右から来ても、左から来ても、艇先から艇尾に向かって撮影していくのは同じことですよね。だから同一方向になるんですよ。
―― あ、そうか! そりゃそうですよね。
浅岡 だからスリット写真にある艇跡は引き波が写っているわけでなく、スリット線上にできた引き波の泡が消えていく過程を撮影したものなんですよ。

Dscf0153 浅岡 じゃあ、もうひとつ問題を。あそこに白い2本のポールがありますけど、何の役割をしているかわかりますか?
―― 長いポールを延長していくと、決勝戦になるんですよね。
浅岡 いや、長いポールは選手がスリットの目安にする棒なんです。実際の決勝戦は右隣の短いポールなんですよ。カメラは短いポール上に合わせています。
―― へぇ~。知ってるつもりで、知らないものですね。

―― ちなみにスリットを撮影していて大変なコトって何です?
浅岡 露出の決定ですかね。
―― 自動補正じゃないんですか?
浅岡 はい。急に雲が出たり晴れたりがありますし、それに水面の照り返しも計算に入れなければいけない。どの露出にするかは、人間が決めています。
―― 職人芸なんですね。ナイターなんて闇の中ですし難しいんじゃないですか? 
浅岡 いや、ナイターはむしろ簡単です。ずっと暗くて、同じ照明が当たっているわけですから露出を頻繁に変える必要がない。
―― トラブルとかってあったりします?
浅岡 レースが不成立になるようなトラブルは記憶にありません。もちろんあってはならないことですし。万が一故障したときのために、スリットを撮影するカメラは3台あるんですよ。


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優勝戦だ! 最終日だ!!

 おはようございます。東海ダービー、いよいよ最終日の朝となりました!

 この6日間、風の強い日はありましたが、本当にお天気に恵まれました。今日も浜名湖上空、雲ひとつない青空です。青空に広大な浜名湖、そして遙か先にそびえる富士山が、今日決まる52代目の東海チャンピオンを祝福してくれることでしょう。
 激しい予選、準優を勝ち抜いた6選手。中間は静岡が大優勢でしたが、優勝戦は静岡3人vs愛知3人となりました。内に両巨頭がそびえる地元・静岡か、愛知の逆襲か。大注目です。もちろん、三重勢4人も頑張ってくれますよ!

ここで場外発売場をおさらいしておきましょう!
<競艇場>
蒲郡、常滑、津、徳山、唐津、大村
<ボートピア>
河辺、川崎、大郷、玉川、岩間、習志野、市原、名古屋、姫路、呉宮島、呉徳山、高城、三日月、ミニボートピア滝野、ミニボートピア長崎五島、前売場外ミニット、前売場外おおむら、オラレ呼子

 我ら取材班は、もちろん予想にピットに優出インタビュー、そして“マッキー”牧野俊英さんに続く競艇場の秘密も登場します。クイズの最終問題も午後に出る予定です。どうぞお楽しみに。

 さあ行くぞ最終日! みなさん張り切っていきましょう!(PHOTO=中尾茂幸)

<本日の1枚>

2007_0205__029 ←昨日は無念の2着……今日は2Rと8Rの2走。水神祭へ向かって走れ、池田明美!


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明日へ、様々な準優――東海地区選手権・準優勝戦のピット

Sany0461 10Rの発売時間も残りわずか。準優が目前に迫るピットは、朝以上に静かだった。10Rが締切間際ということは、10Rの選手は「出走選手控室」、11Rの選手は「展示選手控室」にいる。もろもろの整備や調整ができるのは12R出走選手だけ。だが、1艇を除いてすでに試運転ピットに繋留されており、作業をしている選手はもういない。どの選手も準備が終わってる状態で、ピットは静まりかえっている。
 そこでふと水面にモーター音が響いた。試運転をしているのは今節には出場していない静岡の若手選手。2日前にも池田浩美が練習に来ており、同じ顔の人が前(浩美)と後ろ(明美)に!という経験をしたが、今日は男子選手が練習に来ていた。加藤翔、服部剛、藤田靖弘の3人。次に浜名湖で東海ダービーが行なわれるときには、出場選手になっていてほしいものだ。頑張れ、若手!
2007_0206__306  と、その3選手が練習を終えたあと、再びモーター音が。連日になってしまうが、今日も書いてしまおう。大場敏と幸田智裕が試運転をしていたのである。もう最終日を残すのみの2人が最後まで試運転を繰り返し、終えてからも大場が幸田にいろいろとアドバイスを送っている。今日、大場は1着を取ったが、幸田は5着と低迷を続けている。前節の新鋭王座に続いて、GⅠ戦は2節目。ここまでやっているんだから、なんとか1着を取ってくれ! 思わず「大場さんと試運転、毎日最後までやってますね!」と声をかけると、「(大場には)いつも教えていただいていますが、GⅠで教えていただける貴重な機会ですからね。なんとか1等、取って帰ります!」と答えてくれた幸田。どうか、この勉強が明日、そしてその先に繋がってほしい。

2007_0206__404  そんなやりとりの間に10Rが始まった。結果は1着・都築正治、2着・柳沢一。準優総勢11人を送り込んだ静岡に対し、愛知は6人。しかし、準優3個レースでいちばん多い3人が駒を揃えたこのレースで、見事ワンツーを決めた。都築と69期の同期・仲口博崇が都築を祝福し、そして柳沢も愛知勢が祝福する。それに対して静岡は、1号艇の佐々木康幸が痛恨の落水失格を喫し、徳増秀樹もスタート遅れを挽回するも3着。びしょ濡れの佐々木が、足を引きずりながら帰ってきた姿が、静岡勢に暗い影を落としていた。
Sany0464  4着に敗れた井口佳典がピットに帰ってきた。三重唯一の準優進出者を、総大将のドラゴン森を先頭に間嶋仁志、星野太郎が迎える。笑顔でその輪に加わってボートをひっくり返し、カポックの脱衣場に足を向けた井口は、途端に悔しそうな表情になった。佐々木の落水のあおりを少々受けたような1周2マーク。不利な6号艇からのアタックだったが、4着という結果を考えると、2マークに悔いが残る。そんな悔しげな表情だった。
 そこに後ろから近づいたのが間嶋である。10R開始直後、人の姿のないピットにひとり現れた間嶋。そして、本番ピットに繋がるスロープの上から、水面を見つめていた。視線の先には緑のカポックがいる。単にレースを観るためだったら、モニターのほうが断然いい。しかし、三重勢で唯一の優出がかかるこの大一番。同じ空間でパワーを送りたかったのかもしれない。スタート後、間嶋はなにも言わずに水面を見続けた、佐々木の落水もすぐに「無事です」のアナウンスが流れたため、その場を離れずに井口を追っていた。そしてレース終了後、ふうっと息をついて、リフトへ向かった。
2007_0206__405 その間嶋が、井口のお尻をポンと叩いたとき、井口は再び笑顔となった。応援していた空気が、そのとき伝わったのかもしれない。
 井口の優出はならなかった。しかし、明日も三重勢は一丸となって走る。

 

 ピットを赤いカポックが駆け抜けていった。11Rを終えた後藤正宗。後藤に残された成績は妨害失格である。2周1マーク、1号艇の菊地孝平が転覆失格し、その原因を作ったとされたのが後藤だった。
2007_0206__473 転覆や落水事故があった場合、選手が無事ならば救助艇はレース終了後までピットに戻らない。しかし、負傷している場合はすぐさまピットに帰還する。菊地を乗せた救助艇は一目散に戻ってきた。「担架、用意」のアナウンスにまずピット内がざわめいたが、レース中の選手も当然どのような事態かわかる。戻ってきた後藤は急いで医務室に向かった。そして、レースを終えた選手も口々に事態を確認する。1着で帰ってきた服部幸男も、深刻な表情で関係者に身振り手振りで状況を尋ねている。「勝負服の腕の部分が裂けていた」という情報に、服部や周りにいた選手が医務室に向かおうとするが、そこに後藤が戻ってきた。「無事です」。その言葉に服部、そして2着で優出を決めた横澤剛治もようやく笑顔を見せた。もちろん、後藤もホッとした表情を浮かべていた。
2007_0206__448 菊地は数分後、「お騒がせしました。でも腕に力が入りませんので……」と苦笑いで途中帰郷となったことを教えてくれた。モーター整備室に返納作業に向かう途中、同じレースを走った谷川里江に「ちょっと、大丈夫~?」「大丈夫ですけど、帰ります。お世話になりました!」。堤昇に「おい、大丈夫か?」「大丈夫です! でも……」と、顔を合わせる選手すべてに聞かれていた菊地。明日からは姿が見られなくなるのは寂しいが、なにより無事がいちばん。このリベンジを下旬のダイヤモンドカップで果たしてほしい。
 その菊地がまさに帰り際、後藤正宗と出会った。「孝平くん、ごめん。大丈夫か?」との後藤に「大丈夫ですよ!」と元気に答えた菊地。きっと明日、菊地の分まで後藤は地元ファンを沸かしてくれることだろう。

2007_0206__483  12R発走の金子良昭も、菊地の救助艇がすぐさま帰ってきたのを見ていた。しかし目撃した場所は展示ピットである。なんの情報もないまま、金子は展示のためにピットアウトし、ピットへ戻ってくると、すぐさま検査員さんを捕まえて菊地の転覆した状況を聞く。金子は菊地の師匠である。深刻な表情で転覆の状況を尋ねた後、無事だと知ってホッとした表情を浮かべる金子。しかし、すぐさま厳しい表情に戻り、出走選手控室に入っていく。愛弟子の無事を確認し、すぐさま勝負モードに戻る。地元の1号艇が事故とはいえ2連敗中。ここで自分も負けるにわけにはいかない。そしてもちろん菊地のリベンジもある。
 金子は逃げ切った。コンマ08のトップスタートで一気に勝負を決めた。ピットに帰ってきた金子は、ようやく余裕を見せていた午前中のような優しい表情となった。
「ここで怯んだら負けだもんなあ」
 金子は言った。それはスタートタイミングかもしれないし、転覆のことかもしれない。負けられない勝負となった金子は勝った。そして明日のポールポジションを手に入れたのだった。

2007_0206__529  最後に。2着に入ったのは我らが“テツ”山崎哲司だった。冒頭で書いた、最後まで陸上に残っていたボート、それは山崎のものだった。11R発売中、つまりは展示ピットに移動しなければならないギリギリのとき、「まずいまずいまずい」と言いながらボートを降ろした山崎。慌てたのはそこだけ、というくらい、今日1日のピット、展示終了後と落ちついていた山崎。レースでの激しい2着争いも、すっかり落ちついてさばいてくれた。レース後、“師匠”中尾カメラマンにニッコリ微笑んだ山崎。明日もこの落ち着きがあれば……と思わずにいられないテツである。

 明日は最終日。いろいろな思いを載せて、選手は走る。一般戦を、そしてもちろん優勝戦を――。
(PHOTO=中尾茂幸、松本伸也(1、4、10枚目) TEXT=松本)

Sany0468 ←レース直前にストレッチする山崎哲司。前の笠原亮のレース前ストレッチは定番です


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準優戦私的回顧

10レース

2007_0206_10r_028  よくあそこで都築は、躊躇なく握って回れたものだ。
 風速は追い風5m。空中線の旗がひっきりなしに、バタバタとたなびいている。波高も3cm。ここまでのレースや周回展示を見ていると、選手もかなり乗りにくそうにしている。
 124/356 の進入で、インの佐々木康幸がコンマ06のトップスタート。そして2コースの池田浩二がコンマ07で2番手スタート。以下、内から、09、14、08、15。
 この乗り難しい水面なら、インの佐々木が逃げて、池田が差して順当に決まりそうだ。スリットを通過した瞬間、1マークの展開図が頭に浮かぶ――そんな競走だったはずなのだ。そして1マークも、イメージどおりの展開になりそうにみえた。磐石の態勢で逃げを打つ1号艇の佐々木と、いったんマクリに行くような素振りをみせて他4艇を牽制したあと、スピードを落として差しに構える池田。
2007_0206_10r_025  ところが。3コースの都築正治が想定外の動き――いや、都築がまくりを打つのは想定内だったのだが、池田の牽制や、2番差し、まくり差し、など一切考えていないような、全速まくりを打つとは思いもしなかった。
 ホームが追い風ということはバックは向かい風。ターンで流れるし、回ったあとは煽られる。この状況下で都築はまくりを決めた。さまざななリスクを振り払うかのように、都築は一気に先頭に立つ。優勝戦に進出する最初の選手が決まった。
 1マークを回って2番手に上がったのは5号艇の柳沢。都築の動きをしっかり見た上で、逃げようとする佐々木と、差した池田、その狭い狭いスキ間を全速で割った。よくあそこに突っ込んで、しかも突き抜けたものである。
 ここまで静岡勢にいいようにあしらわれてきた愛知勢。いま、逆襲がはじまった。

 

11レース

 6号艇・谷川里江が操る56号機は、自他ともに認める節一エンジン。4号艇の天野や5号艇の横澤には「谷川マーク」という作戦もあっただろうが、結局は12354/6の進入となった。谷川の単騎ガマシだ。
 スリット。あきらかに6コースが出ている。スタートタイミングはコンマ08。スロー5艇は内から21、19、14、20、29だから、谷川には半艇身以上のアドバンテージがあった。スリットを通過後、あっという間に5コースの天野を切り捨てて、返す刀で4コースの横澤を飲み込む。しかし如何せん浜名湖の6コースは遠かった。1マーク手前で3コースの後藤が受け止めて、谷川は外を回される。56号機の勢いは風船がしぼむように失速。シリーズを沸かせた谷川も、準優の1マークで終戦をむかえた。
2007_0206_11r_022  逃げようとする菊地。後藤が谷川をブロックしてくれたおかげで、ターンマークを外さずに回れば、まず優出は確定という状況だった。しかし菊地の視界に赤いカポックが入る。まくってきそうな艇が視界に入れば、握るのが競艇選手の性。菊地は後藤を張りに行く。ターンマークを外れる。一連の流れを冷静に見ていた、服部幸男が絶好の差し場に入って、抜けた。
 流れた菊地だが2番手争いには残っていた。相手は同期の横澤。1マークを回った瞬間は横澤に分があるようにみえたが、菊地はバック水面でグイグイと伸びる。さすがオール3連対のエンジンだ。2マークでは先マイを打つ横澤を行かせて、ターンマークギリギリを差して2番手を確保。もつれるかにみえた同期対決に早々とピリオドを打った。
 ところが、2周1マーク。4番手を走っていた後藤正宗が、強引なダンプに出る。これがモロに菊地に命中し、菊地は転覆。後藤は失格。横澤は間一髪で事故艇をよけて、2番手に浮上。優出の切符が転がり込んできた。
 10レースは愛知勢のワンツーフィニッシュだったが、11レースは静岡両者が優出を決めた。「オレたちの庭で、愛知勢に勝手なことはさせねえ」といったところだろうか。

12レース

2007_0206_12r_043  進入は枠なり。予選トップ通過で12レース1号艇をゲットした金子良昭が、コンマ08のトップスタートから逃げ切った。危ないところはどこにもなし、地元のベテランが横綱相撲で優勝戦1号艇を手中におさめた。金子がGⅠ優勝戦で1号艇に入るのは、98年の戸田MB大賞以来。ちなみにこのときはインから逃げ切って優勝している。
 1着は決まったが、2着争いは大混戦。バック水面では外から、後藤、笠原、山崎、渡邉、今坂が併走状態――要は全艇が併走ってことですな。
 そこから半艇身ほど抜け出したようにみえたのが、5艇のちょうどド真ん中にいた山崎哲司。しかし内にも外にも艇がいるので、絞るわけにも、外に出すわけにもいかず。そのうちに、最内にいた今坂がスルスルと伸びてきて2マークに突入。
2007_0206_12r_041  2マークを先取りしたのは6号艇の今坂。それ、渡邉と今坂の間をまくり差すような感じで山崎が入って伸びてくる。
 5艇のバトルロイヤルは、ホーム水面で2艇のガチンコ勝負に切り替わった。ビッチリ艇を寄せ合って、外へ外へと進路を取る2艇。
 2周1マーク。風などものともせず、思いっきり握って外を回った山崎に対して、今坂は内を回ろうとする。しかし内には4着争いをしていた3艇が密集しており行き場がなく失速。優出最後の椅子には、新鋭王座決定戦帰りの若者が座った。
 12レースは静岡と愛知がひとりずつ優出。なんのことはない。シリーズを引っ張ってきたのは静岡勢だったが、愛知勢がここにきてキッチリと帳尻を合わせてきた。

1号艇2号艇=GⅠ優勝経験のある静岡のベテラン
3号艇4号艇=今年すでに優勝しており、ともにGⅠ初優勝を狙う愛知の選手
5号艇   =静岡のGⅠ初優勝を狙う選手
6号艇   =愛知のGⅠ初優勝を狙う選手

「静岡VS愛知」だけでなく、「ベテランVS若手」「GⅠ初優勝」「GⅠ初優出」とバラエティ豊かなメンバーがそろった。
明日の優勝戦は16時25分締め切り。誰が勝ってもドラマになる。見逃すな!

