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ボートレース特集 > 浜名湖54周年 浜名湖賞
この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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浜名湖ラストクイズ正解です

ども! 佐々木康幸選手の優勝で幕を閉じた浜名湖賞からはや2日……って、明日は徳山と三国のGⅠ前検!? いやあ、選手たちはほんと、大変ですよねえ……。というわけで、浜名湖ラストクイズの正解です。

Cimg31472_1 まずは、この黄枠3つ、なんと書いてある? もうひとつ!

Cimg31462_1 左下の黄枠、ここは何と書いてある? これが問題でした。上の3つがそれぞれ2文字。下は3文字、でしたね。

上は簡単でしたかね。みなさんご推察のとおり、これは選手たちがピットアウトの際にじーっと見ている出走合図のランプ。形状はさまざまですが、内容は全国的に統一されたものですからね。下はちょいと難しかった? 右側に赤じゅうたんみたいなのが敷いてありますよね。よーく見ると、白、黒、赤、青、黄、緑の線が見えませんか? すなわち、ここは出走前に選手が整列する場所。色はもちろん、枠の色ですね。ということはつまり、選手はここから出走ピットに向かうわけでして。で、黄枠。すぐ左に何か写ってますね。木でできている、ということはおわかりいただけますかな? これ、マスなんですね。選手が出走に向かう通路であり、そこにある木のマス……。というわけで正解。

Cimg3147 まず上は「始動」「出走」「停止」。「始動」はモーターを始動しなさい、「出走」はピットアウト! 「停止」はモーター止めなさい、ですね。「停止」は、何かトラブル等があったときにしか点灯しませんが、「始動」「出走」はレースには欠かせない合図。「始動」の上に3分割されたように見える枠があるのがわかりますか? このうち真ん中が「ブッ・ブッ・ブーーッ」という音に合わせて点滅し、選手はそれを目印にタイミングを合わせるんですね。「ブーッ」で「出走」にランプがつくという次第。で、これはみなさん、お見事でした(ジローさん以外・笑)

Cimg3146 下は「御清塩」でした。マスに入っている塩を、身体に振ったり足元に振ったり水面に振ったりして、お清めの儀式を行なうわけですね。選手によって、方法はまちまちでして、この儀式を行なわない選手もけっこう多いですね。

あ、ジローさんにボケポイントを差し上げますが、残念ながら届かないっすねえ……。個人的に、盆九盆じゃなくてもぜんぜん問題なしなので……。あ、どうでもいいですか、そうですか。

というわけで、すべて正解はささぴーさん、人間さん、浜野谷憲吾郎さん、人間さん。素晴らしい! で、最終的には、①夜店の金魚さん 160P②浜野谷憲吾郎さん、人間さん、どれみすさん 140P という結果でございます。おみやげがうまいことに4つありますので、この4名様にお送りさせていただきます。いつも通り、

tanakakogyo@hotmail.co.jp

にご送付先をお願いいたします。というわけで、今回もお付き合いいただき、ありがとうございました!


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優勝戦の重み――6日目、優勝戦のピット

2007_0710__0535  まあ、結果論ではある。前半ピット記事は、「優勝戦直前のの佐々木の表情が、実に楽しみになった」と締められている。その佐々木康幸は、優勝戦メンバーの中で、誰よりも早く着水をした。試運転やスタート特訓を終えて、6艇はいったん装着場に引き上げられたのだが、そのなかで先陣を切って水面に降ろしたのは、10R発走前の佐々木だったのである。
 目の前の水面で、何度か握り込みを確認した佐々木は、試運転用係留所に艇をつけ、早々にペラゲージなどの私物を控室のほうへと運んでいった。その表情は、相変わらず透明なまま。レース前の高揚感とリラックスして臨めている気分の良さが、やはりバランスよく同居している。つまり、もっとも早く優勝戦への準備を整えたのは、佐々木康幸だったことになる。……まあ、やはり結果論である。

2007_0710__0157  一方、いちばん最後に着水したのは、杉山正樹だった。全員の艇が展示用ピットに係留されても(つまりは11R発売中)、杉山のボートはまだ装着場にある。本人はどこにいるのか、と探してみれば、杉山は他に誰もおらずガランとしていたペラ室でじっとペラを睨んでいた。木槌をトンカンとふるい、もういちどペラを睨む。「よーしっ!」。ちょっと離れたところでも聞こえるくらいに呟いた(すでに呟きではないが)杉山は、ようやくペラを装着するため、ボートのほうに向かった。
 間近で撮影していた中尾カメラマンが、「やることはやった?」と問う。杉山は、即座に顔をほころばせて、「はいっ!」。もはや、整備をしたりペラを叩いたりしている選手が他に誰もいない時間帯まで、じっくりとペラと向き合った杉山は、満足そうにうなずいていた。閑散とし始めているピットで、一人調整に集中できる――優勝戦出場者の特権、なのかもしれないと思った。
「あとは、進入だけですね」
 杉山はそう言って、水面へと降りていった。

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2007_0709__0092  そこから、ピット内は急速に静けさを増していく。トンカントンカンというペラを叩く音、カラランという整備中の工具の音、ブルルンというモーターの回転数をチェックする音などは、まったく聞こえない。人の気配がわずかにあるだけのピット。ピット内記者室になっているミーティングルームのほうに行ってみると、鈴木賢一が競艇場を後にするところで、いきなり「最後の最後にすいません!」。10Rでフライングを切ってしまったことへの謝意、であろう。いや、いわゆる敗者戦でも緩めなかったこと、そしてもう次へと目を向けている証拠の明るい表情、ともに素晴らしいと思います。関係者的には痛いFだっただろうけど……。2007_0706__0458 三嶌誠司もいた。「クロちゃん、帰るわ! 今節もお疲れ様!」。いやいや、三嶌さんこそ、お疲れ様。グラチャンから中2日の転戦、それでも元気一杯の様子に、本当に頭が下がります。次は、桐生で! 同支部の松下知幸は、胸の弾みが伝わってくるくらいハツラツと、「お世話になりました! ありがとうございました!」。採集走の特別選抜B戦を勝利で締めることのできた喜びもあっただろうが、何より大きいのは、確固とした自信を手に、浜名湖を後にできることだろう。次はSGで会いましょう、そう言いたかったが、松下は元気ハツラツと出口へ向かっていってしまったのだった。
 すでにレースを戦い終えて、優勝戦に同僚がいない選手は(ということは、静岡支部が4つのピットを占めた今節は、ほとんどの選手だ)、こうして管理解除となって、家路につく。これも、優勝戦の風景。これも、特別な空気を作る要素――。

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2007_0709__0349  少し時間は遡る。11Rの展示を終えて戻ってきた笠原亮が、野中文恵さんに向かって「外がいいな。5、6コースがいい」と笑いかけた。スタート展示は枠なり3コース、でも本当は外からレースしたほうがいいんだけど、そんな意味だろう(本番は4カドになっている)。言葉の内容より、笠原が妙に明るいことに驚いた。ここしばらくはSGであまり会うことができなかったけれども、レース前の笠原はむしろブリンカーをかけているかのように集中している姿が印象的だった。昨日の準優前などはそんな笠原を目撃しており、SG復帰戦のMB記念が楽しみになったものだった。やはり、賞典レースとはいえ、特別選抜戦はすでにキリキリするような舞台ではない、ということか。
2007_0710__0069  そうなると、気になるのは服部幸男だった。予選6連勝で準優に駒を進め、順当ならばこの次のレースに登場するはずだった浜名湖の総大将。笠原から服部に視線を移すと、一点を見据えて動くことのない鋭い視線は戦いの前を思わせるものだったけれども、見るだけの固まってしまうほどの研ぎ澄まされた気合は、それほど感じることがなかった。もちろん、11Rを消化試合と捉えているわけはないはずだが、どこか昨日の落胆を引きずっているようにも見えたものだった。やはり、優勝戦には服部をそう見えさせてしまうほどの重みがあるのである。

2007_0710__0364  そんな服部から目をそらすと、笠原が装着場の奥のほうへと歩を進めていた。その先では、中尾誠がペラを装着している。二人は、そう、84期の同期。これは、と思い、慌てて後を追う。笠原が中尾に声をかける。……聞こえない。走れ! 中尾が笠原に言葉を返す。……くそ、やっぱり聞こえない。笠原に追いついたとき、すでに自身のレースを待機するため、笠原は踵を返そうとしているところだった。肝心な場面を見落とした! しかし、笠原が中尾を激励したのは間違いないことだった。優勝戦には、先輩が4人も出場している。いずれも、お世話になった大切な人たちだろう。しかし、もう一人、笠原には思いいれの深い男がいた。控室などで先輩たちにはすでに応援の言葉はかけていたのかもしれないが、もしかしたら最後の最後に声をかけたのが同期の中尾だったことは、関係などまったくないはずのこちらまで嬉しくなってしまうことだった。言うまでもなく、中尾の頬もほころんでいた。
 そういえば。いよいよ優勝戦がピットアウトを待つばかりになり、メンバーが乗艇したとき、山崎哲司が装着場から杉山を見下ろしていた。山崎は目を見開いて、2、3度うなずく。無言の激励。視線の会話。思えば、二人は同県、そして87期同期である。

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 優勝戦――。
 タタタタッ。小走りの足音が聞こえたのは、佐々木康幸が先頭で2周1マークを回った後のこと。よほどのことがない限り、佐々木の優勝は確定的だった。足音の主は、笠原亮だった。
2007_0710__0153  笠原はいち早く、ボートリフトへと駆けていったのだった。佐々木が帰ってくるであろう、水面に向かっていちばん右端の位置に陣取る。つづいて、そこにやって来たのは、野長瀬正孝。そして、服部幸男だった。その頃、佐々木は3周1マークに差し掛かるあたりだった。
 ボートリフトのちょうど正面はバック水面。3周1マークをターンした佐々木が、先頭でこちらに向かってくるように見える。まず拍手したのは服部。つられるように、野長瀬も笠原も手を叩く。口元を思い切り緩めて微笑む服部の表情は美しかった。
 やがて、リフトの周辺は選手たちで賑わっていく。佐々木がゴールして、再び拍手が起こる。見ると……すべて静岡勢だ。静岡のワン・ツー・スリー・フォー・フィニッシュ。リフト周りが静岡軍団に占拠されたように見えるのが当然だった。
 佐々木が戻ってくる。笠原がバンザイで出迎える。リフトに乗って、まるで舞台のセリ上がりのように浮かび上がってきた佐々木は、ただでさえタレ気味の目尻を、水面にまで届かんばかりに下げていた。大拍手が起こる……いや、よく見れば、敗れてしまった静岡軍団を出迎えなければならない静岡支部の面々は、複雑な表情でいたけれども、もちろん祝福の気持ちは変わらないだろう。静岡が4名ということは、3名の敗者を出さざるをえないということなのだから、彼らの胸中は察せられる。ともかく、だ。佐々木の周囲はただただ沸き立ち、その中心で佐々木はひたすら笑っていた。そんな佐々木に、服部が歩み寄る。手を差し出す。佐々木がガッチリと握る。アクションは大きくなかったし、お互いに無言だったけれども、実に力強く、また喜びが溢れ出て止まることのない、麗しい握手であった。
2007_0710__0510  佐々木は、表彰式に向かうため、関係者に呼び止められて、その準備を始めた。見届けた服部が次に歩み寄ったのは、中尾誠だった。4日目、野長瀬への突っ込みでレース後に緊迫感を生んでしまった中尾を、服部が絶妙な“叱り方”で和らげた、という場面は、当日のピット記事に詳しい。その中尾が優出した。そして、レースを作るという大健闘を見せた。服部は、そんな中尾をねぎらいたかったのだろう。さすがに、そのときの中尾の表情は、やや硬かった。仕方あるまい。敗戦への悔恨。そして、強烈な絞りマクリが時にレースに波乱をもたらす要因となること。全身全霊で勝ちに出た中尾には賞賛の言葉しか思いつかないが、中尾自身はうつむいてしまってもおかしくなかった。
 服部は、中尾に2、3言葉をかける。中尾がうなづく。最後に服部は、まさに(笑)を語尾につけるべき口調で言った。
「ありがと」
 4カドの中尾がマクったおかげで、5コースの佐々木に展開は向いた。俺の弟子が優勝できたのは、お前のおかげなんだぜ。だから、ありがと。アハハッ。中尾の顔が、ようやくほころんだ。
 中尾のレースぶりは素晴らしかった。そして、服部は最高だ!

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2007_0710__0474  圧倒的な人気を背負って敗れた金子良昭。レース後の表情がもっとも硬かったのは、やはりこの人だった。
 モーター返納の作業をしながら、時に左目をつぶり、左側の歯を食いしばり、顔の左半分をギュッと縮めたような表情で、首を傾げる。悔しい。それ以外に翻訳のしようがない、顔つき。静岡勢から優勝が出て、上位4着までを独占して……いくら重鎮といえども、レース直後にそんなことは脳裏に浮かばない。ただただ、自身の敗戦を悔やむのみ……。
2007_0710__0321  坪井康晴は、比較的淡々としていたけれども、やや顔色が青白く見えたのは気のせいだっただろうか。金子をかわして逆転の2着。レースぶりは上々でも、2着などレース前にはまったく欲しがっていなかったに違いないのだ。思い込みかもしれないが、青白くなる理由は、間違いなくある。淡々としていても、腹の底では悔しさが煮えたぎっている。
2007_0710__0454  横澤剛治もまた、顔をしかめていた。モーター返納が終わって、控室へと向かう途中、露骨に首を傾げてみせたのだ。実はこの日、静岡支部の若手がピット作業のお手伝いにやって来ていた。整備室やペラ室を掃除するのは彼らの仕事。確認できた名前は、野末智一、鈴木峻佑、菊地孝平………………ん? 菊地? F休みで浜名湖賞に出場できなかった彼は、若手に混じって掃除などをしていた。82期三羽烏の自分以外の2人が参戦する優勝戦を、肌で感じたかったのだろう。横澤も、菊地の姿を確認して、さらに気合を込めて優勝戦に臨んだに違いないのだ。しかし……。レース後の横澤が笑っていたら、ウソである。
2007_0710__0277  そして、杉山正樹。最後の最後に返納を終えた彼は、山崎哲司と並んで控室に戻りながら、離れたところからでも聞こえる声で、まさに叫んだのだった。
「あぁー、チックショー!」
 あとは進入だけと言っていたレース前、本番では3コースに動いた。敗れたとはいえ、その有言実行ぶりは、尊い。しかし、それが敗戦を癒すものになるわけではない。悔しいものは悔しい! やることはすべてやったからこそ、悔しい! 後悔はないときほど、悔しさはつのるものなのだ。泣くな、杉山。やることをきちんとやった君は、本当に美しかった。お疲れ様!

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2007_0710__0109  佐々木康幸よ、改めておめでとう。待ち望んだ地元でのGⅠ優勝を心から祝福します。
 今度は、11月の浜名湖、そう競艇王チャレンジカップで会おう! 次は念願のSG制覇を目指せ! 梅雨の浜名湖、ハッピーエンドで暮れていく――。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田守)


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浜名湖賞・優勝戦 私的回顧

佐々木康幸
独立独歩のまくり差し

第54回浜名湖賞・優勝戦

①金子良昭(静岡)
②坪井康晴(静岡)
③中尾 誠(佐賀)
④佐々木康幸(静岡)
⑤横澤剛治(静岡)
⑥杉山正樹(愛知)

 競艇はスリットから「実力のレース」と「展開のレース」に分岐する。この優勝戦は文句なしに「展開のレース」になった。
2007_0710__0089  波乱の匂いは、スタート展示からプンプン漂っていた。進入は126/453。よくよく見ればアウェーの2人が入れ替わっただけなのだが、スタンドを驚かせるには十分なインパクトがあった。誰もが想像していなかった進入。誰もが本番でもこのままになるとは信じられない進入。ファンも選手も疑心暗鬼の念に駆られたことだろう。ハナから前付けを決めていた杉山以外は。
 雨がそぼ降る暗い水面に、『ウルトラセブン』のテーマ曲を連想させるGIファンファーレが鳴り響いた。やはり6号艇の杉山が動く。金子の愛弟子・横澤が抵抗する素振りを見せたが、頑なにレバーを握り続ける杉山を見て、呆れたように減速した。これで中尾のピット離れが悪ければ、スタート展示と同じ並び。が、本番の中尾はしっかりと艇を入れて4カドをもぎ取った。126/345。
 12秒針が回り、断然人気の金子は磐石の起こしで発進した。F持ちの追い風で、コンマ09。記念の優勝戦としては、これ以上は望めない鋭発である。他艇にも大きな遅れはなく、スリット直前までは横一線の隊形でもあった。「実力のレース」になるパターンだ。金子が逃げて、坪井が差す。展開とパワーを加味して、ほぼ1-2で決着する王道パターン。
2007_0710__0093  だが、スリットを超えた瞬間に「実力のレース」は揺らいだ。コンマ05まで踏み込んだ中尾が、ダッシュの勢いにモノを言わせて強引に絞りはじめたのだ。真横にいた杉山の艇が浮き上がるほどの強まくり。構わず中尾はインの金子まで呑み込もうとする。しがらみなど微塵もない単騎優出、九州男児の度胸が「実力のレース」を一瞬にして「展開のレース」に変えた。波乱の1マークを演出したのは、地元の4選手ではなく前付けした杉山とカドからまくった中尾、アウェーの2人だったのである。
「展開のレース」に変わった瞬間、主役も金子から別の選手に移り変わった。佐々木康幸だ。5コースの佐々木はコンマ04のトップSで中尾に連動し、後はこの九州の若者に下駄を預けていた。「展開のレース」だけを待っていた。そして、ハマッた。
2007_0710__0107  インから伸び返す金子まで叩ききった中尾には、もうバックで突き抜けるだけの余力はなかった。産卵した雌鮭がそのまま朽ち果てるように、広い浜名湖水面を真横に流れてゆく。中尾が産み出したものは「展開のレース」と勝者。佐々木はただ、他艇に接触しないように旋回すればよかった。それで第54代の浜名湖王者が決まった。
1着 佐々木(静岡)
2着 坪井(静岡)
3着 金子(静岡)
4着 横澤(静岡)
 節間の大本命・服部が去っても、静岡勢はファイナルの上位を独占していた。頂点に立ったのは、服部の愛弟子。静岡勢の師弟愛の強さと層の厚さを見せつける結果だった。
「服部さんのお陰で、ここまで順調に来れた。A1になるのもSGに出るのも早かった。でも、甘えていただけなんです。服部さんに全部教えてもらっていただけ。先日、服部さんが僕の足りないものを指摘してくださって、それで目が覚めました。自立しなきゃって……」
2007_0710__0523  優勝インタビューで佐々木は、師匠への思いを長く熱く語り続けた。この記念Vはまさに自立の優勝といえるだろう。師匠・服部幸男が散り去った水面に、恩返しの花を咲かせたのである。
 もういちど言う。今年の浜名湖賞ファイナルは「展開のレース」だった。が、厳しい減量、5コースでも動じない進入、コンマ04のトップS、冷静的確なハンドル捌き……勝者・佐々木にとっては実力の勝利だった。これを混同してはならない。(Photo/中尾茂幸、Text/畠山)


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浜名湖賞ラストクイズ!

