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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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美しき敗者たち――優勝戦、後半のピット

 レース後の淺田千亜希は、遠くを見るような目をしていた。
IMG_0703 いま、闘いが終わったばかりだということが、ひしひしと伝わる表情だった。他の選手に比べても、自分を納得させるのに時間を要したようで、その顔には疲労の色がハッキリ見えていた。
  そんな淺田が、ある瞬間に、堪えきれなくなったように、それまでの厳しい表情を解いて、涙をにじませたのだ。それは、第6回女子王座を制していた佐藤正子さんに声をかけられときだった。瞬時に目を赤くした淺田は、「悔しい!」と、はっきり口にして、佐藤さんに肩を抱かれた。
「簡単に獲れないからこそ価値があるのよ」
 佐藤さんに言われた淺田は、強くうなずきながらも、肩を落としたまま引き上げていった……。
 1R前の公開インタビューでも「最後まであきらめずに走ります」と話していたように、女子王座獲得に向けて、淺田は静かな闘志を沸々と燃やしていたわけだ。レース前のピットではリラックスしていたようにも見えていて、そこまでの気迫は感じ取れなかったのだから、筆者も未熟である。優勝戦に乗った6人のなかで、誰よりも強い気持ちを持ってレースに臨んだのは淺田だったのかもしれない。

 いや、淺田だったと確信したいところだが、もう一人、忘れてはいけない存在がいるのだ。
IMG_5670   それが海野ゆかりだ。午前中から海野は、緊張とリラックスを程よいバランスで融合させていた。作業をしている海野の姿を見ていると、女王に最も近い位置にいるんだろうな、と疑わなかったほどだ。展示航走のあと、蛇行戒告のため、競技本部への呼び出しを受けたときにも、海野は、それほど動揺することもなく、「大エンスト」と報道陣に笑いかけてから、競技本部に向かっていったのである。
 レースの詳細は、この記事では省略させていただくが、進入の際の海野の動きが、女王の座に対する強い気持ちの表われだったことは改めて書くまでもあるまい。レース後、外見的にはサバサバしたような表情をつくって、角ひとみと話をしていたが、笑っているその目は、少しだけ赤かった。

IMG_0480  日高逸子についても触れないわけにはいかない。午前中のピットにおける日高は、前日まで身にまとっていたオーラをなくしてしまったようにも見え(あくまで個人的な印象だが)、正直、舟券的にもいらないだろうと思っていたのだ。だが、午後に入って、レースが近づいていくとともに、少しずつ周囲の空気が変わっていった。 前日までに比べれば緊張の色合いこそ少しだけ薄くなっていたものの、勝利を渇望する一流アスリートのオーラをハッキリ放ちだしたのだ。10R前になってまでまで、ギアケースを外して調整をしていたことにも驚かされた。最後の最後まで、勝利を掴むためにできることを続けていたのだ。それでいて、レース後は、敗戦という結果をしっかり受け入れていることは、その表情から伝わった。この人はやはり違う! そのことを再確認させられた一日だった。

 朝からレース後まで、ずっと同じような顔をしていた選手も二人いる。
IMG_0060   一人は徳増宏美だ。緊張しすぎることもなく、笑顔を振りまき、一日中、いい表情で作業をしていたが、レース後もその笑顔は消えなかった。初めてのGⅠ決勝! それも地元・浜中湖における女子王座決定戦!! その大舞台で闘うことを、心の底から楽しめたのだろう。これからの徳増は、地元・浜中湖に限らず、怖い存在になっていくかもしれない。

IMG_0089 もう一人は永井聖美だ。この日の永井は、終始、固い表情をしていた。それは、永井の姿を見たものは誰でも口を揃えて言うことだ。
  11R前、ひとからプレゼントされたという、くまのプーさんの着ぐるみのような帽子(?)をかぶった茶谷桜が永井のそばに寄っていき、「元気出せよ、いいことあるから」と声をかけたほどなのだ。美しき友情である。“プーさん”桜は、カメラマンにレンズを向けられると、「やめてください、本当に」と撮影を拒絶したように(結局、撮影したが……)、その姿を本気で恥ずかしがっていたにもかかわらず、ピットのいちばん奥まで、その姿で歩いていったのだ。桜としては、そうして無理をしてでも、永井を励まさずにいられなかったわけである。それほど永井が身にまとっていた緊張の色は濃いものだった。
 レース後も、その表情はほとんど変わらなかった。心なしレースが終わったことにホッとしているようにも見えたのだから、今日のレースは、ひたすら無我夢中で、周囲の状況もよく見えていなかったに違いない。だが、それはそれで経験だ。来年の女子王座では、ひとまわり成長した姿を見せてくれることだろう。

IMG_0149  最後になってしまったが、横西奏恵である。
 午前中の横西は、リラックスしたいい表情で作業をしていたが、レースが近づくにつれて少しずつ表情を硬くしていった。さすがに女子王座の1号艇だ。その使命感とプレッシャーがじわじわと横西の心を絞めつけていったに違いない。横西は潰れるか!? そんなふうにも危惧されたほどだった。その重圧を跳ね飛ばし、見事な勝利を飾ったのだから、それだけの緊張も、いい意味で自分の力に変えることができていたのだろう。
  ウイニングランを終えて引き上げてきた横西の第一声は「やったぞお!」。そこに抱きついていったのは、今節には出場していないのに応援に駆けつけていた池田明美・浩美姉妹だ。こちらもやはり、美しき友情である。今夜はきっと最高の酒が飲めることだろう。
 おめでとうございます! 横西奏恵!!
   (PHOTO/山田愼二 TEXT/内池久貴)


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優勝戦回顧

_908

①横西 奏恵(徳島)
②海野ゆかり(広島)
③淺田千亜希(徳島)
④日高 逸子(福岡)
⑤徳増 宏美(静岡)
⑥永井 聖美(愛知)

 前日までの追い風が、今日の4レースあたりから向かい風にかわった。浜名湖は、冬に追い風、夏に向かい風が吹くという。そろそろ、春が近づいてきたのだろう。
 この風の影響なのか、優勝戦までの決まり手は極端だった。「差し・まくり差し」が9回に対し、「逃げ」が1回しか決まっていなかったのだ。
 1号艇から逃げを狙う横西にとって、この風は文字通り逆風になる。さらに風以上に厄介なのは、女王・日高の存在。日高がインを狙ってくれば、深いインになるには必至。エンジンは快調だし、スタート感も冴えている横西だが、深ければ深いほど不安なのは間違いない。

 優勝戦のファンファーレが響き渡り、全艇がピットを離れる。早かったのは横西でも日高でもなく、海野。しかしインを奪うまでには至らない。
 少しでも内がほしいが、ピット離れが平凡だった日高は、海野の外を大きく回りこんででも内を狙おうとする。だが海野がこれを許さない。
「譲りなさいよ!」
「絶対に入れません!」
 2人の声が聞こえた気がした。意地とプライドがぶつかり合う。2艇は互いに譲らず、くっついたままで、コースに入っていく。海野が壁になったことにより、横西は想定内の深さの1コースに入ることができた。
「これならイケる!」
 横西は手ごたえを感じたはずだ。

2006_0305_12r_041  進入は1245/36。展示ではダッシュに入っていた徳増が、日高についていく形で4コース。展示はスロー進入だった淺田は、打って変わって5カドを選択した。
 各艇がスタートを起こし、大時計が12時の位置を指す。ファイナル6艇がスリット上に並ぶ。
 カド受け4コースの徳増がヘコんだ。逆にカドの淺田はコンマ16のスタートを切り、全速で行った。スタートタイミングこそ内の3艇に負けていたが、伸びはピカイチだ。グングンと加速して、内に切れ込んでいく。日高は飲み込める、海野も飲み込める、横西も飲み込む勢いだ。ダッシュを選択したのは正解だった。
「これならイケる!」
 淺田も手ごたえを感じていただろう。

2006_0305_12r_014  インの横西が素早くターンマークを回る。淺田はその外を豪快に回る。同じ徳島所属の先輩後輩1マーク対決……軍配は、わずかに後輩にあがった。横西がしのぎ切って、逃げを決めたのだ。ただその差はわずか。淺田はバックでジリジリ差をつめる。
 2マーク。もうすでに他の4艇は突き放されている。先マイの横西に対し、内から切れ込む淺田。だが、まだ届かない。2周目1マークでも、淺田は差そうとする。まだ届かない。
 これまでも、淺田の前には後輩の横西が走っていた。女子王座を制した経験がある横西に対し、淺田は無冠。今シリーズも、準優出を3日目に決めたのが横西なら、淺田は4日目で権利を確定させた。そして今もまた、横西が前を走っている。
 2周目2マーク。先に回った横西に対し、またもや淺田は差し。かなりイイ角度で入った。これなら逆転もある。場内がどよめく。しかし、ここで引き波にハマる。淺田の艇がバウンドした。

_2448  ヘルメットを脱ぎ、ウイニングランをする横西。「満面の笑み」とは彼女のためにある言葉ではないかと思うほどの笑顔。スタンドから、いくつも声援が飛ぶ。その声に、何度も手を振りながら応える横西。手を振る回数を数えてみると、20回以上も振っていた。瞳に光るものをためながら。本当に嬉しくてしかたなかったのだろう。
 横西が過去に制した99年女子王座決定戦は当時まだGⅡで、その翌年からGⅠに昇格した。横西は渾身の逃げで、先輩を振り切り、「GⅠ制覇」というひとつの大きな夢を〝かなえ〟た。そして3月16日。平和島でおこなわれる総理大臣杯。彼女はどのような夢をめざし、何を〝かなえ〟てくれるのだろう。

(PHOTO/山田愼二<1.4枚目> 中尾茂幸<2.3枚目> TEXT/姫園淀仁)


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優勝は、気になる横西奏恵!