(Photo/中尾茂幸 Text/姫園淀仁)


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ガチンコ対決! 静岡VS愛知!

ガチンコ対決、静岡vs愛知は……

 静岡      愛知

 37勝 VS 18勝

   三重=5勝!

静岡の勝ち越しが決定いたしました。明日はさらに差が開くのか? それとも愛知が巻き返すか? 三重にもようやくエンジンがかかってきましたよ!


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東海地区選 優勝戦メンバー決定!

東海地区選手権、準優勝戦も終了し、明日の優勝戦メンバーが確定しました。

1号艇 金子良昭(静)
2号艇 服部幸男(静)
3号艇 都築正治(愛)
4号艇 山崎哲司(愛) 
5号艇 横澤剛治(静)
6号艇 柳沢一(愛)

予選道中は静岡勢が圧倒的に優勢でしたが、優勝戦は静岡3、愛知3の、まさしく静岡vs愛知ガチンコ勝負となりました! 三重勢は残念でしたが……。第52代東海ダービーチャンプは、果たして誰の手に!? そして最後に笑うのは、静岡か、愛知か!?

※出走表については、主催者発表をご確認ください。


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浜名湖で働く人々 前編

 浜名湖競艇場名物といえば? うなぎ? いやいや。うなぎも旨いですが、やはり元選手の柴田稔さんと牧野俊英さんのライブ展示解説でしょう。今節の東海地区選手権は牧野俊英さんが担当しています。というわけで、「浜名湖で働く人々・前編」は、牧野さんのインタビューです。

 

―― 展示だけで足を判断するのは難しいんじゃないですか?
牧野 展示はもちろんですけど、それまでのレースも参考にして、総合的に判断していますよ。やはり展示だけではわからない部分もあるんで。だから初日の予想は少し難しいですね。2日目以降はわかりますけど。
―― いまの浜名湖のエンジンの特徴ってありますか?
Dscf0156 牧野 エースエンジンがないんですよ。ワースト機に近いエンジンを引いても、ペラのマッチングが上手くいけば出ますから。
―― 今節、機力上位だと感じる選手は誰でしょう?
牧野 そりゃあ谷川里江でしょう。でも伸びだけなら佐々木(康幸)も負けていません。服部もいいですね。
―― 牧野さんの予想の特徴は?
牧野 場内の予想屋さんとはちがって、選手の個性を知っているところですかね。たとえば「この選手は普段はスタート行かないけど、インを取ったら踏み込む」とか、「プレッシャーを感じやすい」とかね。
―― いままでで印象に残っている解説ってあります?
牧野 グラチャンの坪井です(※牧野さんは坪井選手の師匠)。まさか目の前で(あんな劇的なシーンが見らるなんて)。涙が出るかと思ったんですけど、先に(実況の)工藤さんに先に泣かれたので、泣けなくなってしまいました(笑)

 

 予想解説がズバリとハマったときには、浜名湖競艇場宛に「牧野さん、的中ありがとうございます」といったメールが、届くこともあるとか。
 時間がゆるすなら、牧野さんの解説を聞くために、本場へ来場するのもアリかも。現役時代はアウト屋として名をはせただけに、展開を見抜く目には鋭いものがありますよ。


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笑顔のふたりと余裕のふたり――東海地区選手権・5日目午前のピット

 準優が行なわれる5日目。無念にも一般戦回りとなった選手たちは、ややのんびりムード。もともとガラガラのモーター調整室には誰もおらず、プロペラ調整室も準優組が占めている。ピットの主役は準優進出18人である。
 であるが、朝の1Rでは渾身の逃げを森竜也が決めれば、2Rでも4号艇・鈴木幸夫が果敢に1コースを奪い、西山昇一が2着で今節初の2連対。ベテラン勢であっても気を抜く選手など誰もいない。これがGⅠやSGの舞台、そしてこれが競艇だ。
Sany0445 その2Rを勝ったのは星野太郎。1Rのドラゴンに続いて三重勢の連勝だ。これで三重支部4人、全員が1着を上げた。しかも5Rでも間島仁志が勝ち(2着もドラゴン)、今日だけで3人が勝利。2Rで星野を迎える際は、3人プラス星野の4人が揃って笑顔を見せていた三重勢。ムードは最高潮で、準優へ“あと1人”を送り出すことができそうだ。
“あと1人”、10Rに出走する井口佳典。朝ピットに着いたときは、すでに一度試運転を終え、ピットに戻ってきた直後。1R、2Rと先輩が登場したため、三重勢最年少の井口はバタバタと動き回っていたが、それも一段落すると、すぐさまプロペラ調整室へ。これまでもプロペラ調整室にいることが多く、モーター関係の作業はあまり見かけなかった井口。今日は6号艇での大勝負。調整が終わり、4R発売中にモーターにペラを装着。好調・三重勢に後押しされて、井口佳典が水面に向かう。
 
Sany0437  モーター装着場から試運転ピットをのぞき込むと、都築正治と谷川里江がなにやら話し込んでいる。お互いに試運転を終わった直後で、身振り手振りを交えている。声はまったく聞こえないものの、お互い笑顔と手の動かし方で、「いやあ、凄い伸びますねえ」(都築)、「そうでしょう~」(谷川)ではないだろうか(あくまで想像です)。そこに直前に試運転から戻ってきた笠原亮も加わる。笠原も谷川を見て手をぐーんと伸ばし、谷川がニコニコ。「伸びますねえ」(笠原)、「ね~」(谷川)でしょうか(これも想像です)。都築と谷川の愛知同士に、静岡の笠原。これまであまり見たことがない組み合わせだが、これも地区選ならではか。彼ら3人は都築10R、谷川11R、笠原12Rと全員別々。この光景を見ただけに、それぞれが勝ち上がってほしい……というのは欲張りすぎだろうか。

Sany0451  服部幸男と渡邊英児。同じような行動を取っていたのがこのふたりだ。服部はいつものようにプロペラ調整室、渡邊は2R終了後に出てきてモーターにプロペラを付けていたが、3R発売中にお互い水面へ。ところが水面を1周しただけでふたりともボートを上げてしまった。なにか調整でも間違ったのか?と思っていたが、ふたりとも笑顔でモーター調整室へ向かった。聞き耳を立てていると、「回転合わなかったよな」といいつつ、雑談を交わしている。その後、JLCの準優出インタビューなども、余裕の表情でOKしていたふたりを見るに、回転の問題もさほど大きくなさそう。準優はお互いに2号艇(服部11R、渡邊12R)。テクが必要な枠といわれているが、存分にその腕を発揮してもらいたい。

2007_0207__086  レースの合間はあまり行動をしていない準優戦士も、ボート引き上げの際についでとばかりに作業していく。そんな選手たちの中でも余裕を感じさせていたのは金子良昭、菊地孝平の師弟コンビ。金子はいつものように若手や谷川にアドバイスしつつ、JLCの準優出インタビューに「あとでね」と、依頼されるより先に笑顔でOKサインを出していた。菊地孝平も、ピット内に登場するたびに自信に満ちた笑顔を見せている。このふたりは……おおっ、11Rと12Rの1号艇。先の服部コンビの内に陣取っている。どんなレースになるのか、より楽しみになってきた朝だった。(PHOTO=中尾茂幸(菊地)、松本伸也(それ以外) TEXT=松本)

Sany0440_1

←1Rを勝った森竜也と、最年長・久間繁が談笑。ドラゴンが「久間さんも頑張って」と激励しておりました


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準優だ! 5日目だ!!

 みなさんおはようございます! 浜名湖競艇で行なわれております東海地区選手権5日目、準優の朝を迎えました!

 本日は薄雲がたなびいております浜名湖上空。白い雲と青く広がる浜名湖、そして差し込む太陽の光が鮮やかなコントラストとなっております。これで富士山も顔を出せば、かなり神々しい準優日となりますね!

 優勝戦への最終関門、10~12Rに組まれております準優勝戦は、佐々木康幸、菊地孝平、金子良昭の地元・静岡勢が1号艇にスタンバイ。準優進出者は、静岡11名、愛知6名、三重1名。準優だけでなく、クイズにもなっております勝ち星争いも静岡が大優勢ですが、愛知も三重も準優、そして一般戦も頑張ってほしい! そして今日1日を盛り上げてください!! もちろん我ら取材班も、予想にピットにレース回顧にイベントに、頑張ります!!!

 本日から場外発売を開始する競艇場、ボートピアをお知らせします。
<競艇場>
徳山、唐津
<ボートピア>
呉徳山、三日月、前売り場外ミニット、オラレ呼子

 初日、4日目にお知らせした競艇場、ボートピアも引き続き(最終日まで)場外発売を行なっております。どうぞ舟券握りしめて応援してください!
(PHOTO=中尾茂幸)

<本日の1枚>

2007_0203__438 ←10R6号艇に登場。ドラゴンが間嶋が星野が、そしてファンが応援しているぞ! 燃えろ井口佳典!!


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“勝負”に勝った選手、敗れた選手――東海地区選手権・4日目午後のピット

 勝負駆けの午後。午前同様に、静かな静かなピットである。到着した9R発売中に、モーター装着場でレースを待っているボートは、12Rに出走する仲口博崇のものただ1艇。その仲口のボートも9R終了後、ボート引き上げに来た足で水面に降ろされた。モーターの格納作業などでときおり選手が現れる以外、浜名湖の縦長のピットは静寂に包まれている。試運転に出る艇がいないときは、大げさでなく物音ひとつ聞こえてこなかった。もちろん、レースが始まれば、モーターの爆音とともに、勝負駆けの魂の叫びが聞こえてくるのだが。

2007_0205__136  8Rで3着条件の勝負駆けだったが、差しが突き抜けて見事1着。得点率を6.83まで上昇させた後藤正宗が選手控室から現れた。パッチリ目で茶髪の角刈りにヒゲという、28歳にして貫禄が充分の後藤。勝負駆けに最高の成績で成功しただけに、堂々とピット内を縦断し、プロペラ修正室へ向かう。このとき、ボート引き上げをヘルプした選手などにお礼を言ってそのまま出てくる選手も多いが、しばらく経っても後藤は出てこない。確認しに行くと、そのままプロペラ調整をしていたのだった。明日はひとつ上のステージに上がる。そこで最良の結果を残すべく、勝負駆け成功の喜びに浸る間もなく明日の準備を始めた後藤。準優は11R3号艇。菊地孝平、服部幸男が内に陣取る激戦区だが、銘刀“正宗”が切れ味鋭く迫る。
 
 そのプロペラ修正室の先客だったのが野長瀬正孝。4Rで3番手を走りながら、道中で作野恒に抜かれて4着。3着なら得点率6.00だったものの(最終的にはこれでも足りなかったわけだが)、4着敗退で優圏外に去った。その野長瀬がプロペラを最後まで修正していた。
 そしてプロペラ修正室の向こうに広がる水面では、試運転を繰り返している選手も見えた。目を凝らしてみてみると、1艇は幸田智裕だ。幸田の今日までの得点率は2.00。3着が1回あるだけで、ただいま4戦連続6着。どん底でここまで来てしまっていた。前節、新鋭王座でGⅠ初勝利こそあるものの、この舞台で1着を取りたい! そんな気持ちがピットにも伝わってきた試運転だった。
2007_0205__573 幸田とともに試運転をし、さらに12R発売中まで試運転をしていたのがもう1艇。それはなんと、2日目にも最後まで試運転をしていた大場敏だった。2日目の試運転が実ったか、今日1着勝負まで持ち込んでいた大場。大勝負の5Rは6号艇からインを奪取しての勝負だったが、結果5着。終戦を迎えていたのだが、大場はそんなことは無関係とばかりに、ときおりプロペラ修正室に入りつつ、最後の最後までボートに乗り続けていた。ピットに帰還し、先に上がった幸田などの手を借りつつモーターを外す際、幸田に声をかけられ笑みを浮かべた大場。あまり表情に出ない印象の大場だが、その微笑みは明日への手応えなのだろうか。そうであることを願いたい。
 ベテランである野長瀬、大場、そして新鋭・幸田。明日から一般戦となるが、今日が明日へ繋がりますように。

 もちろん、これら選手とともに、熱い勝負駆けが午後のピットには伝わってくる。特に9R以降は大激戦となり、レース終了と同時に喜びも落胆もピットに運ばれてくる。
2007_0205__546  9Rに登場した、我らが“テツ”山崎哲司。1号艇で5着なら6.00。しかし、本番では楽インなはずの進入が、3号艇・金子良昭、6号艇・古川誠之に先に入られ3コースへ。しかもスタートも遅れてしまい(コンマ20)、バック5~6番手の大ピンチとなってしまった。しかし、1マークで握った分や、仕上がっていただろうモーターがいい伸びを見せ、2マークで3番手に浮上。危機を乗り越えて準優進出を決めた。
 レース後、まず山崎に駆け寄ったのはインの金子。「すまん、2コースのつもりだったんだけど……」と山崎に話しかける。同じく2コースに入った古川も、カポックを脱ぎながら「ごめん」と謝る。山崎自身も勝負駆けだったが、古川は2着勝負。当確とはいえ金子も地元で準優好枠を狙っている。これが競艇だ。「いえいえ、すみません」と先輩ふたりに言葉を返した山崎だった。
 なお、“師匠”中尾カメラマンによると「金子さんが艇を(スリット方向へ)向けたとき、インに入れるスペースはあったんですが、ふと気が付いたら締められてました」とのことだ。山崎vs金子、これぞ経験の差かもしれない。準優は12Rで再び激突する両者。今度は金子が1号艇で山崎は4号艇となるが、全力でぶつかっていってほしいぞ。頑張れ、テツ。