浜名湖賞は佐々木康幸選手の優勝で幕を閉じました! 佐々木選手おめでとう! というところで、ラストクイズです。

Cimg31472 黄枠で隠した場所には、それぞれ漢字2文字が入ります。さて、何と書いてある? 正解者には枠1つにつき20P! これはキッチリ、文字まで正しく書けた方を正解としますぞ。

もう1問!

Cimg31462 左下の黄枠で隠した部分には、漢字3文字が入ります。さて、何と書いてあるでしょう? こちらは、意味がきっちり当たっていると認められる場合は、多少の文字違いはOKとしましょう。こちらも正解者には20P! つまり、今回はすべて正解で80Pです。

締切は明日11日の午後3時でお願いします。

上位3名様に浜名湖みやげですよ~。

では、ここまでのポイント上位者を。第4問は、出題者のH園記者がポイントを明記していなかったのですが、選手名正解=30P、文字正解=40Pとさせていただきました。申し訳ございません。「納得できねぇ!」はH園まで。

1 夜店の金魚 100
2 どれみす 60
  はまくんでーす
  浜野谷憲吾郎
  人間
6 りょうぽん 40
  ささぴー
  やっちゃん
9 サブマリン 30

それでは、ラストクイズ、よろしくです~。


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優出選手インタビュー

 7Rの発売中に優勝戦出場選手インタビューが行われました。主なコメントを抜粋しておきます。

①金子良昭
Cimg3099 「足はいい。ピット離れもよく行き足も来て、力強さを感じる。直線も悪くない。スタートは……(F持ちなので)本当は行きたくないが、来る人がいるとどうしても……あとの5人が来ないように、ここで念を押しておきたい。来るなよ~!!(場内爆笑) 準優とその前の日は滑る感じがあったけど、今のところ大丈夫。デビュー戦も初アタマも初優勝もここ。盆開催も正月開催も狙って(Vを)獲ってる。あとは記念だけ。勝利めざして頑張ります」

②坪井康晴
「昨日の感じがいちばん良かった。ただ、一瞬の掛かりがもっときてくれれば……ほんのちょっとのことなんですけど、まだ調整してみる。2コースから行くつもり。スタートはあのまり行けてないが、全速10を狙っていく。最後まで諦めずに頑張ります」

③中尾誠
「上瀧さんがケガでこれなかったが『頑張ってこい』って言われてきた。モーターは日に日に良くなって、伸び型の足にターンで押してくれる感じも付いた。伸びはそのままで回り足も付いたといういい感じ。コースは遅れない限りは枠を主張。スタートも昨日のスリットを見る限り大丈夫。昨日、いい配当を取った方は、また狙ってみてください」

Cimg3115 ④佐々木康幸
「全体的に高い水準でバランスがとれている。ただ、プロペラが気温や雨などで変わるので、なかなか合わせきれない。4コースぐらいか、すきあらば……(金子が睨んで場内に笑い)とりあえずダッシュもスローも練習している。スタートは全速10が目標、もっと行きたいが今日の風は危険。地元の記念だけに是非とも獲りたい、見ててください!」

⑤横澤剛治
「ずっとずっと納得のゆくレベルに達していなかったが、ギリギリ今日になって上向きちょっと楽しみに足になった。あとは行き足と伸びを落とさずにグリップ感さえくれば、コースに関係なく展開を突く自信はある。コースは動きたいが、ピット離れがあまりよくないので……スタートは10踏み込んで。いつか獲れるいつか獲れる、と思っていても獲れないので、しっかり優勝できるように頑張ります」

⑥杉山正樹
「前半は泣いていたが、最低の水準にはどうにか……さっき足合わせしたたきにはやられる感じはなかった。作戦は、あります……かな? ピット離れとか、これからもいろいろやってみる。スタートは見えてるわけじゃないが、タイミングは全速で決まってる。最後まで諦めずに優勝できるように頑張ります!」

Cimg3138


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本日の水神祭! 宇佐見淳!

最終日、嬉しい嬉しい水神祭がありましたよ~。今節最年少の宇佐見淳! 初のGⅠ出場となったこの浜名湖賞、その最終日最終走で、待望の初1着をあげました! 平田忠則のフライングはあったけれども、1着は1着! 胸を張って浜名湖を後にできますね。

2007_0710__0212 というわけで、1R直後に行なわれた水神祭。愛知勢=杢野誓良、杉山正樹、山崎哲司はもちろんですが(新美恵一は次の2R出場のため欠席)、佐々木康幸、徳増秀樹の静岡勢、同期の吉村正明、さらに香川勢の三嶌誠司、松下知幸らが参加しました。ピット記事でも書きましたが、金子良昭も野次馬となって参加し、角谷健吾、橋本久和も金子とともに宇佐見を見守ります。それではいきましょう、水神祭!2007_0710__0225  先輩たちが、「空中で一回転しろ」とか「こう投げるから、ここで一回転」とか、優しいアドバイス(?)を送りながら、宇佐見をワッショイスタイルで持ち上げた! ここで「もっと高く上げろ」と金子がヤジを飛ばしたのは、ピット記事に書いた通りです。高々と抱え上げられた宇佐見、せーの、でドッボーーーーーーーン! 見事に一回転して、激しく水面に叩きつけられました。おめでとう!

2007_0710__0231 宇佐見にとって、なんでも今日はもうひとつおめでたい日でありまして、それは一周年の結婚記念日! こんな日に水神祭を飾れるとは、なんたる神様のお恵み。これを機に、バリバリの記念レーサーになってくださいね。本日はおめでとうございます!(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)


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6戦士の肖像――6日目、前半のピット

2007_0710__0169 「もっと高く上げろぉ~!」
 1RでGⅠ初勝利をあげた宇佐見淳の水神祭。宇佐見を水面に投げ込む輪の外で、野次馬となって強権発動(?)の声をあげている男がいた。金子良昭だ。地元の重鎮の命令とあらば、無視するわけにもいくまいと、宇佐見の体が高々と掲げられる。それを眺めながらニタニタと微笑む金子。朝からゴキゲンの様子の大本命は、水面に吸い込まれていった宇佐見に拍手を送って、控室へと戻っていった。
 優勝戦はまだ数時間先、こんな早くにピリピリなどしているはずがない……という言い方が無難なのかもしれないが、しかし優出メンバーのなかでもっとも気合が入っているのは金子だ。朝一で挨拶を交わした際の金子は、強烈な圧力をたたえた目つき、鋭く引き締まった頬で、「ウィッス」と小さくうなずいたのみ。普段の金子は、わりと朗らかに言葉を返してくるから、明らかに異変が起きているのだ。おそらく圧倒的なオッズを背負って本番に臨む金子は、その責任感に震えるのではなく、むしろ燃えている。

 優勝戦に駒を進めた6名の戦士について、頭に浮かんだ言葉。
①金子良昭……気合
②坪井康晴……平常心
③中尾誠……淡々
④佐々木康幸……透明
⑤横澤剛治……緊張
⑥杉山正樹……余裕
2007_0710__0152   金子に「気合」の二文字を捧げたが、もちろん他の5名だって気合が入っていないわけがない。金子に特別それを感じたというだけであって、それぞれの胸の内ではマグマが爆発を待っている。それでも、坪井のまったく普段と変わらぬたたずまいには唸らされたし、杉山がまるで一般戦を戦う選手のように見えるほどリラックスしているのにはたまげた。
 坪井は、まさしくブレイブ・ハートの持ち主。昨年の浜名湖グラチャン優勝戦を1号艇で迎えた日にも、それほど震えを感じさせなかったのだから、記念の2号艇で平常心を欠くようなことがあるはずもない。エンジン吊りの時に装着場に出てくる以外は、ほぼ整備室奥のペラ室にこもっている坪井は、粛々と優勝に向けて準備を進める。ペラ→試運転→ペラ→試運転……こんなループが、この後の時間も繰り返されるはずだ。
2007_0710__0131  杉山については、6号艇だから、と言ってしまえばそれまでだろう。予選18位で準優に滑り込んだ男が、6連勝中の服部幸男の挫折に乗じて優出。いつ終戦を迎えてもおかしくなかったのだから、ある意味、もっとも優勝のプレッシャーが軽いのは、杉山に決まっている。もちろん、黙って6コースからグルッと回ってくるだけの男ではない。それだけに、この余裕が怖いのである。
2007_0710__0245  その杉山以上に驚かされるのは、中尾の淡々とした様子だ。GⅠ初優出、服部を破っての内枠3号艇、少しは蒼ざめていてもおかしくないようにも思うのだが、中尾はただただ淡々。平田忠則に何か声をかけられて、「ははは、大丈夫っす~」なんて応えていたが、僕の耳にまでは届かなかった平田の問いが、もし「緊張してないか?」だったりしたら、そのあまりにも軽々しい応答は大物の証である。これまで、決して派手な実績を残してきたわけではない中尾だが、もしかしたら一発大仕事を成し遂げて、周囲の目を丸くさせるようなタイプなのかもしれない。
2007_0710__0256  このなかで、もっとも表情が硬く見えたのは、横澤だった。82期静岡三羽烏と呼ばれる菊地孝平、坪井、そして横澤。しかし、いまだGⅠ以上の勲章がないのは、横澤だけ。横澤自身、二人に劣っているなどとは思っていないだろう。だが、実績では遅れを取ってしまっていることを、どんな種類の事実として捉えているのだろうか。もしかしたら、もっとも浜名湖賞のタイトルを欲しているのは、横澤ではないのか。他の5名が陸での作業に勤しんでいる中、早々と水面に向かっていった横澤の背中には、狂おしいほどの欲望が貼り付いているような気がした。
2007_0710__0195  佐々木については、気分の良さばかりが伝わってくる。宇佐見の水神祭では、愛知勢に混じって輪の中心におり、もっともにこやかな笑顔を見せていた一人であった。装着場を移動する足取りは軽く、まるで遠足にでも来たみたいに、優勝戦に臨む一日を楽しんでいるようにも思える。もちろん、ペラ調整に試運転に、仕事はきっちり行なっている。緊張と弛緩が、最高のバランスで同居しているのだ。こうした透明感こそ、闘志のスイッチを鮮やかに押したりするもの。優勝戦直前の佐々木の表情が、実に楽しみになった。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田守)


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クイズ第4問の答え!

Dscf0422 ♪マニュアルどおりに生きたって~ 何も始まらない~
これはB-DASHの名曲「平和島」ですが、競艇界でB-DASHといえば上島久男選手が率いる愛知のペラグループ。残念ながら背中の文字はこれではありません。

正解は(正面の写真が手元にありませんが)、杉山正樹選手で、背中に背負った文字は「TOTTI」。夜店の金魚さん、パーフェクト正解です。すごいっ! 

 予想の筋道が正解だったのは、浜名湖ファンさん。杉山選手をググると「小学校から高校までサッカーをやっていた」というプロフィールが発見できるんですよ。で、赤いユニフォームを着た10番のサッカー選手といえば、「TOTTI」……とまではならないですね。ちょっと難しかったかもしれません。

 ポイント等は、現在ピットで取材をしている黒須田より発表いたしますので、しばしお待ちください。


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本日のイベント

♪あ~し~たぁぁぁは~ま~~べぇぇぇぇを~♪……などと口ずさみつつ浜名湖場内を歩いていましたら、聞こえてくるは麗しき笛の音。Oh! wonderful! と、その音に誘われてアトリウム特設ステージにふらふらとまいりましたら、Oh! Kimono Girl! 和服姿の麗しき女性がフルートを演奏しているのでありました。そして、曲はまさしく「浜辺の歌」!

Cimg3090 はい、本日のイベントは、「ジャパニーズ“キモノ”フルーティスト」松下奈緒子さんのコンサートであります。松下さんは、現在オーストラリアのパースに在住し、現地や日本でフルートの演奏活動、作曲などをされているとか。オーストラリアでは現在、着物が流行っているそうで、「和服」と「フルート」という一見ミスマッチなコンビネーションをオーストラリアで見事に表現している方なのであります。演奏する曲目は、日本の童謡や昭和の名曲、さらにはご自身で作曲された曲など(「桜小町」という曲は、しっとりと和を感じさせる名曲でありました)。上品で、優しくて、艶やかなフルートの音色は、いやはや~、癒されますなあ……。聴いていたら、なんだか舟券が当たるような気もしてまいりましたぞ。

本日は、3R発売中、6R発売中にもコンサートがございます。7R発売中にはサンホールで優勝戦出場者インタビューもありますし、この時間帯は楽しみなイベント満載であります。浜名湖にお越しの方は、ぜひ~。


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6日目! さあいこう、優勝戦!

おはようございます。浜名湖54周年記念 GⅠ浜名湖賞も、いよいよ最終日を迎えました! 浜名湖の天候は、なんだか微妙な感じ。薄日が射してもいるんですが、さっきはぽつぽつと雨滴が落ちたり……。しかも、あら、今朝はホーム追い風ですよ。ころころと変わる天候、選手も我々も大変であります。

さて、本日一発目はちょっとしたこぼれ話から。

2007_0709__0057 昨日の準優前にピットに行くと、野中文恵さんに「どこ行ってたのよぉ!」と叱られました。「面白い事件があったのにぃ!」とのこと、したがいまして、これは野中レポーター談、であります。浜名湖の水面を見ていると、ときどき魚が跳ねます。これ、ボラなんだそうですが、昨日、今坂勝広選手が試運転をしていると、跳ねたボラが今坂選手の身体に激突! ま、マジかいな!? そんなことってあるんですねえ。そのボラがどうなったかは不明ですが、今坂選手のカポックやカッパが一気に魚臭くなったそうであります。で、ピットに戻ってきた今坂選手に、ペラ室にいた服部幸男選手が「お前、臭い」と言って、開いていたペラ室のドアを閉めたとか。ダハハハハハ! 今坂選手はすぐに着替えたそうですが、今坂選手もボラも、運がいいのか悪いのか……。野中レポーター、ありがとうございました。

2007_0709__0303 もうひとつ。いつも声をかけてくれる三嶌誠司と、昨日の午後のピットでようやく今節初対面。三嶌選手の開口一番が「クロちゃん、やっと来たな!」でありました。連日撮影を続けている中尾カメラマンが我々のチームであることを三嶌選手は気付いているらしく、あのカメラマンが来ているということはクロちゃんも……と思ってくれていたらしいのです。実は前検の日にも来てはいたのですが、いったん帰郷して昨日からの再参戦。というわけで、「やっと来たな!」になったわけなのですが……まあ、そんなことはともかく、注目はここから。当然、今節は残念でしたね、なんていう会話になったのですが、三嶌選手は言いましたね。「まだギブアップはせえへんからな!」。おぉっ! 実際、昨日は最後の最後まで仕事をしていた三嶌選手、これはラストバトルの今日、狙うしかありません!  ネバーギブアップ・スピリッツで戦う今日の2走、見逃せませんよ!

というわけで、本日の優勝戦、いやそれ以外のレースも、張り切っていきましょうねー!(PHOTO/中尾茂幸)


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勝負師の肖像――5日目、後半のピット

<勝利への渇望>
2007_0709__0093  渡邉英児が整備していたギアケースを装着したのは、時計が3時15分を指す頃だった。すでに10Rの展示は終わっていて、11R出走組の何艇かは展示ピットにボートを移動させている。もちろんいくらでも例外はあるけれども、大方これくらいの時間には、展示ピットはすでに6艇が揃っているもの。しかし、渡邉は許される限りギリギリまで整備を続けて、5号艇の係留所を空艇常態にしていた。絶好調静岡勢にあって、準優メンバーの中ではかなり苦しんでベスト18に潜り込んだ渡邉だけに、むしろ優出への思いは誰よりも強かったのかもしれない。着水してもすぐには係留せず、目の前の水面で何度も何度も握り込みを確認する。その執念は、準優勝戦に登場した選手の中では、明らかに随一だったと言える。
2007_0709__0140_1  その渡邉よりも遅い時間帯の着水となったのは、今坂勝広だった。どうやら彼は、整備室奥にあるペラ室にこもっていたらしい。渡邉が展示ピットに艇を係留し、回転数を確かめている頃、今坂は小走りで自艇に駆け寄り、ペラを装着する。それから大急ぎで着水すると、11Rの展示ピットはようやくすべての係留所が埋められることとなった。
 地元旋風と、我々は簡単に口にする。静岡支部以外の選手を応援している方ならば、あまりの強さに反抗しているかもしれない。しかし、彼らは決して地の利だけで勝ち進んできたわけではあるまい。準優メンバーのなかで、誰よりも勝利への情動をピットで見せていたのは、他ならぬ静岡の選手だったことは、記憶に留めておきたい事実である。