 気になる横西奏恵、おめでとう! 女子王座決定戦、優勝!
 7年ぶりの女王戴冠、実はその7年前の女子王座優勝戦も尼崎で目撃していたのだと、奏恵が先頭で3周2マークをターンするのを見ながら、思い出していました。あのときは6コースからのまくり一閃。今回はイン逃げ。いずれも見事な勝利でありました。

IMG_0759  午後の奏恵は、やはりやや緊張気味の表情。笑顔が見られないのは寂しくもあったのですが、しかしそれは闘志の高まりを示していたのでしょうか。ペラ室で調整をしている姿からは、たしかに優勝の予感が放射されているようにも思えました。
 レースは、実に強かった。インを取り切り、先マイ。バックで抜け出した瞬間、整備室からは歓声が沸き上がり、しかし淺田千亜希の猛追にいったんは息を呑む静寂がピットを包みます。なんとか凌いで、再び歓声があがると、あとは堂々たる走りで先頭ゴールを果たしました。整備室や控室からは、仲間が一斉に飛び出します。揚降機のところでバンザイする仲間たちに、ウイニングランに向かうために2マークあたりで速度を落とした奏恵は、右手を力強く掲げました。そのときの奏恵の顔は、西日を受けてまぶしいくらいに輝いておりました(まあ、本当は遠すぎて見えなかったんですけど、たしかに奏恵からは光が射していたんです)。※写真は表彰式から戻る奏恵

 これで奏恵は、3月16日から始まる総理大臣杯のキップを手に入れました。むむむ、ということは、10日後には、また奏恵に会える! SGといえば、気になる男・山崎智也がいます。気になる選手のダブル攻撃、私、多忙な毎日を送ることになりそうです。
 ともかく、横西奏恵、おめでとう! 強い女は美しい。今日の奏恵は最高に美しかったぞ!(PHOTO/山田愼二 TEXT/黒須田守)


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決戦の朝――優勝戦、前半のピット

IMG_0409  浜名湖のピットは、いったん競技棟の入口を入り、廊下を通過したその先にある。朝、入口に足を踏み入れると、日高逸子が荷物整理をしていた。最終日にはいつも見られる光景。すべてのレースが終われば管理解除となって帰郷する今日、選手たちはレースや作業の合間に、荷物を整理して帰る準備を整えている。
 それにしても、優勝戦を控えた朝にそうしている日高からは、余裕というか落ち着きというか、とにかく泰然としたものを感じざるをえない。挨拶をすると、明るく「おはようございます!」と返した日高は、自然体で決戦の朝を迎えている。ちなみに、その後ピットで淺田千亜希と顔を合わせると、「チャッピー! 今日のプレゼントは、入口に置いといたから~!」。優出選手インタビューの際にファンからもらったプレゼントを、日高は淺田の分まで整理していたらしい。やっぱり余裕である。

IMG_0412  その淺田千亜希は、優出メンバーのなかでは誰よりも早く水面に出て、試運転をしていた。他のメンバーはまだもろもろの調整段階なのに、淺田は何度も水面に飛び出しては、感触を確かめている。いったんピットに上がると、今度は池千夏とけっこう長い時間、話し合っていた。顔つきはやや険しく、普段はニコニコしている姿が印象的な池も、真剣な表情で淺田に何かを伝えていた。おそらく情報交換だったのだと思うが(いや、どちらかといえば、池が淺田に情報を伝える度合いのほうが高かったかもしれない)、早くもそこには優勝戦の気配が漂っているような気がして、見ているこちらの身も引き締まった。淺田の気合は、すでにメーターを振り切る勢いだ。

IMG_5567  徳増宏美は、優勝戦の今日も、選手代表の仕事をこなしながら、過ごしている。松瀬弘美に何事か指示していたが、どうやら煩雑なことは同県の仲間が手助けしようとしているようである。静岡支部からただ一人の優出を果たした徳増の小さな肩には、地元の期待がずっしりとかかっている。だから、徳増には万全の状態で優勝戦に臨んでもらいたい、地元の誰もがそう願っているだろう。松瀬が徳増をサポートしようとしているのも、そんな思いからのものであるに違いない。一方で、徳増も選手代表の立場を、決して投げ出そうとはしない。仲間の気遣いを受けながら、しかし自分がするべきことはまっとうする。その責任感には頭が下がる思いだ。笑顔を見ていると、リラックスとほどよい気合を感じるが、ふと笑顔が消えると、少々の緊張が見えなくもない徳増。てきぱきと動き回っていることは、案外、いい気分転換になっているのかもしれない。

IMG_5584  海野ゆかりは、ペラ調整。同県の先輩・角ひとみと並んで、時折会話を交わしながら、調整を施している。足は仕上がったと、インタビューでは言っている。だからといって、100%の満足ということはありえない。モーターが完調になった選手は、よく「もう何もしません」とコメントしたりするが、ピットを見ている限り、それは「土壇場でジタバタすることなく、腹を据えてレースを迎える」というような意味のように思える。海野もまた、同じような心境には違いなく、だからモーターに手を加えてはいない。だが、できることは何でもして、自信満々のまま優勝戦を迎えたい。ペラをチェックしている海野の姿からは、そんな気合を感じる。昨日話を聞いたからというわけではないが、もっともみなぎる闘志を感じるのは、彼女だ。

IMG_5640  仕方がないことだと思う。普通でいられることのほうが不思議なのだ。永井聖美は、少し固くなっているように思えた。選手仲間と話しているときには緩やかな表情をしているのだが、試運転のためにボートを水面に降ろそうとしているときの顔つきには、昨日までと違う緊張感がのぞいていた。6号艇だから、胸が張り裂けそうな状態にはなっていないし、なる必要もない。アウトから思い切ったレースをするのみ、永井自身、そう決め打ちしているに違いない。それでも、選手になって以来もっとも華やかなはずの、今日の舞台。緊張して当然である。だから、永井はその弾む胸を抱えて、レースを楽しめばいいと思う。足は絶好。その緊張感を味方にできれば、十分一発はあるはずだ。

IMG_0191  さて、惚れたのかと思うくらいに気になる横西奏恵。前半のピットでは、仲間のボート引き上げに現われる以外は、ほとんど姿を見かけなかった。ボートは装着場にあり、モーターはもちろん、ペラも装着されている。どうやら、ほとんど作業をしていないようなのだ。ほんのわずかな時間だけ見ることのできる彼女の表情からは、ひとまず平静を欠いているようなところは見当たらない。しかし、かといって、いつものような笑顔は見られず、気になって追いかけてきたわりには、その胸の内がまるで見えない。1号艇のプレッシャーが顔を出し始めているのか、それともそれを闘志に変換しているのか、どうにもわからないのだ。午後のピット、果たしてどんな顔で現われるだろうか。(PHOTO/山田愼二 TEXT/黒須田守)


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「私が動かなければ枠なりでしょうし……」by日高――優出選手インタビュー

 連日の熱戦に時の経つのも忘れていましたら、あっという間に最終日。今日の朝イチイベントは約5 時間後に迫る優勝戦メンバー登場の「優勝戦出場選手インタビュー」であります。最終日にはもうすっかりおなじみですね。

1・横西奏恵、2・海野ゆかり、3・淺田千亜希、4・日高逸子、5・徳増宏美、6・永井聖美

2006_0305__080  開会式に負けないくらいの大勢のお客さんが詰めかける中、6選手登場! 横西には「カナエー!」と“親衛隊”から声援が飛ぶなど、お客さんのノリも女子王座ならではですねえ。
 さて、出場インタビュー恒例の進入に対するコメント。モーターに関しては、みなさん仕上がっているようですが……。1号艇の横西、2号艇の海野が「枠なり」の中、変化があったのは淺田。「どうなっても臨機応変に」と、青のカポックをチラッ。その青カポック日高は「私が動かなければ枠なりでしょうから、動きます」。おお、やっぱり動きますか。「4号艇ですから何でもできますからね。まあ、ダッシュ戦も考えていますけれども」。うーん、早くも女王の揺さぶりが始まっておりますね。5号艇徳増は「日高さんにくっついていったりしながら、開いたところに入ります」。6号艇永井は思い切りよく「アウトから」一発を狙う構えです。
 さあいざ優勝戦へ。大歓声を浴びつつ6選手退場……のはずが、なんとこの後トークショーを行なうアニマル浜口さんが乱入! 「気合いだ!」の10連発+選手ひとりひとりに気合いを注入! 横西の「食われるかと思った(笑)」にはお客さんも、浜口さんもみな大ウケでありました。トークショーの模様は別項をどうぞ。

 優勝戦は場内16時35締め切り。19代の女王は誰だ!(PHOTO/中尾茂幸)


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女子王座決定戦 準優ハイライト

10レース 『焦り』 

①海野ゆかり
②谷川里江
③徳増宏美
④濱村美鹿子
⑤水口由紀
⑥栢場優子

2006_0304_10r_016やはり進入で誰も動く気配はない。そうなると、インで存在感を示しているのが海野だけに、ほかの選手たちは生半可なスタートでは彼女の逃げを封じることができない。誰がメイチで握って行くのか。一昨年、海野に女王の座を阻まれた谷川里江か? それともバンビターンの濱村美鹿子か?
 大時計が回り、白い航跡が水面に描かれる。全速で行ったのは他でもない海野自身だった。コンマ06の全速トップスタート。100分の6秒といえども、それはまったく不安を感じないスリット。後続に1艇身の差をつけて、さらに伸びていく。エンジンに死角がなく、腕も折り紙つき。この瞬間、1着は決まった。

2006_0304_10r_036 焦点は2着争い。レース前「差すのか、マクるのかどっちだ」といわれていた谷川も、海野に行かれてしまうと差しに構えるしかない。外から伸びてきている艇はない。海野と同様に、これまた安定感抜群の差しを決めて、順当に決まる……かと思われた。

 そのとき。赤いカポックが急に谷川の視界に入った。徳増がスピード感溢れるターンで外から飛んできていたのだ。その勢いは鋭い。が、2着に突き抜けるには少し足りない。ただ谷川にとってこのマクリはプレッシャーであった。心に生じた焦りからか、艇をバタつかせる。谷川は失速し、2番手に徳増が上がった。
 2マーク。今度はお返しとばかりに、谷川がツケマイを放つ。内からは水口も差してきている。GⅠ初優出が徳増の目の前にブラ下がっているというのに、追っ手は追撃をやめてくれない。このままでは2周1マークがもつれるのは必至。
 だが彼女は焦らなかった。徐々にインを締めていって、水口を外に持ち出させることに成功する。地味な技だが、これはファインプレー。2着を狙う谷川と水口がヤリ合う形になったのだ。最終マークまで谷川は諦めなかったが、徳増はなんとか2着を死守した。
 なぜ徳増は焦らなかったのか。それは地元の恩恵だけではないはずだ。21年間積み重ねた技と精神力、みなが見過ごしていた資質が、この大舞台でついに発揮されたからである。

11R 『安泰ガール』

①横西奏恵
②角ひとみ
③池千夏
④永井聖美
⑤五反田忍
⑥高橋淳美

2006_0304_11r_037 準優当確なのに、4日目にコンマ01のタッチスタートを切った、ギリギリガール・横西奏恵。伸るか反るかの挑戦で手に入れた宝物の1枠をフルに生かして、逃げる。コンマ15のスタートでも、今日はむしろ安泰ガール。彼女のエンジンは出ているし、2コースの角ひとみが早々と差しに構えてくれた。1マークを回ったとき、夢を〝かなえ〟るための階段を一歩上った。

2006_0304_11r_042  そしてこちらも2着争いが大激戦。ブンまくる永井聖美に、トップスタートを切った高橋淳美。ターンマークにキスするような差しを繰り出す角ひとみに、さらに隙間なんてほとんどない角ひとみの内を差してくる五反田忍。1マークでは都合4艇に2着の権利があった。
 デッドヒートから最初に脱落したのは五反田忍。さすがに角ひとみの内を突くのは無理があった。振り込んでしまって失速。
 残ったのは3艇。バック水面を内から②⑥④の3艇がビッシリと併走状態に。だが、その美しくも激しいランデブー航走は、2マークで終わりを告げる。思いっきり握って、内2艇を沈める強ツケマイを永井が繰り出し、2着に抜けだしたのだ。
 ピットでは女子高のようなホンワカムードが流れている女子王座戦だが、水面には激しい火花が散る。自分のため、家族のため、そしてファンのため、彼女たちは魂のレースを魅せてくれる。明日、彼女たちの学園祭は、フィナーレをむかえる。