Sany0423  2、3、4着。絶対に負けられない戦いを制したのは今坂勝弘だった。10R、逃げた井口佳典が後続を引き離した後、この3艇に注目が集まった。2番手を走る今坂に、すぐ後ろの堤昇が襲いかかる。今坂は2着で6.17、3着で5.83。対する堤は2着で6.00、3着で5.67。お互い2着なら6.00に届くが、3着なら予選落ちが濃厚。 当然のように堤がアタックを仕掛けるが、今坂がそれを凌ぐ。常にやや劣勢の堤だったが、全速に差しと執拗に攻め続けた。そして、堤の3着が濃厚となると、それを待っていたかのように4番手の佐藤大介が握ってきた。佐藤も3着なら6.00。最後の望みをかけて3周1マークで握ったが、届かず4着。2着・今坂、3着・堤、4着・佐藤。“勝者”は今坂だけとなった。帰還した堤、佐藤の表情はサバサバしたもの。3人集まったときには「いやあ、あかんかった!」と、悔しさを滲ませた苦笑いで、抜けなかった相手を讃えていた。
Sany0428  勝った井口は準優6号艇に滑り込み。ホッとした表情の井口を笑顔で出迎えたのは総大将の森竜也。三重支部4人から準優進出者が出て一安心といった感じのドラゴンは、着替え終わった井口に「井口、明日はピット離れから(コース取りに?)行けよ」と激励したあと、通りかかった記者に「井口を頼みます」とお願いまでしていた。その後、井口には間嶋仁志、星野太郎からも相次いで祝福に笑顔の井口。井口佳典、明日は三重を背負って走る。

「私、乗れるの?」
 12R発走直前、谷川里江が僕にこう尋ねた。11R、6号艇の笠原亮が2着に入って6.67。3着が後藤孝義で6.83。道中、服部幸男を交わしてなんとか4着に入った谷川は6.17となった。勝負駆けが軒並み成功し、ボーダーが6.00から上昇することが予想された後半戦。レース後、得点計算表に書き込んでいた僕を見付けたのだった。
Sany0434  えっと……と書き込みを確認しようとすると、「ええっ、当然乗れるだろ?」と入ってきたのは金子良昭。「何点なのよ?」という金子の問いに、谷川は「1点ハネてるけど、危ないんじゃない?」。それを聞いた金子が僕を見る。慌てて書き込んだ点数に数字を振っていくと……順位は12R次第ながら、ほぼ18人には残る! 大丈夫でしょう!と伝える「ほら。よかったねえ」と笑顔で去っていった金子。続けて満足そうに「どうもありがと」と去る谷川をよく見ると……こんな上着を着てました(写真)。「一般戦でちゃんと勝てる女子認定で着てます」とのことです。明日は金子(とテツ)との対決となる谷川。明日の結果次第では、“GⅠ上着”もこの先、登場するかもしれない。

2007_0205__516  最後に12R。前半でモーターをバラしていた“気になってきた男”松下一也は4着条件を痛恨の6着に敗れ、準優敗退。なにか声をかけたそうな顔で立っていた僕に、「残念ですね。でも、仕方ないです」と言いつつ、静岡勢に励まされたり「もったいないぞ!」と茶化されたりしていた。その姿の後ろに仲口博崇がいた。3着条件で、最後まで攻め続けていた仲口は、ヘルメットを被ったまま、周りに誰も寄せ付けずに歩いて控室に向かった。誰もが認める格上の存在ながら、準優まで届かなかった。それに怒りをぶつけているようだった。そこに強者がいた。
 松下一也もそんな選手になるのだろうか? 今節が実質的にGⅠ初参戦で、エースモーターを駆り、初勝利、そして準優への勝負駆けまで辿り着いた。これをいい経験にそんな選手になってもらいたい。そう思いながらピットを後にした。

 勝負に勝った選手、そして敗れた選手。全員の思いとともに、明日は準優が行なわれる。(PHOTO=中尾茂幸(後藤、幸田、山崎、松下)、松本伸也(それ以外) TEXT=松本)


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ガチンコ対決! そして支部別ベストパフォーマー 4日目

ガチンコ対決、静岡vs愛知は……

 静岡      愛知

 31勝 VS 15勝

   三重=2勝!

 予選が終了。あぁ、静岡が愛知にダブルスコアをつけてしまった……。36勝で勝ち越し決定ですから、静岡はあと5勝でガチンコ対決の勝利。今日の勢いでは、明日中にも届いてしまいそうですが……ともかく、支部別ベストパフォーマー、いきましょう。愛知も三重も、逆襲の兆しは見えていますぞ。

●三重
俺がエースだ! 砦は守る!
井口佳典(5R3着、10R1着)

2007_0205__507  もはやこの男は、完全に銘柄級になったと言うべきでしょう。井口佳典。2・3着の勝負駆けをきっちりクリアしたわけですが、これがもう、何と言うのか……さも当然だと言わんばかりに、余裕の艇運びを見せたのですから、すでに若手有望株の域は超えているというべきでしょう。
 5Rは5号艇ながら、大場敏が動いたため、6コース発進となっています。これがたたったか、道中は4番手の局面もありました。これを捌いて3着を確保したわけですが、渾身の逆転というよりは、悠々と追い上げ、軽々と3番手に浮上したように見えたのですから、怖ろしい。10Rは1号艇、こちらはあっさりと逃走態勢を作り上げており、やはり慄然とさせられたものです。
 残念ながら、井口ただ一人のみが準優に駒を進められた、というのが三重の現実です。森ドラゴンも星野も間嶋も、ベスト18には届きませんでした。しかし、砦たる最後の一人は、堂々たるトップスターです。孤軍奮闘ではありますが、三重の誇りを存分に見せつける、準優勝戦になるはずです。艇番は外になりましたが、絶対に侮れませんぞ。

●静岡
ワンダーボーイが帰ってきた!
笠原亮(2R1着、11R2着)

 いや~、相変わらず強いですねえ、静岡軍団。今日は8勝、白星の3分の2を占めてしまったのですから、もはや勢いは止まらない。準優勝戦にも11人を送り込み、こちらも約3分の2ですか。好枠と言える1~3号艇は9人中8人。うがっ、予選上位は静岡勢だらけであります。
2007_0205__124  もちろん、予選1位も静岡勢。精神的支柱として、王国静岡をピリッと締める、金子良昭であります。2日目の5着以外はオール2連対。内寄りからの捌きには、ほんと、痺れます。シリーズ最多勝は、総帥・服部幸男。6Rでは6号艇から前付けで2コース奪取、ガッチリと差して4勝目をあげました。そのパワーは、もはや横綱級ですね。あ、もう一人の最多勝が佐々木康幸。4Rのイン逃げはまさしく完勝、こちらも4勝目でした。そして忘れてはならない、唯一のオール3連対をキープしている菊地孝平。7Rでの逆転1着は、見事の一言でした。いやはや、鉄壁の布陣ですね。

 この強力メンバーのなかから、今日のベスパフォ・オブ・静岡は、笠原亮に捧げます。2・3着の勝負駆けを1・2着でクリアした、駿府のワンダーボーイであります。
2007_0205__003  まず2R、笠原はインからコンマ11のトップスタートで、きっちりと逃げ切りました。前付けで2コースに入った6号艇・吉田隆義が凹み、外からの攻撃の餌食になりやすい態勢を、笠原は耐え切ったのです。11Rは6号艇、笠原は6コースからのスタートでした。スリットでやや後手を踏み、展開が向いたことも確かではありますが、最内に思い切って飛び込んで2番手浮上。枠番の不利を、巧みなハンドルワークでカバーする、鮮やかなレースでありました。
 正直、笠原のモーターは、伸びでは分が悪いと思います。11Rで5艇の引き波を軽く超えたように、回り足は上位級であり、笠原は何よりもこの部分を重視するタイプですから、彼向きの足色ではあるのですが、しかし伸びに関しては弱めのように見えます。事実、2Rでは2号艇・今坂晃広に内から伸びられて、一瞬、舳先がかかりそうになっています。11Rでも、後藤孝義に差を詰められており、ヒヤリとする場面もありました。
2007_0205__560  これを笠原は、テクニックはもちろんでしょうが、何よりもガッツで凌いでいたように思います。2Rでは、今坂をガッシリと絞って、絶対に抜かせない姿勢を見せつけています。今坂はたまらんとばかりに艇を外に持ち出し、その瞬間、勝負はついていました。11Rでも、4艇がほとんど差がなく2番手を争った1周目バックで怯まず、堂々たる2マーク先マイを見せています。これを、気合駆けと言わずして、何と言いましょうか。
 笠原は、一昨年の総理大臣杯でSG初出場初優勝という快挙を成し遂げ、ファンをおおいに驚かせました。その後はSGの常連となったわけですが、しかし壁にぶつかっているようにも思えたものです。それがリズムを狂わせたのか、今期はSGウィナーとしては屈辱と言うしかないA2陥落。6月いっぱいまでは、これが最後の記念となるかもしれません。そんな自分と、笠原はとことん向き合ったのではないでしょうか。ピットで見る笠原は、明らかに昨年や一昨年にSGで出会った彼とは違う。どこか思い詰めているようにも感じられるほど、悲愴感を漂わせているのです。SG覇者であることのプライドと、現状への忸怩。その2つを重ね合わせ、誇れる自分を再生すべく、決意をもってレースに臨んでいるのでしょう。そんな笠原には、男らしさすら感じられます。
 それが、走りに投影されたのが2Rと11Rだった、と言ったら考えすぎでしょうか。ただ、ワンダーボーイが記念水面に帰ってきた、ということは言えると思います。しかも、一回り大きくなって。やはり、この若者を見限ってはなりません。むしろ、これからが笠原のストーリーの本番でしょう。結果はともあれ、それを証明してくれる準優勝戦になるはず。今日の走りを見たら、そう思えてならないのです。

●愛知
反撃のノロシ! 愛知勢よ、この男に続け!
天野晶夫(6R4着、12R1着)

 今日も静岡に押され気味だった愛知支部。仲口博崇はまさかの勝負駆け失敗、昨日のベストパフォーマー・佐藤大介も3着条件を4着に敗れ、頼みの超抜リエ姐(谷川里江)も、予選突破を果たしたものの、11R4着で準優6号艇となってしまいました。やっぱり静岡は強かった。勢いがあった。それは間違いのないことです。
2007_0205__262  しかし! 逆襲の萌芽はたしかにあったと断言します! 5R1着で期待のかかった古川誠之は、2着条件の9Rで6号艇から果敢に前付けを見せました(2コース)。残念ながら6着に敗れましたが、その意気や良し!と言うべきでしょう。また、柳沢一も2・3着としっかりまとめて、予選突破。仲口を相手に一歩も引かなかった12Rに、彼のもつ非凡なものを見せられた気がします。我らがテツこと山崎哲司も、9Rではバック最後方から3着に逆転して勝負駆け成功。そして、準優には届かなかったものの、原田幸哉の2・1着には、彼のプライドを感じずにはおれませんでした。4Rは5号艇から2コース奪取、11Rは待機行動違反こそとられましたが、他艇を寄せ付けない完全無欠の逃げ切り。やはり、ここ一番での幸哉は、艇界屈指の強さですよね。切れ長の目に、真っ赤な炎が確かに見えたような気がします。

 反撃のノロシをド派手にぶち上げたのは、この男、天野晶夫でした。予選最終レースとなる今日の12Rを勝ったことは、非常に大きい。明日につながるからです。
2007_0204__423  12Rがピットアウトした時点で、天野の予選順位は20位でした。ボーダーが若干上がったことによって、2着以上を獲らなければ、予選クリアはならない状況だった。人気を集めた1号艇・重野哲之、3号艇・横澤剛治以外は全員がノルマを抱えての戦い。進入は、当然のようにスタート展示からもつれました。結局、天野は本番でも2コースを取り切るわけですが、おそらく想定よりも深い進入だったものと思われます。
 それをものともせず、天野はコンマ10のスタートを決め、先マイした重野をきっちりと差し切りました。3~6コースが遅めのスタートとなったなか、ハッキリと突き出たスリット(コンマ09の重野も含めてですが)。そして、迷いなく入れた差しハンドル。それは、ノルマの2着ではなく、予選ラストを1着で決めんとする天野の意志を水面に鮮やかに映し出すものだったと思います。
2007_0204__268  この1着で、天野は準優4号艇をゲットしました(11R)。自力で攻めることのできる枠順を手に入れたのです(準優3個レースは、すべて愛知が4号艇!)。もし2着なら6号艇の可能性もあったわけですから(16位・井口が6・50、天野は2着で6・33)、この1着は本当に大きかった。しかも、タナボタで得たものではなく、強い意志のもとに奪い取ったものですから、価値は高いと言えるはずです。これが“愛知の逆襲”の呼び水となるかもしれない。もし、明日以降、愛知勢が大爆発を見せたとするなら、それを牽引したのが天野だと言ってしまっていいと思います。

 さあ、明日は準優勝戦。静岡軍団がこのまま突っ走るのか、愛知の逆襲はあるのか、そして三重の孤軍奮闘が輝きを発散するのか、プライドのぶつかり合いが浜名湖の水面に炸裂しますぞ!
(Photo/中尾茂幸、Text/黒須田守)


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速報! 準優18ピット確定!

 準優勝戦のメンバーが確定しました。

10R
① 佐々木康幸(静)
② 池田浩二(愛)
③ 徳増秀樹(静)
④ 都築正治(愛)
⑤ 柳沢一(愛)
⑥ 井口佳典(三)

11R
① 菊地孝平(静)
② 服部幸男(静)
③ 後藤正宗(静)
④ 天野晶夫(愛)
⑤ 横澤剛治(静)
⑥ 谷川里江(愛)

12R
① 金子良昭(静)
② 渡邉英児(静)
③ 後藤孝義(静)
④ 山崎哲司(愛)
⑤ 笠原亮(静)
⑥ 今坂勝広(静)

 ボーダーは、6・17で今坂勝広が18位でした。準優勝戦進出者の内訳は、静岡=11人、愛知=6人、三重=1人。やはり、静岡が優勢という状況です。しかも、好枠はほぼ静岡が独占という状況。勝利数という“量”だけでなく、“質”でも圧倒的な強さを見せ付けるのでしょうか……。
 さあ、東海地区選手権もセミファイナル。クライマックスが近づいてまいりました!

※出走表は、念のため、主催者発表をご確認ください。


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静かな勝負駆けの朝――東海地区選手権・4日目午前のピット

 ピットまでの道のりがとても暖かな今日の浜名湖。単純に気温が高いこともあるが、昨日まで選手を、そしてファンが舟券を買ううえでも悩ませてくれた風が吹いていないのが大きい。ピットの手前から見られる水面も、非常に穏やかである。

Sany0405  やってきたピットも、水面に負けずにとても穏やかだった。昨日後半でも同じことを書いたが、モーター装着場にはボートこそあれ選手の姿はなく、モーター整備場にも選手の姿はない。もちろんレース終了後には選手であふれかえるのだが、レースの合間はとても静か。今日は大事な勝負駆けの日だよな……? と一瞬思ったが、これまでのSGやGⅠも不気味なほど4日目は静かだったか。勝負を前に慌てず騒がず、の選手たちなのである。

2007_0201__051  静かなピットを歩きつつ、プロペラ調整室へ。こちらはいつもの顔ぶれだ。左端に服部幸男、真ん中あたりに堤昇。そして重野哲之が、思い思いにゲージをあてて、ときおりハンマーを振り下ろしている。昨日の後半書いた堤昇は、1Rでイン逃げを決め、ラスト1走2着に勝負を繋げた。後半は6号艇。今節初勝利の喜びは、厳しい勝負を乗り越えてから。そんな厳しい表情で、プロペラに向かっていた。

 そこに入ってきたのは金子良昭。予選を得点率トップで当確とした今節のシリーズリーダーである。服部と並んで静岡のリーダー格である金子は、今節これまでよく通る優しい声で若手選手や谷川里江(前検日に谷川を送ってきた定野久恵に「よろしく」とお願いされてましたね)にアドバイスを送っているのをよく目撃している。そんな選手たちのまとめ役が、当確でも緩めずにプロペラの調整をはじめる。準優の1号艇を目指し、9Rも腕を見せてくれるはずだ。

Sany0412  2Rで見事イン逃げ1着。勝負駆けのまず1走を成功させ、後半の11Rで4着条件となった笠原亮。05年の総理杯覇者が、今期は屈辱のA2落ち。ぜひともここを足掛かりに復活をしてもらいたい!ファンも多いはず。いや、誰よりもそう願っているのは笠原本人に決まっている。1着でピットに引き上げた直後は笑顔を見せていたが、後半11Rは6号艇の4着勝負。勝利者インタビュー後は笑顔もなく足早に控室に戻り、そしてプロペラ調整室に向かった。

Sany0419 そしてその2Rでは、1着勝負の6号艇・吉田隆義が果敢に前付けに動いた。しかし、笠原は譲らず2コースとなり、結局5着。前付けに動いたことを、「ごめんな」と笠原に謝ってからカポックを脱いだ吉田は、さすがに残念そうな表情を浮かべていた。
 吉田の分まで後半頑張れ、笠原! 