<勝者の肖像>
2007_0709__0125 「(スタートタイミングは)わからないけど、遅くはないと思います。10ちょっと入ったくらいかなあ……」
 お見事。コンマ08。ドンピシャで、“10ちょっと入ったくらい”であった。10Rの佐々木康幸である。2着に敗れはしたが、優出を決めた佐々木は、まさに「見えている」のだ。優勝戦の魔に震えなければ、明日も怖い存在になる。
2007_0709__0119  その佐々木を破った坪井康晴は、「ひどい状態から抜け出している」とハッキリ言った。ひどい状態とは、特に前半の浜名湖での信じがたい蹉跌の連続。インで飛ぶわ、転覆するわ、Fを切るわ……。2月の2つのGⅠで、坪井はいっぺんに不幸の火の粉をかぶるハメになったのだった。それ以来、悪いリズムで記念戦線を戦ってきたが、坪井曰く「前々節からペラの方向性は掴んだ」のだという。坪井の前節はSGグラチャン。そんな特別な舞台を挟んで、早くも結果を出してきたのはさすがとしか言いようがない。共同会見での、まるで憑き物が落ちたかのようなスッキリした表情は、ちょうど1年前の浜名湖グラチャンを思い出させた。
2007_0709__0170  横澤剛治は、11R2着で優出を決めたが、レース後の表情はそれほどほころんだものではなかった。金子良昭が握手を求めて手を出しても、一瞬戸惑うかのように、返しが遅れる。渡邉英児との接戦を制しての勝利だというのに、安堵の色も弾ける歓喜も、格別にあらわにするわけではなかったのだ。共同会見で、彼は自分の課題として、あるいは向上させてきたこととして「メンタルとターン」という言葉を口にした。もしかしたら、横澤はすでに、優勝戦へ向けてのメンタルを作り始めているのかもしれなかった。
2007_0709__0104_1  そのメンタル面がおおいに気になるのは、大金星でGⅠ初優出を決めた中尾誠である。12Rの、というより、今節の大本命を仕留めての勝利に、ピットに帰還した中尾を出迎えた九州勢が大拍手で賞賛を送る。中尾は照れ笑いにも見える笑みを浮かべ、勝利選手インタビューへと向かう足取りは、なんだか心細い。共同会見でも、中尾はどこか所在なさげに見えて、正直、なんだか頼りなくも思えてくる。明日はプレッシャーに押しつぶされるのではないか……そんな心配もしてしまいそうになる。
 だが、彼には心強い味方がたくさんついている。「冷静にターンしたらいい、と笠原に言われた(笠原亮は同期)」「今日は鳥飼さんと一宮さんにペラを教えてもらって、いい感じになった(鳥飼は九州の先輩。一宮は?)」「松江が江戸川で記念の優勝戦に乗ったんで、僕もやればできるかな、と思った(松江秀徳は同県の後輩)」「明日、ピット離れで遅れたら、上瀧さんに怒られるので……(上瀧和則は大師匠!)」
 共同会見で、ここまで他選手の名前を出した選手は見たことがない。それはとりもなおさず、彼を支える多くの仲間がいること、そして中尾誠が何者であるかということを、物語っている。
2007_0709__0202  杉山正樹は、多くを語らなかった。「気持ちは、ピット離れを良くして動きたい」と、優勝戦でのコース取りについての意志表示が目立ったくらいだ。これを不気味さと取るか、それとも……。ただし、「今節はツイてる」とは言いながら、自身の優出をまったく意外と感じていないようであるのは、この若さにして腹が据わっているというしかない。
2007_0709__0162  杉山とは反対に、金子良昭は実に雄弁であった。先述したように、レース後は横澤に握手を求めていて、これは明らかに気分の良さの現われ。そして、その握手は「静岡6人でSGや記念の優勝戦を戦うのが、僕の夢」という、その夢にかなり近づく現実が見えていたからこその握手であった。11Rでは、かかりがもうひとつだったということだが、そのあたりについても懇切丁寧な説明を、会見でしている。これもまた、気分が高揚している証のように思えたりもした。
 そんな金子は、12R1号艇で出走した服部幸男の勝利を、疑いもしていないようだった。「足合わせで服部くんの足を見せ付けられましたね。きっちり差せば五分ですけど……スリットは僕が“谷”になれば面白いかな(笑)。1と3がケンカしてくれれば、ね……そんなこと言ったらダメですかね(笑)」
 このコメントは、明らかに服部が優勝戦のポールポジションを得ることを想定したものである。
2007_0709__0222  中尾カメラマンによれば、12R終了後に金子は「作戦変更」と口にしていたそうである。まさかの服部敗退……。金子は今、アンビバレンツな心境にあるかもしれない。転がり込んできた1号艇、優勝のチャンスはぐっと金子に引き寄せられた。しかし、服部の思いもしなかった敗退と、自身の“夢”が一歩も二歩も後退してしまったこと(12Rは静岡1人だったので、そもそも夢はかなわなかった。しかし、服部が勝てば静岡5人の優勝戦という、夢に限りなく近い状況にはなった)は、王国の重鎮としては痛恨だろう。こうなった以上……さらに闘志を燃やすのが、金子良昭という男である。

<敗者の肖像>
2007_0709__0194   服部幸男は、嫣然と微笑んでいた。誰にとっても、もちろん服部自身にとっても、4着という結果は想定外のはずだった。完全優勝まで見えていた服部が、敗れた……。服部を出迎えようとボートリフトに集結した静岡勢が顔色を失くすのは当然のことと言えた。
 だというのに、服部は笑っていたのだ。苦笑いというより、ハッキリとした笑顔で。敗戦への悔恨をこうした形で表現する選手は、たしかにいる。勝負師だからこそ複雑に絡み合う思いは、時に敗戦と笑顔を結びつけるのだ。しかし、12Rの服部の敗退は、そんな状況が当てはまるものだとはとても思えなかった。嵐を巻き起こしていた静岡勢にあって、もっとも磐石であったはずの男が、もう15年近くも絶対的な浜名湖のエースとして君臨してきた男が、ありえない敗戦を受け入れなければならなかったのだ。憮然、それがレース後の服部にもっとも似合う姿のように思えて当然ではないか。
2007_0709__0192  ボート洗浄に立ち会いながら、今坂勝広や笠原亮に、笑顔で語りかける服部。次第に、今坂や笠原の表情がほぐれていく。沈痛な表情で服部のそばに立ち尽くしていた野長瀬正孝も、だんだんと笑顔を取り戻していく。「やっちゃったよ~」「やっちゃいましたね~」、そんな吹き出しが自然と浮かんでくるような光景が、そこに姿を表わし始めた。
 服部は、沈鬱になっていった仲間を、こうして気遣ったのだろうか。あるいは、悔しさをこうして紛らわしたのだろうか。「どうした?」、金子良昭が服部の顔を心配そうに覗き込んで問いかける。服部が二言三言返すと、金子は唇をとがらせ、溜め息をつくようにうなずいた。地元両巨頭の会話は、それだけで充分だったのだろう。服部はようやく、控室へと向かって歩き始めた。
 カポック脱ぎ場で装備をほどいていく服部は、憮然としていたように見えた。他の選手に一瞥すら送ることなく、黙々と戦いの後片付けをしていた。実際、服部は報道陣に「情けねえ!」とだけ言って、あとは口を閉ざしたそうである。笑顔、のち憮然。勝負師の心は、やはり複雑に絡み合う……。
2007_0709__0209  濱野谷憲吾の12Rは、誰にもわかる、苦笑いだった。3連単1-2-流がすべて3ケタ配当だったのだから、服部にはかなわなくとも、2着確保は堅いと誰もが思っていたのだ。つまり、濱野谷の敗戦も「まさか」だった。あの展開できっちり3着をもぎ取るのだから、それはまさしく実力の証。しかし、準優勝戦の3着ほど、意味のない実力の証明はほかにはない。そんなとき、素直に苦笑いできることは彼の強さのようにも思えるが……そんなことは、何の慰めにもならない準優勝戦。濱野谷の苦笑いは、ちょっとせつなかった。
2007_0709__0199  レースが終わって10数分後、なんだかすっかり吹っ切れていた男もいた。
「♪えいやーぁぁぁっとっ」
 そんな歌なのか掛け声なのか、ゴキゲンな調子が聞こえた中尾誠の共同会見の最中。ドアの外を見ると、鈴木賢一がにこにこと笑っていた。目が合った瞬間、ほんの少しだけ「あ、いけね」という顔になった鈴木は、そーっと会見場の中を覗き込んで、中尾の様子を数秒ほど眺めた。そして、僕に悪戯が見つかった大人のような(子供のような、ではない。というか、鈴木は大人だから“のような”はおかしいけど)笑顔をニッカァと見せて、どもどもっと会釈をして去っていった。10数分前の敗戦を心から納得しているはずなどない。しかし、こうしてすぐに陽気になれるスズケンが大好きだ! それにしても、畠山が「鈴木賢一には軍歌が似合う」と書いていたが、僕には演歌、それも任侠系の演歌(サブちゃんとかね)が似合うように見えるなあ。いずれにしても、カタカナではなく漢字が似合う男なのは間違いない。

2007_0709__0168  最後に。12R発走直前までペラ室にこもっていた中村有裕。吉村正明。黒崎竜也。ペラ加工室には三嶌誠司。僕はやはり、こうした男たちの姿に打たれる。そこにレースがある限り、勝利を渇望せずにはいられない男たち。己の心と身体に染み込んだ快感を、他の何物にも目をくれず追求し続ける男たち。我々にはなかなか真似のできない振る舞いだからこそ、彼らの姿には鳥肌が立つ。優勝戦、準優勝戦。目玉はもちろんそれらのレースだが、しかし半ば消化試合のように思えるレースにも、リスペクトするべき勝負師がゴロゴロいるのが、競艇なのである。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田守)


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速報 優勝戦メンバー決定!

 GI浜名湖賞の優出メンバーが確定しました! 不動の1号艇と目されていた服部幸男はまさかまさかの準優敗退。しかし、金子、坪井、佐々木、横澤の地元4選手がしっかりと残って、層の厚さを見せつけました。アウェーの中尾と杉山は4000番台の若さを武器に、この分厚い静岡山脈に猛アタックを仕掛けることでしょう。

優勝戦

①金子良昭(静岡)
②坪井康晴(静岡)
③中尾 誠(佐賀)
④佐々木康幸(静岡)
⑤横澤剛治(静岡)
⑥杉山正樹(愛知)


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“特別な”何か――5日目、前半のピット

 2Rが終わって、ボートリフトに選手が集まる。エンジン吊り。見慣れた光景だ。
 装着場から見ていちばん右端、その周辺にちょっとした異変を感じる。
 わっ、全員、準優進出選手だ!
 賞典レースに出ようが出まいが、エンジン吊りは控え選手の務め。そこに準優メンバーがいるのは不思議でもなんでもないけれども、そこにいる全員が準優メンバー、なんてシーンはそうそうお目にかかれない。
2007_0709__0251  すでにおわかりかと思うが、そこにいたのは参加10名中8名が準優に駒を進めた静岡勢。2Rを勝った野長瀬正孝を出迎えに、ズラリと準優組が顔を揃えたのだ(静岡勢もう一人の予選敗退者・徳増秀樹は3R出走で、その頃展示中)。
 梅雨の浜名湖に吹き荒れる駿府旋風。前検のみの取材でいったん帰郷した僕にとっては、ブラウン管の中での出来事でしかなかったが、こんな形でその威力を実感させられようとは。浜名湖水面に巻き起こった渦の中心が、確かにそこに出現し、この“特別な”GⅠレースのありようを雄弁に伝えている。すべての顔が凛々しく見えて、淡々とこなしている作業もつい“特別な”ものと捉えそうになってしまった。
2007_0706__0040  その輪の中で、野長瀬は何度も首をクイックイッと傾げてみせる。勝ったというのに、まだ納得のいく足色ではなさそうだ。それを、浜名湖キングの服部幸男が目を細めて見つめている。服部に話しかけられて、野長瀬はさらに首をクイッ。服部は、そんな野長瀬を見つめて、さらに目を細めるのだった。きっと、勝ってもなお満足しない野長瀬を、服部は頼もしく思ったのだと思う。

2007_0709__0357  そんな服部だが、実はその姿がなかなか見えない一人だった。朝特訓が終わり、1Rの展示が始まる頃には、すでにプッツリと姿を消していたのだ。ペラ小屋のマイポジションにもいない。モーターからペラが外れているから、何もしないわけがないのだが……。2R直前に、まるで忍法でも使ったかのようにマイポジションに陣取っているのに気づいて驚いたものだが、何にせよ、余裕がうかがえる服部なのである。
2007_0709__0163  同じ空気を、重鎮・金子良昭にも感じた。金子は、1Rでは山崎哲司のエンジン吊りを手伝っていて、2Rでは大量の静岡勢からは離れて小川晃司のエンジン吊りに加わっていたが、そのたたずまいは落ち着き払っていて、「ヒマだから、ちょいと福岡勢でも手伝うましょうかねえ」といった雰囲気なのだ。そんな様子をメモしていたら、すぐそばをゆったりゆったりと控室に向かう影が。金子だった。その余裕がすでに、仕上がっている証拠ではないか。
2007_0709__0220  静岡勢でもっとも忙しそうにしていたのは、渡邉英児である。整備室にこもるのは、いわば“英児スタイル”なのだが、準優メンバーでこの“手術室”にいたのは、渡邉と杉山正樹だけだった。整備士さんと頬を緩めて話し込んでいる姿は、深刻そうに見えるものではなかったが、この期に及んでの本体整備は、現状に不満を抱いていることにほかならない。何より、ピットでの彼は基本的ににこやかである。2R終了後、中尾誠が小川晃司のモーターを運んできて、水抜きをしようとした。すると、渡邉は「いいよ、俺がやるから」と中尾からモーターを引き継いだ。すると、中尾は「すいません」と頭を下げて、今度は大庭元明のもとへと走っていった。九州勢ではもっとも登番の若い中尾は、2Rに出走していた福岡勢2人のヘルプをしなければならなかった。それを渡邉が気遣った、というわけだ。心優しき整備の鬼。きっと、整備はまだまだ続く。微笑を浮かべながら。

 穏やかに過ごす静岡勢が準優ピットの約半分を独占しているせいか、前半のピットはただただ緩やかに時が流れていた。準優日特有のピリピリした空気も感じられず、昨日よりはサラッとしているという南風が心地よく吹いているだけだ。
 こんな準優のピットって、これまでにあったっけ……そう記憶をさかのぼってみて、はたと気づく。取材班のなかではもっともピットに入っている僕も、記念の準優ピットはこれが初めてなのだった。選手たちのモチベーションがSGに比べて低いとは決して思わないが、しかしSGほどのプレッシャーが選手たちにかかろうはずがない。ましてや、準優進出の大半が我が庭で戦う地元勢、空気を攪拌する最大の要因となる「“特別な”緊張感」は薄いということなのだろう。これはこれで、実に心地よい。SGに慣れた身にとっては、これもまた“特別な”空気だ。
2007_0709__0114  だからこそ、やや表情を堅くしている選手はかえって目立つことになる。地区選以外の記念は初出場の松下知幸などは、やはり緊張感を隠せないように見える。普段はひょうきんな振る舞いで僕らを笑わせてくれる角谷健吾も、眉間にシワを寄せながらピットを移動している。分厚い静岡勢の壁に立ち向かうには、“特別な”気合が必要なのか。
2007_0709__0074  そんななか、中尾誠の肩に左ヒジをかけて、笑顔で話しかけている男がいた。鳥飼眞だ。上瀧和則門下の中尾は、上瀧を強く慕う鳥飼にとっては“特別な”後輩。自身は賞典除外の憂き目にあってしまったが、ならば後輩のサポートに回ろう、ということだろう。中尾の頬はそれほど緩んではおらず、目だけで笑っている感じだったが、しかしこの激励は若者にとっては心強い。ひそやかに、かもしれないが、中尾の胸に芽生えたものは間違いなくあるはずだ。

 さあ、“特別な”戦いは間もなくゴング!(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田守)


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本日のイベント

「かおぉぉっりちゃぁぁぁん!」

浜名湖競艇場サンホールに響き渡るコール。むむむむむ、今日はアイドルでもやって来てるのですかいな。小走りにホールに駆け込んでいくおじさんの後をついていくと……、おぉ、あなたはイナバウアーで有名なあの方では? でも、なんで和服を着てるの? しかも、なぜに「かおりちゃん?」

Cimg3085 ベタでしたか、そうですか。本日のイベントは、「上杉香緒里 歌謡ショー」。上杉香緒里ちゃんは、昨年はかの荒川静香に似ているということで、ワイドショーを賑わせたりもした歌手であります。なんて言うと、単なる色物かと誤解されそうですが、NHK新人歌謡コンテストの新人賞や、日本有線大賞の有線音楽賞なども受賞している本格派。現在は「波止場うた」が絶賛ヒット中でございます。そんな彼女にはファンも多く、朝早くからサンホールが満員御礼、「かおぉぉっりちゃぁぁぁん!」の声援も飛ぶのであります。私も尻馬に乗って、叫ばせてもらいましたよ。ファンを大事にする香緒里ちゃんは、途中ステージから降りて、お客さんと握手をしながら熱唱したりもしていました。そう、まさに演歌界のアイドルなのです、香緒里ちゃんは!

というわけで、本日は第9レース発売中にも上杉香緒里 歌謡ショーは開催されます。彼女に会いたい方は、ぜひ浜名湖競艇場へ!

<本日その他のイベント=「佐藤正子レースセミナー(第10、11、12R発売中)」&「準優勝戦[公開勝利者]インタビュー」>

<明日のイベント=「ジャパニーズ“キモノ”フルーティスト 松下奈緒子コンサート」&「優勝戦出場選手インタビュー」&「佐藤正子レースセミナー」>


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5日目!

おはようございます。浜名湖54周年記念 GⅠ浜名湖賞、準優勝戦の日を迎えました。現在、曇り空の隙間を縫って、太陽が顔を出しました。水面にはさっそく野澤大二が飛び出してますよ~。

2007_0704__0358 今節は、地元静岡勢が圧倒的な強さ。準優も10Rは1~3号艇を、11Rは1~3号艇+5号艇を占めるという、稀に見る地元優勢のなか進んでいますね。予選1位は6連勝の服部幸男! こりゃあ、優勝戦も静岡勢がピットを埋め尽くす、なんてことが現実になるかもしれませんねえ。

さて、本日から場外発売を開始する競艇場、ボートピアがありますよ~。

●戸田競艇場/丸亀競艇場/BPまるがめ/BP朝倉/BP金峰

静岡勢に押されているご当地選手を応援するためにも、ぜひぜひお近くの場外に足を運んでくださいね~。

それでは、本日も準優勝戦でおおいに盛り上がってまいりましょう! 