12R 『焦点は〝はじまり〟にすぎない』

①日高逸子
②淺田千亜希
③定野久恵
④山川美由紀
⑤鵜飼菜穂子
⑥寺田千恵

2006_0304_12r_010  焦点は進入だった。女子王座3連覇の実績をもち、徹底的なイン戦でここまで戦ってきた旧・女王の鵜飼菜穂子。かたや昨年の女子王座クイーンで、獲得賞金・勝率・1着回数・優勝回数すべての部門で女子選手の頂点に君臨する日高逸子。鵜飼が沽券に賭けてインを奪取するのか、それとも現女王のプライドがインを守るのか。進入が淡白になりやすい女子戦で、ここまで進入に注目が集まるのも珍しい。
 ファンファーレが鳴り、6艇が解き放たれる。抜群のピット離れを見せたのは、日高でもなく、鵜飼でもなく、山川だ。しかしインを奪うまでには至らない。結局、鵜飼が超深イン覚悟で、大きく回りこんで進入は固まった。日高は2コース。この体制なら、おそらく日高がまくって、外から誰かが差してきて、レースは終わる。しかし焦点と思われていた進入は、レースの序章にすぎなかった。
2006_0304_12r_029  初日からコンマ13~23の普通のスタートだった鵜飼が、コンマ06の超抜スタート。あの起こしから、なぜそんなスタートが切れる。しかし現・女王は奇跡を具現化するコンマ01スタート。しかも2艇とも伸びている。まったくアジャストしていないのだ。
 1マーク。日高は差すかマクるか躊躇する。マクリを選択すると、鵜飼に張られるのは間違いない。ここは差ししかない。少しスピードを落として、差す体制を作る。
 現・女王の選択は正しかった。1マークを回ったところで先頭。開催前半なら、これで勝負があったはずだ。日高と鵜飼の間を、ズバッとまくり差してきた淺田千亜希が2番手にあがっているが、恐れるにたらない。

ただ初日2日目は平凡な足だった千亜希のエンジン。平凡な女の子が、いつか手の届かないカワイイ子に化けるように、彼女のエンジンは超抜の足に化けていたのだ。
 バックで女王・日高との差を詰め、2マークで差し。先頭が並の選手なら、ここで決まっていたが、日高はまだ先頭を譲らない。2周目ホームでギリギリと内に艇を寄せて抵抗する。しかし2周2マーク。千亜希が先マイを打って、勝負は終わった。千亜希は、現・女王を仕留め、新女王の座へ立候補したのだ。

(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/姫園淀仁)


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歓喜と悔恨、そして静寂――準優勝戦、後半のピット

 準優勝戦を控えたピットには、さすがに緊張感が漂う。hidaka
 そんな中でも、ずっと目に留まり続けていたのは、日高逸子の動きだ。整備室、ペラ小屋と動き回りながら、レース後のボートの引き上げなどにはさっと駆けつけ、率先してボートも洗う。それは一選手として当然のことかもしれないが、ひとつひとつの動きが、他の選手とは比べられないほど機敏なのだ。 日高の立ち姿や歩いている姿を見ているだけで、本物のアスリートがそこにいることが直感として伝わる。もちろん、その表情は常に引き締まっていて、凛としているのはいうまでもない。
 9Rのあと、日高は、試運転に出ようとしていた松瀬弘美に対して、「今から乗るの? 素晴らしい! 選手の鑑だ」と声をかけていた。そうやって、場をなごませようとしていたにもかかわらず、日高本人は、心から笑っているようには見えなかったことも特筆しておきたい。正真正銘の勝負師なのである。
 そんな日高が心から嬉しそうにしていたのは、10Rで2着に入り、優出を決めた徳増宏美のボートを引き上げたあとだけだ。両手を上げて、拍手で出迎えると、その後は、短い時間ながらも、笑顔で言葉を交わしていた。これが同期の絆というものなのだろう。このときの日高は、徳増の優出を、自分のことのように喜んでいるように見えたものだ。

tokumasu この10Rでは、1着の海野ゆかりよりも、2着の徳増の周囲が騒がしかった。 さすが地元・静岡ということもあり、レース中から、検査員室では、モニターを見つめる検査員、整備員たちの応援の声が飛んでいたのだ。「よしっ! よしっ! あ~っ ……いや、よしっ!」と、レース展開に一喜一憂し、ゴール後には拍手が起きた。その光景をそっと見ていた筆者にしても、つい、つられて拍手をしてしまったほど、気持ちが入った応援だった。
 その後、インタビューを受ける徳増は、本当に嬉しそうな表情で、地元開催の女子王座決定戦で優出できた喜びを素直に言葉にしていた。そのうえで、「浜名湖ではスタートはどこからでも行けます」と言い切って、優勝戦でも台風の目になることを確信させてくれた。
 勝った海野も、さすがにほっとした様子だった。レース前までは厳しい表情でペラ叩きなどをしていたが、レース後は、艇界のタカラジェンヌらしい女性的な笑みを見せてくれていた。

 yokonhishi 11Rを勝った横西奏恵は、10R前まで熱心にペラ調整をしていた。レース後は、同地区の岩崎芳美とハイタッチして、カメラマンに向かっては、満面の笑みでブイブイ! おどけながら両手でVサインをしてみせる姿はちょっと意外な感じがしたほどだ。インタビューでも「前回(99年優勝)より(タイトルを)欲しい気持ちは大きいけど、リラックスできてます」と話していたが、その表情に偽りは見当たらなかった。勝利を渇望しながらも必要以上に緊張している様子が見られない今の横西ならば、2度目の女王の座を射止める可能性もかなり高いだろう。
 そんな横西とは対照的に、2着の永井聖美は、ボートを引き上げたあとも表情が硬かった。だが、横西に合わせるようにカメラマンにVサインを送っているうちに、少しずつ表情もやわらいでいったので、とりあえずは安心である。

 asada 進入から波乱含みだった12R。鵜飼菜穂子の前付けを許し、2コースに入ることになった日高が、1マークで、ビシリと差しを決めた瞬間は、見ていて、鳥肌が立ちそうなほどだった。エンジンの違いもあったために、淺田千亜希の逆転を許してしまったが、誰よりも強い視線で女王の座を見つめているのが日高であることは、やはり間違いない。
 レースから引き上げてきた日高の表情はさすがに厳しかった。淺田と並んで受ける形になったTVインタビューでは、「くやしい! くやしい! くやしい!」と言いながら、淺田に体当たりしていたが、その悔しさは、おふざけではなく、ホンモノである! 顔だけは笑っていても、内に秘めた感情はおのずと察せられたのだ。明日の優勝戦では4号艇になるものの、この真摯な目と姿勢がある限り、日高二連覇の可能性は決して低くならない。
 勝った淺田は、隣の日高に遠慮していたのか、TVインタビューの際には、喜びを爆発はさせられなかった。それでも、レース後にボートを引き上げ、仲間たちに囲まれたときは、満面の笑みを浮かべていたのはいうまでもない。日高との壮絶な競り合いを制したようにエンジンも好調なので、明日も面白い存在だ。

 準優勝戦が始まる10R前からは、レース後を除いて、静寂がピットを支配していた。整備室やペラ小屋にいる選手も普段より少なかったが、もちろん、皆無であるはずはない。
 とくに、藤田美代が、じっとエンジンを見つめていた目は印象的だった。なかなか納得がいかないという表情ではあったが、あきらめの表情ではまったくない。なんとかしたい、という強い意志が感じ取れたのだ。

tanigawa  最後に付け加えておきたい。昨日からそうだったが、日高とともに、ついつい目に留まる存在が谷川里江だ。とにかく一日中、無表情にも近い、感情の読み取りにくい顔つきで、きびきびと動き回っている。今日は3着に敗れて優出はならなかったが、そのレース直後も表情は大きく変わらなかった。悔恨がないはずはないだろう。それでも冷静に、結果をそのまま受け入れているような顔をして、その視線を前に向けていたのだ。(PHOTO/中尾茂幸、内池久貴=徳増  TEXT/内池久貴)


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ピット特注・海野ゆかりに直撃!

「海野ゆかりに変化の兆しが見える」
 2日目のピット情報で、僕はそう書いた。今節の海野は、明らかに何かが違う。それも、いわゆる変調ではない。なぜか一回り大きく見えるのだ。
 これまでピットで海野を見たのはSGで、これはGⅠ、しかも女子限定戦であるということも関係しているのかもしれない。格上の存在としてピットにある海野が、風格を漂わせていてもたしかに不思議ではない。
 だが、僕にはそれだけではないように思えて仕方なかった。
 海野ゆかりには、強者のメンタリティが芽生えてきた。そう思えたのだ。

2006_0304__140  準優勝戦を1着で勝ち上がり、優出を決めた海野に、その疑問をぶつけた。
「何か変わったところ? うーん、別にないですけどねえ。自信タップリに見える? モーターもペラもいいからでしょうね」
 質問は、MB記念の際に取材班・松本が特注選手で海野を取り上げている、あれから半年、海野の中で何か変わったところはあるか、というものだ。
 その答えは、あまりにもアッサリしていた。もちろん、織り込み済みの回答でもあった。おそらく、海野は自覚的に変わったわけではない。何がきっかけだったのかはわからないが、知らず知らずの間に一皮むけたのだと思うのだ。
 精神的に変わったことはありませんか? さらに突っ込むと、海野は再び首をひねった。
「うーん……特にないですけどねえ」
 そのときの海野は、なんだか不機嫌なようにも見えた。あんたなんかに何がわかる、そう言いたかったのか。それとも、実は海野自身もがいていて、まだその途上で簡単に評価などくだしてくれるな、と思ったのか。それはわからなかったが、海野のプライドの部分に触れるテーマのように感じた。それくらい、海野は困ったような、答えづらそうな、そんな様子だったのだ。

2006_0304_10r_030  僕は、具体的に問うてみた。もしかして、海野さんの中で「史上初の女子SG制覇(MB記念特注時のテーマ)」を自覚してきているんじゃないですか?
 海野は、少し顔をしかめながら言った。
「そのためには、SGに出なきゃいけない。SGに出られるところまでいかなきゃいけないんです。そのために、頑張ってるんですから。女子王座を優勝したら、総理杯には出られるんですよね? だから……」
 MB記念のとき、海野は何と言っていたか。
「(SGには)次はいつ出られるんでしょう?」
 あのとき、海野はSG出場の機会を待つ身であった。だが、今の海野はSG出場権をもぎ取ろうとしている。そう、やはり海野の意識は高いレベルで成長しているのだ。
 今節、折々に口にしてきた強気なコメント。ピットでのオーラ。それらはやはり、海野の中で育ってきた「さらに上のステージへ!」という思いが生み出したものだった。そういえると思う。
 正直、現時点では日高逸子のたたずまいは、群を抜いている。オーラのパワーは、海野でさえも及んでいないと思う。しかしながら、欲しているもの、もしくは何かを欲する力は、もしかしたら海野のほうが強い。その闘志を抱いて、明日、優勝戦に臨む。僕らは明日、さらなる海野ゆかりの脱皮を目撃することになるのかもしれない。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田守)


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待ちに待った智紗衣ちゃん水神祭・外伝!