 明暗が分かれた2Rと対照的だったのが続く3R。出場メンバー中、後藤孝義、渡邊英児のふたりだけが勝負駆け。そこで後藤-渡邊とワンツーを決め、後藤は後半を無事故完走、渡邊は4着勝負となった。渡邊の後半は9R。2号艇からアタックをかける。

Sany0409  さて、モーター装着場にあるボートで、モーターの上半身がないボートを最後に目撃した。その持ち主は、“気になってきた男”松下一也。勢い、誰もいなかったはずのモーター整備室を見ると、ひとりモーターをバラしているではないか。松下の登場は最終12R。はたしてこのモーター整備は? 4着勝負だぞ、松下!(PHOTO=中尾茂幸(金子)、松本伸也(それ以外) TEXT=松本)


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予選最終日の4日目!

 おはようございます。東海ダービー4日目、いよいよ予選最終日です!

 4日目にして雲がたれ込める浜名湖上空となりましたが、ときおり雲の切れ間より光が差し込んでいます。雨の心配はたぶんないでしょう。しかも、これまで選手を悩ませていました風が今日はほぼ無風状態! 予選最終日、いいコンディションでレースが行なわれそうです。

 気になります予選順位は金子良昭をトップに服部幸男、菊地孝平と静岡勢が続きます。ボーダー付近は混戦模様なので、激しい勝負駆けが見られそうです。好レースを期待しましょう。

 なお、本日より以下の競艇場・ボートピアで場外発売を開始します。
<競艇場>
大村
<ボートピア>
ミニボートピア長崎五島、前売り場外おおむら

 初日にお伝えしました場でももちろん場外発売中です!
(PHOTO=中尾茂幸)

<本日の1枚>

2007_0202_01_149 
←ボーダー6.00とすると、現在32位のこの人が最大の逆転候補。1、2着勝負です。古川誠之


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勝負駆けを前に――東海地区選手権・3日目午後のピット

 午後になっても強風が続いた浜名湖。落水にフライング、そして今朝の転覆で帰郷の憂き目となったのは坪井康晴。午後も8Rで今泉和則が、昨日の転覆に続いての落水を喫してしまった。選手責任に不良航法もプラスされて12点の減点となり、これで準優圏外へ去った。1日中、風に振り回された3日目となった。

2007_0204__622   気温は上がっているはずなのに、ピットを吹き抜ける風はやけに強く、冷たく感じる。はて、ピット内の風速計は朝と変わらず7~9mなのに……と思いつつ、ピット全体に目をやると、9R発売中だというのにやけにガラーンとしていた。モーター装着場にはドリームを待つ菊地孝平や井口佳典のボートが置かれているくらいで、人の姿はない。モーター整備場もレースを終えた西山昇一や天野晶夫が返納作業をしているくらいだ。準優へ向けて予選の真っ只中にしては寂しく感じながら、プロペラ調整室をのぞき込む。そこに堤昇の姿があった。
Sany0400 堤は前検日からプロペラ調整室でよく見かけた選手のひとり。これまでも書いているとおり、服部幸男も“主”のようにプロペラ調整室にいたが、服部が今日はモーターや試運転に時間をかけていたことを思うと、堤がこれまでいちばん長くいた選手になるかもしれない。いつも真ん中あたりに陣取り、出入口に背中を向けながら、ゲージをあてて、プロペラを叩いている。ピットに出向くたびに「プロペラ=服部、堤……」などと書いていながらも、服部に気を取られて堤の成績を気にしていなかった。改めて確認すると、昨日までの3走で、2着、6着、2着。そして今日の7Rで6着。“ピンロク”ならぬ“リャンロク”の状態は、足は劣勢ながら腕で2着に持ってきているということか。明日は2走あるので1着、2着で、ボーダーラインと思しき得点率6.00へ滑り込む。後半の10Rは6号艇だけに、まず待望の1号艇が回ってきた1Rだ。続けてきたプロペラ調整の成果を見せてくれ!

2007_0201__092「なんでなんだよ~」
 ずっと続いていた堤のペラ調整を眺めていたら、背後からこんな声が聞こえてきた。声の主は9Rで4着に敗れた星野太郎。同県の後輩で、ドリームに向けてプロペラを装着していた井口佳典に話しかけている。井口のボートのカウルに手をやりつつ、しゃがみ込みそうな態勢だ。ハッキリと落胆、いや落胆なんて重いものではなく、トホホホホ……という感じか。

 9R、星野は道中3番手を走っていたが、後方から迫っている赤岩善生に3周1マークで並ばれ、最後には逆転をくっての4着。レース後、赤岩に「いやあ、すぐ後ろにいたから驚いた」と明るく話していた星野だったが、やはり落ち込んでいた様子。後輩の井口にはああ、と溜息をついていた。「伸びないんですか?」という井口に、「もうこれ以上は……」とガックリし続ける星野。なかなかシビアな場面だ、と思いつつ眺めていると、今回のレース中継を制作している菊池プロデューサー(『BOATBoy』の番組でもお世話になっています)が星野になにやら話しかけると……途端に明るくなった星野。笑顔となってモーターの格納作業に向かい、偶然そこにいた三重の総大将・森竜也にも励まされていた。

Sany0399 「実は星野さんと私は(バイクの)ハーレーダビットソン仲間でしてね。『この成績じゃ部品も買えないぞ!』ってハッパをかけたんですよ。まあ、準優まで可能性はあるけど、勝負弱いからねえ(笑)。どうですかねえ」とは菊池プロデューサー。そのとおり、明日は2走で16点の勝負駆け。三重のファンとハーレーの部品代のために、あと菊池プロデューサーを見返すために、頑張れ! 星野!!

2007_0204__321「あれ、出走表はもう出てますか?」
 11Rの締切直前にこう声をかけてきたのは、山崎哲司だ。前半の6号艇を3着でクリアし、準優がドンドン近づいている我らが“テツ”。今日の後半を含めて、2走で10点……って、今日の後半ってもうすぐ出走の11R。僕の持つ出走表を眺めて、先輩の明日の艇番を確認し、「ありがとうございます」と言いながら艇番のプレートを取りに行く。それは僕がやりますから早く出走控室へ! などと言うわけにもいかないので、なんとかいいレースをしてくれることを念じていると、本番ではキッチリと2着でゴール。昨日から続く「愛知の受難」を本当に吹き飛ばしてくれそうな山崎哲司の好成績。絶好の1号艇が回ってきた予選ラスト。楽勝に思える5着条件だが、油断は禁物。堂々の1着での予選突破で、「愛知の救世主」にまでなってくれ、テツ!

2007_0201__062  そのころ最後に試運転を終えて帰ってきたのが伊藤将吉だ。今回、GⅠ初勝利を狙う選手のひとりとして参戦しているが、現在は3着が最高。後輩の“気になってきた男”松下一也に先を越されたばかりか、松下は明日4着条件で準優まで手が届く。予選落ちは確定的な伊藤だが、明日は6Rで1号艇が待っている(もう1走は1R4号艇)。水神祭へ、伊藤も“勝負駆け”だ。昨日、最後まで試運転を続けた大場敏が、明日まで勝負を繋げてきたように、今日、最後まで試運転を続けた伊藤も報われることを祈る。逃げろ、伊藤!

 明日は予選最終日。準優へ、そして初勝利へ――(PHOTO=中尾茂幸、松本伸也 TEXT=松本)

Sany0401←いちばん最後に試運転を終えた伊藤将吉。明日は水神祭だ!


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ガチンコ勝負! そして支部別ベストパフォーマー 3日目

ガチンコ対決、静岡vs愛知は……

 静岡      愛知

 23勝 VS 12勝

   三重=1勝!

 静岡勢、圧倒的優勢。そんな情勢のなか、支部別ベストパフォーマーは以下の通り……なんですが……。

●三重
う~ん、残念。本日は見せ場なく……
該当なし

2007_0204__380  今日の三重勢は、全員が1回乗り。そして、全員が着外に終わってしまいました。森竜也が6R6着、間嶋仁志が7R4着、星野太郎が9R4着、そして真打・井口佳典がドリーム戦12R5着……。ドラゴン森は、これで準優進出もほぼ絶望的となってしまいました。うーむ……。
 とはいえ、森以外の3選手には、予選突破の可能性は残されている。井口には、待望の1号艇も回ってきます(10R)。今日とは打って変わって、明日は全員が2回乗り。3選手揃っての準優進出を期待しましょう。

●愛知
実は難易度の高かったイン逃げ
佐藤大介(3R1着)

 う~ん、今日の愛知支部は、もうひとつ元気がなかったですね。支部別の勝ち星では静岡に差を広げられ、目立った見せ場も特にはなく……。強風のなか、思い切った攻めには出にくい水面ではありましたが、明日の奮起を期待するしかない、そんな1日でありました。
2007_0204__350  しかしながら、谷川里江姐さんは今日も抜群のパワーをみせつけていました。9R、5号艇・吉田隆義が前付けに出てインを強奪しましたが、慌てず騒がずのリエ姐は、コンマ18のトップスタートからきっちり抜け出しました。この荒れ水面のなか「握れなかった」とレース後に語っていますが、凶暴なまでのパワーは他艇を寄せ付けなかった。本人は、まだ完全には納得していないようですが、しかしもはや節イチと言ってしまっていいでしょう。大金星も見えてきましたよ~。

 ベストパフォーマンスは、3Rの佐藤大介を指名します。劣勢だった今日の愛知勢における、貴重な1勝をあげた佐藤ですが、この1勝はただの1勝ではなかった。単なるイン逃げでしょ~? なんて言ったら失礼なんです。
2007_0201__124  激しい追い風が吹き荒れた今日の浜名湖、「安定板装着」の指示が出されたのは、2R終了直後でした。そう、3Rのスタート展示からなんです。すでに展示ピットで始動合図を待っていた6選手に、突如出された安定板装着の指示。整備士さんや検査員さんも含めての慌てぶりは、午前中のピット記事にも書かれていましたが、出走選手にとっては慌てただけでは済まないのです。言うまでもなく、彼らは安定板など想定せずに、モーターやペラのセッティングを調整していたからであります。
 喜多条忠先生によれば、安定板がつくと調整がガラリと変わる、そしてその調整は難しい、とのこと。ベテランの金子良昭もそう証言していたそうです。つまり、3R出走選手たちは、レース前に得ていた手応えをすべて捨てて、レースに臨まねばならなかった。このレースで、坪井康晴が風に煽られたかたちで転覆してしまいましたが、もしかしたら微妙な手応えの違いも影響していたかもしれません。
 そんななかで、佐藤大介はスタートをきっちり決めて、逃げ切った。実は難易度の高いイン逃げだったことは、もはや言うまでもないでしょう。ま、他の5選手も苦しんだ分、コース有利な佐藤に分があった、ということも言えるんですけどね。しかし、不運を乗り越えて勝利をゲットしたことは称えるべきだろうと思いますし、どんな状況であれ、レースをまっとうしたことに拍手を送りたいと思うのです。もちろん、他の5選手に対しても、ですけどね。

●静岡
荒れ水面をものともせず、男度胸の大マクリ!
菊地孝平(7R2着、12R3着)

2007_0204__061  今日は、静岡軍団が一気に星を伸ばしましたね。ガチンコ勝負では、完全に優勢を得ました。やっぱり勢いがありますね~。ドリーム戦も、愛知の池田浩二がほぼ1等を確保したと思われたのですが、2周目バックで差を詰めた服部幸男が2周2マークで大逆転。池田は、ターンの出口でキャビってしまったのですが、これこそが勢いの差というものでしょうか。

 さて、本日のベスパフォ・オブ・静岡は、初日に続いて菊地孝平に捧げます。7R、6コースからの大マクリが、その該当パフォーマンスであります。
2007_0204__308  すでに述べたとおり、今日は3Rから安定板が装着されました。終日、強い追い風が吹き荒れて、水面には白波が立つほど。冬の追い風は浜名湖名物とはいえ、選手たちはかなりの苦戦を強いられたわけです。
 1号艇8勝。いくら1コースが強い浜名湖とはいえ、全体の3分の2も白いカポックが勝ったのは、いかに水面が荒れまくり、外コースの攻めが威力を封殺されたかの証でありましょう。ちなみに、1号艇以外の勝利は5号艇・松下一也、3号艇・金子良昭、3号艇・佐々木康幸、5号艇・服部幸男でした。このうち、松下は安定板装着前。あとは金子=2コース、佐々木&服部=3コースと、内寄りからのスタートでした。服部の場合は、逆転勝利でもありますね。そして、全員が静岡支部であります。つまり、水面を熟知し、外からのレースでは通用しないことも心得ていた選手たちと言えるでしょう。
 そんななか、菊地は6コースから大マクリを見せました。逃げた石川真二には届かなかったものの、2着はきっちりと確保。6コースからの2連対は、本日これ1本であります。
 11Rを勝った佐々木だって、マクリだったじゃないか? こちらは勝ってるんだから、ベスパフォは佐々木だろう? そんな声も聞こえます。もちろん、わからないではありません。しかし、佐々木の場合は、2コースの山崎哲司がやや凹んでいたことで、菊地に比べればマクリの態勢に入りやすかったと言えるはずです。一方、菊地の場合、5コースはたしかに凹みましたが、4コースの花田和明がスタートを決め、一気に絞りマクリに出ています。これはインから伸び返した石川に阻まれますが、菊地はこれを利用してのマクリ差しという手もあったはずなのです。
2007_0204__328  だというのに、菊地は迷うことなく外へ行った! この荒れ水面で思い切り握って攻めることは、それが通用するかどうかももちろんですが、勇気とテクニックが非常に必要な所作であることは言うまでもないでしょう。3Rで同期の坪井康晴が転覆するところも見ていたのだし、得点的にも余裕がある。安全に落として回っていたとしても不思議のない局面です。だというのに、菊地は握った! もし2着でなくても、その勇気をベスパフォに選んでいたかもしれない、そんな感動的な大マクリだったのであります。
 以前、菊地は言っていました。
「本当は、全速でターンするのは怖いことです。あのスピードが、怖くないわけがない。もし今、ここで握って回れといわれたら、ビビってできないかもしれないんですよ。でも、レースになれば、できる。いや、ここぞというところでは、自然にやっているんですよね」
 ベタ水面でだって、本来は恐怖を伴う全速ターン。今日のような荒れ水面で、怖くなかったはずがありません。しかし、菊地は勝負師の本能を全開にした。あの荒れ狂う1マークを、全速で攻めたのです。菊地の勇気に慄えるしかないじゃありませんか! 全選手の無事を願いつつ、男度胸の大マクリを見せた菊地には、感動とともに大拍手を送りたいと思う次第であります。

 明日は勝負駆け、ただでさえ激しい熱戦が繰り広げられます。そして、尻に火がついた愛知勢にとっては、負けられない1日! もちろん三重勢だって、予選突破ゼロなどという屈辱に甘んじるわけにはいきません。絶好調・静岡がさらに驀進するのか、愛知勢と三重勢の逆襲があるのか。明日も見逃せませんね。願わくば、この風が弱まりますように。
(Photo/中尾茂幸、Text/黒須田守)


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東海地区選手権、勝負駆け情報!