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張り詰めてゆく糸――4日目後半のピット

2007_0707__0333 「ダメッ、駄目だ!」
 10Rで5着に沈んだ平石和男が、ヘルメットを脱ぐなり叫んだ。
「4等(条件)だったのに……」
 確かに、勝率5・50では絶望的。平石はこれだけ言って絶句した。
 3着の杉山正樹も5・50。2着だったら……汗まみれの顔に、悔しさが滲む。
 着順ひとつ、1、2点の違いで天国と地獄に選手を分かつのが4日目だ。平石はよほど残念だったのだろう、スタート写真の前に立ち止まって10Rのスリットを10秒ほども睨み続けている。そして、右手の親指をぎゅうっと自分の艇に押し付けた。コンマ13。悪いスタートではない。内2艇にコンマゼロ台まで踏み込まれたのは運がなかった。
「ダメだ……」
 それでも平石は親指を押し付けたまま、また呟いた。己を罵倒するように。結局、最終ボーダーは5・50まで下がり、平石と同様にうなだれていた杉山が18位で望外の幸運を得た。平石は19位……。最終レースが終わって、満面の笑みを讃える杉山とまたまた悔しそうにスリット写真を睨む平石、明暗が浮き彫りになった。毎度のこととはいえ、勝負駆けボーダーラインの残酷さよ。平石は、ひとつの着順の怖さ痛さ重要さを全身の毛穴で吸収したことだろう。
2007_0705__0040  11Rは松下知幸が地元の坪井康晴、笠原亮を引き連れて、準優街道を突き抜けた。ピットに立った33歳の顔は、崩れっぱなしだ。
「チャレンジャーっす、チャレンジャー!」
 すれ違う記者たちから祝福されるたびに、チャレンジャーという言葉を口にする。もう心は明日へとタイムスリップしているのだ。
「4号艇くらいっすか……う~ん、別にカドにはこだわりません。ここはカドに引いても伸びませんからね。スローでいいっす、チャレンジャーっすから!」
 スローとチャレンジャーに関連性はないと思うのだが、とにかくそれくらい声が弾んでいるのである。
 もちろん、同じ香川支部の三嶌誠司もニッコニコの笑顔で後輩のモーターを運んでいた。三嶌自身は絶望的な勝率(これまた5・50で最終的には20位だった)だったが、本当に「我が事のように嬉しい」という表情だった。香川からの参戦はふたりだけ。記念では常に少数派の香川支部だけに、結束力は半端じゃない。明日も三嶌はセコンドトレーナーとして影に日向に松下の「チャレンジ」をサポートすることだろう。
 そして最終12R。服部幸男、濱野谷憲吾以外の4選手による凄絶な勝負駆けになるはずだったこのレースは、5人が準優のキップを手にした。ただ、すぐにこの結果が判明したわけではない。5・67の北川敏弘と5・50の一宮稔弘は、むしろ諦め顔でピットに帰還した。
「ウワオゥ!」
 北川の口からこんな奇声が漏れたのは、5分ほどがたってからだった。表情が一変した北川は、記者の質問より先に話しはじめた。
「もう、贅沢は言いません。外からダッシュっす、ダッシュ!!」
 逆に、ただひとり落選したのは宮地秀祈。絶好のイン戦、結果的に3着条件というチャンスを4着で取りこぼしただけに、宮地の顔にはくっきりと失意の色が滲み出ていた。5対1の明暗。勝負駆けの中でも、もっとも残酷な結果だったといえるだろう。
2007_0708__0572  ボーダーから視線を上げてみよう。やはり気になるのは、服部、濱野谷、金子良昭の3人だ。8Rで超抜のピット離れから圧勝した金子は、もはや完全に仕上げきったのだろう。レース後もプラプラと整備室を覗くくらいで、何をするでもなし。表情も余裕たっぷりだ。
 服部VS憲吾の直接対決となった12Rも、のんびりとあくびしながら整備室にやってきて笠原亮と談笑している。が、いざレースがはじまると、モニターに向かう目がキリリと引き締まった。自身の準優1号艇はとっくに決まっているのだが、金子が見据えるのはその先。僚友であり宿敵でもある服部、関東のエース濱野谷と優勝戦でどう戦うか、もうそんなレベルの境地なのだろう。とにかく、5分前とは同じ人物とは思えないほど真剣な眼差しで、金子はモニターを凝視した。
 その12Rを圧勝したのは服部だった。無傷の6連勝。服部がピットに戻ると、金子はボソリと服部の耳元で何事かを囁いてから、服部のペラバッグを手渡した。
「あ~りがとうございましたっ!!」
 元気に叫ぶ服部。これは手伝ってくれた静岡支部の選手全員に向けられたものだが、タイミングとしてはなかなかに劇的だった。連勝街道を突っ走る服部と金子。地元の両雄は予選で一度も戦うことなく、ファイナルの舞台で火花を散らすことになるのだろう。
2007_0708__0656  そして、分厚い静岡勢に牙を向ける濱野谷は、よもやの6着に敗れ去っていた。整備室で服部と顔を合わせた憲吾は、ナハハ~という感じで苦笑いを浮かべた。この大敗で準優のポールポジションを失った憲吾だが、もちろんこれで雌雄を決したわけではない。
 今日は負けたけど、次はわかりませんよ。
 そんな苦笑いにも見えた。明日の準優でもふたりは激突する。ファイナルも含めて、3日連続の12Rガチンコ決戦となるのか。「3強」を繋ぐ目に見えぬ糸が、キリキリと日を追うごとに張り詰めてゆく。(Photo/中尾茂幸、Text/畠山)


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静岡の二枚看板と(私的レース回顧)

 強い。あの二人は強すぎる。もしレースを見ていたのなら、わざわざ誰と誰のことか書かなくても「あの二人」でわかるだろう。それくらい強い。
 浜名湖54周年記念。静岡支部の両巨頭が、強烈なインパクトを、くりかえし、くりかえし、我々ファンに見せつけてくる。今日もすっかり中てられてしまった。

 7レース。すでに4連勝で当確ランプが点灯している〝静岡の大横綱〟服部幸男が、満を持して日曜日の浜名湖水面に登場する
2007_0708__0632  服部は黄色いカポック(左の写真は12レースのもの)。でも、そんなの関係ねぇ。連日の鋭発ピット離れを決めると、内寄りの艇をすぐに飲み込んで2コースにドカッと居座る。

 服部のピット離れに屈せずインを死守したのは三嶌誠司。ボーダーラインが下がったので、もし1着を取れば準優出の目が復活する可能性があった。

 三嶌は行った。コンマ08のスタートでスリットを駆け抜けて、ターンマークを先に回った。よほどの差がないかぎりは、三嶌が逃げ切れる体勢であった。
 ところが、三嶌と服部の足には〝よほどの差〟があった。服部は、1マークで三嶌の内懐に艇を入れると、そこから一気に差し抜けた。

 勝負に勝ったかにみえた三嶌。結局は服部の手のひらの上で踊っていたにすぎなかった。
 大横綱は相手の技を受け止めて勝つというが、服部のレースはまさにそれ。自分から投げを打って仕掛けなくても、勝負になる。服部は、これで無キズの5連勝を達成。

 

 

 つづいて8レース。今度は〝ピット離れの千両役者〟金子良昭がスタンドの耳目を一手に集めてあらわれる。
2007_0708__0574  金子は赤いカポック。でもそんなの関係ねぇ。4日間ずっと見続けているので、もはや当たり前になってしまったが、今日もまた内の艇を〝瞬殺〟である。
 金子は、瞬く間にインコースにいるのだ。これは大袈裟な表現ではない。8レースを発走ピットの真裏で見ていた中尾カメラマンは、記者席に戻ってきてこう言った。

「他の艇が2m進んだときに、金子の艇は3mの場所にいた」

 あのピット離れだけで飯が3杯食える。金子のピット離れは、金が取れるピット離れ。
 さらに凄まじいのは、ピット離れがあれだけ強烈なのに、出足・行き足・伸び、すべてがついてきていること。このレースも、スリットでセンター勢にやや先行され、1マークでやや点睛を欠くターンをしながらも、難なく逃げ切ってしまった。これで6戦5勝。準優1号艇を真っ先に確定させた。
 明日の準優はとても楽しみである。ただ、個人的に残念なこともある。明日は、「瞬殺のイン獲り」が見られないのだ。

2007_0708__0488  そして12レース。日曜日の最後のレース。大観衆が見つめるスタンドに、再び大看板の服部が登場する。
 今度も2コース。7レースのリプレイを見るかのような差しが入って、ついに無傷の6連勝で予選道中を終えた。

 このままいくと、2月に浜名湖で行なわれた東海地区戦の再戦となりそうである。あのレースは進入からもつれにもつれた。浜名湖周年記念、明日の準優戦もこの二人から目が離せない。

 

 最後に、服部と金子の影に隠れて目立たないが、もうひとつ、静岡勢が活躍したレースを紹介したい。

最後のカラスが飛び立つか

 進入の見どころといってイメージされるのは、「鋭いピット離れ」や「大きく回りこんでイチかバチかのイン水域狙い」ではないだろうか。前者は今節の金子や服部の進入であり、後者は今節の三嶌や西島のそれだ。
 ところが4レースで横澤がみせた進入は、そのどちらでもない。しかし地味ながらも、味がある進入だった。

 スタート展示は1523/64。5号艇の鳥飼が回りこんで内を目指す。好素性のエンジンを生かせなかった鳥飼は、すでに予選落ちが確定的となっていたが、敗者戦とはいえども策を練ってきた。2コースは取られたものの、水神祭をあげたい2号艇の宇佐見と、今開催まったくいいところのない吉岡がスロー水域にこだわっていた。横澤は5コースのカドだった。
 本番。ファンファーレが鳴り、ピットから艇が発進する。水面が急に賑やかになる。
 4号艇の奥平の出が悪いが、遅れたのではなく奥平がアウトへ回るのは今節の定石。その奥平のヘコミを利用するような感じで、鳥飼が一気に内を奪いにかかる。これもスタ展どおり。違ったのは、少し様子をうかがったあとに、煮えたのか煮えていないのかよくわからない風情で横澤もついていったことだ。スタ展では5カドを選択したのに、スローを狙いにいくのか?
 小回り防止ブイを回って、全艇のスピードが落ちる。その瞬間、回りこむわけでなく、クククッと幅を寄せるような感じで横澤が動いた。吉岡は入れさせまいとすぐに反応したが、宇佐見の内に入ることに成功する。
2007_0705__0033  これが、地味ながら意味のある動きとなった。小さな動きで宇佐見の内に入ることができたので、進入体勢が153/624になり、4カドを取ることができたのだ。そして横澤は自力で作ったチャンスをきっちりと生かす。「早起こしして合わされないように」考えながらスタートを行くと、1マークでは目が覚めるようなまくり差し。機力の違いもあるのだろうが、一気に先頭に躍り出て2走目をまたずして勝負駆けを決めた。

 とにかくスロー勢が強かった本日の水面。しかも6号艇での1着はとても価値がある。さらに2走目も1着を取って、予選最終日をピンピンで締めた。

 静岡82期三羽ガラスのなかで、唯一GⅠの優勝がない横澤。ちなみに、服部と金子がマッチレースを演じた今年2月の浜名湖・東海地区選で、2人に続く3着に入ったのが横澤だった。
 今節の上の二枚の壁はとてもぶ厚いようにも思える。が、突破できない壁はない。4レースで決めたまくり差しのように、カベのどこかにある、狭い穴を通すことができれば突き破れるはずと信じている。

(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/姫園淀仁)


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準優メンバー確定!

10レース
①坪井 ②佐々木 ③笠原 ④吉川 ⑤北川 ⑥村田

11レース
①金子 ②横澤 ③今坂 ④角谷 ⑤渡邉 ⑥一宮

12レース
①服部 ②濱野谷 ③松下 ④中尾 ⑤鈴木 ⑥杉山

 

 赤字が静岡勢です。12レースの静岡勢が服部ひとりになったので、優勝戦がオール静岡戦になる可能性は、ほぼなくなりました。
 ただ、優勝戦に5人乗ってきても不思議でないメンバー構成ですね。


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戦争と平和――4日目前半のピット

 勝負駆けのピットに朝夕の気温差はない。3R、早くもピットに衝撃が走った。このレースは6人全員がかなりシビアな勝負駆け。しかも
①今坂勝広&④野長瀬正孝……静岡
②中尾誠&⑥中村有裕……84期
③大庭元明&⑤鈴木賢一……73期
 同県・同期が入り乱れて雌雄を決するという残酷なカードだ。当然のようにレースも乱れた。今坂-野長瀬の地元ワンツーで決まったかと思えた2周1マーク、ピン条件の中尾が2番手の野長瀬に突進して体が入れ替わる。2着条件だった野長瀬はこの煽りで4着まで後退してしまった。静岡勢が怒涛の快進撃を見せる中での終戦……。
2007_0708__0097  緊張感漂うピットに帰還する6艇。中尾がすぐにヘルメットを脱ぎ、真っ直ぐ野長瀬の艇に駆け寄った。顔面蒼白。誇張ではなく、月のように蒼ざめていた。そして、深々と頭を垂れる。泣き出しそうな横顔。野長瀬が険しい目で何事かを言った。聞こえなかったが、吐き捨てるような言い方だった。また、深く深く頭を下げる中尾。野長瀬はその礼を一瞥してから、くるりと背を向けた。
 すごすごと自分の艇に引き上げる中尾。誰も声をかけない。かけられないのだろう。坪井がチラリと中尾を見てから、やりきれないような顔で目を背けた。誰もが経験してきたこと。やったことも、やられたこともあるはずだ。それが、勝負駆けのピットだ。
2007_0708__0155  そして、その重苦しい空気を一瞬にして変えたのが服部幸男だった。ガックリと肩を落として引き返す中尾のもとに、つかつかと服部は近寄った。ふたりの目が合った。鷹のような目で睨みつける服部。ピットの緊張感がピークに達した瞬間、服部はにっこり笑って「こりゃ!」と叫んだのだ。これが合図だったかのように、周囲の顔が一斉に緩んだ。蒼白だった中尾の顔にも、わずかだが安堵の色が浮かんだ。浜名湖天皇の一声。同僚・野長瀬の思いを知りつつ場を和ませられるのは、やはりこの男しかいない。
2007_0708__0185  レースが終わるたびにピリッと引き締まる勝負駆けのピットで、余裕の笑顔を連発していたのが濱野谷憲吾だった。憲吾の表情はパワーに正比例する。水面では角谷健吾とピッタリ艇をくっつけてヒソヒソ話しながらニンマリ。ペラ調整室でもゲージを当てながら思い出し笑いのように微笑んだりしている。不気味なほど上機嫌なのである。早々に調整室から出てきた憲吾は、軍隊の行進のように手を前に振り上げて歩きはじめた。元々が手を後ろに引かない妙な歩き方をする憲吾なのだが、今日は一段と元気よく直角ほどに振り上げていた。なんてわかりやすいんだろ、とこちらまでニンマリしつつ、「無敵の服部を撃破する男がいるとしたら、やはりこの男か」と思ったりもした。(Photo/中尾茂幸、Text/畠山)


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クイズ第4問!

Q4 問題

写真に写っている選手と、背中(黄色い部分)にある文字を当ててください。 

今回は、調べる方法がイロイロありそうなので、ノーヒントでいかせていただきます。

 締め切り時間は明日7月9日の15時までとさせていただきます。いつものように、コメント欄に答えを記入してくださいね。


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4日目!

Dscf0417  昨日の夜は浜名湖競艇場の正面にある弁天島で花火大会がありました。記者席で原稿を書いていると、大輪の花火が目に飛び込んできましたね。今朝は今朝で、今年はじめて蝉の鳴き声を聞きました。夏はそこまできています。

 浜名湖周年記念は今日が勝負駆けの日。火花が飛び散るバトルがくりひろげられるはずです。

 本日もよろしくおねがいします。


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四国悲喜交々(本日の私的レース回顧)

2007_0707__0055  もはや静岡台風を止める術はない。

 初日、2日目と驚愕のピット離れをみせた金子は、「逃げて良し、差して良し」の足を披露してピンピン。しかも本日一番時計をたたき出して。
 負けるなら今日しかないと想像していたのだが、勝手な妄想だったようだ。

 得点率1位の服部は、バックで先頭に立った中尾誠を難なく抜いてしまって、無傷の4連勝を達成。このままいくと、2月の地区戦の再戦もありえるか。

 佐々木は鮮やかなマクリ差しを決めて、服部と同じく4走で準優当確。6着に敗れた12レースはもはや愛嬌。

 服部と同じレースに出走した坪井も、混戦の中でも着をまとめて準優当確。

 こう毎日毎日、強い姿をみせられてしまうと、もはやそれが当たり前になってしまう。もちろん一ファンとしては、贅沢な悩みなんだが……。

 というわけで本日のレース回顧は、あえて静岡勢を外すことにした。
 注目したのは、たった4人しか参加していないエリアの選手たちがみせた、勝負の悲喜こもごも。

3レース

 2日間で3戦を消化して、三嶌誠司の足はまだ上向いてこない。初日が4着2本で、2日目のドリーム戦は6着に敗れたため、ここまでの得点は14点だ。もしもこのレースで最下位になるようであれば、自力での準優出がほぼ潰えることとなる。
2007_0706__0879  勝率8点台でSGウイナーのドリーム戦士が、予選を1日半残して終戦を迎える。競艇はモータースポーツなので、エンジンが言うことを聞かなければどうしようもない面はあるにしろ、そんな失態を演じるわけにはいかない。三嶌はこのレースを勝負駆けととらえていたはずだ。
 その証明ともいえるのが進入だった。3号艇ながら、進入でひとつ内へ動いて2コースを奪ったのだ。もちろん、2号艇の松下知幸が同県の先輩をたてて、コースを譲ったようにもみえた。だが、三嶌は「コースはひとつでも内」というタイプの選手でありながら、3枠時に内を狙うことは意外と少ない。しかも3枠から内へ動いた場合、ことごとくレースに失敗している。
 この策はイチかバチかの戦略。吉と出るか凶と出るか、やってみないとわからない。さらにコースを譲ってもらった後輩への責任も圧し掛かる。インをマクリにいって、松下に差し場を作ってやらなければいけない。
 スリットでは、三嶌の艇はインの中尾よりもやや出ていた。時計にしてコンマ05秒。約3分の1艇身だから、差しとマクリの両睨みで構えるべきタイミングだ。しかし三嶌は行った。中尾を絞りにかかる。エンジンがやや上向いたこともあるのだろうが、松下への思いもあったはずだ。
 このマクリが綺麗に決まった。これで得点率は6点ちょうどに浮上した。三嶌は背負った責任を果たしたのだ。

9レース

 残念ながら、三嶌にコースを譲った松下知幸に差し場は生まれなかった。どこにも入ることができず、中尾の艇尾にかかってしまい、3レースは5着に敗れた。ただ、三嶌がマクリに行った上で入れなかったのだから、仕方ない面もある。運がなかったのだ。
2007_0707__0412  だが、9レース。コースを譲った松下が、普段の三嶌を彷彿させる「隙あらばコースを奪いにいくレース」をするのだから面白い。
 予想記事にも書いたが、9レースは混戦番組であった。実力伯仲、というよりも混沌。最終オッズがどうなったかは調べていないが、オッズボードを目にしたときは、2連単の全フォーカスが10倍以上を示していた。
 もはや何が来るかわからない。それは舟券の売り上げにも表れている。8Rが9300万円売れたのに、お客さんが増加しているはずの9Rは8600万円と売り上げを減らしているのだ。「東の競艇場は混戦番組が売れる」というのが競艇界のセオリーらしいが、混戦好きなファンが舟券を買いあぐねるほど難しかったのだ。
 そして本番。スタ展で動き、混戦番組のタクトを振った中村有裕は動かない。指揮棒が振り下ろされないので、ほかの選手も動こうとしない。このままだと枠なりになる。その瞬間、杉山と松下がほぼ同時にツツツツーと回りこんだ。1号艇の吉岡は当然のようにインを譲らない。でも、2号艇の徳増は早々に2コースをあきらめて4カドを選択した。前半で6着を取って、実質勝負駆けになっていたため、一発勝負ができるカドのほうがいいとふんだのだろう。
 こうして、コースにこだわらない松下が、助走距離が充分にある絶好の2コースに入る。進入のアヤとはいえ、これこそが競艇という気がする。
 横一線にそろったスリットから、ターンマークギリギリの最内を差して松下は2着に入線した。これで前半戦で落とした勝率を6点ちょうどに戻した。
 金子が動き、服部が動く。西島が、三嶌が、そして松下までもが……。発走ピットと2マークの距離が長い浜名湖だからこそなのだろうが、明日の勝負駆けデー、今度は誰が動くのだろうか。

10レース

2007_0707__0589  三嶌が5号艇だ。そしてここでも当然のように動いて、3コースを取る。3号艇の西島もひとつ内へ動いて2コース。スタ展では2コースを死守していた野澤が4カドを選択したので、奇数がスロー、偶数がダッシュの3対3進入となる。 三嶌は3レースで1着になった。とはいえ、4日目は1回走り。ここで上位着順を取っておかないと、明日は厳しい闘いを強いられる。
 またもや行った。“勝負がかりだからこそ”三嶌はマクリに行った。3レースと同じように、スリットで1号艇よりもコンマ05秒出ていた。ここから出ていけば、まくれるはずだ。ただし、今回はコースがひとつ遠かった。1マークまでに絞ることはできず、強引にツケマイにいくが、弾き飛ばされる。三嶌は5着に敗れた。これで得点は5走25点。準優進出は厳しいものとなった。