DSC00218   Hです! ついにやりました、我らが(つーか、ぶっちゃけ私の)アイドル・智紗衣ちゃん! 第5レースでインから楽に逃げきり、待ちに待った水神祭です!! 私、もうピットアウトの段階からスピードスケートのあの変てこりんなスタート姿勢でレースを見ておりました。で、智紗衣ちゃんが1マークを豪快に先取りした瞬間に、私もダッシュ!! 最初の100mはトリノの岡崎朋美より速かったです。すぐタレたけど。
 前検の入り待ちで一目惚れしてからまだ6日目(昔からのファンの皆様、ナマ言ってすんません)。第一印象は、かなりクールな女の子かと思っておりました。私は予想とレース担当でして、ピットに足を運ぶこともなく「萌え可愛い智紗衣ちゃんではあるが、とっつきにくそうでもあるな」などとひとり記者室で想像していたのです。
2006_0304__121   が、東京からふらりやってきたU記者からある秘話を聞いて、そのイメージはがらり一変しました。その秘話をかいつまんで話しますと
 数年前、とあるイベントで智紗衣ちゃんは秋田に行くことになりました。が、何か事情があって(あるいはうっかりして?)秋田行きの飛行機に乗り遅れてしまいました。秋田では怖い怖いK林教官が待っています。が、もう秋田への便はありません。
 焦った智紗衣ちゃんは、思いきったギャンブルを打ちます。秋田がダメなら、と青森(三沢と思われます)行きの最終便に乗り込んだのです。智紗衣ちゃんは青森~秋田の距離を甘く見ていたのですね。青森に着いた智紗衣ちゃんは、一路秋田方面への汽車に乗り継ぎました。当時の智紗衣ちゃんはまだB級のペーペーで、極貧でもあったことを付記しておきます。
 秋田へ、秋田へ! しかし、その祈りは叶わず、汽車のエンジンは見ず知らずの田舎の駅で事切れました。真夜中の終着駅……智紗衣ちゃんにはホテルに泊まるほどの財力もないし、それ以前にホテルさえなさそうなド田舎なのです。途方に暮れる智紗衣ちゃん。
 そのとき、「どうしたの?」と声をかけてくれた婦人がおりました。智紗衣ちゃんは事情を話し「どこか近くにとても安く泊まれる宿はありませんか?」と婦人に尋ねました。婦人はこの貧乏娘を不憫に思い「それなら、ウチに泊まりなさいよ」。こうして智紗衣ちゃんはなんとか翌日、無事に秋田に到着したのでした、ちゃんちゃん。
 少しもかいつまんでないですか。とにかく、その端正な顔とは裏腹に、なかなかに破天荒な女の子なのですよ。で、私はこんな秘話を思い出しながら、ピットに駆けつけました。そこには、GⅠ初勝利を挙げたばかりの智紗衣ちゃんが……。
DSC00202 か、可愛い!
 金縛り状態で、とても声などかけられるわけもありません。物陰でじっと祝福しようと思ったその瞬間、奇跡が起こりました。3日前に知り合った野中文恵さん(69期!の元選手)が、智紗衣ちゃんの手を引いて私やK記者の元に連れてくるではありませんか!!!
 こ、これは……一世一代のチャンス!!
 私はギコチなく右手を差し出し、運命の握手(ファンの皆さん、ホントにすいません)をさせていただきました。
「お、おめでとうございます」
 さらにギコチなく言うと、智紗衣ちゃんは「はい、やっと取れました」とニッコリ。この笑顔で緊張が一気にほぐれた私は「聞きましたよ、秋田とか青森で大変なことがあったそうですね」と聞くと、またまた智紗衣ちゃんはニッコリ微笑み「あ、あれですよね、違う飛行機に乗って、知らない人のところに泊まっちゃって」と振り返り、さらにさらに愛くるしい笑顔で、こう言ったのですよ。
「なんか、波乱万丈なんですよ~~」
2006_0304__184  うおぉぉぉぉぉぉ!!! か、可愛すぎる、可愛すぎますよ、智紗衣ちゃん。でもって波乱万丈。最高っス!!!!
 その後、私は右手をじっと見つめながら水神祭の時を待ちました。ヤキモチを焼いたK記者があの手この手で私と握手しようとしますが、もちろんこの神聖なる右手を汚すわけもありません。6レースが過ぎ、7レースが過ぎました。が、いっこうに水神祭ははじまらない。ついには智紗衣ちゃん自身がマスコミの面々に「申し訳ありません。まだみたいです。次(のレース)か、その次になりそうです」と頭を下げました。私、準優の予想などがあって脱兎のごとく記者室に引き返しました。でもって何一つ手につかないまま5分後にピットへ再びダッシュ。すると……
 ほんの10秒前に水神祭は終わっていました……ピットへと続く競技棟の通路で、私はドッポ~ンという空しい水の音を聞くしか術がなかったのです。アホや、私は世界一のアホたれや。でもって読者の皆様には水神祭の模様を詳報できなくって、すいませんです。近距離で見届けたM記者によれば「細川裕子など数名が智紗衣さんを担ぎ上げ、頭から水面に放り込んでましたよ。それはそれは立派な水神祭でしたねぇ」とのこと。何が立派なのかはよくわかりませんでしたが、智紗衣ちゃんのイン逃げは実に立派でした。明日へ、そして来年へとつながるイン逃げでありました。
 智紗衣ちゃん、おめでとう!! これからも精進に精進を重ねて強いA1選手になってくださいね。ホンットに男なんかひとりも寄り付かないほど、日々精進してくださいねっっ!!!
(水神祭に遅れたお詫びに、智紗衣PHOTOをいっぱいアップしておきます。PHOTO/最初の泳いでる写真はM記者、上から3枚目のヘボ写真がH記者、他の素晴らしい3枚が中尾茂幸。最後に、智紗衣ちゃんを連れてきてくれた野中文恵さん、ありがとうございました! このご恩は一生忘れません)

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優勝戦メンバー決定!!

凄まじい準優の死闘を勝ち抜いたベスト6、明日の優勝戦のメンバーが決まりました。取り急ぎ、アップします。

女子王座決定戦 優勝戦
①横西 奏恵(徳島)
②海野ゆかり(広島)
③淺田千亜希(徳島)
④日高 逸子(福岡)
⑤徳増 宏美(静岡)
⑥永井 聖美(愛知)

 銘柄級の1~4号艇に、5号艇が地元の選手代表・徳増、そして6号艇には唯一の20代でウルトラ級の伸びを誇る永井が入るという、素晴らしい顔ぶれになりました。さあ、優勝するのは、誰だっ!?


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イン壊滅状態で準優へ!――5日目一般戦終了

 連日好天が続く浜名湖水面。今日は雲もひとつない快晴で、陽気もポカポカ。準優18選手の気合い&一般戦組の奮起が、雲を吹き飛ばし、気温も上げているのでしょうか。

DSC00213 一般戦9個レースが終了したが、今日はなんと逃げが壊滅状態。イン逃げが決まったのは5R廣中智紗衣(嬉しいGⅠ初勝利!)のわずかひとつで、2着もふたつだけ。その他の決まり手としては差しが3回といちばん多く、その他は抜きが2回、恵まれ・まくり・まくり差しが各1回づつ。一般戦は差し水面の様相であった。
 
 これから始まる準優は、海野ゆかり、横西奏恵、日高逸子と腕達者が並ぶ。この差しの流れが変わるのか否か。イン逃げ期待の本命党、差しに賭けたい穴党、どちらも息を飲む準優は、もうすぐピットアウト!(PHOTO/M記者)


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決戦の朝――準優勝戦、前半のピット

SANY0523  準優勝戦の朝というのは、意外と静かなものである。優勝戦への勝負駆けに臨む選手は、戦いの時まで多くの時間を残している。だから早い時間帯は、調整タイム。穏やかに、時間をかけて、準備に励む。反対に、一般戦に出走する選手たちは慌しい時間を過ごしているが、やはり昨日までに比べれば、ずっと肩の力が抜けている。したがって、ピットには落ち着いた、清浄な空気が漂うこととなる。
 整備室を覗いてみよう。角ひとみが、本体に手をつけている。予選では1着が1本に対して、2着が3本。外からのレースが多かったこともあって、突き抜け切れていない。また、準優と同じであろう2コースからのレースでは、4着に敗れている。いずれにしても、準優に万全で臨むためには、もう少し足が欲しい。角は明らかに本気モードに入った。
 ほかに、栢場優子も本体を整備。山川美由紀がギアを調整していた。

SANY0564  ペラ室には、海野ゆかり、定野久恵の姿が。海野は今日、SGジャージを着用している。女子選手では、ほんのわずかな人間しか袖を通していない、このジャージ。昨年は3つのSGに出た海野には、もちろんこれを着る資格がある。そして、まさにこれは、最強女子の証明でもある。準優の日に、あえてこれを選んだのは、この女子王座に懸ける思いの表れだとしか思えない。意識的にであれば、その自覚に圧倒される。無意識にであるなら、彼女のハートは完全にSG色に染まっている証だ。現クイーン・日高逸子を止められるのは、やはり海野なのかもしれない。

SANY0517  寺田千恵が、森岡真希にアドバイスをしていた。森岡は岡山の後輩であり、寺田にしてみれば気になる一人。自然と、口調にも熱がこもるわけだが……テラッチ、今日気になるのは、あなたのほうですよ! 6号艇で迎える準優勝戦。内には百戦錬磨の女傑がズラリと揃って、簡単にはいくはずもない、厄介なレースである。だが、寺田は特に入れ込むこともなく、こうしてかわいい後輩の面倒を見る。その姿勢には頭が下がるし、それができるからこそ、テラッチは強いのだと思う。やはり侮れないぞ。

SANY0525  1Rで松瀬弘美が転覆してしまった。同地区の東海勢が駆けつけて、ボートを引き上げ、モーターの水分を吸い取る……って、なぜ濱村美鹿子も加わってるの? 実は濱村、ピットでは非常にかいがいしく動き回る姿を見かける。去年の笹川賞の最終日、一人ピット内の鉄くずを拾うのを目撃し、そのかいがいしさに惚れそうになったわけだが、格上として参戦し、後輩もたくさんいる今節も、その姿勢はまったく変わらない。手が空いていれば、誰かの手助けをするため、ピットを駆けずり回る。彼女もまた、今日は準優を控えているのである。心から応援せずにはいられない、そんな濱村なのだ。

SANY0560  澄み切った表情でいるのは、谷川里江。もうバタバタと動く必要はない、とばかりに、レースの合間は姿を見せていない。これから試運転などを行なうのだろうが、現時点では足に不安はないようだ。予選道中は外寄りからの豪快なレースが目についたが、今日は2号艇。内から巧みな捌きを見せるのか。それとも、2コースからでも豪快にまくって見せるのか。

SANY0573  準優とは関係ありませんが、パチスロ部の全容が明らかに! 今日、H記者が細川裕子に直撃、その中身を確認したのです。細川によれば、パチスロ部は現在3名。細川、香川素子、横西奏恵……ということは、女子王座に全員出場! いや、もしかしたら女子王座に出てる選手では3名、ということだったのでしょうか。H記者にパチスロの話を振られた細川は、なんだか照れ臭そうで、そのあたりについては深く突っ込むことができなかったようです。細川自身は、最近はイベントがあるときに打ちに行く程度とのこと。やはり、レース及びペラ叩きで忙しいんでしょうか。スロットに行くヒマもないくらい、仕事があるのはいいことです。これからも、レースにパチスロに頑張れ!