 東海地区選手権、予選3日目を終わっての得点状況、明日4日目の勝負駆け状況をお送りします。ボーダーは6・00に想定しました。当確は8名。うーん、静岡勢がかなり優勢ですねえ……。(表は、左から予選順位、選手名、6・00達成の条件)

1 金子良昭(静)  当確
2 服部幸男(静)  当確
3 菊地孝平(静)  当確
4 池田浩二(愛)  当確
5 徳増秀樹(静)  当確
6 佐々木康幸(静) 当確
7 都築正治(愛)  当確
8 横澤剛治(静)  当確
9 山崎哲司(愛)  5着
10 谷川里江(愛)  4着
11 松下一也(静)  4着
12 天野晶夫(愛)  3・4着
13 後藤孝義(静)  1・6着
14 柳沢一(愛)   1・6着
15 後藤正宗(静)  1・6着
16 佐藤大介(愛)  3着
17 野長瀬正孝(静) 3着
18 渡邉英児(静)  3・3着
19 今坂勝広(静)  2着
20 間嶋仁志(三)  2・3着
21 仲口博崇(愛)  2・3着
22 井口佳典(三)  2・3着
23 笠原亮(静)   2・3着
24 重野哲之(静)  2・3着
25 石川真二(愛)  1着
26 石田章央(静)  2・2着
27 吉田隆義(愛)  1着
28 大場敏(静)   1着
29 星野太郎(三)  2・2着
30 堤昇(静)    1・2着
32 古川誠之(愛)  1・2着

☆相手待ち
36 作野恒(愛)   1・1着で1点足りず
37 原田幸哉(愛)  1・1着で1点足りず

 3日目終了時点で、静岡勢が18位以内に12名。一方、愛知勢は可能性を残している選手が、相手待ちを除いて11名。明日こそは、奮起に期待したいものです。また、三重勢は18位以内にはゼロですが、森竜也以外の3名は勝負駆けに臨みます。こちらも、奮闘を期待しています!


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風に翻弄された朝――東海地区選手権・3日目午前中のピット

2007_0202_01_221 「試運転、試運転!」
 東海ダービー3日目の朝、閑散としていたモーター装着場がざわめいた。2R終了直後、徳増秀樹がカポックとヘルメットを抱えて自分のボートの元へ飛んできた。
 1R発走前から9mほどの強い追い風模様だったが、2Rのレース中に「3Rより安定板着用です」とのアナウンスがピット内に流れた。それを聞いた検査員さんが安定板を持って展示ピットに走る。3Rの展示が目前なので、繋留されている3R発走艇に装着するためである。

Sany0396

 そのころ装着場では、徳増をはじめ石川真二や森竜也、そして他選手も続々と安定板を装着し、試運転へ出て行った。安定板装着仕様の調整をするためで、その後のレースでも水面は試運転をする艇でいっぱいだったが、そうなると気の毒なのは3Rの出場選手だ。なんの調整もできないままレースに臨まなければならない。浜名湖おなじみの野中文恵さんが「かわいそうだな……」と水面を見つめていた。
 そして3R、スリットを越えて1マークをバタバタっと全艇ターンをする。その状況で狭いところを抜け出してきた5号艇が、突風に煽られて転覆した。坪井康晴である。初日の落水、そして昨日の12Rでフライング。こうなってしまったら、残りはいいレースを見せるだけだった坪井が、散々なことになってしまった。この転覆による負傷により、坪井は途中帰郷。どうかこの厄をはらって、下旬のダイヤモンドカップで大暴れしてもらいたいものである。

Sany0395  安定板を付けずに行なわれた2R。波の影響をもっとも受けてのレースは、5コースからマクリ差した松下一也。昨日の水神祭から連勝で、一気に準優が見えてきた。レース後も引き上げられた自分のボートを、居並ぶ先輩に任せっきりにするわけにはいかず、給水作業も自分で行なったり、坪井の転覆艇からレース後の先輩のボート引き上げを手伝うなど、走り回っていた。新兵らしくあちこち動き回ってるが「こうじゃないと逆に落ちつきませんから!」と笑顔の松下。準優は目の前。好調モーターを駆る、気になる選手になってきたぞ。

Sany0388  最後に12R、ドリーム戦士の動向を。4Rと6Rでそれぞれ前半レースを走る1号艇・池田浩二、2号艇・菊地孝平は、“安定板”を確認したうえで水面へ。三重から単騎参戦の4号艇・井口佳典は、早々にモーターをボートに装着。すぐ試運転に行く構えを見せていたが、“安定板”となり気が変わったのか、プロペラ調整室でプロペラの調整を続けていた。そしてそこには朝から6号艇・重野哲之の姿と、こちらも“安定板”から3号艇・渡邊栄児もやってきていた。その右端には服部幸男の姿が……ない! これまで3日、ほとんどプロペラ調整室の右端にいた服部である。意外に思っていると、服部はモーター整備室にポツンとおり、今日はモーターをバラバラにしていた。これはペラが仕上がって本体なのか、それ以前にモーターが不調なのか……その答えはドリームで出る。(PHOTO=中尾茂幸(徳増)、松本伸也(それ以外) TEXT=松本)

Sany0391 ←2Mホーム側に設置されている防風ネット。ふくらみが風の強さを物語りますが、設置以後はだいぶ風が防げるようになったそうです


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3日目!

 みなさんおはようございます。浜名湖競艇・東海地区選手権3日目の朝を迎えました。
 今日もいい天気で暖かではありますが……とてもとても風が強い! 記者席から眼下の水面を見ますと、空中線がバタバタとスリット側にたなびいております。強烈な追い風でして、選手の皆さんにおかれましては今日もフライングに要注意!です。
 
 さて、今日は3日目ということで、一足早い勝負駆けという選手なども登場します。その様子を伝えるピット情報や予想(昨日爆裂! 今日も期待大!?)など、今日も随時アップしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします!(PHOTO=中尾茂幸)

<本日の1枚>

2007_0203__579 ←2走して3、2着の都築正治。順番的に次は1着だ!? 今日は3、10Rに登場です。


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「愛知の受難」――東海地区選手権・2日目午後のピット

2007_0203__194_1  12R発売中。プロペラ調整室にも人の姿はなく、モーター整備室で作業する選手も、整備ではなく格納作業。あと仕事が残っている選手は12Rに出走する選手だけ、というような時間である。しかし、水面にはモーター音が轟いていた。
 石田章央と菊地孝平が足合わせをしていたのである。石田は今日の前半で1着を取ったものの、後半4着で得点率は3走で5.00。レース後はプロペラ調整室で長いことペラ調整を行ない、そのペラを付けて試運転を繰り返していた。そこに菊地が加わったのだ。菊地は1回乗りの8Rを2着とした後、ギアケースなどエンジン回りを確認し、11R発売中から試運転へ。菊地の得点率は現状で3走8.33で、今日終了時点では2位。上々の成績と思えるが、オール2着(初日12Rは1点増し)と勝ちきれないところに不満が残るのだろう。もう一歩上へ。「ありがとう!」の言葉とともに、ふたり揃って上がってきた後は、穏やかな表情で情報交換するふたりだった。
2007_0203__064  そのふたりが上がってからも、モーター音が止まないことに気がついて水面を見ると、最後まで単独で試運転をしている選手がいた。大場敏だ。1回乗りの前半レースが終わった直後、水面にボートを降ろす姿があったが、それから1日中試運転をしていたのが大場である。思えば前検からモーターをバラしていた大場だが、それでもモーターの調子は上がってこないらしい。得点率2走3.00は、賞典除外の選手を除いた予選順位でブービーに低迷している。もう一歩、いや二歩も三歩上へ。最終レースを待つ水面で、最後まで試運転をし続ける大場を、浜名湖にやってきたファンも記憶したはずだ。ファンからの信頼にも繋がる、この真摯な姿勢が報われますように。明日の2走も含めて、残り3走。まだチャンスは残っているぞ。

2007_0203__367  9R終了直後、目の前で大げさに立ちはだかる鈴木幸夫に苦笑いを浮かべる選手がいた。冨田秀幸である。9R、インからフライングに散った。一足先にピットへ帰還を余儀なくされた冨田を引き上げに来た選手たちは、フライングという事態に一様に無言。当の冨田もヘルメットを外してガックリ……だったが、遅れてきた愛知の選手に、肩幅くらいに手を広げて「これくらい?」と無言で示すと、その選手はその倍くらいに手を広げて見せた。この大げさなリアクションに慰められたのか、笑顔を見せると、さらに後ろから鈴木幸夫がやってきた。今日1Rでフライングを切った鈴木が、「お前もか!」という表情で立ちふさがると、冨田も大げさにうつむいたのだった。その姿を確認すると、笑顔で冨田のお尻を叩きつつ、西山昇一のボートに鈴木は向かった。冨田自身や、ボートの引き上げに来た選手たちが直後は無言だったように、やっぱりフライングは大事件だ。しかしそれを引きずらないように、回りの選手もフォローする。ふっと癒される光景だった。これも、同県が多い地区選ならではかもしれない。

 しかし、午後のピットはこのときだけでなく、暗くなりがちな光景に何度も出会うハメとなった。まず始まりは、冨田の前に6Rでフライングを切ってしまい、やはり終戦を迎えた赤岩善生が口を真一文字にして通り過ぎていった。そして8Rで冨田の後に帰ってきた杉山正樹が、腰を痛そうにして歩いていると、しばらくして杉山の途中帰郷がピット内にアナウンスされた。
2007_0203__699 さらに午前のピットで注目した今泉和則は、10Rで転覆失格。責任外だったものの、昨日の1着がフイになってしまったのだった。
 フライング、帰郷、転覆……これらのたびにボートを引き上げに来たり、杉山のモーターの返納作業をヘルプしたりで集まる選手、特に若手はいつも同じ顔だった。そう、トラブルが起こるのは全員、愛知勢。「いったいどうしたのか?」と苦笑いで顔を見合わせる愛知勢の輪に交じる“総大将”原田幸哉も、6Rの6着惨敗からか、いつもの笑顔も曇りがちである。
2007_0203__382  そんななか、11Rで今節初1着、3走オール2連対とした谷川里江。1周2マークの好ターンで先頭に立ち、ピットにも笑顔でご帰還……だったのが、競技本部から降りてきた途端に憮然たる表情に。なんと待機行動違反(転舵)を取られてマイナス7点。好成績のおかげで致命傷にはなっていないものの、愛知勢の挽回ムードは吹っ飛んでしまったのだった。

 2日目、フライング3人から始まった「愛知の受難」。このムードを吹き飛ばせるのは前半3レースで、6コースから内5艇を置き去りにするコンマ05でマクリ切った山崎哲司しかいないかもしれない。“師匠”中尾カメラマンに「ピット離れでやられましたから。まだ整備します!」と宣言してから、午後遅くまでモーターを整備し続けた山崎。得点率は3走6.67で、あと3走で16点がノルマとなっている。明日は5R6号艇と11R2号艇。6コースも克服しているとあれば、6号艇でも楽しみである。
2007_0203__133 「愛知の受難」を終わらせるためには、山崎哲司、きっとあなたにかかっている。(PHOTO=中尾茂幸 TEXT=松本)


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ガチンコ勝負、そして支部別ベストパフォーマンス 2日目

ガチンコ対決、静岡vs愛知は……

 静岡    愛知

 14勝 VS 9勝

   三重=1勝!

 静岡勢が優勢のなか、今日の県別ベストパフォーマンスは……。

●三重
三重軍団に初白星! これぞ松阪牛差し!
間嶋仁志
(6R1着、11R6着)

2007_0203__179  少数精鋭4人だけの闘い……県別対抗戦では、不利も不利、オートレースで言えば1周以上のハンデをつけられたようなものであります。しかし、「最後にいちばんデカい勝利を持って帰ればええんや!」と、4人は全力投球。若頭の井口佳典は、今日のドリームトライアル2着で、明日のドリーム戦出場を決めております。

 そして、今日は三重勢初1着も出ました! 6R、間嶋仁志であります。2コースから、逃げ込みをはかる天野晶夫をきっちり差し切っての勝利。コンマ04でビシッと決めた天野を差したのですから、(天野が少々流れ気味だったとはいえ)価値が高い。さらに昨日に引き続いてのマンシュウ提供なのですから、地元の名物・松阪牛の牛刺しにも匹敵する美味しい2コース差しだったのであります。そう、松阪牛差しです!
 後半11Rは残念ながら6着に敗れてしまいましたが、6枠でしたから仕方ありません。いや、しっかりとコースを奪う姿勢を見せつけ、愛知&静岡勢を幻惑してみせたあたり、強い意気込みを感じたものでありました。H記者が「人気薄でも侮ってはいけないのが三重支部」と書いたとおり、キラリと光る走りを見せた。明日からの三重支部には、むしろおおいに注目すべきなのかもしれませんね。

●愛知
出た! テツマクリ!
山崎哲司
(3R1着)

 今日の愛知支部には、浜名湖水面とは裏腹の、向かい風が吹き荒れてしまいました。1Rで鈴木幸夫が、5Rで赤岩善生が、そして9Rで冨田秀幸が、フライングに散ってしまった。さらに、杉山正樹が負傷により帰郷。Fの3人は、今後も1着を獲れば勝利数にカウントされていきますが、優勝戦線からは脱落した格好で、早くの4名の愛知勢が終戦を迎えてしまったわけです……。総大将・原田幸哉も苦戦とあっては、今後の戦いに暗雲が生じたということになるのかもわかりません。
2007_0203__642  そんななか、もちろん明るい材料もなかったわけではありません。9Rでは、本来なら愛知の総帥と言われなければならぬ仲口博崇に初日が出ました。巻き返し態勢に入ったわけです。また、昨日のベストパフォーマー・オブ・愛知に選ばれている谷川里江姐さんが11Rを1着! このレースは、進入がもつれにもつれ、イン水域に6艇がひしめき合う(結局は、3号艇の笠原亮が6コースで妥協しましたが、それでもオールスロー)混戦となったのですが、リエ姐はしっかりと2コースを主張して(待機行動違反を取られてしまいましたが)、勝ち切ったのです。凶暴なパワーにモノを言わせた、鮮烈な勝利でしたね。2日連続のベスパフォに選出するべきかどうか、おおいに悩まされたものであります。