2007_0707__0592  勝負にいったのだから仕方がない。それに、三嶌の勝負マクリが、四国勢に活路を開いたのだ。三嶌をブロックした影響でできた狭い狭い隙間に、徳島の一宮が突っ込んできて、そのまま突き抜けたのである。
 1マークを回って緑のカポックが目に入ったとき、思わず出走表を確認した。3連単配当は6万4120円。意外性は配当が表している。初日がゴンロクだった一宮も、これで得点率を6.20にアップさせた。

 
 3日間をとおしていえるのは、今の浜名湖はダッシュ勢、とくに5コースよりも外が圧倒的に不利であること。しかし勝負駆けになると、三嶌が行ったような勝負のマクリが増えるはず。それだけ外にも展開が生まれやすい。
 明日は朝の1レースから12レースまですべてが勝負駆け。目を離すヒマはない。


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“勝負駆け”を前に――3日目午後のピット

 なまじ雨が上がってしまったばっかりに、湿度がグングン上昇していった浜名湖ピット内。となると、いつものようにモーターの回転をたしかめる選手が続出しそうだが、すでにレースが終了した選手も多かったため、試運転ピットは閑散としていた。いま慌てても、当然明日の気候で調整は変わる。レースが終わった選手は慌てず騒がず、レースがある選手も展示ピットで調整をしてから展示→本番へと態勢を整える。ピットには再び落ちついた時間が流れながら、最終レースへ向かって進んでいった。

2007_0707__0489  その落ちついた時間が騒ぎ出すのは、やはりレースを終えた選手が戻ってきたとき。特に今日午後は9Rの杉山正樹、10R一宮稔弘が1着。さらに11R2着の中尾誠など、6号艇が頻繁に上位へ飛び込んできたため、“大穴”の結果に本人はもちろん、迎える同県選手の表情も明るい。しかも3人とも“1日早い”勝負駆けを成功させただけに、喜びも一塩だ。ただ、その裏には着を落とした選手も当然いるわけで、9Rで一宮の劇走に屈した三嶌誠司(5着)は、前半の1着で繋がったと思われた準優勝負駆けが、明日1着でも得点率5・83の相手待ちとなってしまった。さすがに悔しそうな表情でピットへ戻ってきた三嶌だったが、着替えなどをすますとすぐモーター整備室に入り、モーターを分解し始めた。大逆転の準優進出があるとすれば、明日1着を取ることが最低条件。絶好の1号艇が回ってきたが、確実にモノにするため、三嶌の整備は最後まで続いていた。

2007_0707__0030  閑散とした試運転ピットで、最後まで試運転を続けていたのが野長瀬正孝である。服部幸男、金子良昭という両横綱の陰に隠れて目立たないものの、浜名湖の記念にいないとしたらとても寂しいひとりだ。その野長瀬が最後まで試運転をしている姿は、2月の東海地区選でもよく目にした(地区選では今節不参加の大場敏と、野長瀬がよく最後までやっていました)。各選手によって整備のポイントが違うように、野長瀬正孝は試運転をみっちりすることで足を仕上げていくのか? と考えつつ、今日の出走表に目をやると……おや?? うっかり気が付いてなかったが、今日の2走を4、5着と着を落としたことから、明日は2着条件の厳しい勝負駆けとなっているではないか。明日に向かって、レース前の水面で試運転を繰り返した野長瀬。3R4号艇。ここで勝負駆けに失敗して、嵐の静岡旋風に乗り遅れるわけにはいかない。

 さて。前検日~2日目にかけて、あまり存在を感じさせなかった超大物選手がいる。ピットでは同県選手のモーター吊りに出てくる以外、たまに試運転で目撃した程度(あくまで取材中には)だった。
 その選手が、今日の午前中は頻繁にピット内を動き回っていた。午前中にプロペラ修正室で目撃したあと、試運転、モーター整備室でギアケースの調整と続き、再び試運転へ。そして午後になると、ボートにはモーターもプロペラも装着を終えた態勢になっており、姿はまた見えなくなったが、モーター吊りに出てきたときの存在感が、昨日までとはまったく違う。よくある言い方だが強烈な“オーラ”が出始めていた。
 その選手。それは濱野谷憲吾。
2007_0707__0217  昨日までの3走で25点。初戦の1着など、ここまで濱野谷らしい好成績を残していたが、まるで隠密行動のようにピット内での存在感は消えていた。それが今日、間違いなく開放されていた。
 12R1回乗りの結果は、5コース5号艇から、逃げる平石和男を捕らえきれずに2着。しかし、ゼロ台のスタートで突っ込んだ内側勢を風のように捌いて2番手に躍り出たことこそが濱野谷の真骨頂。“オーラ”をまとった濱野谷に惨敗なんて似合わなかった。

 4連勝の服部幸男、そして5戦4勝の金子良昭。嵐の静岡旋風は、両横綱を中心に手を付けられない状態まで発達している。そして、その下に飛び込んできた濱野谷憲吾――
 “東都のヒーロー”が浜名湖の嵐を沈めに立ち上がった。勝負駆けデーを前にした3日目の午後、役者は揃った。(PHOTO=中尾茂幸、TEXT=松本伸也)

2007_0707__0380 ←中尾誠を封じた4連勝目は圧巻のひとこと。突き進む服部幸男


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明日の勝負駆け状況!

今開催の出場選手は48人なので全選手が6回走り。
無事故完走当確は、以下の5選手となっております。

服部 幸男
金子 良昭
坪井 康晴
佐々木康幸
吉川 元浩

 う~ん、地元・静岡勢強し! そして勝負駆け状況は以下のようになっております。(※名前の横の数字は、必要な着順)

濱野谷憲吾 56
笠原 亮  36
今坂 勝広 44
宮地 秀祈 34
渡邉 英児 34
横澤 剛治 16
一宮 稔弘 3
平石 和男 3
松下 知幸 3
北川 敏弘 33
角谷 健吾 33
野長瀬正孝 2
村田 修次 2
草場 康幸 23
中村 有裕 23
杉山 正樹 1
中尾 誠  1
黒崎 竜也 22
鈴木 賢一 22
西島 義則 1
別府 昌樹 1
大庭 元明 22
大賀 広幸 22
杢野 誓良 11

三嶌 誠司 ①他力
徳増 秀樹 ①他力
川北 浩貴 ①①他力
大川 茂実 ①①他力

 現在の18位は村田修司で得点率は5.60。ボーダーラインは6.00に想定しております。2~3着が必要な勝負駆けがズラリと並んでおり、朝の1レースから勝負駆けの嵐です。明日のバトルも激しくなりそうですよ~!

(※念のため主催者発表をご確認ください)


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クイズ第3問答え~!

 蒸し暑い浜名湖からクイズ第3問目の答えです~!

Photo_44  宮地秀祈選手が来ている上着の胸には、なんという文字が入っているでしょうか? という問題。答えはこれ!

2007_0705__0338_2  そうです、「49’s」です。昭和49年生まれの宮地選手、ということであります。袖や黄色の帯部分には、まんま「Forty Niners」とあるので、こちらも隠しておきました。デザインの元としては“SGシャツ”がありますが、「G」の丸みが9に似ていることから、69期などは胸に「69」とある上着を着ていたりしますね。宮地選手の場合は生年から作ったわけです。
 さて、“Forty Niners”というからには、同じ上着を持った仲間もいるんですかね、宮地選手?
「はい。僕が着ているこのシャツは徳増(秀樹)が送ってくれたものなんです。で、徳増や鎌田義が同じく『49’s』とデザインされたものを持っています。なので、今節の選手では徳増も持っているはずなんですが、これを着ると成績が悪いらしくて(笑)。今節僕がそのジンクスを払拭したいですね」
 ということでした。宮地選手、ありがとうございました!

 正解は……よくご存知でした、夜店の金魚さん、どれみすさん、サブマリンさん、はまくんでーすさん、人間さん、濱野谷憲吾郎さんにそれぞれ20ポイントを。ボケ一本(でいいんですよねえ?)で迫ったジローさんに5ポイント差し上げます。送った人・徳増ヒデキ、もらった人・宮地ヒデキのWヒデキ感激! ということで。

 さあ、第4問目は明日、出題いたします。勝負駆けデーのほっと一息、どうぞご注目を!


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“勝負”のスリット――3日目午前のピット

2007_0706__0171  昨日よりは気温は5度近く低いというのに、雨降りで湿度も急上昇したようで、いわゆる“不快指数”がとてつもなく高くなった今朝のピット。湿度上昇にあわせて、モーターの回転を合わす調整が、1Rのスタ展を待つ6艇~試運転ピットと、繋留されているボートのいたるところで行なわれている。そして調整具合をたしかめるべく、次々と水面へ飛び出していく。1Rを待つ展示ピットでは、小川晃司と西村勝が最後まで調整をして展示控室に消えていった。小川は3走を終えて予選落ち濃厚、西村はかろうじて残しているが、6着2本と苦戦を続けている。少しでもいい成績を残すために、懸命に調整を続けているようだった。

2007_0707__0177  3日目を迎え、午前中のモーター整備室のガラーンとした様子は変わりがないが、だんだんと活気づいてきたのはプロペラ修正室。“主”である服部幸男こそ、試運転から引き上げてきたあと、プロペラ修正室はおろかピット内でもまったく見かけなくなってしまったが、入れ替わりに1日早い勝負駆けとなっている選手たちが陣取っている。
 頻繁に出たり入ったりを繰り返しながら作業を続けたのは西島義則だ。得点率こそ6・33だが、1着を取ったのは1号艇のもので、あとの2走は5、4着(ドリーム戦)。安心できる状況ではない。前半5Rは6号艇。ピット離れもレース足もよくなってくれとばかりに、ゲージをあててはプロペラを見直している。5R、そして後半の10Rと、縦横無尽のレースに期待したい。

2007_0704__0444  オープニングレースの1R。昨日後半でも紹介した鳥飼眞の勝負駆け。6号艇だったが、アウト屋の小川、そして今節は外コース中心の奥平拓也が外に出て、絶好の4カドが転がり込んできた。その利を活かしてコンマ03の快ショットから一気の絞りマクリを狙ったが、1マークで3コースにいた村田修次に合わせられてしまい、大きく流れる。その後も上位を狙って小回り先マイを仕掛けるが、最後の最後で小川に交わされて5着。4着ならば残り2走、ピンピン勝負だったが、5着となったことで終戦模様となった。
 帰還後、張り出されたスリット見て「うわっ!」と驚き、レースを走った相手を笑わせていた鳥飼。終了直後は悔しそうにひとり、控室前に向かっていたが、スリット確認後はスッキリとした表情で去っていった。そして、戻ってきたあとに再びスリット写真を見つめると、切り替えたような力強い表情でプロペラ修正室へ入っていった。まだ今日のレースは終わっていない。8R、鳥飼眞は帰ってくる。

2007_0707__0072  2R、最年少の宇佐見淳がフライングに散った。今節がGⅠ初出場。1着ならば嬉しい嬉しい水神祭という状況で、2Rは絶好の1号艇。なのに、5号艇には、驚異のピット離れを見せている金子良昭がいる。スタ展でも金子がインに入り、宇佐見は2コース。本番でも同じく金子がイン、宇佐見が2コースとなった。待機行動中、「なにもここに(宇佐見でも金子でも)組まなくても……」と思いながら、スタートを待っていると……宇佐見はこれしかない!とばかりにスタートを踏み込んだ。金子良昭がボートに伏せ込まないところを、しっかり伏せ込んでスリットを通過。半艇身から1艇身、金子をリードしていた。
 しかし……そのスタートはわずかコンマ01のフライングだった。
 真っ先にピットへ戻ってきた宇佐見は、競技本部に駆け込んだあと、戻ってくる選手たちに「すみませんでした!」と謝っていた。金子、そして3コースの平田忠則が揃って「いや~、自分は(コンマ)10で入っていると思ったから、さすがに早いかな?と思ったよ!」と声をかけられると、少し笑顔を浮かべつつも、「ホントにすみません!」と頭を下げ続けた宇佐見。
 相手は金子良昭。スタートを張り込むことが、地元の重鎮を押さえ込む最大にして唯一と言っていいチャンスである。結果はフライングだった。しかし、意気を感じるアタックだったことは間違いない。宇佐見淳よ、気落ちすることなく、次の、明日以降のレースに臨んでくれ!

 勝負駆けに、そして初1着に。“男気”を感じるスタートが飛び出した3日目の午前。激しいレースの連続に、ピット内の空気も動き始めている――(PHOTO=中尾茂幸、TEXT=松本伸也)


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雨の浜名湖賞3日目!

 おはようございます! 「開設54周年記念 GⅠ浜名湖賞」3日目の朝を迎えました!!
 今日の浜名湖は……雨です。現状では霧雨~小雨の繰り返しというところですが、レース開始後の天候にはご留意ください。気の抜けない3日目に来てのこの雨、選手たちも調整方法などに頭を悩ますことになるかもしれませんね。
 さて、初日、2日目と静岡勢の嵐が吹き荒れております。Wドリームはいずれも静岡勢のワンツースリー。そしてドリーム組以外も絶好調です。今日もまた独占状態としたい静岡に、そうはさせじと立ち向かう他地区勢。雨雲を吹き飛ばすような激突を期待しましょう!

 さて、今日から場外発売が始まる競艇場、ボートピアをご紹介しましょう(電話投票コードは「06#」ですよ)。
<競艇場>
桐生、下関、若松、芦屋
<ボートピア等>
ミニBP北九州メディアドーム

 では、3日目もよろしくご注目のほどを!

<本日の1枚>

2007_0706__0792 ←大外のスペシャリスト・小川晃司。大敗続きも、一発の魅力は常にある!(PHOTO=中尾茂幸)


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クイズ3問目~!

Photo_43  さて、この選手は誰でしょう?

 このような問題を出すと、ツワモノぞろいのみなさんに秒殺されてしまうんでしょうね。ご存知のとおり、2日目終了時点で得点率6位、今開催で初のGⅠ優出を目指す福岡の宮地秀祈選手です。

 第三問は宮地選手の上着の黄色い部分に書いてある文字は何でしょう? という問題です。

ヒントは、

1.個人の属性に関する言葉が書いてあります
2.この服は今節に出場している某選手からもらったものです

 ヒントから想像力をはたらかせるもよし。JLCのピットリポートを目を皿のようにして見るもよし。締め切りは7月7日の14時までとさせていただきます。いつものようにコメント欄への解答を記入してください。それでは、ふるってどうぞ!


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明日、“嵐”へ――2日目午後のピット

Sany0709  Wドリーム戦の2レース目が行なわれる2日目の午後。ピットに到着すると……前検日から今朝までずっと書いてきているが、やっぱり静かな時間が流れている。朝とは違い、モーター整備室にはレースを終わったモーターが所狭しと並べられているが、ほとんどの選手が点検などの作業のみでモーターを格納していく。午後早いうちは試運転ピット→試運転がやはり大盛況だったが、午後のスタート練習が終わった8Rあたりからはすっかり閑散としてしまい、繋留されている数艇も選手はおらず展示ピットへ移動待ちという状況だ。なので、モーター装着場にはモーターが取り外されたボート以外、選手の姿もモーター吊り以外の時間はチラホラと見えるばかり……。
 これまでのGⅠ、SGでも、前半戦で「妙に静かなピット」に出会った経験はあるが、2日目の後半まで続いているのは、妙に長い気がする。1日早い勝負駆けが始まる明日、「ここにきて活気づいてきた!」というピットは出現するのだろうか――?

2007_0706__0280  そんなピット内を、モーター整備室前→プロペラ修正室→試運転ピットの上という具合に、所在なげに歩き回っていると、鳥飼眞がプロペラ修正室で作業を始めていた。直前のグラチャンでは優出5着。そこから中3日での転戦に、開会式では「疲れてます」と言っていた鳥飼だが、疲れの取れるような足にはまだ仕上がってきておらず、得点率は4・00に低迷している。残り3走で24点、オール2着条件に追い込まれたが、ここをなんとか乗り切りたい! 朝からプロペラ修正室にいた若手が去った後も作業を続け、結局12Rの発走直前までプロペラを見つめ続けたのは、その気持ちの表れに違いない。前半1Rは試練の6号艇。失敗すれば圏外に去ることになる明日1Rまで、作業を終えた鳥飼の気持ちは繋がっているはずだ。

 鳥飼の姿を眺めつつ、10R発走となったので、ピットでレースのモニターが見られる場所に移動する。モーター整備室とくっついている「検査員室」のモニターを窓ガラス越しに見るのだが、ちょうどスタートしたあたりで、隣に選手がひとりやってきた。モーターの格納を終えた北川敏弘だった。

Sany0704  北川はレース中、同郷の中尾誠を応援しつつ、ターンマークごとに「おお~」や「へええ~」と、笑い声を混ぜながら歓声を上げている。そして3着と4着を宮地秀祈と大賀広幸が競っているのを見ると、「どっちゃでしょうね?」と笑顔を向けてきた。思わず「3(宮地)ですかね?」と言うと、「うん」と頷いて、再びモニターへ。そして宮地の3着でレースが終わると、「当たった!」と再び笑顔を見せてから、中尾のモーター吊りに向かったのだった。
 北川も3走を終えて得点率4・67と、明日5Rの1号艇がまずは勝負だ。明日は北川さんの舟券で「当たった!」と、こっちが笑顔を見せたいと思います。頑張れ!