SANY0589  その細川の同期、廣中智紗衣が、5Rで1着。見事、水神祭! 普段は記者席で水面とレースにへばりついているH記者、「ちさえ~~~~~」と叫んでピットに全力疾走。まったく……。そのあとについていくと、ちょうど智紗衣は着替えを終えてピットに戻ったところ。野中文恵さんが呼び止めてくれて、H記者、単独取材に成功! 水神祭はこのあとに行なわれるようで、H記者はピットから動こうとしません。というわけで、水神祭の模様は、取材後、H記者が愛をたっぷりと込めてお送りします。お楽しみに!

SANY0592   さて、やっぱり今日も気になってしまいました横西奏恵。準優の朝は、穏やか~に過ごしております。智紗衣の勝利後にピットに駆けつけると、ちょうど試運転のため着水するところ。午後は、優出を決めて笑顔爆発の奏恵を楽しみにしています!(TEXT&PHOTO/黒須田守)


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快哉&痛恨――4日目、後半のピット

2006_0303_4_010  予選最終日。他の日以上にレースの結果が気になる日。選手たちも、ボーダー近辺にいる選手なら特に、他の選手の結果は非常に気になる。浜名湖の整備室内にはモニターがあって、ここでレース観戦をしている選手も多い。ズラリとモニターを囲んで並び、上のほうにあるモニターを見上げるのだ。あの選手の走りは、そして結果は……。みな、固唾を飲んで見守っている。(写真は左から小杉志津江、角ひとみ、栢場優子、宮本紀美、藤田美代、濱村美鹿子、吉原美穂子、日高逸子)

2006_0303_4_186  結局、ボーダーは寺田千恵の6・33。通常の6・00には収まらなかった。12R、向井美鈴が6着。4着で予選突破だったのだが、まさかの大敗……。3勝をあげ、シリーズを引っ張ってきた一人だったはずなのに、昨日の待機行動違反が響いてしまった。足色からすれば余裕とも思われたボーダークリア。しかし、6着という思いもしなかった着順で果たせなかった、その悔恨……。ピットに引き上げてきた向井のヘルメット越しの目には、さすがに落胆が色濃くにじみ出ていた。出迎えた角ひとみや海野ゆかりも、どんな言葉をかければいいのか、見失っている様子。ボートを片付ける間も、彼女たちには笑みのかけらもなかった。肩を落としながら、控室に向かう向井。顔なじみの記者に声をかけられて、ニッコリ笑ってはみせたものの、瞳に力はない。無理して笑った、そうも見える表情は、結果に対する悔しさ、自分に対する苛立ち、そんな哀しい思いにあふれていた。
SANY0510  向井よ、戦いは今日で終わったわけではない。振り返らず、前だけ見て進め。今日のツラい思いだけを記憶に刻み、いつかその哀しみの痕跡の上に歓喜を打ち立てるのだ。こういう痛みを経験してこそ、人は強くなる。来年は、もっともっと強い向井に会えるのを楽しみにしよう。

2006_0303__071  一方、8Rで5着に敗れてしまった寺田千恵は、9R以降の結果次第では勝負駆け失敗に終わる可能性もあったが、結果、6号艇ながら準優進出に成功した。12R終了後、記者に囲まれる寺田は、平静な表情を見せてはいたが、言葉の端々に「ホッとした……」という気配を漂わせていた。機力が思うように向上しなかった今節、寺田はいつも以上に渾身の走りで着順を上げていった。時に、強引とも思えるレースすら目についたくらいで、つまり、寺田の武器は、ただただ気迫のみだったと言ってもいいだろう。だから、準優進出が決まり、本来なら表情が緩んでもおかしくはない場面である。勝負駆けに失敗した選手たちを気遣っての平静さ、僕はそう見たが、だからこそ、一発勝負となる準優は(もしかしたら優勝戦も)、渾身というよりは大胆なレースができるはずだと思う。そう、むしろ明日のテラッチは怖いぞ。ま、12Rのメンバーを知ったときには(ベテランがずらり!)、さすがに絶句してましたが。

2006_0303__180  寺田と同様、6号艇の準優進出となった高橋淳美。8Rを逃げ切って、勝利者インタビューでは、早々と「準優に乗れました」と発言。しかし、実際はその時点では、予選敗退の可能性もあった。寺田と同率だが、着順点では高橋のほうが上位だったため、予選突破が確実となったのは、11Rで吉原美穂子が勝負駆けに失敗したとき。9、10Rの結果から、おおよそ大丈夫との見方ではあったが、11R後にようやく、安心の時を迎えた。記者に声をかけられて、「やっと確実になりました」と笑ったが、やはり心からの笑顔には見えない。いつ自分が逆の立場に置かれるかわからない。そんな思いが、複雑な心境を生むのだろうか。高橋ほどのキャリアになれば、すでに悔やみ切れない勝負駆け失敗というケースは何度も経験してきたはず。もちろん準優進出が嬉しくないわけはないが、相手の気持ちを思うと……。18個のイス取りゲームのしんどさを、改めて痛感した、高橋の表情であった。

2006_0303_4_062  正直、ここまでまったくノーマークだったのが、定野久恵。いや、もちろん堅実に着をまとめる確かなレースぶりには注目していた。だが、ピットではまるで視界に入ってこなかったのだ。それもそのはず、ピットでの定野はマスクをしていることが多かった。実際は整備室でよく姿を見かけてはいたのだが、顔が隠れているため、ついつい見逃してしまっていたのだ。今日はマスクを外している時間が長く、整備をしている彼女を発見すると、おぉ、やはりお美しい。水面のフランス人形とも言われたその美貌を、なんで今まであっさり見過ごしてきたかなあ……と、自分の不明を恥じたのでした。言うまでもなく、注目すべきは、ルックスだけではない。たたずまいに毅然としたものを感じるのは、ここまで培ってきた実績と経験の賜物であろう。成績がいいこともあるのかもしれないが、存在感も清々しい。強烈という感じではないが、透明感のあるオーラを噴出している。ほんと、なぜ今まで見過ごしてきたんだ? 思えば、定野も地元軍団の一人。明日は日高逸子、鵜飼菜穂子、山川美由紀という大御所たちと剣を交えるが、決して怯むことはないだろう。

2006_0303__191  今日もまたマクリ一閃! 谷川里江が、昨日の12Rに続いて、外から豪快なレースで1着を獲った。そして、昨日に続いて、レース後は比較的淡々としている。うーん、谷川って、もっとキャピキャピな印象があったんだけど。女子リーグに出場していた頃、開会式の谷川はパフォーマーの一人だった(多摩川だったか、「私のレーシングスーツ欲しい人~」と観客に呼びかけ、希望者に本当にあげていたのを見たぞ)。そのイメージが強かったせいか、ピットでも笑顔満開ではしゃぎまくり、ってな想像をしていたのだけれども、実際はむしろ正反対である。整備などのときに真摯な表情なのは当然としても、レースで勝利を収めても、また真摯。強者の品格とはこういうものなのではないか、谷川を見ていると、そんな思いまで浮かんできてしまうのだ。

2006_0303_4_094  前半でも注目した徳増宏美。後半は4着、得点率は7・00で準優進出を決めた。彼女が出走したのは10R。3時30分前後のピットアウトである。12Rのピットアウトは4時40分前後。つまり、10R終了後から作業終了までは、正味1時間程度しかない。だというのに、レースを終えた徳増は整備室に直行、本体を整備し始めた。その日のすべてのレースを終えた選手が整備室に直行するのは当然のことで、格納のための点検などを全員が行なっている。徳増もおそらく格納作業のはずだと、整備室に入っていく彼女を眺め、やり過ごしていたのだが……10分後くらいに整備室を覗いてみると、そこには本体を割っている徳増がいたのだった。驚いた。もしかしたら、それも単に点検のためだけだったのかもしれないが、10R後のわずかな時間だというのに、整備にかかるその姿勢には尊敬の念を抱くしかない。後半4着は、気づいてみれば、今節最悪の着順。それだけに、不安点が生じて当然ではある。それでも、明日に回すことをせず、少ない時間を有効に利用して、即座に解決をはかろうとする徳増は、実に美しいと思う。うむ、明日は応援せざるをえないですな。女子王座を優勝して、総理大臣杯には静岡の徳増が二人(徳増秀樹も出ます)、そんな夢想をしたくなるのだ。

SANY0502  さて、予選2位での準優進出おめでとう! 明日も気になりそうですよ、の横西奏恵。11Rの発走前、出走選手控室の近くで永井聖美がJLCの準優進出選手インタビューを受けていたのだが、永井の視線の向こうでニヤニヤしている奏恵がいるではありませんか。最初に永井をからかうように笑っていたのは、11Rに出走する中谷朋子だったのだが、そこにやって来た奏恵も一緒に、インタビューの様子をケラケラと笑って眺めていたのでした。そんな余裕を見せながら、12Rは悠々と逃げ切ってみせたのだから、さすがです。明日も1号艇、今日のようなスカッとしたイン逃げを期待していますぞ。 (PHOTO/中尾茂幸=レース観戦、向井・単独、寺田、高橋、定野、谷川、徳増。黒須田=向井レース後、横西 TEXT/黒須田守)


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今日のベスト・パフォーマンス・女子王座4日目

 さすがに勝負駆けデー。水上の風は昨日とさほど変わらないのに、午前も午後もまくりやまくり差しがガンガン飛び交っていましたね。何かこう、ターンマークを回る瞬間や、直線での競り合いでも、昨日までとはまったく違う「気」がうごめいているようでした。
 その「気」を端的に象徴するレースを紹介しましょう。第3位は、その凄絶なレースに参戦した6選手に贈ります。

8R/オール・ザッツ・勝負駆け!!