2007_0203__289  しかし、ここはやはり、この男を選ぶべきでしょう。3R、6コースからマクり切った山崎哲司、通称・テツです。いや、テツと呼んでいるのは、写真の師匠である中尾カメラマンだけなのですが、ここは敬意を表して私もテツと呼ばせていただきます。そして、このレースの走りは、テツマクリ(そのまんま)と呼んで、称えさせていただきましょう。
 5号艇に入ったテツは、6号艇の池田明美にピット離れで遅れをとって、6コースに押し出されます。浜名湖は、広大な水面であることから、外でも十分に勝負になると思われがちでしょうが、逆です、逆なんです。浜名湖のイン1着率は40%超。水面が広いからこそ、外からでは1マークが遠いのです。6コースの1着率は、たったの2・6%。ここ半年の全国平均が4・4%ですから、浜名湖で6コースからアタマを獲るのは至難の業と言えるのですね。
2007_0203__079  しかし、テツは意地を見せた。「こうすれば、6コースの不利は関係ない!」、そう、スタートを踏み込みました。コンマ05のスリットは、内の池田明美を1艇身以上出し抜き、センター勢をも半艇身以上のぞく超絶スタート。1、2コースはゼロ台でしたが、全速ダッシュの勢いがあれば、呑み込むのは難しいことではない。スリット通過後、一気に絞っていったテツは、まさにその通りに1~5コース艇をなで斬りにして、1マークを先取りしたのでありました。テツマクリ、出た! 黄色のカポックが快晴の太陽を浴びて、黄金色に見えたのは、気のせいでありましょうか。
 テツは、ここまで3戦のスタートタイミングが09、06、05。「スタートは見えてます」とテツ自身が言うとおり……いや、テツが言う以上に、見えまくっていると言っていいでしょう。レース後は、中尾師匠の「今日はもう、何もやることないんじゃない?」との言葉に、「いや、本体やります。ピット離れが悪いんで」とにこやかに応えて、整備に入っていました。これが直れば……明日からの愛知勢を引っ張っていくのは、愛知最若手のこの男になるのかもしれません。

●静岡

ビュッと差して、キュイッと逃げる!
後藤孝義(2R1着、8R1着)

2007_0203__302_1  静岡支部は今日も7勝。4勝だった愛知支部との差を、さらに開いてみせました。オープニング1Rで石田章央が景気付けの逃げ切りを見せ、10Rでは松下一也がGⅠ水神祭をあげて勢いをつけます。そして、総帥の服部幸男がドリームトライアル1着。2日目を終えて、予選順位ベストテンに静岡勢8人と、完全にシリーズの主導権を握ったといえるでしょう。12Rで、大駒である坪井康晴がフライングを切ってしまったのが、残念ではありますが……。あ、ちなみに予選順位ベストテンの静岡勢は、1位・佐々木康幸、2位・菊地孝平、3位・後藤正宗、4位・徳増秀樹、6位・服部、8位・金子良昭、9位・横澤剛治、10位・後藤孝義です。5位が吉田隆義、7位が池田浩二と愛知勢ですね。

 そんな静岡勢を象徴するかのように、今日ピンピンと連勝を決めたのが後藤孝義でした。
2007_0203__060  圧巻は2R。6号艇だった後藤は、すんなりの6コースからのスタート、決して早くもないコンマ21でスリットを通過しています。何もできずに終わったとしてもおかしくはないし、せいぜい最内を差してどこまで上位に食い込めるかが焦点、といったところでありましょう。そして実際、後藤は差し1本に絞ったかのように、ハンドルを入れています。
 そのとき、風は後藤に吹きました。差し場がパッカリと開いたのです。5号艇・森竜也がトップスタートだった分、攻めのレースをしたことが、後藤に展開を作った。後藤の艇は導かれたように、そのゴールデン・ロードに進路を取っていました。
2007_0203__198  とはいえ、そこには5本の引き波があることも忘れてはなりません。パワーがなければ、残酷なまでにスピードを奪われてしまうのは必定、2~3着争いに加われればいいほうでしょう。ところが、後藤の艇は、この引き波群をあっさりと乗り越えた。何て言うんでしょう……もう、「ビュッ!」としか言いようがないというか、とにかく引き波などまったく苦にしなかったというか……ようするに、矢のようなスピードで突き抜けて、一気に先頭に浮上したのでありました。先ほど申したように、浜名湖の6コース1着率は実に低い。テツはそれを絞りマクリで突破してみせたのですが、後藤は強烈な回り足と俊敏なターンで打ち破ってみせた。機力・展開・スピードの三拍子揃った1着が、静岡勢の背中を押す追い風を象徴するかのように思えて、唸るしかなかったのであります。
 8Rは、1号艇からキュイッと逃げ切ってみせた後藤。2Rを見ていれば、ダイヤモンドより堅いイン逃げだったと言うしかないでしょう。まさに、「静岡、強し!」を思わせるイン逃げというか。明日は明日の風が吹く、といいます。愛知の逆襲、三重の意地が炸裂することだって、もちろんありうるわけです。しかし、後藤の連勝ゴールは、やはり明日も同じ風が吹き荒れるのではないかと思わせるものだった。それを、層の厚い静岡勢にあっては決してネームバリューが高いわけではない後藤が見せてくれたことに、大きな意味があるような気がするのです。

 さて、初日2日目のドリームトライアルを経て、ドリーム戦のメンバーが確定しました。
①池田浩二(愛知)
②菊地孝平(静岡)
③渡邉英児(静岡)
④井口佳典(三重)
⑤服部幸男(静岡)
⑥重野哲之(静岡)

※念のため、主催者発表をご確認ください。枠順は、番組編成委員の指名により決定しました。
2007_0203__439  静岡が4騎! 単騎参戦となる池田浩二、井口佳典がどう立ち向かうか、楽しみな一戦になりそうですね。(Photo/中尾茂幸、Text/黒須田守)


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松下一也、水神祭!

2007_0203__671  今節GⅠ初勝利を狙う選手は3人いましたが、2日目の10Rで出ました最初の水神祭! コンマ05のトップスタートから見事なマクリを決めたのは松下一也。好モーターを駆り、ついに先頭ゴールを果たしました。
 ボート引き上げの際から「おめでとう!」の嵐となっておりましたが、勝利者インタビューを終えてスタジオから出てきたときには徳増秀樹ひとりだけが傍らに。みなさん忙しかったのでしょうか……と思ったら、徳増がモーター整備室にみなさんを呼びに行きました。やってきた野長瀬正孝、坪井康晴、後藤正宗らがボートリフトの上から“ワッショイスタイル”に。リフトの上、相当高いので怖いですよ、これは。抱えられてる松下も笑顔がややこわばっております(笑)。
2007_0203__676  さて、それではドボーン!というところで、なんと試運転から帰ってきた総大将・服部幸男が前方から迫ってきます。ちょっと待って、ということになるのかと思いきや、総大将は「お祝いに轢くからな」とクールに言って去っていきました(笑)。
 では改めて、ドボーン!
 ヒネリが利いた“月面宙返り着水”に、「お前、ひねりすぎだよ!(笑)」と野長瀬が後藤をも落とそうとしましたが、サーッと去っていったのでした。ちなみに音頭を取った徳増も、上がってきた松下に「アイツがひねってたぞ」と伝えていましたよ。

「明日も楽しみです! 頑張ります!!」とビショビショになりながらも元気に着替えに行った松下でした。この1着で準優も視野に入ってきただけに、明日も楽しみだ。

2007_0203__693  おめでとう、松下一也!(PHOTO=中尾茂幸 TEXT=M)


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ベテランの終戦と、今日が大事な選手と――東海地区選手権・2日目午前のピット

2007_0202_01_004  1R、残念ながらフライングで終戦を迎えてしまったのが鈴木幸夫。枠なりの3コースからコンマ03の勇み足。スリットほぼ横一線のきわどいスタートだっただけに不運である(2コース・佐藤大介はタッチスタート!)。これによって3年振りに参戦した東海ダービーが幕を閉じてしまった。
 2R終了後、ボート引き上げに出てきた鈴木は、「これも競艇」とばかりに淡々とした表情だったが、今節ただひとりの年長者・久間繁のボート引き上げを見届けると、そのままモーター整備室に入った。そして、取り外されていたモーターの整備を始めたのだった。すでに終戦を迎えてしまっても、好調とは言えないモーターを整備し続ける大ベテラン。このあとはもう気楽に……なんて気持ちはサラサラないところが、SGを勝ち、長らく一線級でいられる理由に違いない。明日以降も代名詞の前付けをバリバリ見せてくれるはずである。鈴木さん、明日からも頑張ってください!

Sany0373  金子良昭と谷川里江、菊地孝平と重野哲之がモーター整備場でモーター整備をしている。浜名湖の整備場は横長なので、4人がいてもかなりガラガラに感じる。そこにモーターの上半身だけを持った今泉和則が入ってきた。昨日は6コース6号艇の前半は6着大敗だったが、1号艇の後半は見事にイン逃げ。最悪の状況から巻き返せただけに、今日の10R5号艇が大事になる。そのための整備を施しているときに、同県の大先輩・鈴木幸夫が入ってきた。それを見た今泉はすぐさま鈴木の元へ行き、しばらく話し込んでいた。モーター整備に関してなのか、それともレースのことなのか。話し終えた今泉はモーターを組み直し、再び下半身と合体させ、選手控室へ。もし、レースのことを話し合っていたら、鈴木幸夫直伝で今泉の前付けが見られたりするかも。この“同県会談”の成果が出る10Rだ。

Sany0365  今泉がモーターを組み直したころ、モーター整備室内にあるプロペラ調整室から出てきたのが、昨日落水を喫した坪井康晴。朝1R前から試運転をしていたが、2R前にはピットに上がり、プロペラの調整をしていた。落水してモーターを分解し、しかも予選得点は落水前の待機行動違反によりマイナス7点。モーターが直り切ってなければ、かなり暗くなるところだが、坪井の表情に暗さはない。どうやら問題なさそう……と思ったが、念のため直撃してみた。「モーターは“濡れた”ってくらいです。試運転でも問題ありませんでした。それに身体も大丈夫ですよ」。やっぱり問題なし。では巻き返しに期待します!との言葉に、「はい。応援してください」と笑顔を見せてくれた。同じく声を掛けていた黒須田記者も「地区選ということもあるのかもしれないけど、リラックスしているね」と言っていた坪井。ピン勝負になるが、やっぱり巻き返しは必至だ。

 さて、最後に昨日後半に書いた“総大将”たちの様子を。三重の“総大将”森竜也は2Rで鋭いマクリ差しを見せたものの3着。しかしスリットからスッと伸びていた足は、昨日のペラ交換コメントどおり。大きな巻き返しにはならなかったが、レース後の表情はとてもにこやか。午後も試運転に出て、明日へ備えるドラゴンである。

Sany0367 ←プロペラ調整室。左端が服部幸男

 静岡と愛知の“総大将”は対照的である。服部幸男はすでに指定席となりつつあるプロペラ調整室の左端で、今日も朝からずっとプロペラを見つめている。そして原田幸哉は特に動きなく……だったが、ピットからの帰り際に「今日からやりますよ!」と取材陣に宣言。直接対決は6R。さて?(PHOTO=中尾茂幸(鈴木幸夫)、松本伸也(それ以外) TEXT=松本)

Sany0370 ←さすが地区選、1艇のボート引き上げにこんなにも多くの選手が集まります


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2日目!

 みなさんおはようございます。浜名湖競艇・東海ダービー2日目です!

 本日もとてもいいお天気です。少々肌寒く感じた昨日よりも、ちょっとだけ暖かいかな? 土曜日、お客さん、いっぱい来てますよ~。この暖かさは水面前でライブ観戦のお客さんには嬉しいですね。
 取材班は今日も予想やピットの様子などを伝えてまいります。支部対抗以外のクイズもそろそろ出るかな……お楽しみに!

 それでは今日もよろしくお願いいたします!(PHOTO=中尾茂幸)

<本日の1枚>

2007_0202__111←初日はピンスタート! 5、9Rの2回乗りの今日は、後半6号艇を上位でクリアしたいぞ。後藤正宗


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“総大将”たちの明日――東海地区選手権・初日午後のピット

 午後のピットに到着した直後、水面では落水事故が起こった。9Rの坪井康晴、1周2マークで落水である。ボートが一回転して落水という大事故ながら、ケガなどはなかったようで、レース終了後に引き上げてきた坪井はビショビショになりながらピット元へ。「どうしたの、乗り上げたの?」などと尋ねつつ、無事な姿にみな笑顔を浮かべている。それを見て坪井も笑顔で……もちろん苦笑いですが、仲間に無事を伝えていた。事故直前に坪井の横を走っていた鈴木幸夫を見付け、「すみません」と声をかけると「いやいや、大丈夫か?」と坪井を気遣う。なにより無事でよかった。それが仲間たちを笑顔にさせていた。
2007_0202_02_059 坪井自身は無事であったが、どうやら“ケガ”をしていそうなのはモーターのほう。着替えてきた坪井はすぐさまモーター整備場へ向かい、その隣にある「返納作業場」で海水に浸かったモーターを洗浄し、それが終わるとバラしての修理を12R発走直前まで続けていた。明日は7Rと12R(ドリームトライアル)の2回乗りで、しばらく時間がある。試運転を続ける坪井の姿をおそらく目撃することになるだろう。落水は選手責任外だったものの待機行動違反(転蛇)を取られており、1走マイナス7点で初日を終えることになった坪井。明日を含めて残り4走。早くも1着勝負とはなったが、ここは地元でありグラチャン制覇の地。きっと巻き返してくれるはずだ。

 9Rで3着を確保したのが池田明美。初日は5着、3着という成績だった。12Rの発売中に「それって前夜版ですかね?」と僕の眺めていた出走表をのぞき込んできたのがその池田。とっさに、女子王座に出場経験がないまま混合戦のGⅠに出場した珍しい女子選手だと思って、今日の2走について聞いてみる。
2007_0202_02_151「(すぐさま)楽しいですよ! レースをしていても、ペラをやっていても、モーターをやっていても、女子戦では見たことない光景ばっかりなんですよ。まるでやっていることが違う(笑)。それに、今回のモーターなら、女子戦では『今節はいいかな』と思えるレベルなのに、まあ走ってみて、とてもとてもとても(笑)。私の場合、女子王座に出たことないのに、この場がはじめてのGⅠですよね。それがとても嬉しい。女子王座にも出たかったけど、やっぱり男子選手と混じってが初GⅠですからね」
 目を輝かせて話し続けた池田。「それじゃあ、女子王座へ向けていい経験が……」と話を繋ぐと、僕が言い終わらないうちに話を引き取った。「経験どころの話じゃないです! 絶対にプラスになります!!」と断言した池田。それじゃ女子王座の前に、今節いい思いをしちゃいますか、との僕の言葉に「ハハハ、最後まで楽しんで、いい成績が取れたら最高ですね」と笑顔で答えて、明日の艇番をセットしにいった。
 まだ初日、初1着の水神祭はもちろん、着をまとめられれば予選最終日まで楽しめる。明日は1回乗り6号艇ではあるが、池田明美に注目だ。

2007_0202_02_185  池田明美が「一緒に出ることができて嬉しい」と言ったのは服部幸男。同じグループということで(ちなみに、プロペラはグループ全員別のものだそうです)、「今節は勉強させてもらいます」ということである。その服部は、今日も“主”のようにプロペラ調整室でプロペラと向き合っていた。昨日、「ここでアッサリのようなら一気に突っ走りそうな気がする」と書いた11Rは、やっぱりアッサリ逃げ切った。しかし、2着を走る山崎哲司にレース終盤で迫られたことから、終了後には勝利者インタビューも忘れて、再びペラ室の住人となった服部。まだ足りない、まだ足りない……きっと明日もプロペラを見つめ続け、そして勝つ。そんな服部が見られるような、気がする。

2007_0201__038  静岡の“総大将”は1着で幕を開けたが、三重の“総大将”森竜也は6着、4着で初日を終えた。前半の6着はもちろん、インを叩かれて4着に敗れた後半はもっと痛手だが、プロペラを替えて臨んだ後半は足自体は悪くなかったとのこと。レース後は旧知の関係者とコーヒーを片手に長らく談笑しており、暗い様子はまったくない。長らく三重のエースとして君臨しながら、デビュー18年4カ月でのGⅠ初優勝、そして昨年のグラチャンでのSG初優出の地がなんたってここ浜名湖だ。坪井同様、息を吹き返してほしいドラゴンである。

2007_0202_02_045  静岡、三重ときて愛知の“総大将”は誰だ……? 年齢的には久間繁や鈴木幸夫だろうが……と考えていたら、ちょうど12Rへ向けてボートを水面へ降ろそうとする原田幸哉がいた。まだまだ若手の印象で“総大将”っぽくはないが……。そんな原田、朝のドリームトライアル出場インタビューでは「菊地くんには勝てる気が……」と笑いを誘っていたが、レース前に顔見知りの記者に「12Rは絶対に見せ場を作る」と宣言していた。そして本番では、ピット離れの遅れからスローの4コースになりながらも、展開を突いて上位争いへ。最終的には3番手争いで渡邉英児に競り負けて4着と、朝の「弱気発言」どおりに足は劣勢なのかもしれないが、全速でターンマークを攻め続ける走りはたしかに見せ場を作っていた。勝負がかりになると、さらに強さを増す原田。明日6Rは静岡の「総大将」との一騎打ちムード。今日の「見せ場」以上の、見せ場を作ってくるはずだ。(PHOTO=中尾茂幸 TEXT=松本伸也)


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ガチンコ対決 静岡VS愛知!