 12Rの発売中ともなると、装着場にひとりだっていたりする。なので「鳥飼、12R発売中まで」などとメモを取りつつ、並んでいるボートを見ていると、あることに気が付いた。
Sany0714_1  ボートのカウルに「STOP人身事故ステッカー」が貼ってあるのはクイズにも出したとおりだが、松下知幸のものにだけマジックで書き込みがしてある。
「ニードル確認!」
 ブッちぎったらニードルをちゃんと調整しましょうとか、そういうことだろうか……? と考えていたら、ボート前でブツブツ言う男に、11R後のモーター格納を終えた持ち主が気が付いた。「なんですか?」と不思議そうな松下に、「松下さんのにだけ書いてありますねえ……?」と聞くと、「いやいやいや、僕が書いたんじゃないですよ(笑)」と笑いながら解説してくれた。
「たぶん前節に乗った人が書いたんでしょうね。僕も本栖時代は、ここに自分の気になることを書いていたりしました。本栖は自分持ちのボートですから。その名残で書いちゃう選手、いるんですよ。これまでにも『乗艇姿勢』とか見たことあります。……あっ、『100(m起こし)のときは○秒』とかもありましたよ、ホントに(笑)。他にも笑っちゃった書き込みもあるんですけど、今回のも最初に笑いましたね。で、レース中に妙にニードルが気になったりして(笑)」
 ハハハハハ! と最後は豪快に笑いながらピットを去った松下。昨日も“周年初1着”の水神祭で笑顔を見せてくれたが、モミアゲの風貌に豪快な笑顔が似合っている。準優も狙える好位置に付けているだけに、明日以降もその笑顔がみたいぞ。

Sany0715  ドリーム戦の終了後、朝から感じた“静岡旋風”はすでに嵐となっていた。今日1日で静岡支部7勝、そしてドリーム戦は昨日に続いて静岡勢のワンツースリー(金子良昭-坪井康晴-横澤剛治)だ。ドリームを終えた3選手はもちろん、沸き返る静岡支部勢から少し離れたところに中村有裕の姿があった。僕がレースを観ていた、検査員室のモニターをガラス越しに見つめていた。
 12Rに出走した選手は、このモニターでリプレイを観ることが多い。それで大勢が決するとその場を離れるのだが、中村はレース終了までモニターを見つめていた。
 中村は今日大勢の選手が行なっていた試運転で、もっとも多く乗り込んでいたひとり。その合間合間にはプロペラ修正室にもその姿があった。中村といえば、昨年のMB記念でSG初優勝、そして初出場の賞金王決定戦・優勝戦で見せたコンマ05のトップスタートでファンのド肝を抜いた元気者だが、今年に入ってやや元気が感じられない。このドリームも、中村らしからぬコンマ35のスタート遅れで見せ場なく5着に敗れていた。
2007_0706__0548  悔しさをかみしめるように、らしからぬレースを見つめ続けた中村。その後ろ姿は、座右の銘である「がむしゃら」な中村有裕を、明日以降なんとか見たい――そう強く思った。そして、“嵐”となった静岡旋風に一矢を報いるのが、中村をはじめとするここで紹介した選手たちであってほしい、とも。
 鳥飼、北川、松下、中村。明日は4人とも、静岡勢と激突する。(PHOTO=<鳥飼、中村>中尾茂幸、<それ以外>松本、TEXT=松本)
                  


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静岡台風が猛威を振るう(2日目私的レース回顧)

 天気晴朗なれど、静岡台風は今日も勢いを増すばかり。初日のレース回顧が静岡勢の選手一色になってしまったので、今日はできるだけ違う地区の選手を取り上げようと思っていた。だが、次から次へと静岡勢が勝ち名乗りをあげると、どうしてもそちらへと目がいってしまう。

2007_0706__0101 1R

 インを主張する可能性もあった1号艇の奥平が、伸び型のペラに変えてアウト戦を選択。タナボタ式に2号艇の渡邉英児にインコースが転がり込んできた。
 これが昨日からの静岡好調の流れを汲む〝運〟なのか、番組担当者が〝ニンマリ〟と笑っているのは不明。ただひとつ間違いないのは、こんな絶好のチャンスを渡邉が逃すわけないことだ。
 海から吹いてくる4mの向かい風も何のその。渡邉はコンマ09の好スタートを決めて、そのままターンマークを真っ先に回る。オープニングレースは、地元選手の安定味溢れる競走で幕を開けた。

 

2R

2007_0706__0041  機力が昨日よりも幾分上向いたとはいえ、まだまだ足色に不安が残る野長瀬が1号艇だった。初日の成績は3着2本。現在の得点率が6点ちょうどなので、1号艇をもらったここは、絶対に逃げ切りたいところだったはず。
 レースが終わって気づく。機力に対する不安は杞憂だったと。スタートはコンマ19で、早くもなく遅くもないタイミングですが、切れ順は2番目。これなら1マークを逃げマイできる。

 完勝というわけではなく、ターンマーク付近や、直線でモタモタするところをみせながらも、なんとか黒崎の追撃をしのぎ切る。浜名湖を熟知した技の差だろう。これで静岡勢2勝目。

 

2007_0706__0028 3R

 ここは運も味方してくれた。
 ピット離れで2号艇の村田修次がおかれて、佐々木康幸に絶好の4カドが転がり込んでくる。朝から続く静岡勢のいい流れが、ここでも静岡の選手にむいた。

 しかし、スリットはそろった。佐々木は4カドから伸びていくが、内の艇も伸び返してくる。
 1マーク手前で、佐々木はまくり差しに構えた。そこにあまりスペースはない。もし入ったとしても、引き波を越えられない可能性もある。正直、1着に突き抜けるのは難しかったはずだ。
 ところが、先にターンマークを回ったインの平田と3号艇の平石がやりあって、外へとぶっ飛んでいく。そこにすんなりと、佐々木が入って先頭に立った。
 これで朝イチから静岡勢が3連勝を達成。

2007_0706__0318 6R

 総大将・服部が、6号艇ながらも、地元の先輩である金子ばりのピット離れを決めて、あっという間に2コースの強奪に成功する。
 そして1マーク。スタートで立ち遅れて、息も絶え絶えになっているインの鳥飼を、〝グシャッ〟と握り潰すかのような強まくりを打つ。これで地元が4勝目。

2007_0706__0365 10R

 今日の4レースで「静岡勢、朝イチからの4連勝」を止めてしまった笠原亮がリベンジを果たした一戦。
 2コースの進入から、1マークでお手本のように差し抜けて、バックで先頭。ファンの人気に応えて、そのまま1着でゴールを駆け抜けた。
 ホーム向かい風のときは、機力差がないとなかなか差しは決まらないものだ。それを考えると、笠原のエンジンはかなり出ているのではないだろうか。6レースの師匠に続けと、静岡勢5勝目。

11R

 ピット離れ一撃で、2号艇の服部幸男がインを奪い去る。前にも書いたが、本当に金子のお株を奪うかのような鋭い発進だった。
 しかし、服部はスリットでやや遅れた。切れ順は4番目タイ。外に叩かれそうな気配もあって、1マークはやや外へ流れ気味になったが、そこから立て直してスリット裏では悠々の先頭。ちなみにスタートは、想定どおりの理想的なスタートだったとか。
 師が走れば弟子が勝ち、そしてまた師も走る。これで6勝目。服部自身も無傷の3連勝。

そして、12レース。ドリーム戦。

2007_0706__0049 「違う規格のエンジンなんじゃないか?」と思ってしまうほど次元の違うピット離れをみせる金子が、インを奪う。
 もはや牽制など何の意味をもなさない。金子についていきたかった三嶌は、ついていくことさえできず、結局は回りこんで3コース。スタ展では456123の全艇スローだった進入は、416/253となった。

 インを奪えば、あとは真っ先にターンマークを回って、金子がそのまま逃げ切った。ピット離れから進入にかけての印象が強烈なだけに、逆にレース自体は(実際はそんなことはないのだが)すごくあっさりとしたものに感じてしまった。勝ち時計の1分48秒6は、今節の一番時計。本人は、「ピット離れに勝負をかけています」と言うが、伸びもついてきている。
 金子のスーパーピット離れ仕様のペラは、枠なり至上主義の現在の競艇に一石を投じることとなるような気がする。金を払っても見たい進入なんて、そんなにない。それが今開催は眼前で繰り返し見られるのだ。

 ちなみにこのレースの2着は坪井。3着は横澤。初日ドリーム戦に引き続き、2日目ドリーム戦も地元選手がワンツースリーフィニッシュを決めた。正確に調べてはいないのでわからないが、GⅠのWドリーム戦で2レースとも地元勢が3着を独占したことって、過去にあったのだろうか。いくら静岡が競艇王国とはいえ、この強さは想像以上である。 

 開設54周年記念 GⅠ浜名湖賞2日目。静岡勢が1日のレースの単独過半数勝利に成功して、終わった。
 現在の得点率1位は3連勝の服部。以下、2位坪井、3位金子、4位佐々木、7位横澤、8位渡邉、10位今坂、11位野長瀬、12位笠原、そして得点率6.00の徳増が20位。
 明日の3日目も、静岡勢にはこのパフォーマンスを見せてほしい。

 そして遠征勢。もっと奮起せよ!

(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/姫園淀仁)


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浜名湖賞クイズ第2問の答え!

 みなさんこんにちわ、クイズ第2問の正解発表です!
 
Photo_42  1問目に続きまして、またまた難問になってしまったようです……。ABXYに入る言葉ということで、正解写真をどうぞ。

Sany0678  と、いうわけで正解は「A・キャビるな B・伏せろ X・落とせ Y・避けろ」です。「油断大敵」というようなお答えのみなさん、標語と言葉がゴッチャな出題ですみません。 ヒント後に「Aキャビったら」というお答えがありましたが、キャビっちゃう前に最初から「キャビるな!」となっております。これらは競艇学校時代から叩き込まれている教えなんですよ。

 さてポイントですが、浜名湖ファンさんからのヒントが、ボートを見てきたかのように的確だったので……不公平でないように、書き込んでいただいたみなさんに一律10ポイント差し上げます。ヒントを参考にされて正解がある夜店の金魚さん、どれみすさんには申し訳ないですが、ご了承ください。
 あ、あとyanbaru917さん! 尼崎で使用されていた「SKS」(スタート関知システム)と書くつもりが、住之江のFKS(フライング警報装置)と変に混じってしまいました。謎の3文字を出してしまって、ごめんなさい。

 第3問目は今晩アップいたします。ドシドシのご参加、お待ちしております!


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起こりつつある“旋風”と、試運転――2日目午前のピット

2007_0706__0031  気温は朝から26度前後。「ちょっと暑いかな」と感じつつ、1Rの最中にピットに辿り着いた。ピットを吹き抜ける風が気持ちいいなあ……と思っているうちに、2日目のオープニングレースが終了。インに入った渡邊英児が逃げて、今節初勝利を飾った。当の渡邊はもちろんのこと、迎える静岡勢も笑顔。そして2Rでは野長瀬正孝、3Rでは佐々木康幸と、立て続けに勝利を重ねて、もはや笑顔は満開状態だ。なかでも昨日の開会式で「1Rのペラが決まってません……」と泣いていた野長瀬は、凌いで凌いで3着2本のあとにきた1着に、ホッと一息の表情で帰ってきた。今日はこの1走のみだが、ボートにはすぐに試運転用のピンクの艇旗が付けられた。まだまだ上昇を狙ってこの後は試運転へ出るのだろう。ピットには気持ちのいい風とともに、だんだんと“静岡旋風”も巻き起こりつつあるようだ。

Sany0703  改めてモーター装着場を見回すと、ズラッと並んだボートにはあらかたモーターが装着済み。そのためモーター整備場はガラーンと誰もいない状態だ。こんなときはプロペラ修正室が大盛況だったりするのだが、モーター整備場内にある調整室を含めても、若手の姿がチラホラあるだけ。馬袋義則を最年長に、笠原亮、宇佐見淳、吉村正明らが、次のレースに向けて調整をしている(整備室内のプロペラエリアでも宮地秀祈がひとりで調整中だった)。

 2007_0704__0099 ではみんなお休み中なのか……というと、もちろんそうではない。午前中のピット……というか水面は、昨日に引き続いて試運転に出る選手でいっぱいだった。プロペラ修正室をのぞいたとき、服部幸男がマイポジションにおらす、装着場にもボートがないことに気が付いた。そこで試運転ピットに移動してみると、すでに乗挺している服部が「展示OK」になるのを、今か今かと待ちかまえている。そこに並んでいる選手も同じで、OKになった途端に服部を先頭に飛び出していった。レースのように一斉に出て行った選手を確認すると、服部に西島義則、中村有裕、濱野谷憲吾……と超豪華ラインナップ。最初にボートを上げたのは西島だったが、整備室に駆け込んだあとにまたすぐに着水。服部も同じように着水と試運転を繰り返していた。
 初日の2走が5、4着だった西島は今日7R一回走り。絶対落としたくない1号艇だ。試運転から帰る際、難しい顔をしながらボートを押していた西島。この懸命の試運転により、7R終了後は笑顔で戻ってくることを期待したい。(PHOTO=<佐々木、西島>中尾茂幸、<それ以外>松本、TEXT=松本)

Sany0701 ←レース開始が近付き、試運転ができない時間帯にくつろいでいる新美恵一。昨日は転覆を喫してしまいましたが、元気そうでした


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浜名湖賞、2日目!

 みなさんおはようございます。「開設54周年記念 GⅠ浜名湖賞」2日目の朝を迎えました浜名湖競艇場です。本日も薄雲が広がっておりますが、その雲を通して陽光が差し込んでおります。今日も暑くなりそうです。水面でもアツいバトルを期待しましょう!
 昨日のドリーム戦は見事な静岡ワンツースリー決着となりましたが、Wドリームの今日も静岡勢は3人出場。昨日の再現か、はたまた他地区の巻き返しか……。もちろんその他のレースも注目のものばかり。「今日は接戦番組だなあ」と呟いている姫園記者の予想も間もなくアップとなりますよ!
 それでは2日目、間もなくスタートです!

<本日の1枚>
2007_0705__0454 ←今節の最年少・宇佐見淳。4R6号艇だが、水神祭へ向かって走れ!


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浜名湖賞のクイズ2問目!

 さあ1問目の全員不正解の仕切直し・クイズ第2問!
 なお今回もピット内を中心に、加点方式で行ないます。ただいま誰ひとりポイント獲得はしておりませんので、1問目に参加できなかった人もドシドシどうぞ!

 問題ははこちら!
Photo_39  この標語は、各選手のボートのカウル部分(ステアリングの前、昔懐かしいSKFなどが乗っていた場所です)に貼ってあります。ですからどの選手もこの大事な標語を目の当たりにしてレースをするわけですが……。
 隠された部分の四カ所(A・B・X・Y)には、それぞれ言葉が入ります。こちらをお答えください。位置までピッタリ全問正解には50ポイント、標語自体が正解している場合などにも10ポイント~を差し上げます。

 締切は明日の午後2時です。
 張り切ってどうぞ!


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魅せます! 地元・静岡勢!(本日の私的レース回顧)

1Rがはじまる前に、M本記者と打ち合わせをした。M本記者から私に出た指示は、「今節のレース回顧は、地元勢と遠征勢、どちらも取り上げることにしましょう」。
 気軽に「わかった」と返事をしたのだが、書き終わってはたと気づいた。

 静岡勢のレースばっかりじゃん……。

 たしかに、松下知幸の師匠に捧げるイン逃げも素晴らしかったし、吉川元浩の怒涛の5コースまくりも凄まじかった。強い風が舞う中、コンマ04のインスタートを決めた鈴木賢一もかっこよかった。でも今日の主役は、やはり地元の3人しかいないように思えるのだ。

 

3R じゃあ、アレは何なんだ!?

「スタート展示よりも、本番のほうがピット離れが悪くなることが多いです」
 本日のイベントに登場していた辻栄蔵の言葉だ。
 スタート展示を終えてから本番レースが始まるまでの時間は、20分少々しかない。これだけ短い時間だと、エンジンが完全に冷え切らない。つまりエンジンがあたたまっている分だけ、ピット離れが本番では悪くなることが多いというのだ。

 この言葉は一般論としては正しい。もちろん辻栄蔵にクレームをつけるつもりなんて毛頭ないのだが、思わず言いたくなった。
「じゃあ、アレは何なんだ!?」

2007_0705__0324_1  4Rの金子良昭のピット離れである。
 金子は6号艇。スタ展でもインを取っていたが、本番では他の選手も牽制してくるので、よほどいい発進を決めなければインを取りきるのは至難の業である。
 ところが本番。ファンファーレが鳴りはじめてすぐ、ピットから推定100m地点ですでにインを奪い去っていた。時間にしてわずか6秒。展示のときよりも、はるかにピット離れが良かった。ちょっと目を離していると、いったい何があったかわからないくらい。
(なんだか前にも同じようなことを書いた記憶があるのだが、何回見てもやはりこの芸には喝采を送りたくなる)

「ピット離れを究極まで追及したら、足は落ちます」
 これまた本日のイベントに登場したいた辻栄蔵の言葉だ。
 レース足を取るか、ピット離れを取るか――。「あちらが立てばこちらが立たず」は世の常で、選手たちは究極の選択をしている。
 ただ、これまた辻に文句を言うわけではないのだが、もう一度言いたい。
「じゃあ、アレは何なんだ!?」。

 前回の浜名湖でインから行って6艇フライングを引き起こしているというのに、コンマ07の快速スタート。そこから伸びて1マークは、ダッシュからくる艇にほとんど攻めさせず、内を狙う艇にも差させず、バック水面で先頭に立つとそのまま押し切り。異次元のピット離れをみせる金子のエンジンだが、鳥飼や村田など「出ている」と評判の選手に比べても、そう見劣る足ではなかった。

 ピット離れを良くすると、それだけ足が落ちる。それは真実。でも、金子の手にかかれば……。ピット離れとレース足は、必ずしも等価交換でないようである。

 

6R どよめかない場内

2007_0705__0477  地元の若きエース・坪井康晴がピンピン発進を決めた。今年になって、SGどころかGⅠの優出がひとつもないのが、嘘のようなレース内容で。

 とくに6R。
 坪井は4コースからコンマ08の鋭発を決める。レバーは握りっぱなし。が、5mの追い風に乗ったスロー勢もスリット通過後に伸び返して、そのまま1マークへなだれ込む。

 坪井にとっては厳しい体勢になった。内から伸び返して、なんとか絞られずにターンマーク手前まで持ちこむことができた1号艇の丸尾が逃げ込みをはかる。
 一瞬、3コースの杢野がインの丸尾を叩こうとする気配をみせた。それに反応した坪井は、1号艇と3号艇を割り差そうとハンドルを入れる。
 が、杢野は急遽まくり差しに変更。すでにターンマークのきわには、2コースの平石がいる。坪井の行き場はなくなった。

 しかし、坪井は瞬時に平石の内を狙いにいった。スペースがあるかないかの場所へと、さらにハンドルを切った。
 そのターンは鋭かった。いや鋭いというより、なんだか手で艇を持ち上げて反転させたようなターンが決まる。ちなみに平石は、坪井のすぐ外で少しキャビっていた。あの角度、あのスピードで入らなければ、おそらく衝突していたはずだ。

2007_0705__0637  ただ、これでも坪井はバック3番手。前方には、丸尾(外)と杢野(内)が併走しており、かなりの差があった。
 スリット裏あたりで、杢野が丸尾を外へ押しやろうとする。坪井はそれを見逃さない。

 2マーク。丸尾が杢野へとツケマイを放つのだが、それよりも少しだけ早く、坪井は2マークを先取りする。杢野を具にしたサンドイッチのようになり、内に坪井、外に丸野という体勢で、ターンマークを抜けた。

 結局、先頭に立ったのは、勝手知ったる自分の庭で、ターンスピードに勝る坪井であった。
 3番手から地元選手が大逆転。普通ならスタンドがおおいに沸く展開だが、浜名湖の場内はさほどどよめいていなかった。
 それこそが坪井の凄みなのである。地元の浜名湖ならば、坪井はあれくらいやって当たり前なのだろう。

 坪井の明日は、ドリーム戦の2号艇。もしも1着を取るようであれば、2日目にしてほぼ準優当確が決まる。
 ビッグを貯めこんだスロットが一気にボーナスを吐き出すかのように、坪井の連チャンは止まらない。