2006_0303_1_075  これぞ勝負駆け! と、とにかくいろんなことがありました! ダラダラ書くと混乱するので、時系列に整理してお伝えします。まずは各選手の勝負駆け情況は
1高橋淳美…1着条件
2岩崎芳美…1着条件
3寺田千恵…4か5着あたり
4渋田治代…2着条件
5柳澤千春…予選落ち
6渡辺千草…予選落ち

 とまあ1~4号艇が勝負駆けで、特に1、2号艇がピン条件とあっては場が丸く収まるはずもなし。ほぼ絶対に誰かが脱落するという境遇の中で、レースは進入からもつれました。
①進入/2号艇の岩崎がピットアウトで出遅れ。回りこんで2コースを狙いますが、「もう手遅れよ」とばかりにテラッチと渋田が2、3コースを先取りです。所在なさげに4コースに入った岩崎ですが、あまりの深さに嫌気がさして回り直し。進入は想像さえできない134/562という隊形になりました。
②スタート/岩崎をブロックした反動で、テラッチと渋田も深い起こしに。特に穏やかな3コースを想定していたテラッチは、深い2コース困惑したのでしょう。思いきりタイミングを逸してコンマ56! 逆に開き直ってアウトに回った岩崎のスタートはコンマ03……もうメチャクチャです。進入の混乱が、そのままスリットにも反映したのです。
③1マーク/インの高橋もピン条件ですから決死のスタート(コンマ09)で先マイを狙います。が、すぐ内のテラッチが3艇身後ろ、3コースの渋田も遅れて2艇身ほど後ろでは、ダッシュ勢の思う壺。4カドの柳澤が内の凹みを利して、まくる勢いです。トップSの岩崎も襲い掛かります。が、そのときの高橋の迫力ときたら。
「まくれるもんなら、まくってみいぃぃぃ!!」
 みたいな風情で1マークをぶん回しました。この勢いに気圧されたように差しに構える柳澤。高橋の気合い一本の勝負駆けが決まった瞬間でした。
2006_0303_1_156 ④最終バック/今度はドカ遅れしたテラッチが火の車。6着では準優入りは絶望なのです。なんとか道中で追い上げようとしますが、コンマ56の借金はあまりに重くてなかなか差が縮まりません。最終1マークは死にもの狂いの差しで5番手・渡辺千草の内にへぱり付きます。もう、眉間に皺を寄せているテラッチの顔が見えるようでした。その鬼気迫る差しに動揺したのか、並ばれた渡辺は接触もしていないのに転覆……テラッチの執念が突風を巻き起こしたとしか思えません。
 こうして激動の1分48秒は終わるわけですが、ピットで出遅れて回りなおした岩崎、ドカ遅れから決死のターンで1点をもぎとったテラッチ、予選落ちでも果敢に攻めた柳澤、テラッチの猛追をなんとか食い止めようとして転覆した渡辺、2着を目指してガンガン攻め続けた渋田(4着)、そしてインから罵倒するような張り逃げで勝負駆けに成功した高橋……みんな必死でした。見ていて息が詰まるほど、必死でした。ポイント制の勝負駆けがあるから、競艇はたまらなく面白いのです。

 第2位は「やっぱ、アンタはすげぇぇぇよ!」と呆れて脱帽するしかないこの女性に。ホント、これだけの芸当ができる女子レーサーは、まずいないと思います!

6R、10R/至高のドルフィン2連発!!

2006_0303_10R_012  憲吾スペシャルか瀬戸内のドルフィンか。海野ゆかりが予選最終日にして最高のリズムに到達しました。
 まずは6レース、1着勝負駆けの田口節子が6号艇から捨て身の前付けに出たため、5号艇の海野は押し出されるように6コースへ。重い着さえ拾わなければ準優当確になる情況でしたが、さすがに生ぬるいオナゴではありません。スリット同体からハコまくり的に内に艇を寄せ、逃げる片岡と差す栢場のド真ん中を一瞬にして突き抜けておりました。
 なんとなく簡単に抜け出したように見えたのですが、スリット同体で6コースからのまくり差し。この大技を成功できるレーサーは少ないし、さらにあれほど簡単そうにやらかしてしまうのは、まさに濱野谷憲吾級ですわなぁ。
 などと、ほとほと感心していたら、今度は後半の10レース。2号艇だった海野は前付け鵜飼や地元の徳増にまたまた押し出されて4コースへ。今回こそお腹も一杯だし無理はしないか、と思いきや、逃げる鵜飼と差す細川の間に、またまたズバッと割って入りました。強い風で艇が一瞬浮き上がるほどのド迫力! さらには0・1秒ほど遅れてアウトの池千夏も海野の真横に切り込みます。こちらも艇が大きくバウンドして、もう凄まじい水しぶきです。
 2艇が同じ隙間にまくり差しっ!?
2006_0303_10R_002  こんな光景、はじめて見ました。たとえば4カドの選手が絞りまくって内がポッカリと開き、その広い隙間を5、6コースが通過する。それなら何度も目撃しています。が、海野と千夏は自力で狭い空間に狙いを定め、2艇して突っ込んでいったのです。そして、その2艇で1、2着……! 競艇の醍醐味である1マークの緊迫感と臨場感が、ぎっしりと詰め込まれたレースでした。
 1日にまくり差しで2連勝。これもそうそう見られるものではありません。予選前半は煮え切らないレースが続いていた海野ですが、もう心配はいりません。準優当確での艇が浮き上がるほどのまくり差し。完全に戦闘モードに入りましたね。明日はイン戦になりそうですが、この気迫なら同県の先輩・西島義則も真っ青の全速張り逃げで他を圧倒することでしょう。

 そして今日のベストパフォーマンス賞は、この方に。単なるパフォーマンスでは海野ゆかりの方が凄かったのですが、ひと味違う凄さがありました。レースそのものというより、この選手の持っている強運に捧げます。

12R/ついに出た、コンマ01秒の伝説!!

2006_0303_12R_020  横西奏恵が生死の境に踏み入って、優勝への「不思議なパスポート」を手にしました。12Rでインに居座った横西は、節間勝率ナンバー3。もはや準優は楽々の当確で、さほど無理をする必要はありません。もちろん、準優の1号艇は魅力ですが、大きなアクシデントをやらかせば6号艇の座さえ失われるのです。
 が、横西は行っちゃったんです。他のスロー艇よりもいちはやくスロットルを握り、スリットタイミングはコンマ01! フライングまで30センチほどでしょうか。
「早い、と思ったんですけど……(Fを)覚悟しました」
 と本人も観念するほどの際どいタッチS。1マークで大きくターンマークを外したのも、Fの判定が気が気でなかったためでした。が、本当にギリギリ紙一重で残していたのです。
 なぜお腹いっぱいなのに、そこまで? 他の艇に煽られて、仕方なく踏み込んだわけでもないのに……?
2006_0303_12R_030  実になんとも不思議なのですが、それが一流レーサーの性というものなのでしょう。それより何より重要なのは、コンマ01秒だけ残した横西の強運です。中野次郎もコンマ01秒で生き残った末に、新鋭王座を奪取しました。上瀧和則もコンマ01秒の予選を経験して、芦屋チャレンジカップを制しています。これは以前にも書いたことですが、上瀧は「あのコンマ01で自分に追い風が吹いたことがはっきりわかった」と述懐しています。
 コンマ01で生き残った幸運は、優勝戦での大きな味方になる。いえ、その選手を優勝させるために、勝利の女神がコンマ01だけ助けてあげたというべきでしょうか。単なるジンクスのようですが、勝負ごとの最後の決め手は運だと私は信じています。「コンマ01=優勝」という人知を超えた方程式が、今節もまた生まれたのではないでしょうか。
 2日後の最終レースで真っ先にゴールを通過するのは、横西奏恵である。
 世界一博才のない私ではありますが、胸を張ってこう予言しておきましょう。
(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO、TEXT/畠山)


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準優勝戦 枠順確定

明日(3/4)の準優勝戦の枠順が確定しました。

第10R
1号艇 海野ゆかり
2号艇 谷川里江
3号艇 徳増宏美
4号艇 濱村美鹿子
5号艇 水口由紀
6号艇 栢場優子

第11R
1号艇 横西奏恵
2号艇 角ひとみ
3号艇 池 千夏
4号艇 永井聖美
5号艇 五反田忍
6号艇 高橋淳美

第12R
1号艇 日高逸子
2号艇 淺田千亜希
3号艇 定野久恵
4号艇 山川美由紀
5号艇 鵜飼菜穂子
6号艇 寺田千恵

※念のため主催者発行の出走表をご参照ください。


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まくりが利いてます――4日目前半戦終了

 昨日に続いて青い空、白い雲、そして追い風模様の浜名湖水面。似たような気象条件ならば、やっぱり傾向も似たようなものになるわけでして……。

 インでの勝利は4Rの徳増宏美(ただし、決まり手は“抜き”)だけだったが、3R鵜飼菜穂子、5R金田幸子、6R片岡恵里が2着連対を果たし、インは4レース連続連対。ただ、昨日とやや傾向が違うのは、勝利選手の決まり手でまくりとまくり差しが幅を利かせている。初っぱなの1Rで2コース森岡真希が、インの阿波連二美子をまくったのだが(阿波連は5着)、その際の勝利者インタビューで森岡が「追い風でも昨日とは違う」と言ったことがヒントだったのかもしれない。2R柳沢千春(まくり)、6R海野ゆかり(まくり差し)が豪快な勝利を収めている。なお、5R1着の宮本紀美は差しだった。

DSC00181  勝負駆けは徳増、鵜飼、海野など上位選手がキッチリと成功しており、ボーダーは依然として高くなることが考えられる。後半は、さらなる激しいレースが期待できそうだ。(PHOTO/M記者)


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クール&ホット――4日目、前半のピット

 予選最終日の朝は、ピットに冷たい風が渦巻いている。気温は決して低くないが、頬や耳が冷たくなって、ついつい口から「寒……」と漏れてしまう。ようするに、勝負駆けといっても、熱くなっていくのはこれから。今のところは、風の冷たさに意識を払う余裕もある、午前中のピットである。

2006_0303__124  そうはいっても、すでに必要着順を抱えてレースに臨む者たちもいる。2R、大瀧明日香と香川素子が勝負駆け。進入は12456/3と、もつれた。モニターでその様子を見ていた海野ゆかりが「何しよん……」と呟く。そこに藤田美代がやって来て「どうだった?」。「折り合いませんでした」と海野。選手たちも、コース取りが一筋縄でいかないことは織り込み済みのようである。「郁ちゃんがアウトかあ……」、単騎ガマシになった倉田郁美を藤田が気遣った。
 このレースは、展開ももつれた。1周1マークで大瀧明日香が落水。大瀧のボートが他艇と絡み合ったとき、海野も藤田も「あぁっ! 危ない!」と声をあげた。2周目に差しかかるあたりまでレース展開を見届けると、海野も藤田もボート揚降機のほうまで駆け出す。余裕のあるピットと言いながらも、やはり勝負駆けの水面は穏やかではない。
SANY0475  その大瀧明日香は、着替えを終えると、ピットに元気な姿を現わしている。日高逸子、渋田治代、吉原美穂子ら先輩たちも大瀧を気遣って、ボートの周囲に集まっている。申し訳なさそうに合流した大瀧だが、無事は何よりである。落水の恐怖は誰もが経験していることだから、こんなときに先輩も後輩もない。これで予選突破が苦しくなってしまった大瀧、そのリベンジは今後のレースで果たしてもらいたい。(右端の緑のジャンパーが大瀧です)

2006_0303_2_030  その2Rのレース後、アームガードを外していた柳沢千春に、香川素子が駆け寄った。笑顔で迎えた柳沢は、しかしすぐに真剣な顔つきになり、香川と話し込んだ。いや、柳沢が香川に何らかのアドバイスをしている、というほうが正しいように見えた。柳沢の言葉に、ひとつひとつうなずいていく香川。最後に柳沢はニッコリ笑いながら「ねっ!」と言って、控室へと向かった。若手はこうして強くなる。先輩はこうして後輩を育てる。美しい構図だと思った。

2006_0303_1_214  選手代表の徳増宏美は、いつもきりりとした表情でピット内を闊歩している。ところが、仲間とすれ違ったりすると、ニコーッと人懐こそうな笑顔を見せる。これがなかなかにキュートで、うむ、実に素敵です。これまでの経験を心の養分にして、いい年の取り方をしてきた、そんな感じ。人間味あふれ、しかし芯の強さも感じさせる、まさに頼れるお姉さんという風情なのだ。4Rは1号艇で1着。成績も好調である。選手代表をこなしながら、この好ポジション。準優ではどんな徳増が見られるのか、非常に楽しみなだけに、後半も頑張ってもらいたい。