 静岡    愛知

  7勝 VS 5勝


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支部別ベストパフォーマー・初日

●三重
いきなり万シューの立役者!
星野太郎(1R3着)

2007_0202_01_447  残念ながら勝ち星のなかった三重支部。少数精鋭4人だけの闘いとあっては無理もありません。大将格のドラゴン森は果敢な前付けを見せたものの6着・4着。若頭の井口(パワーは横綱級のはず)も展開がまったく向かずに4着に散りました。
 そんな中で1レースから踏ん張ったのが間嶋仁志と星野太郎でした。まあ、間嶋のほうは1号艇でありながら吉田隆義にインを奪われ、2コースから順走しての2着。本人としては不満の残るレースだったかもしれません。
 星野太郎は胸を張れるレースっぷり。6コースから全速のコンマ11、1マークでもしっかり捌いての3着です。最終バックではパワーある芹澤克彦の猛追を浴びて、「4着に沈むのか?」という大ピンチもありました。が、最終ターンマークで芹澤の強ツケマイをグリグリ外に押し出すようにして3連対を死守。足は贔屓目にも中堅が精一杯でしょう。だからこそ、「三重の切り込み隊長として頑張るぞ!」といった星野の気迫がひときわ光るモンキーでありました。4人しかいない三重。愛知・静岡よりはるかに劣勢ですが、4人だからこそ個々の責任感や主体性も増すはず。1Rは間嶋&星野の三重コンビでいきなりの万シューを提供しました。人気薄でも侮ってはいけないのが三重支部なのです。

●静岡

“冷静沈着”な深~い前付け
菊地孝平(7R2着、12R2着)

2007_0202_01_146  静岡支部は今日7勝。総帥の服部幸男は「俺に続け!」とばかりに逃げましたし(山崎哲司に追い上げられたのは不安ですが)、徳増秀樹は2着・1着。特に後半の8Rは6号艇から2コースを奪取。インの横澤剛治とともに「鉄壁の地元ライン」を形成し、他県を完封シャットアウトです。もっとも1号艇も静岡の松下一也だったんですけどね(笑)。
 他でも今坂勝広、後藤正宗、野長瀬正孝、金子良昭、佐々木康幸……どれも危なげのない勝利で静岡支部の勢いを見せつけました。副将格の坪井康晴が転覆&待機行動違反に泣いた以外は、上々の滑り出しといえるでしょう。
 そんな中、着をまとめながらも1着を奪えなかったのが菊地孝平でした。7Rは花田の逃げを捕えきれずに2着。ドリームTRの12Rも楽なイン戦から池田浩二のアウト強襲を浴びて2着……パワーはまだ中堅上位くらいで、突き抜けるだけの迫力はなさそうです。
2007_0202_02_018 しかし! 7Rで5号艇だった菊地は、らしからぬ貪欲さを見せてくれました。スタート展示ではインまで奪う勢いで前付けし、続々と愛知・三重勢の反発を食らって不利な5コースへ(深いスローでした)。こうなると、ダッシュも好きな孝平ですから「本番では5カドでいいや」くらいに開き直るはずなんです。戦場が浜名湖でなければ……。
 本番、再び孝平はアタックしました。スタ展よりも強引にガメて、2コース奪取。もちろん、インの花田和明よりも深い起こしです。
 危険なギャンブル。
 そう思ったファンは多いでしょう。でも、私は非常にクレバーな選択だと感じました。前検から今日にかけて、孝平のモーターは伸びよりも出足型なんですね。直線の前半はグイッと押し出しますが、後半で伸びが売りきれてしまうのです。孝平は「ダッシュ戦ではレースに参加できず、惨敗までありえる」と考えて、この深~い2コースを確信犯的に選んだと思うのです。
 結果はコンマ10のトップSから余裕の2着確保。己のパワー、地元水面でのS勘、地元ファンの期待……それらを満たすための必要十分条件は何か。その答えが「深くても出足の生きるイン水域へ」だったのではないでしょうか。今後も、外枠の孝平には要注意ですぞ!

●愛知

このパワー、凶暴につき。
谷川里江(2R2着、10R2着)

 今日の愛知支部は5勝。まずは開幕戦で4号艇の吉田隆義がインを奪ってそのまま逃走。「いくら静岡の勢いが凄くても、実績では愛知が上なんじゃ!」といった貫禄を見せつけましたね。さらに花田和明、今泉和則もイン戦。5勝のうち3勝がイン逃げだったわけです。
2007_0202_02_217  残りの2勝の決まり手は別物でした。池田浩二がひとりで差し&まくり差しのピンピン発進! 特に12Rでは6コースから剃刀のようなまくり差し。本来なら池田が全選手を合わせてのベストパフォーマーといえるでしょう。でも、池田浩二はSG2勝の超一流レーサー。愛知では原田幸哉とタメを張る大将格ですから、この連勝を賛美しすぎるのはむしろ失礼ともいえるでしょう。私も「ああ、やっぱアンタはスゲエや!」とただただ呆れておりました。

 驚いたのはむしろコッチ、谷川里江の鬼足でしたね。これまた孝平と同じく2着2着でしたが、バックでの伸びは圧巻の一語。2Rでは逃げ粘る鈴木幸夫から2艇身は遅れていたのに、あっという間に追いつき2マークを回っただけで逆に3艇身ほど突き放しておりました。
2007_0202_02_005  9Rでもバックで同体に見えた柳沢一を、直線だけで3艇身ほど置き去りに……! なんて言うんですかね、見ていて「絶対に誰にも抜かれないパワー」っていうのが肌身に伝わってくるんですよ。空恐ろしい底力というか。この感覚はヤバイ。おそらく、現状では節イチです。前検では「伸びだけかも」と疑ってましたが、レース足もかなり凶暴で引き波も軽々と超えそうです。本当にヤバイです。
 リエ姐さんは、これまでGI3優出。すべて女子王座決定戦でした。が、このパワーをもってすれば……一線級の男たちに混じって準優はおろか優出もできる。レース中にそんなことを考えながら、私は少し鳥肌を立てておりました。
(Photo/中尾茂幸、Text/畠山)


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いきなりボーナスクイズ!

愛知か、静岡か!?

 今節は地区選です。地区選といえば支部と支部のプライドを賭けた戦い。今回は奇しくも静岡23選手、愛知23選手とガチンコの同数対決になりました(三重4選手)。そこで問題です。

Q/今節72Rを戦って静岡と愛知、どちらが多く勝つでしょうか?
①20勝以上の差で静岡…配当50P
②10~19勝差で静岡…配当30P
③1~9勝差で静岡…配当20P
④ぴったり同数…配当100P
⑤1~9勝差で愛知…配当30P
⑥10~19勝差で愛知…配当50P
⑦20勝以上の差で愛知…配当100P
⑧いやいや三重が奇跡のトップだ!…配当100000000P(笑)

 できればユニークな理由も添えてくれと嬉しいっす。〆切は2日目の朝10時。初日の結果を参考にしてください。結果はもちろん優勝戦後にわかりますが、正解者には節間クイズの得点に上記のポイントを加算しますぞ。最後の最後に一発大逆転も夢ではありません。ふるってご参加くださいましっ!!

2007_0201__097

VS

2007_0201__137


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初日前半が終了。今日の水面は差し天国?

 浜名湖・東海地区選の初日前半6レースが終わりました。決まり手は
 逃げ2本
 差し4本!!
 浜名湖って、こんなに差しが決まる水面でしたかな……。県別では
 静岡4勝
 愛知2勝
 三重0勝
 と、やはり地元の静岡勢が奮闘しています。このまま差しが続くのか、そして静岡勢がさらにリードを広げるのか、後半戦に注目しましょう。


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暖かくも流れる“勝負の空気”――東海地区選手権・初日午前のピット

Sany0353 いよいよ戦いが始まった浜名湖競艇場。昨日、「暖かい雰囲気」と書いたピットは、今日もその雰囲気を保っていた。レース終了後のボート引き上げの際、同県の人数がたくさんいるので、1艇に10人くらいがヘルプに付いているが、その選手たちが全員でワイワイやっている。まあ、4人の三重支部の場合は「総出+同期の数人」ではあるが、その一団もワイワイだ。
 とはいえ、昨日はなかった“勝負”の張りつめた空気も、もちろんピットには流れ出している。暖かいなかにときおり流れる冷たい空気。今朝の空気のように、冷たいながらもとても気持ちがいい。これがGⅠの舞台だ!という気もしてくるのだった。

 ピットに入るとバーッと目の前に広がるモーター装着場は、数人の選手が大場敏や星野太郎がペラを装着しているくらいでとても閑散としていた。そのなかを真新しいパーカーのような上着を来て歩いていたのが吉田隆義だ。
2007_0201__130_1  1Rでは4号艇からインコースに入って逃げ切り、今節のオープニングウィナーとなった吉田。1回乗りの今日、傍らにあったボートからはモーターは取り外され、試運転用のピンクの艇旗も無地の艇番も付いていない。そのまま選手控室方面に姿を消した吉田は、その後はボート引き上げに出てきて原田幸哉と談笑する姿などを見ると、今日はもう余裕というところだろうか。最近はA2落ちもするなどあまり目立たなかった吉田だが、平成12年には賞金王シリーズも制している実力者。明日以降のレースも注目か。
 
Sany0358  モーター整備室をのぞき込み、こちらも閑散としているな……と思ったら、こちらに背を向けて井口佳典がなにやら作業をしている。ドライバーを手にしているので、どこの備品かと思って見える位置に行ってみると、作業台にはヘルメットが置いてある。どうやら井口、ヘルメットのシールドを取り替えていたようである。作業を終えて、ヘルメットを手に光にかざしてみると、シールドがピカピカに光っていた。3号艇で1回乗りの7Rには、そのピカピカヘルメットで登場する井口。他艇の水滴を浴びずにピカピカのまま、ピットに戻ってきたいと思っているはずだ。
 
 さて、その閑散としているモーター整備場。レース中に中のモニターでレースを観るべく選手が鈴なりになる以外は、広い室内がガラーンとしているが、その片隅でモーター整備をしていたのが赤岩善生。試運転中などは、「赤岩と赤岩のモーターしかない」というほど閑散としている整備場で、黙々とモーター整備をしている。今日の開会式で「静岡勢を蹴散らす」と宣言した赤岩。敵(ではないですけど)の懐で、その敵を倒すべくひとり整備を続ける様子からは、気合いのオーラが立ち上っていた。
Sany0354_1  その様子を見つめていると、僕の背後にあるプロペラ修正室の扉がガラッと開き、プロペラを手に出てきたのが仲口博崇。モーターにプロペラを装着する前、光にあてながらしばらくプロペラを見つめ続けていた。昨日もプロペラ調整に時間を使っていた仲口。背中越しだったので表情は見えなかったが、プロペラの仕上がりはどうなのだろうか。
 

 浜名湖での初日メインレース。モーターとプロペラに午前中の時間を使っていた愛知のふたりが、盛り上げてくれるような気配がしてきたのだった。(PHOTO=中尾茂幸、松本伸也(井口、仲口、整備場) TEXT=松本)


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選手紹介!

2007_0202__003  さあ選手紹介! 平日にも関わらず会場のサンホールのイスは満席であります。さすがもっとも勢いがあるといえる東海地区ですねえ。お客さんも熱心に拍手、声援を送っております。

 今回は県ごとの登場となりました。そこで各県の最優秀コメントを決めてしまいましょう。最初の登場は……
●めざせ“星野○○○○○”
三重(4名)
「星野JAPANに負けないように、僕も頑張ります!」(星野太郎)
2007_0202__007   少数精鋭、4名での参戦となった三重県勢。「三重4人で優勝を持って帰ります」という井口佳典のストレートな挨拶もありましたが、野球の“星野JAPAN”に引っかけた星野です。ここを勝って、SGで艇界を“星野JAPAN”に染めるべく、ここを優勝してまずは“星野TOKAI”にしましょう。

●気合い満点、新SGウィナー
愛知(23名)
2007_0202__059  さすが大所帯。「昨日フライングを切る夢を見ました。でもスタートはちゃんと行って頑張りたいと思います」(原田幸哉)、「長らく乗ったデボネアを手放そうと先日車屋さんに行きましたら、7~8万と言われました。久し振りに殺意を覚えました(笑)。8万円以上でいいという方は、浜名湖まで」(佐藤大介)、「いまだ独身。多趣味。飽き性。どうぞよろしく」(谷川里江)、「僕も独身です。今年こそ結婚したいです」(花田和明)……など、興味の引くものが多かったです。佐藤さん、たぶん何件か問い合わせ、あると思いますよ(笑)。
 そのなかで、いつもの低音で気合い満点なコメントを出したこの選手を。いちばん新しいSGウィナー、今節もやってくれそうです。
「ここは浜名湖競艇場なので声援は静岡の選手でしょうが、静岡の選手を蹴散らしますのでよろしくお願いいたします」(赤岩善生)

●迷路を抜け出せ、元賞金王メンバー
静岡(23名)
2007_0202__072 地元です。多くを語らず、気合いの入った「頑張ります」という選手が多かったですね。「水神祭目指して頑張ります」(松下一也)。昨日のピットでも書きましたが、モーターはいいようです。頑張れ、松下。そして“総帥”はいつものコメントです。「最終日、最終レースまで、ベストを尽くします」(服部幸男)。いちばんの歓声はもちろんこの服部幸男でした(ちなみに静岡を除いた声援量トップは……久間繁でした)!。
 静岡からは、賞金王にも登場したことがある功腕・野長瀬正孝を。
「(温水)パイプが付いてから、迷路に入り込んだままです。今節で抜け出せるように、応援よろしくお願いいたします」
 競艇のコースは楕円なだけなのに、うーん、迷路なんですねえ。ぜひ脱出して、ベテランの味を見せてください!

2007_0202__062  なお、選手紹介後に本日のメインレース、ドリームトライアル(点増しあり)の出場者インタビューが。そこでも3号艇・赤岩が「打倒静岡です」と繰り返してました。やっぱり気合い満点です。あと、2号艇・原田が「(1号艇の)菊地くん相手に勝てると思っていないので……」と、満場の笑いを誘っておりました。
(PHOTO=中尾茂幸 TEXT=松本伸也)


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東海地区選手権・初日です!