 

 

12R 師弟航走

2007_0705__0173  笠原亮。2年前の総理杯、SG初挑戦で優勝を成し遂げた男である。さらにSG初制覇の2週間後には琵琶湖の周年記念で初GⅠ制覇。05年前半の笠原は、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだった。

 しかし、トップクラスの壁は「勢い」だけで突破できるほど薄くはなかった。強豪とブツかるうち磨り減って、次第に成績を落としていった。ついには、10期にわたって守り続けてきたA1級からも陥落した。

 大レースを一発取っただけで、満足して終わる選手はどの世界にもいる。実際、昨年の今頃は「笠原はもう終わっている」といった声も聞かれたりした。だが笠原は終わらなかった。
 A2級落ちになった前期。この屈辱をはらすため奮起して、自己最高となる勝率7.32をたたき出す。そしてA1級復帰初戦が、地元・浜名湖周年記念のドリーム戦となった。
 

2007_0705__0265  笠原の師匠・服部幸男。彼もまた若くして競艇界の頂点に立ち、そこから長い低迷(といっても、絶頂期が強すぎたので、少し成績が悪いだけでも低迷といわれる面もあるのだが)に陥った。
 昨年の夏すぎあたりからようやく復調をはじめ、わずか2カ月少々の間に記念3優勝を飾る離れ業をみせた。強い服部が帰ってきたのである。

 地元の記念のドリーム戦で、この師弟対決は初顔合わせ。3コースから攻める愛弟子・笠原亮と、インから逃げ切ろうとする師匠・服部幸男。 。

「師匠! 差しますよ!」
「いや、まだまだ抜かせないぞ!」

 たぶん、二人にこんな感傷的な会話はなかったはずだ。淡々とターンマークを回って、ワンツーフィニッシュを決めただけだろう。でも、スタンドからこの二人の航走を見ていると、そんな妄想をしたくなってしまった。

 ちなみに12Rで3着に入線したのも、地元・静岡の徳増秀樹であった。
 開設54周年記念GⅠ 浜名湖賞。静岡勢が真っ盛りである。

(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/姫園淀仁)


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明日へ――初日午後のピット

2007_0705__0240  今朝はまだまだ閑散としていたピット内が、午後に入るとにわかに活気づいてきた。前半戦を終えた若手を中心に、プロペラ修正室でじっくりとプロペラを修正する選手たち。中村有裕や黒崎竜也(彼らもまだまだ若手だ)、杉山正樹、吉村正明などがプロペラを見つめている。おっと、もちろん服部幸男はマイポジションにおり、ドリーム戦のために展示ピットへ移動するそのときまで、プロペラ調整に勤しんでいた。
 逆に中堅からベテランの姿が目立ったのはモーター整備室だ。9R、前半の逃げが圧巻すぎて、まったく心配なしと思っていた金子良昭。それがスタートでやや遅れたことから外勢のマクリの餌食となり4着敗退。さすがに悔しそうな表情を坪井康晴など静岡勢に見せていた金子は、落ちついてからすぐモーター調整室に入り、モーターの点検を始めた。念入りにひとつひとつ各部位を確認する集中したい時間ながら、金子良昭といえば浜名湖の重鎮にして“兄貴分”。いつも地区や期など関係なく、整備室にいる面々とにこやかに談笑をしながら調整を続けている。先に整備室にいた鈴木賢一や平石和男とは、のけぞるほど笑いあっている。明日はドリーム戦の1回乗り。もちろん明日もこの余裕のスタイルのままに、金子はドリームを待つのだろう。
Sany0681 そんな談笑中の整備室には、午前にも登場した山崎哲司の姿があり、整備台にはバラバラになったモーターが置いてある。7Rは1号艇から逃げ切ったものの、外艇がやり合ったのを横目に……という感じで、モーターに当たりがきたようには思えなかった。それを証明するように整備を始めていたのだった。
 その様子を眺めていると、続く8Rで逃げた鈴木賢一が、こちらも念入りな点検を終えて整備室から出てきた。そういえば午前中、山崎と話していたスズケン。このふたりが連勝しただけに、午前中のことを聞いてみる。山崎哲司選手とお話ししてましたよね? と水を向けると、「えーっと、たしか……そうでしたね」との曖昧な返答が。まあ、数時間前の話ですし……と繋ぐと、「いや、そういうことではなくてですね」と笑顔で解説をしてくれた。
「今節は一般戦ではなくて、GⅠですよね。そういうところに出ている選手って、やっぱり(手のひらを上に上げて)こんなに感性が上だと思うんです。だから、同じような状況……山崎選手と僕だと、後半レースが同じ1号艇でしたよね。だからそういうことでわかりあえたり、確認しあえることがあるときには、相手が誰だとかあまり関係ないと思うんです。その相手がSGをバンバン勝つ人だったりすることも当然あるわけで、そういうときは本当に勉強になるんですよ」
Sany0699 山崎選手も勝ちましたよね? そして僕も勝ったんだからよかったですよ……と言ったところで、西村勝のモーター吊りに急いで向かった鈴木。初日1走を1着でクリアだが、彼もレース後の点検に重きを置いていた。後半には6号艇も回ってくる明日も、笑顔で乗り切ってほしい。
 ……と、スズケンとそんな話をしたのが11R終了直前だったわけだが、そこでもまだ山崎のモーターは組み上がってはいない。部品交換の申請などをしており、結局12R中のギリギリまでモーターは格納されなかった。8Rからの大整備に、最後は宇佐見淳が心配そうに見つめていたほど。明日、この大整備が吉と出ることを祈ろう。

Sany0675 金子や山崎のピット作業を眺めつつ、展示ピットが見える場所に移動する。ときは9Rの締切5分ほど前。11Rの展示ピットにボートを繋留していた大庭元明が、まるで本番のピットアウトのように舳先を押さえてピットアウトしていった。試運転に出る際にそこまでやる選手は珍しいな、と思っていると、30mほど出たところで元の場所に戻ってきたのだった。
 ?……あ、ピット離れの際の練習か、ピット離れの感触をたしかめたのか、どっちかだ! そう気が付いたのは、11Rの展示を見たとき。6号艇の杉山正樹が好ピット離れで一気に大庭の内側に潜り込んだ。これを警戒してのものだったのだろうが、展示だけでな本番でもまんまと内を取られてしまった大庭。これにより結果は無念の5着。1号艇がある明日は、奪われるわけにはいかないぞ。

 大庭による“ピット離れ練習”の直後、ボートリフトのほうから「せーの!」という声が聞こえてきた。そこにいなければ気が付かないほどの声を聞いて行ってみると……選手がリフトの上でウルトラマンスタイルに抱えられているではないか! これは水神祭だ!! と慌ててカメラの電源を入れるが、無情にも間に合わずに選手は水面へ一直線。
 ジャポーン!
Sany0685 とりあえず拍手をしながら選手たちに近づくと、リフト上で振り向いたのは三嶌誠司だった。「ああ、ありがとう。写真撮ってあげてください」と言われて、水面から上がってきた選手を見ると、9Rで2走目を終えた松下知幸だ。今日、松下は1Rを逃げて1着となったが、GⅠではすでに勝利を上げている。水神祭は出産など慶事でも行なわれることがあるらしいので、そういうことかな? と思って、着替えから戻った松下に直撃すると……。
「GⅠの1着はあるんですが、四国の地区選なんですよ。今節のような周年記念などのGⅠでは初めての1着だったんです。それで、三嶌さんが『水神祭をやろう!』って言ってくれて……あとは同期のみんなが集まってくれたんです。嬉しかったです!」
 抱えていたのは81期の同期、佐々木康幸に杢野誓良、黒崎竜也たちでした。おめでとう、明日も頑張れ、松下!

2007_0705__0731  最後の最後になってしまったが、今日のメインはドリーム戦。冒頭のとおりに終始プロペラ調整室のマイポジションにいた服部幸男、そして早々から試運転ピットにて回転の調整をしていた平石和男以外、4人のドリームメンバーはボートにモーターもプロペラも装着のうえ、ギリギリなるまでボートを降ろさなかった。淡々と12Rを待っていたのである。
 そしてレースは1号艇の服部が完勝したが、6号艇・新美恵一の転覆(無事です)もあって、レース後もみな表情が硬かった。
 そのなかで、ピット離れで遅れたことから大外に回されつつ、3着を奪った徳増秀樹。渋い顔でVTRを見つめていたが、3着を確保したターンを見て、ちょっとだけ表情が崩れた。
 ドリームインタビューでもコメントしていたが、使っていたプロペラは“苦肉の策”の昨年バージョン。「明日へ繋がった……」という徳増の笑顔が見られた、レース後だった。(PHOTO=<吉村、徳増>中尾茂幸、<その他>松本伸也、TEXT=松本)


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ひとまずクイズの正解

ども~。浜名湖賞、初日から熱いですね~。てなところで、昨日出題したクイズの正解を発表しましょう。

2007_0704__00122_1 黄色の枠の下、何が起きてる? が問題でしたね。小回り防止ブイがのぞいているので、ここは第2ターンマーク付近。とある異常事態?が起きていたのでありました。

ネトロンまで隠していたので、その付近を焦点と考えた方が多かったようですが……実はポイントはターンマークでした。正解は……

2007_0704__0012 タ、タ、タ、ターンマークが2つぅぅぅぅぅ! 選手はどちらを回ればいいの? うむむむむ。……って、実はこのとき、ターンマークの交換作業をしていたんですね。時間が昼頃と申しましたが、選手たちが到着して、これからモーター抽選、というタイミング。その前に、空中線を張ったりするなど、水面をレースができるよう、整えていくわけですが、その最後の作業がコレでした。もちろん、本物はネトロンにくっついているほう。離れたところにあるターンマークを回収して、レース水面完成! だったんですね。こうした光景は、今までのSG、GⅠ取材で初めて見ました。戸田の「ターンマークもネトロンも空中線も、な~んにもない」水面は前回見たばかりですけどね(漕艇競技に使われるため、非開催時は競艇関連のものはすべて取り外されるのです)。

というわけで、残念ながら正解者はゼロ。このあとも出題があるかと思われるので、挽回すべく、よろしくお願いします~。


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開幕……も、いまだ静かなピット内――初日午前のピット

 いよいよ開幕したGⅠ浜名湖賞。昨日の前検作業ではあまり動きがなかったピットだが、レース開幕にあわせて慌ただしくなると思ったが……辿り着いたピット内は思いのほか閑散としていた。
2007_0704__0462  レースに向けて試運転ピットは満“艇”御礼の状態で、「試運転OK」の青のパトランプが回るたびに、大挙して水面へ出て行く。どの選手も満足な試運転ができず、さらに湿度の上下など不順な気候だった昨日の分もあわせて、バンバン試運転をしようとしている。自分のレース前になんとか調整の正解を見つけ出そうといったところだろうか。
 その分なのか、モーター装着場をはじめ、プロペラ調整室、モーター整備室も閑散としている。昨日は昨日で「まずは初日を迎えてから、ということだろうか」と書いたが、同じく本日も「まずは1走、まずは初日を1日走ってみて」ということなのかもしれない。
 
 そんなモーター装着場に、控室から戻ってきたのが金子良昭。3R、6号艇からスーパーピット離れを見せてインを奪取し、そのままコンマ07の好スタートで圧勝。今節実施されている勝利者インタビューのあと、着替えてのご帰還となった。ただ、持っていたヘルメットをボートの上に置くと、何もせずに再び控室へ戻っていった。相棒の60号機は、プレートの数字が赤くなる「2連対率ベスト10」に入る好モーター。後半の9Rは1号艇。何の心配もいらないと見たぞ。

2007_0704__0573  金子のボートのすぐ近くで、同じく“赤数字モーター”44号機の中尾誠がプロペラを手にしていた。2Rで見事な3コースマクリを決めて1着。幸先のいい発進となったが、こちらは後半に向けて調整に余念がない様子だ。プロペラを手に向かった先は、プロペラ調整室。もはや当然のように服部幸男がひとりマイポジションに陣取っていたが、反対側のトビラ近くでプロペラの調整を始めた。その後、4R終了後に見かけると、プロペラは装着済みで、今度は取り外したスパークプラグをジッと見つめている。その姿を見付けた笠原亮がプラグを一緒に見つめて何事か指差すと、中尾は大きくうなずいて整備室へ向かった。84期の同期、そして地元を走り慣れた笠原のアドバイスが、9Rで効果を発揮しますように。あ、笠原は今日はドリーム1回乗り。5R終了後に展示ピットへボートを移しておりました。

2007_0704__0049  その展示ピットでは、山崎哲司が誰かと難しい顔をして話をしていた。2Rは6コース6号艇から見せ場なく6着に敗れてしまった山崎。7Rの1号艇に向けてなんとか光明を見いだしたいところ。背中を向けていた話し相手が振り向くと、おお、埼玉の鈴木賢一。出身も、期も(当たり前か)違うふたりだが、最後は笑顔を見せて去った鈴木。山崎哲司にこの鈴木の笑顔が効くことを祈ろう。スズケンは山崎のあと、8R1号艇だ。(PHOTO=中尾茂幸、TEXT=松本伸也)


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開会式だ! ドリーム戦インタビューだ!!

2007_0705__0006  初日といえばお楽しみ、開会式! 選手紹介の直前に、浜名湖イベントの殿堂「サンホール」に到着しますと、まずはフラダンスがファンをお出迎え。しかも司会の荻野アナウンサーはアロハ着用です。過去のSG、GⅠでも、工夫をこらした演出が楽しい浜名湖。選手はおそろいのTシャツ(色違いはありましたけど)にハイビスカスの首飾りで登場。BGMは『サーフィンUSA』などで、すっかり常夏ムードとなっております。やっぱり今日は晴れてよかった!ということで……
 さあ、選手紹介!
 登録番号の若い順から登場で、まずは最年少・宇佐見淳の「初GⅠですので、頑張ります!」からスタート。静岡勢が登場するたびに黄色い歓声が上がったその模様を、以下ピックアップしてお届けします!

2007_0705__0054「今節、85期の銀河系軍団はいませんが……」(中尾誠)
 実は「84期の○○軍団が頑張ります!」と続いていたんですが、○○だけマイク不調で聞き取れず。何軍団だったんでしょうか……? ただ84期は中尾のほかにも中村有裕、笠原亮のSGウィナーが今節登場。決して銀河系にも負けてませんぞ。一致団結で頑張れ!

「今節はワースト機とともに頑張ります」(一宮稔弘)
 複勝率27・8%はたしかにワースト級ですが、2Rの展示タイムはトップじゃないですか! 良化の兆しアリと見て、注目しちゃいますよ、一宮選手。

2007_0705__0072 「次の記念は名人戦だと思って頑張ってきましたが、また出ることができました」(大庭元明)
 07年前期はA2級に陥落したからでしょうが、A1復帰ですぐ記念に帰ってこられました。でも、名人戦って11年後じゃないですか、大庭さん!

「……平常心で頑張ります」(角谷健吾)
 神奈川が生んだエンターテイナー・角谷“スミケン”健吾。何をやってくれるかと期待しましたら、普通のひとこと……でしたが、明らかにカメラを探してました(笑)。妙にカメラ目線のスミケンがお茶の間に流れたはずです。

2007_0705__0128 「浜名湖に来ましても、節水しております」(三嶌誠司)
 いま四国は猛烈な水不足。昨日の雨で数%持ち直したそうですが……。四国のみなさんの希望のためにも、ファイトだ三嶌!

「前節はF、すみません。華々しくやってしまいました……」(金子良昭)
 地元の重鎮・金子さん。6月17日の浜名湖でFです。しかも全艇Fのオマケまで付いてしまいました。今節の「華々しくは」優勝戦で!

 さて、順番を無視してここで最後に紹介は野長瀬正孝。寡黙な実力派のイメージですが、毎回ヒネったコメントをくれる野長瀬さん。今回も……
「1Rに出走です。しかし、まだペラが決まっていません……」
 それを聞いて、「野長瀬選手がお困りなので、巻きで参ります!」と、直後も終了後も好フォロー連発は、司会の荻野アナでした(笑)。

 続いて行なわれたのが「ドリーム戦出場選手インタビュー」。ハワイアンの名曲『ココモ』をBGMにアロハとなったドリーム6選手が登場。そちらもひとことダイジェストで!

2007_0705__0018 1・服部幸男「前検は浜名湖でのイメージ通りの動きでしたが、足は普通です。インから逃げます」
2・西島義則「足はボチボチ。最近はピット離れでバーッと抜けるようなことはあまりないですね。昨日でペラは決めてあります。ピット離れで遅れたりしない限り2コース」
3・徳増秀樹「新ペラを2枚作りましたが、失敗しました。なので、苦肉の策で去年のペラを叩いて使ってます。深くなっても3コース。ただ、あまりにも付き合えないと感じたときは考えます」
4・笠原亮「ペラはバッチリ、乗り心地もバッチリ。簡単に6コースに出るようなことはしません」
5・平石和男「乗りやすいですね。不思議と浜名湖は相性がいいので、今回はとにかく優勝したい。グラチャンの優勝戦(スタート遅れ……)は忘れました(笑)」
6・新美恵一「F休みから復帰後、自分なりにまずまずスタートはいけてますね。スローからのスタートが多いので、なるべく内のスローから」

 進入は枠なり基本ながら、新美がどこまで動くかがカギでしょうか……1236/45? はたまた12346/5?? うーん……。
 ドリームまではあと4時間半だ!(PHOTO=中尾茂幸、TEXT=M)

2007_0705__0059 ←選手紹介にドリームインタビューに、「徳ちゃーん!」という黄色い声援を一身に浴びていた徳増。ヒゲは剃ったようです(笑)


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浜名湖賞、いよいよ開幕!

 みなさん、おはようございます!
「開設54周年記念 GⅠ浜名湖賞」、初日の朝を迎えました! 薄雲こそ広がっているものの、今日の浜名湖上空には夏の太陽が輝いており、“梅雨の晴れ間”が記念レースの初日をありがたく照らしておりす。 しかし、選手にとっては昨日とまったく違うコンディションだけに、調整力が問われそうです。しかも、もうひとつ選手を悩ませそうなのが、晴れの浜名湖特有の強風。今現在、水面の吹き流しは強い追い風基調を示しており、各選手とも気合いの入ったスタート練習中です。本番でもバシッとしたスタートをお祈りしております!
 今日初日のお楽しみはやはり12Rドリーム戦! 地元からは総帥・服部幸男が1号艇、最多勝男・徳増秀樹が3号艇、若きSGウィナー・笠原亮が4号艇でスタンバイ。ここは浜名湖、上位独占をもくろみますが、西島義則を筆頭に遠征勢も黙ってはいないはず。暑くなりそうな気温同様に、アツいレースを期待しましょう。
 そしてもちろん開会式から予想まで、ドドドンと更新していきますので、どうぞお楽しみに!