2006_0303__176  さて、勝負駆けの今日も気になる横西奏恵。今節いちども着ていなかったジャンパーを身にまとっていたのだが……おぉ、「パチスロ部」ジャンパーだ! 今節、香川素子、細川裕子がこのジャンパーを着ていたが、奏恵もパチスロ部でしたか! 細川にアドバイスする奏恵を何度か見かけた今節、二人はパチスロつながりだったのですね。それを聞いたH記者はモーレツに興奮しておりますが、俺もパチスロ覚えようかな……。今日、午後の更新が早く終わったら、近くのパチスロ屋にでも突撃して、奏恵ちゃん、教えてくださーーーーい。(PHOTO/中尾茂幸=海野、柳沢、徳増、横西。 黒須田=ほか TEXT/黒須田守)2006_0303__169


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H記者の「祝、智紗衣ちゃんの水神祭!!」予想

 でかいクチを叩いた末に裏パー丸坊主を喰らったHです。生きててすいません。それもこれも池千夏のアタマにこだわっているからでして、なぜこれほど千夏に執心しているのか私自身にもわからなかったのですが……そ、そうだったのか、確かに私は選手紹介の大池太夫にキュン☆ときました。「チッキショ~!!」の叫びに惚れました。ラリーズさん、実に素晴らしいご指摘ありがとうございました。おかげで目が覚めましたよ!
 って目が覚めても予想が当たるわけじゃないんですけどね(笑)。しかも今日は私がもっとも苦手としている勝負駆けデー。いろいろ考えすぎちゃうんですよ、勝負駆けのレースは。でも、できる限り心を無にして千夏のアタマから勝負したいと思います。あれっ??
1R
ついにやってきました、萌え可愛い智紗衣ちゃんの水神祭!! このパワーメンバーならひとまくりですよ。勝ったらすぐにピットへ駆けつけよっと。できれば心中気分で一緒に入水もしたいなあ。
3単 抜けると悲しいので3-全部-全部の20点!

2R
開会式での涙が美しかった①志津江。実戦ではワーストパワーに涙の連続ですが、この1号艇でファンや先輩に恩返ししてほしい。まずは舟券に絡みましょうね。
3単 134BOX

3R
相変わらず足のいい④鵜飼姉さんはもちろんイン奪取。強引にまくる選手が不在で3着までには入りそう。予選落ち確定でも地元の意地がある②松瀬と大敗できない⑥高橋が相手。
3単 246BOX

4R
地元の意地①徳増VS節イチパワー②永井。ん~永井が自在にさばきそう。伸び強烈な⑤岩崎とそろそろくるくる回りそうな穴女④カオリンも絡めます。
3単 2-15-145 5-2-14

5R
「秘技・バンザイ絞りまくり」の谷川と「女田頭」(byゆっきぃ。ありがとさんです)千亜希が強力だけど、①金田が逃げます。朝特訓も凄まじい伸び足でしたよ。とってもおいしい舟券「ラブレターfromカナダ」をいただいちゃいます!!
3単 1-246-246

6R
池千夏ほどではないにしろ、初日からアタマ決め撃ちで痛い目に逢っている②優子りん。今日こそ豪快なまくり決着、裏なんか1円もいりません!! 「Hの裏を買え」で儲けてきた方(K記者もそのひとり)は5-2をどうぞ、ふん。
3単 2-456-456

 勝負駆けが熾烈になる後半戦はまた後ほど。ではではGOOD LUCK!


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得点状況はいかに? 明日は勝負駆け!

 予選3日目を終えて、明日はいよいよ勝負駆け。クイーン・ロードの第一関門が待っている。それにしても、現時点でのボーダーはめちゃくちゃ高い! 18位の吉原美穂子で6・50。通常のボーダーである6・00は22、23位の渋田治代と細川裕子なのだから、明日の予選最終日は激戦必至だ。本稿では、いちおうボーダーを6・00と想定して話を進めるが、場合によってはここに記した着順以上が必要になる可能性もあるし、当確を出した選手も勝負駆けを強いられる可能性もある。どうぞご注意ください。それにしても、選手たちには大変な1日になりそうだ……。

2006_0302__105  予選1位は、日高逸子! 3勝3着1回で、得点率9・50。2位以下を1点以上引き離して、堂々のトップだ。もちろん、準優は当確。やっぱり日高は強い!
  以下、準優当確組は2位・谷川里江、3位・横西奏恵、5位・濱村美鹿子、8位・角ひとみ、9位・栢場優子、11位・寺田千恵の以上7名。そのほか、6・00に到達するのに必要な着順は、4位・永井聖美=5・5着、6位・海野ゆかり=4・6着、7位・鵜飼菜穂子=4・5着、10位・浅田千亜希=3・6着、12位・向井美鈴=5着 13位・定野久恵=5着、14位・徳増宏美=4・4着、15位=池千夏=5着、16位・山川美由紀=5着、17位・五反田忍=5着……うーん、やはりボーダーは上がりそうな気がするなあ。

2006_0302__004  めげずに6・00で押し通すと、18位・吉原美穂子=4着、19位・高橋淳美=3・4着、20位・岸恵子=4着、21位・水口由紀=4着、22位・渋田治代=4着、23位・細川裕子=3・3着。現在6点を切っている選手では、24位・田口節子=2着、25位・岩崎芳美=2着、26位・香川素子=1・2着、27位・大瀧明日香=1・2着、31位・大山博美=1・1着、33位・森脇まどか=1・1着と、ここまでが6点到達の可能性を残している。6・00をボーダーとしても、逆転の可能性を残しているのは6人だけ。これはやはり各選手とも記した以上の着順が欲しいところだ。
 ともかく、ここに名前のあがった選手たちは、明日は苛酷な戦いを強いられる。強烈なドラマが生まれるかもしれないぞ! 見逃すな!


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今日のベスト・パフォーマンス・女子王座3日目

 今日は追い風がやたらと強くてFや転覆などの事故が相次ぎましたが、レースそのものは穏やかな展開が多かったですね。強い追い風でインが強かったことが、平穏な印象を強くしているようです。しかし、妙に安泰なイメージを与えていたのは、このお方たちが圧勝したからなのです。第3位は、美しい3人のオバ……お姉さまたちに捧げます。

9、11、12R/まだまだオバハンとは呼ばせませんわよ!

2006_0302_2r3r_033 もう、貪欲すぎるというか節操がないというか……この人たちの勝ちっぷりには、ただただ脱帽するしかありません。
 まずは9レースのテラッチ36歳。インから圧勝です。レース回顧はこれで終わりでいいでしょう。インから圧勝。前半の2レースでは平然とアウトに構えて、道中5番手からあれよあれよと2着でゴール。むしろこちらの方が書き甲斐もあるわけですが、このお方の追い上げの凄さは初日に詳しく記しました。モーターもかなり仕上がってきた今日は「はあ、やっぱりね~」って感じです。普通ではありえないことが、当たり前なんです。
 でもってイン圧勝。今節は3日目にしてはじめて勝利者インタビューを受けたのですが、もうその貫禄たるや、あなた。
「いや~、黄色いの(淺田千亜希)が飛んでくるとばっかり思ってたんですけどね~、来ないんで回っちゃいました、うふふ」みたいな。
 続いては11レースのディフェンディング・クイーン日高逸子44歳。3コースまで潜りこんで、コンマ18の無難なスタート。ならば、とコースを奪われた片岡恵里がコンマ05の超絶スタートで、すぐ外からまくりに来ました。普通はひとたまりもないっすよ。コンマ18とコンマ05。それをですよ、日高姉さんときたらもたれるように片岡艇に舳先を預けながら同じタイミングで旋廻し、そこで片岡に勝手にまくらせながら、自分は角度を変えてまくり差し。まくらせながら、まくり差してるんです。でもって圧勝。はい、これももう多くの言葉は用いません。
2006_0302_1012r_043  そして極め付けが、12R歴代女王決戦の谷川里江38歳。枠なりの5コースからドッカ~~ンとコンマ04、おそらく全速。39歳の山川美由紀がインからコンマ07で抵抗しますが、中が完全に凹んでいるのだから太刀打ちできるわけもなし。豪快に絞りまくりを決めてしまいました。コンマ04、おそらく全速。そして勝利者インタビューのこの一言が圧巻でした。
「(スリットで飛び出して)もう、万歳しながら締めて行きましたよ、キャハハハハ」
 痛烈ですね~、諸手を挙げての絞りまくり! そんなことでけへんがな~~、なんてツッコミは怖くて入れられませんってば。オヤジギャグならぬオバハンギャグ? 水中に咲くウバ桜? も、もっと言えません!! 「艇界のアイドル・花の3人娘」の大活躍、しかとこの目で見させていただきました、はい~。

 第2位は、陸上も水上も全力で突っ走る、天然アスリートに。

3R/コンマ01にドッキリも準優一番乗り!

2006_0302_2r3r_316  らしいような、らしくないような3レースでした。栢場優子りんは昨日の2日目まで2・2・2と2着3発。「一撃ピンロクまくり勝負の優子りん」は影を潜め、道中では差して差して着をまとめてきました。ホントにこれほど2着を揃える選手じゃないんですよ。まくりきったら圧勝、まくり不発で揉まれたらズルズル下がって惨敗。全速ぶん回ししか知らないような、実になんとも不器用で、それが優子りんの魅力なのに……。
 とにかく不思議なオナゴなのですよ。だいたい、この大事な大事な女子王座の前検の前日に、ハーフマラソンに参加しちゃいけませんってば。しかも当日は氷雨が激しく降り続き、大雨洪水注意報まで出ておりました。私はスタンドで観戦してましたが、寒くて寒くて死にそうでしたよ。
 こら優子りん、風邪でも引いたらどうする、即刻辞退しなさいっ!!
 私は心の中で強く命令してみましたが、友達でもなんでもない私の心の叫びが届くわけもなし。優子りんは笑顔でスタートし、1時間50分後くらいに笑顔で戻ってまいりました。まあ、不器用というか破天荒というか、水面でも陸の上でも掴み所のない選手なのですよ。
 それが、今節は「東洋の魔女」よろしく、拾って拾って拾いまくってポイントを稼いでます。やはり氷雨にやられて変になってしまったのではないか。私は本気で心配しておりました。
 が、そこは天然の優子りん、この3レースではお茶目なことをやってくれました。コンマ01のタッチスタート! Fを切った小松原に引っ張られたとはいえ、これでこそ不思議ちゃん。私の好きな優子りんなのです。
 そして結果はといえば……差して3着。お世辞にも差しが上手いとはいえない優子りんは1マークでまったりと差してズブズブに抜き去られたのです。う~ん、らしいような、らしくないような。初日からアタマ決め撃ちで舟券を買っている私は、ほろずっぱい気持ちでこの拙い差しっぷりを眺めておりました。
 ま、それはともかくタッチ差でFを逃れた優子りんは、この3着で節間30点を獲得。明日は1回乗りなので、準優当確(ボーダーが6・17以下ならですが)の一番乗りを果たしたわけです。これで明日は怖いものなし。きっと明日は2、3コースから豪快な全速ぶん回しを見せてくれることでしょう。ひとまず、おめでとさんです!