 おはようございます!
 浜名湖競艇場で行なわれる東海ダービー、いよいよ初日です!
 今日の浜名湖、やや肌寒いですが、空気が澄んでいて冷たい空気が気持ちよく感じます。おそらく午後には富士山も姿を見せてくれるのではないでしょうか。
 さて、本日からはいつものように予想やピットの模様をお送りしていきます。おっと、今日は初日ですからみんな大好き選手紹介もありますね。どうぞお楽しみに!

 最後に、本日の場外発売場をお知らせしておきましょう。これらの場は最終日まで全日程場外発売を行ないます。
<競艇場>
・蒲郡
・常滑
・津
<ボートピア>
・河辺、川崎、大郷、玉川、岩間、習志野、市原、名古屋、姫路、呉宮島、高城、滝野

 それでは今日も頑張ります。舟券を買ってるみなさんも頑張って!(PHOTO=中尾茂幸)

<本日の1枚>

2007_0201__084 ←昨日、選手入口で待ちかまえる中尾カメラマンを見て「あ、師匠」と思わず口走っていた山崎哲司(唐津で“弟子入り”?してましたね)。本日は4、11Rの2回乗りです。


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暖かい雰囲気――東海地区選手権・前検のピット

 やはり地区選は他のGⅠとはちょっと違う。スタート練習の真っ最中に到着したピットでそう思った。
 SGの舞台などで、レース後のボートを引き上げる手伝いをしているのは、同県の選手や同地区の選手が中心である。それだからかピットで言葉を交わしているのも、やはり同県や同地区同士が多いと感じていた。しかし、ここは地区選。同じ県の選手ばかりがいて、地区にいたっては全員同じ東海地区だ。モーター整備場や、ボートが引き上げられた後のピットがとても和気藹々としていて、気の置けない仲間が集まっているような、そんな暖かい雰囲気をピットで感じたのだった。

2007_0201__081  そんな雰囲気のなか、居並ぶ先輩に囲まれていたのは今節の最年少、松下一也だった。昨年12月に行なわれた浜名湖周年でGⅠ初出場。そこでは3走して5、6、5着だった松下が、今回は複勝率46・2%の好モーターを引き当てた。そして実際に試運転やスタート練習が終わると、一緒に走った先輩たちから「よさそうだぞ!」と激励を受けていたのである。僕がその会話に気が付いたときにはもう輪が解けていたのだが、最後に同県の先輩である坪井康晴から、「いろいろわからなくなったら聞けよ」と言われていた松下。「はい、教えてください!」とにこやかに言葉を返していた。
「いいモーターはプレッシャー? もちろんですが、それよりも今節ここにいることのほうが緊張してます(笑)」と、僕にもにこやかに話してくれた松下。本人が言うほどの緊張もなさそうだし、6号艇と1号艇の明日、一気の水神祭を期待しよう。

 本日、モーターやプロペラの調整など、選手が使える整備時間は3時55分まで。その2時間ほど前にピットに着いたときから、多くの選手でモーター整備室もプロペラ調整室もにぎわっていた。そしてそのにぎわいは制限時間ギリギリまで続いていたのである。
2007_0201__098  プロペラ調整室に目をやると、長いことプロペラにハンマーを当てていた仲口博崇も目を引いたが、最近プロペラ調整といえばこの選手を忘れてはならないだろう。浜名湖GⅠ連覇を狙う、“静岡の総帥”服部幸男である。
 昨年の賞金王シリーズや、今年の唐津周年で見せていたように、プロペラの調整をし続ける服部。唐津周年は優勝したものの、賞金王シリーズ優勝戦で赤岩善生に1周2マークで逆転を許したのはプロペラを仕上げきれなかったからだと服部は言っている。その服部が今節もペラ調整に時間を割いているのは、今節もペラさえ仕上がればという自信の表れではないだろうか。まずは明日、11R1号艇の1回乗り。服部はどんなパフォーマンス見せてくれるだろう。明日もペラ調整にかかりっきりのようなら、一気に突っ走ってしまいそうな予感がする。
 
2007_0201__078  モーター整備室では多くの選手が点検やギアケースの調整を念入りに続けるなかで、ふたりの選手が制限時間の前半と後半でモーターを分解整備していた。
 まずは石川真二だった。今朝、競艇場へ一緒にやってきた鈴木幸夫と同じ作業テーブルで、ピストンやシリンダーケースがあるモーターの上半身部分をバラバラにしていた。ときおり鈴木や他の選手と言葉を交わしながら、ガスケット(部品と部品の合間に挟む膜のようなもの)を交換したりしつつ、時間を掛けてモーターを組み直していった。
 そしてやや離れたテーブルで同じくモーターを整備していたのが大場敏。石川のモーターがバラバラのころ、大場のモーターは分解されておらず、調整程度かと思っていたら……。石川のモーターが再び組み上がったころ、今度は大場のモーターが上半身バラバラとなっていた。制限時間も残り少なくなっていたころ(確認したときは20分前くらい)からの大整備だっただけに、時間いっぱいまで使ってモーターを組み直していた大場。石川の7号機、大場の4号機とも、複勝率はやや低調のモーター。この整備が吉と出ることを祈りたい。

2007_0201__130  暖かい雰囲気でありながら、整備や調整にももちろん余念がないピット。勝負が始まる明日はどんな雰囲気や様子を見せてくれるのだろう。(PHOTO=中尾茂幸、TEXT=松本伸也)


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H記者の「東海地区選・前検を斬る!」

横綱は坪井と井口だっ!

2007_0201__029  大村から中3日のHです。じ~~~っくりと前検インターバルの足合わせを見させていただきました。順列は難しいのですが、「明らかに強めの選手」「十分勝負になる選手」「このままではヤバイ選手」が明確に分かれましたね。まずは、その分類から。
●S級「明らかに強めの選手」
 坪井、谷川(伸びだけかも)、井口、池田、赤岩、仲口(回り足)、芹澤、笠原
●A級「十分勝負になる選手」
 菊地(伸びが売り切れるのが心配)、服部(好バランス)、天野、金子、横澤、佐々木、柳沢(S級かも)、今坂晃、山崎、松下
●D級「このままではヤバイ選手」
 原田(ボコボコだったが)、重野、石川、幸田

 この他の選手はB・C級の「勝ったり負けたりの中堅」、もしくは「あまり水面に出なかった選手」と思ってください。

2007_0201__299  いちばん悩ましいのは谷川里江女史。伸びは節イチクラスだと思います。しかし、46キロの軽量による「伸び一本」の足かもしれません。だとすると大関はちと過大評価になるわけですが、この伸びを生かして金子良昭をひとまくりにするくらいの全速戦に期待します!

 ちなみにエース機の松下は合わせた相手がS級の芹澤とA級の山崎。ほぼ同体だったので期待はずれとも思ったのですが、相手が上位級だったんですね。とにかく突き抜けるほどのパワーではなく、これが実戦でどう変わるか。初日の気配をチェックしたいと思います。
 上位が拮抗していて番付を組むのは難しいのですが、直感も含めて序列を付けます。
●独断のモーター番付

      東       西
横綱  坪井康晴(静) 井口佳典(三)
大関  池田浩二(愛) 谷川里江(愛)
関脇  赤岩善生(愛) 仲口博崇(愛)
小結  芹澤克彦(静) 笠原 亮(静)
前頭  服部幸男(静) 菊地孝平(静)
同2  天野晶夫(愛) 柳沢 一(愛)
同3  横澤剛治(静) 松下一也(静)

 とまあ、こんな感じなんですが、今節は本当に横一線。横綱~前頭まで紙一重の差なので、明日以降大きく変動する可能性もありまする。悪しからず!

 ここで、前検タイムが出ました。
2007_0201__009_1  ●前検タイムベスト10
①天野晶夫(愛) 6・62
①伊藤誠二(愛)
③後藤孝義(静) 6・66
④坪井康晴(静) 6・67
 井口佳典(三)
⑥石川真二(愛) 6・68
 後藤正宗(静)

 花田和明(愛)
⑨谷川里江(愛) 6・69
⑩服部幸男(静) 6・70
 星野太郎(三)
 佐々木康幸(静)
 柳沢 一(愛)

 うむむ、愛知の天野、伊藤誠がブッチギリのトップタイ……ちょいと意外な結果ではありますが、ふたりは同じ班。今日は強い風が巻いていて、班によって状況がまったく違っていたので過信は禁物ですぞ。
 一方のワーストは……
●前検タイムワースト5
①鈴木幸夫(愛) 6・90
②久間 繁(愛) 6・87
 今泉和則(愛)
④森 竜也(三) 6・84
⑤赤岩善生(愛) 6・82

 関脇に指名した赤岩がワースト5位……でもってワーストと思った幸哉がベスト13位タイの6・71ですか。本人も「まずまずです」と言っております。う~ん、ちょいと自信が揺らぎますが、明日のドリームTRは思いきって軽視するつもりです。(Photo/中尾茂幸)

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勢いの差? 静岡勢が上位機を独占!!

2007_0201__012  12時から競技棟の会議室でモーター抽選会が行われた。谷川里江と池田明美、2人の女子レーサーを含む50選手の顔はとても穏やかだ。全員が同じ地区という親近感があるのだろう。特に地元・静岡支部の面々は思い思いに集まって談笑している。優勝候補にして唐津に続くGI連続Vを狙う服部幸男は笠原亮と微笑みながらヒソヒソ話。「浜名湖天皇」の自信と余裕に満ち溢れていた。
 さて抽選。今期の浜名湖には複勝率50%を超えるような「怪物」は存在しない。エース50号機が複勝率46%、以下2位~8位まで42~43%の中にひしめき合っている。パワー的には大混戦シリーズといえるだろう。
 40%以上のモーターを引いた選手は
2007_0201__028 ①50号機(46・2)…松下一也(静岡)
②54号機(43・0)…佐々木康幸(静岡)
③29号機(42・9)…後藤孝義(静岡)
④41号機(42・8)…柳沢 一(愛知)
⑤32号機(42・6)…服部幸男(静岡)
⑥34号機(42・2)…今坂晃広(静岡)
⑥31号機(42・2)…古川誠之(愛知)

 これが勢いというものだろうか。飛ぶ鳥を落とす勢いの静岡支部がトップ3をはじめ7機中5機をゲット。静岡23選手VS愛知23選手の五分だというのに! 服部もしっかり第5位の好機を得ている。エース50号機を引いた松下はただひとりの91期。総帥の服部が後輩を引っ張り、最年少24歳の松下が先輩を突き上げる。地元静岡軍団にとっては実に心強く、さらに士気の高まる抽選会になったわけだ。
 他県の選手で目に付いたのは赤岩善生(愛知)と井口佳典(三重)。室内が和気藹々ムードに満ちている中、ふたりだけが静かに明日への闘志を内面に貯め込んでいる。そんな不気味にして崇高な気配を漂わせていた。(Photo/中尾茂幸、Text/畠山)

2007_0201__015


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浜名湖に静岡・愛知・三重代表がやってきた!

 ここ浜名湖は選手や関係者の通用口からピットの入口まで長ーい道のりになっており、やってきた選手はそこまで自家用車やタクシーで乗り付けることができる。その道のりをのほほんと歩いていると……おお、まだ遙か先の入口に見えるのは池田明美ではないですか。今節最初の遭遇選手でありつつ、遙か先過ぎて写真も撮れませんでしたが、おそらく1番乗りに近い到着です。混合戦のGⅠ……というか、GⅠ自体が初出場となる池田。ここはまさにチャレンジャーの立場ですが、臆さず頑張ってほしいものです。

2007_0201__074  さて、その後続々とやってくる選手たち。SGのときも同県同士が連れだってやってくる姿がおなじみだが、今節はなんといっても東海地区選。“同県”というのが静岡・愛知・三重しかないので、ほとんどの場合が軍団化して浜名湖にやってくる。山崎哲司が運転する車で鈴木幸夫、石川真二の“愛知・鈴木軍団”がやってきたかと思えば、すぐ隣に付けたタクシーからは森竜也、星野太郎、井口佳典の“三重軍団”。おおっ、鈴木幸夫と森竜也が言葉を交わしているうちに、後ろには横澤剛治が運転する高級車がやってきて、そこからは金子良昭、菊地孝平の“静岡・金子軍団”が! という案配だ。続々と選手がやってきては、ピットの中に消えていく。あ、ちなみに山崎の後を受けて“鈴木軍団”車のハンドルを握っているのは、現役時代に美人レーサーと誉れ高かった鈴木幸夫夫人・鈴木弓子さんではないですか。遠目でしたが変わらぬ美貌でしたねえ。
 
 

2007_0201__010  地区選というと普段のSGにはないバラエティ溢れるラインナップが楽しみのひとつ。先の“金子軍団”と同時にタクシーから降り立ったのは久間繁。今節の最年長だ。今期A1復帰で、昨年の名人戦以来となるGⅠ出場となる今節。浜名湖の地区選には、16年前にGⅠ初優出をしたという縁もある久間。「おはようございます!」と元気いっぱいの挨拶での登場は、若々しいのひとこと。往年の久間繁らしい気迫溢れるレースを期待します!

2007_0201__052  今回参戦する女子選手は冒頭の池田明美とこの人、谷川里江。降りてきた車の運転手は……おおっ、同期の定野久恵です。前日は決起集会でも開いていたんでしょうかね。その定野を見付けて金子良昭が「おはよう!」と声を掛けると、定野は「里江ちゃんをどうぞよろしく」とひとことお願い。それを受けて「里江ちゃんにマクられちゃうんじゃないかな」と大笑いしながら消えていった金子でした。当の里江ちゃんは、車から降ろした荷物を重ねて運ぼうとしていますが、重なったトランクふたつが身長144cmに匹敵する高さになり、運ぶのに一苦労。撮影中の中尾カメラマンが思わず手を貸し、ピット内へ運んでおりました(笑)。
 

2007_0201__125 昨年12月の浜名湖周年記念を勝ち、賞金王シリーズでも優出2着。今年に入っても唐津周年記念を勝つなど、大復活を見せている服部幸男。タクシーにて悠然と登場したその隣には、愛弟子。笠原亮の姿が。昨年の大不振で無念のA2落ちとなった今期、師匠のような華麗な復活をこの浜名湖で見せてほしいぞ。頑張れ、笠原!

 SG級の選手で最後の最後に浜名湖に登場は、愛知のこの人。「おはようございます。今節もよろしくお願いします!」と間島仁志とともにやってきた原田幸哉でした。
2007_0201__144  さあ50人、役者は全員揃ったぞ!(PHOTO=中尾茂幸、PHOTO=松本伸也)


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やってきました浜名湖! 東海ダービーが始まるぞ!!

みなさんおはようございます!

唐津新鋭王座から3日。我々取材班は「GⅠ第52回東海地区選手権」が行なわれる浜名湖競艇場へやってまいりました!

到着した浜名湖競艇場、明日からの東海地区決戦を前に穏やかな天気となっております。競艇場の向こうに見えます浜名湖も青く輝いております。嵐の前の静けさ、といったところでしょうか。

さて、今日はこの後、選手の到着、そしてモーター抽選に前検の気配などを更新してまいります。最初のアップはお昼前後となると思われますので、どうぞお楽しみに。

東海各県の精鋭が集う東海ダービー。いつものSGとはまた違う楽しみを提供できたらと思っておりますので、どうぞ一節間、よろしくお願いいたします!

Sany0343


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