 最後に本日からの発売場をご紹介します。あ、電話投票コードは「06#」ですよ!
<競艇場>
多摩川、常滑、津、鳴門、児島、宮島、徳山、福岡、唐津、大村
<ボートピア等>
玉川、岩間、なんぶ、川崎、大郷、岡部、習志野、市原、名古屋、京都やわた、梅田、姫路、土佐、呉宮島、呉徳山、高城、三日月、ミニBP滝野、ミニBP洲本、ミニBP長崎五島、前売場外ミニット、前売場外おおむら、オラレ呼子

 では、改めまして今節もよろしくお願いいたします!

<本日の一枚>

2007_0704__0148 ←出場停止から今節が復帰戦となる平田忠則。今日は6R5号艇で1回乗り!(PHOTO=中尾茂幸)


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それぞれの前検作業――前検日のピット

2007_0704__0392 ジッとしているだけでも汗ばんできてしまうイヤな蒸し暑さに加え、雨も落ちてきた午後の浜名湖。しかも、強く降ったり小雨になったりを繰り返しており、雨足の強さで湿度も連動してアップダウンしている。湿度はモーターの回転数に大きく関わるファクターのため、選手にとっては気になる要素だ。
 スタート練習&前検タイム測定を終えた野澤大二が、発走ピットへ続くスロープの前を通り過ぎたあと、ふと気が付いたようにスロープ前まで戻ってきた。「うーん……」という感じでしばらく考え込むと、その状態のままモーター調整室へ入っていった。スロープのところにあったのは気温&湿度計。前検タイムの6秒75は“中の下”といった感じだけに、湿度の状態からモーター上昇の手がかりを探っていたのかもしれない。なんといっても第1走目は1号艇(2R)。幸先のいいスタートを切るためにも、この「うーん……」が吉と出てもらいたい。
2007_0704__0330  もうひとつ湿度とモーターの回転の話。スタート練習が行なわれている最中、展示ピットには絶えずモーターの爆音が響いている。自分が入っている班に順番が回ってくるまで、スロットルレバーを握ったり放ったりしながら、回転の上がりを確かめている。そこかしこからブロロロ……という音が聞こえてくるピットで、3艇で隣り合わせていたのが草場康幸、中尾誠、杉山正樹の若手3選手。まず草場がスロットルを握り始めると、しばらくして中尾、そして杉山もそれに続く。ブロロロ……と爆音が三重奏となり、けっこうな音量となっていたのだが、3人ほぼ同時に終了したようで、一瞬シーンと音が止んだ。それに気が付いたのか、草場と中尾が顔を見合わせてニッコリ。その後、装着場に上がりつつ、身振り手振りで感触を確かめ合っていた。そういえばふたりは佐賀の同士。GⅠの大舞台にて強敵に立ち向かうべく、明日からもツーショットが頻繁に見られそうだ。

 さて前検日の今日。試運転はスタート練習の前と合間のわずかな時間だけ。さらに気候も不安定ということもあるのか、スタート練習終了後のピット内は思ったより静か。明日はドリーム戦2号艇の西島義則などは、1班でスタート練習を終えたあとは、モーター格納→同県の吉岡正浩のエンジン吊りをタイミングよくこなした後は、ピット内で様子を確認することはできなかった。思い切って「明日、レース当日から」と考えた選手も多いと感じられた。
Sany0669  そんな静かなピット内にときおり「カツンッ!」という音が聞こえるので、出所のプロペラ修正室をのぞいてみると……やはりこの人がいた。地元の総帥・服部幸男だ。浜名湖プロペラ修正室の主ともいうべき服部が、ひとりでプロペラ調整に勤しんでいた。1班でのスタート練習終了直後からプロペラ調整を続けること1時間半(!)。前検作業終了まで残り20分というところでギアケースの調整に移ったが、それもギリギリまで時間を使っていた。明日はドリーム1号艇、東海地区選と合わせて今年の浜名湖GⅠ2勝目へ、プロペラに、ギアケースに力を吹き込んでいるようだった。

2007_0704__0289  そんな総帥に負けじと、モーター調整を続けていたのはやはり地元・静岡勢。プロペラ調整室は服部に任したとばかりに、重鎮・金子良昭に、野長瀬正孝、渡邊英児、坪井康晴がモーター整備室でモーターを整備している。そして徳増秀樹に佐々木康幸、横澤剛治、笠原亮は整備室内のプロペラ調整室でプロペラを調整していた。好素性と思われる60号機を手にした金子良昭は「ひととおりの点検」という様子で格納していたが、野長瀬、渡邊、坪井は同じ作業台でそれぞれモーターをバラし、ギアケースの作業していた服部と同じくギリギリまで整備を続けていた。
 競艇王国・静岡支部として、浜名湖で負けるわけにはいかない。そうビンビン感じさせる静岡・全員集合だった。

 不順な気候のなか、それぞれに過ごした前検作業。いよいよ明日、レースが始まる!(PHOTO=中尾茂幸、松本伸也<3、5枚目> TEXT=松本) 

Sany0671 ←モーター整備する坪井、野長瀬、渡邊


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クイズ浜名湖賞

こんにちは。すっかりお馴染みになったクイズコーナー。これまでは①ピットクイズを基本に②節間のポイント争い企画を時折盛り込んで、お届けしてきたわけですが、その①②については明日より参戦の姫園記者や本日より参戦のM本記者に任せるとしまして、今日はまず、実に珍しい光景に出会いましたので、そちらを出題したいと思います。

2007_0704__00122 左の写真。第2ターンマーク付近を撮影したものでございます。ずいぶんでっかく黄色の枠で隠したもんですが、小回り防止ブイがちょこっと見えてますよね。

さて、問題。この黄色い枠の下で、普段は絶対に見かけることのできない、とあることが起きていました。ある意味、異常事態。ある意味、目を疑う光景。はたして、何が起きていたのでしょうか?

ヒントとしては、撮影した時間帯は昼前です。選手到着取材が終わって、記者室に戻ってきた頃、でしょうか。取材班全員で「おぉぉぉぉぉ!」とか叫んで、中尾カメラマンが大急ぎで激写したんですね。この10分ほど後には、いつも見ている第2ターンマーク付近の状況に戻っていました。えー、正解者にはひとまず40Pを。締切は明日5日の午後2時でお願いします。その後のクイズ企画については、追って更新いたします。たくさんのご解答、よろしくお願いいたします~。


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K記者の「前検を斬る!」

 雨に煙る浜名湖。モーター抽選後くらいから、ついに空が泣き出した。
 ども、Kです。
 グズついた天候のなか、行なわれた前検航走&試運転。それだけが理由というわけではないでしょうが(湿度が高いので、皆それほど回転が上がっていないという可能性はあります)、それほど突出した印象を受けることが少ない足合わせでした。ちなみに、ホーム向かい風で、空中線が時折強くはためくこともありました。

2007_0704__0291  そんななか、目立つ足色を見せていたのが、村田修次と大川茂実。おぉ、ともに注目機にあげたモーターを引いた2人ですね。村田は行き足から伸び、大川はバランスが取れていて全体に強め、という感じでしょうか。足合わせでは、村田は佐々木康幸あたりを軽くやっつけていて、大川は渡邉英児や大賀広幸を突き放していました。村田はスタート練習でも、スリットから伸びていく感じでしたぞ。
2007_0704__0225  次に目立ったのは、金子良昭と笠原亮の静岡コンビ。これも注目機ですな。金子は内に合わせても外に合わせても、ターンで前に出る印象。笠原も伸びよりは出足回り足がいい感じでした。で、金子と互角に動いていたのが、坪井康晴。内に合わせるとやられる感じでしたが、外に合わせたときはむしろ金子を上回る足色を見せることも。しっかり調整すれば、さらに上昇しそうです。
 最高勝率機の38号機を引いた橋本久和は、悪くはないけれども図抜けた動きというわけではありませんでしたね。伸びよりは回り足が良さそうで、レースではいいところを見せるかも。あとは、鈴木賢一、杢野誓良、野澤大二、吉川元浩といったあたりが良く見えました。あ、グラチャン優出コンビの鳥飼眞&西村勝も、いい感じでしたね。
2007_0704__0117  不気味なのは服部幸男と渡邉英児。服部は、一番乗りで試運転に飛び出しましたが、一回だけ笠原と合わせると、あとはスタート練習まで水面には出ず。笠原とも変わりない動きを見せていたし、何らかの手応えを得たような気がします。渡邉は、服部とは逆に何度も何度も足合わせを挑んでいました。誰かが試運転に向かえば、それが誰だろうと合わせていく、といった感じで、実にいろんな選手と何周も何周も合わせていた。ほんと、燃料切れるんじゃないかと心配になるくらい。こうしてガッツリ手応えを掴んだあとは、コツコツと整備を続けていく“英児スタイル”で仕上げていくのでしょう。足合わせは勝ったり負けたりでしたが、一気に変わる可能性を秘めているような気がします。

 というわけで、独断と偏見の機力ランキング。

2007_0704__0127            東                西
横綱   村田修次   大川茂実
大関      金子良昭      笠原亮
関脇      坪井康晴      鈴木賢一
小結      鳥飼眞    西村勝
前頭1    橋本久和      吉川元浩
前頭2  服部幸男      渡邉英児
前頭3  杢野誓良   野澤大二

 逆に苦しそうに見えたのは、北川敏弘、平田忠則、吉岡政浩、大庭元明、中村有裕あたり。北川は、足合わせではことごとくやられていて、平田は行き足、回り足に力を感じません。吉岡は、やはり足合わせでは弱めだったのですが、いったん時間を置いて出てきた後は、橋本あたりともそれほど違いがなかったので、ペラ次第かも。大庭は回り足が血から弱く見え、ユーユーはいま名前をあげた吉岡にもやられていました。スランプ、なんですかねえ。あと、小川晃司も厳しそうでしたね。

 といったところで、前検タイム。
1 大川茂実 6・63
  吉岡政浩
  角谷健吾
4 村田修次 6・64
5 川北浩貴 6・66
  黒崎竜也
7 松下知幸 6・67
8 新美恵一 6・68
  北川敏弘

ワースト
1 西村勝 6・87
2 中尾誠 6・84
  山崎哲司  
4 宇佐見淳 6・83
5 橋本久和 6・82
  渡邉英児 
  佐々木康幸

2007_0704__0009  むむむむむむ……。微妙な感じになりましたなあ。東西横綱に指名した村田&大川はしっかりとタイムを出していますが、あらら、吉岡が一番時計タイではありませんか。北川も8位だし。また、番付入りの3名がワーストにいるぞ……。まあ、これはあくまでも直線のタイム。レース足はまた別だとも言えるわけで、その意味では両横綱の機力は信頼できるかも。明日はすべての選手が調整に駆けずり回ることになるわけですが、この番付がどう動いていくか、明日からは姫園記者にバトンタッチしましょう。村田&大川の舟券は、姫園にしっかり託す所存です。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/K)


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注目機は誰の手に!? モーター抽選

2007_0704__0005  浜名湖のモーターは、4月12日に初降ろし。3カ月弱の使用ということで、相場が固まっているかどうかは、微妙なところと言うべきであろう。とはいえ、2連対率や勝率にはしっかり差が出るわけでありまして。数字的に注目すべきは、以下の通りとなる。

38号機……勝率6・71はナンバーワン。三角哲男が節間6勝を稼いだモーター。
53号機……2連対率52・5%はナンバーワン。6月女子リーグで淺田千亜希が優勝。
44号機……勝率3位、2連対率2位。1分47秒3の最高タイムを出している。

 その他、注目は……

57号機……2連対率、勝率は低いが、2優出2V。優勝回数はナンバーワン。
22号機……勝率6・10、2連対率46・7%。優出3回はナンバーワン。
23号機……勝率6・09、2連対率45・8%。16勝は38、53号機とタイ。乗り手を考えると、上位級の可能性も。
12号機……勝率、2連対率は低いが、20勝はナンバーワン。室田泰史が駆って、前節優勝。
60号機……勝率、2連対率はソコソコ。7勝2着17回と完全なヒモ型。

 このあたりを頭に叩き込んで、さあ行こう、モーター抽選。

=====================================
2007_0704__0001  GⅠ浜名湖賞のモーター抽選は、SGと同様、昼前後に行なわれました。場所は競技棟のミーティングルーム。今回は上瀧和則と田村隆信が欠場となりましたが、出場選手48名が一同に会して、シリーズの“ファーストバトル”が繰り広げられたわけです。
 選手班長の徳増秀樹が立ち会って行なわれた抽選、一人がガラポンを回すごとに、「モーター●番!」「ボート●番!」と、競技部の方の声が響きます。そんななか選手たちは……意外なほど静か。前節の出走表にじっと目を落としている選手が目立ちます。そんなわけで、粛々と進んでいったモーター抽選。まさしく、嵐の前の静けさ、であります。

2007_0704__0040  で、注目機は誰に渡ったか。
38号機……橋本久和
53号機……村田修次
44号機……中尾誠
57号機……平石和男
22号機……大川茂実
23号機……笠原亮
12号機……宮地秀祈
60号機……金子良昭

 ふむ。注目機はおおむね伏兵陣が手にした、といった感じでしょうか。ドリーム組からは、平石と笠原、金子の名前が見えますね。というわけで、ドリーム組のモーターもチェックしておきましょうか。%は2連対率です。

2007_0704__0026 初日12R
①服部幸男……17号機 33・3%
②西島義則……35号機 34・3%
③徳増秀樹……48号機 33・9%
④笠原亮……23号機 前述
⑤平石和男……57号機 前述
⑥新美恵一……7号機 35・8%
※上瀧と田村の欠場により、発表されていたメンバーに変更があります。ご注意ください。

2007_0704__0054 2日目12R               
①濱野谷憲吾……15号機 35・2%
②坪井康晴……61号機 34・5%
③横澤剛治……11号機 45・8%
④金子良昭……60号機 前述
⑤中村有裕……20号機 42・8%
⑥三嶌誠司……39号機 35・4%

 先ほども申し上げた通り、まだ相場が固まったとは言い切れないので、低勝率機でもガラリ一変の動きを見せる可能性もあります。いや、記念クラスが仕上げることで、相場が変動することだってありうるでしょう。そのあたりも念頭に置きつつ、足合わせをチェックしてみます。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/K)


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浜名湖に選手到着!

 過去4回の浜名湖取材でも書いていることですが、選手が入場する門から浜名湖ピットへはかなり長い道のりです。選手の到着を待ちかまえるべくその道をテクテク歩いていると、選手のご家族が運転していると思しき自家用車が一台帰っていきました。で、ようやくピットに到着すると、ちょうどピットに入ろうとする金子良昭の姿が。どうやら金子を送りに来た車だったようです。取材陣に「おはようございまーす!」と声をかけた後は、すでに到着していた西村勝に声をかけながらピット内へ。相変わらず若々しい金子良昭も、今節は西島義則に次ぐ年長者。地元勢を引っ張っていくテクニックに期待しましょう。

2007_0704__0002  取材陣到着後、いちばん最初に到着したのが、こちらも地元・徳増秀樹。ここ浜名湖の記念には欠かせない昨年の最多勝男ですが、意外にも記念優勝は0。今年後半戦にに繋げるべく、GⅠ初出場も初優出も達成した浜名湖でドカンと大仕事をしてもらいたいところだ。……おや? これまで見ていた徳増の顔に見慣れないパーツ、“ヒゲ”が。まだキッチリ生えそろってはいないようですが、“ヒゲ徳増”もなかなかイカしております。ヒゲも似合いますよ、徳増さん! まあ、明日剃られていたら単なる無精ヒゲということになってしまいますが(笑)。
 その徳増とほぼ同時にタクシーで到着したのが大賀広幸と吉岡政浩。山口と広島の隣県同士、そして同期で登番1番違い(大賀3427、吉岡3428)のふたりですね。タクシーを降りたあと、ふたりとも電話を手に大賀は入口の右手、吉岡は左手へ。そして同時に電話を終わり、揃ってピットへ入っていきました。息ピッタリの大賀&吉岡。明日からの本番でも揃って好成績を!

2007_0704__0031  浜名湖に濱野谷憲吾登場! 続いては角谷健吾と野澤大二の姿も。東京支部の3人が到着です。“Wケンゴ”は揃ってワイシャツですが、野澤はラフにポロシャツで登場。気温はそう高くないものの、ムシムシする浜名湖周辺。暑くて脱いでしまったんですかね? 最近の記念戦線では存在感を発揮できていない野澤だが、過去GⅠは3優勝。しかも初優勝はここ浜名湖。思い出の水面で復活を果たしてもらいたいぞ。

2007_0704__0080 「おはようございます」
 いつもながら気合いの入った表情で登場は吉川元浩。兵庫の先輩、馬袋義則と一緒に登場です。吉川といえば、2月のダイヤモンドカップで「びわこから送った荷物が届いていない」という謎のアクシデントに見舞われ、レースをすることなくここ浜名湖を去っている。もちろん荷物は届いていたので、今節はそのときのリベンジ戦だ! 頑張れ吉川!!

2007_0704__0021  最初にも書いたとおり、選手入場門からピットの入口まで距離がある浜名湖。それだけに乗用車やタクシーはピット前までやってくるのだが、入り待ちのファンが立ち入れるのは入場門の前まで。なので、選手のなかには入場門前で車を降りたり、戻っていってファンサービスという選手も。入場門から徒歩でやってきたのは三嶌誠司。手にプレゼントを提げながらにこやかにピット内へ消えていきます。そして鳥飼眞など福岡勢と一緒にタクシーで入口前まで来た後、急いで戻っていったのは平田忠則。1カ月の出場停止から復帰戦となる平田は、待っていたファンに熱烈な激励をされたそうです。
2007_0704__0154  さらに“中尾カメラマンの弟子”山崎哲司は、杉山正樹と相乗りのタクシーが帰ろうとするところを呼び止めて、入場門までタクシーで戻り、こちらも熱心なファンから「優勝せな!」とハッパをかけられておりました。その輪に加わった中尾カメラマンも「最低でも優出だ!」と煽っておりましたが(笑)。
 ファンの夢を乗せて走れ、三嶌&平田&哲司!

2007_0704__0112  最後の最後、ドカドカドカとやってきたタクシー3台から降りてきたのは服部幸男、野長瀬正孝、渡邉英児に坪井康晴の地元4選手。早い時間に登場した金子や徳増、笠原亮、横澤剛治、佐々木康幸も交えて、主役となりそうな静岡勢が勢揃いした瞬間だ。
 さあ、浜名湖賞にワクワクする役者が揃った!(PHOTO=中尾茂幸、TEXT=松本伸也)


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浜名湖です!

Cimg3076 おはようございます! 明日開幕する「浜名湖54周年 GⅠ浜名湖賞」。取材班、一節間、現地より取材、即日更新してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。ただいま、浜名湖に到着! 薄曇ではありますが、雨は今のところ降っておりません。明日から繰り広げられる熱戦に、期待しましょう!

本日はこのあと、いつものSG等と同様、選手入り、モーター抽選、前検の様子などを取材し、更新してまいります。いわゆる全国発売GⅠではありませんが、取材班一同、気合はSGと変わることなく、戦いの軌跡をお伝えしていく所存です。

今節もどうぞよろしくお願いいたします!


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