 そして、今日のベスト・パフォーマンス賞は、この3日間でこれ以上ない喜びとこれ以上ない無念さを感じたであろう新鋭レーサーに贈ります。今節2度目ではありますが、是非とも記念しておきたいのです。

5R/大器の証「明日に架ける激突」

2006_0302_1012r_118  初日、水神祭を含むピンピン発進を切ったニューフェイス・金田幸子(カナダユキコですよ)。このまま準優街道を突っ走るかと思いましたが、2日目はキッツ~いメンバーに揉まれて6着。予断を許さぬ情況になってしまいました。
 そして、今日の5レースは絶好枠の2号艇。定野久恵を入れて3コースに入った金田は、コンマ14と理想的なスタート。インの岸恵子がコンマ28と遅れたので、まずは2コースの定野が豪快にまくっていきます。その時でした。
 さあ、金田はどうする……?
 私は金田に視線を移したのですが、そのときにはもう全速でまくり差しの体勢に入っていました。3コースのまくり差しはもっとも難しい。何度も記したことですが、まさに金田はそのイナバウアー級の技を繰り出そうとしています。しかも、凄まじい全速で! レースをご覧になった方は、わかってくれると思います。あのスピード、あの鋭い旋廻!まるで路上のエサを見つけたカラスが急降下して一瞬でかっさらうような、とんでもない速さでした。本当に、黒いカポックも手伝って、私の目にはカラスが定野と岸の間を飛び交ったように見えたのです。
 突き抜けた~~っ!!!
 で、そう思ったのも一瞬でした。ボートがブイに激突し、真っ黒いカポックはポ~ンと跳ね上がって水中へ……。その激突は1マークとの目測を誤ったというより、スピードが速すぎたために艇が流れなかった。そんな感じでした。自動車もそうですが、急カーブでブレーキをかければ車体は大きく流れます。一定の速度で回れば流れない。金田の3コースまくり差しも、スピードがありすぎるがゆえに引き波をまっすぐに超えてブイに至ってしまったと思うのです。もちろん、その航跡を予測しえなかったこと自体がすでにターンミスなのですが……。
2006_0302_1012r_133  レース後、救助ボートの中の金田は何度も何度もスタンドに向かって土下座し、おそらくはピットでも大目玉を喰らったことでしょう。まだ技術が伴っていなかった、と深く自省すべきターンでもありました。それでも、決断力の速さと度胸満点のレースぶりには目を瞠るものがありました。見る前に飛んだ彼女の鳥人的な資質は、やがて熟すであろう技術とともに大きく開花すると思うのです。
 後半の10レースでも奮闘して3着に入った金田ですが、減点が響いて予選突破の夢は消えました。5レースであのまま突き抜けていれば……などと死んだ子供の歳を数えたくもなります。でも、金田にとって今回の女子王座ははじまったばかり。今回の自省と教訓が、また来年につながることでしょう。
 初日から大いに(もっとも)このGⅠを盛り上げてくれた金田幸子には「後世、恐るべし」という言葉を捧げたい、です。
(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO、TEXT/畠山)


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美しき激情――3日目、後半のピット

2006_0302__003  4R藤田美代、落水。5R金田幸子、落水。9R渡辺千草、転覆。3日目は、残念なことに事故が相次いでしまった。予選3日目、レースは激しさを増している。それぞれが選手責任の事故であり、つまりは得点アップのため、あるいはそうでなくても“負けたくない!”の強い思いのため、渾身のハンドルを切ったということではないかと思う。結果は最悪に出てしまったが、彼女たちの闘魂は尊い。幸いにも全員が無事で、だからこそ言えることなのかもしれないが、攻めの結果の失敗は責める必要のないもののはずである。勝負駆けを目前に控えていたのだから、むしろ称えてすらいいと信じている。とにかく、3人もみな元気で一安心。明日以降のリベンジを期待しています。

2006_0302__063  12Rは歴代女王決戦。女子王座優勝経験者6名が出走した(今節参戦者では、日高逸子以外)豪華カードを勝ったのは、谷川里江だった。前回の浜名湖・女子王座は12年前の第7回。そのときの優勝者こそ、谷川里江である。コンマ04の超絶スリットから、一撃でまくり切っての勝利。レース後は意外と淡々としていたものの、瞳の奥には歓喜がうかがえる。華奢な女子選手たちの中でもひときわ小柄な谷川が見せた、あまりにも豪快なレース。カッコ良かったっす。SANY0463 谷川は、公開勝利者インタビューに向かうため、関係者の運転するワゴン車に乗り込む。サンホールに向かって快走するウィンワゴン。すると、前方には解説者の佐藤正子さんの姿が。「里江~、やったやったっ!」と車中の谷川に向かって、佐藤さんは手を振った。車内の様子はうかがえなかったが、谷川は満開の笑顔を見せたはずだ。佐藤さんといえば、第6回女子王座決定戦を優勝した元女王。おぉ、ここでも歴代女王決戦が実現ですか。谷川の勝利を我がことのように喜ぶ佐藤さんも素敵でしたよ。

SANY0430  いやあ、強い。11Rの日高逸子である。H記者が言うように、決して足が完調とは思えないのである。しかも11Rは6号艇。ハッキリとビハインドを背負って、レースに臨んだ日高なのだ。しかし、そんなものは外野の余計な詮索でしかなかった。結果は快勝。これで3勝目である。現時点で予選1位。早々と準優当確を決めてしまった。強い。強すぎる。ピットに引き上げてきても泰然としている日高からは、浜名湖を包む夕日のような真っ赤なオーラが見えた気がした。緑のカポックなのに。もはや、このピットの中では圧倒的な迫力を日高はたたえている。強い女は、美しい。女子王座のポスターには、そう書かれている。このコピーに従えば、日高逸子はまさしく絶世の美女ということになる。真理だと思う。今の日高は、男なら誰もがクラクラするくらいの魅力を発散している。そしてそれは、ライバルであるべき他の女子選手たちをも圧するパワーがある。このピット内に、日高逸子を止められる女がいるのだろうか……。

SANY0437  その日高のオーラに怯んでしまったのだろうか。11R、1号艇の永井聖美は3着に敗れた。日高の前付けを制して(4号艇の高橋淳美が先に抵抗したとはいえ)インを取り切ったことは、素晴らしい。その度胸と決意は、絶賛してもよい。だが、スリットはコンマ41。思い切り遅れてしまったのは残念だった。ドカ遅れ覚悟でインを死守したのなら、もちろん称賛に値するが。レース後の永井は、五反田忍と話し込みながらも、なんとなく精彩のない表情に見えた。もし落胆していたとしても当然だし、むしろその悔恨が彼女にとってトビキリの栄養分となる。明日は2走4点で予選突破。今日の失敗を胸に刻むことができれば、楽勝でクリアできる条件だろう。あれだけの遅れでも3着に食い込んだのだから、機力は文句なし。気持ちを切り換えて、明日は爽快な走りを見せてほしい。

SANY0403  傾く西日のなか、試運転ピットに残されたボートは一隻。武藤綾子のボートだ。今節は、正直、這っている。4走8点は、準優絶望。今年の女王の道は絶たれてしまった。それでも、昨年の優出者として、このまま終わらせるのは許されない! 2R1回乗りが終わっても、延々と整備、試運転を繰り返していた武藤であった。結局、12R前まで試運転をし、いちばん最後にボートを引き上げた武藤。あと3日、意地の一発があると見たが、どうか。
SANY0390  そのほか、遅くまで試運転をしていたのは、香川素子、田口節子、三松直美。香川と田口は、現時点では得点率6・00を割っていて、明日は魂の勝負駆け。準備は怠りなし、といったところだろうか。三松は武藤同様、予選突破は厳しい情勢だが、今後への確かな手応えを得て、浜名湖を後にしたいところ。取材した場内解説の柴田稔さんは、エンジンは出ているはずだとおっしゃっていた。残り3日間、三松の逆襲は十分にあるぞ。

SANY0423  11Rのピットアウト直前、向井美鈴が整備室に駆け込んで、誰かに合図を送った。??? 整備室から駆け出たのは、田口節子。さらには、金田幸子もやって来て、3人で水面のほうに走っていった。3人は何やら、下のほうを覗き込んでいる。声をあげたりするわけでもなく、ただただ見守っている、といった感じだ。いったい何をしているんでしょうか……?
 で、右SANY0454 の写真が、向井と田口のいた場所から見える景色。12R出走前に撮ったものだが、おそらく彼女たちが眺めていたであろう構図だ。11R、その視線の先にいたはずなのは、3号艇・片岡恵里。向井にとっては同県同期、田口と金田にしても同地区同世代である。11Rの片岡は、3着以上で明日の勝負駆けに望みをつなぐことができる、という状況。しかし相手はかなりの強敵揃い、しかもスタート展示では6コースに出されていた。向井、田口、金田は、本番での片岡を祈るような気持ちで応援していたのだろう。もしかしたら、控室で片岡に激励の言葉を送っていたかもしれない。だから、ピットアウトを間近で見たい、その思いを抱いた。SANY0395 片岡が、3人の視線に気づいていたかどうかはわからない。それでも3人は、その眼差しで片岡を後押ししようとした。その思いに応えるかのように、片岡が入ったのは4コース。2号艇の垣内清美を制してのコース取りだった。麗しきかな、女の友情。結果は5着で、願いはかなわなかったが、こうして一つになって戦ったことが美しいと思う。準優進出のチャンスがある向井、田口は片岡の分まで頑張れ!

2006_0302_1012r_104  さて、猛烈に気になり始めた横西奏恵。10Rは1着! シリーズ2勝目で、準優当確です。おめでとう! 勝利者インタビューを終えてピットに戻ってきた奏恵は、わりと淡々としていて、記者さんに声をかけられた際にも、粛々と取材に応えていた。明日は12R1号艇。足は仕上がったようで、「逃げ切れる足です」とのこと。このまま一気にシリーズリーダーを奪ってしまえ!(PHOTO/中尾茂幸=冒頭イメージ、谷川の走り、横西 黒須田=それ以外 TEXT/黒須田守)


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イン5連対。ただし……――3日目前半戦終了

 広がる青空が反射して水面も青々と輝く今日の浜名湖水面に吹く風は、強めの追い風。“追い風の浜名湖はイン有利”との定説に則り、昨日とは打って変わったイン天国となるのか。注目の前半戦が終了した。

DSC00122  結果としてはインは6戦して5連対。外れた3Rはイン小松原恵美がFということで、ほぼパーフェクト。ただし、1着に限ればイン逃げが決まったのは1R渋田治代、2R五反田忍だけ。前記3RのF恵まれ(1着は松瀬弘美)で流れが変わったのか、4R差し(田口節子)、5Rまくり(定野久恵)、6Rまくり差し(大山博美)と、最終的にはすべての決まり手が飛び出した。インは信用でき、かつ外から豪快なレースも期待できる、非常におもしろい流れの前半戦だったといえるだろう。なお、Fの小松原が賞典除外のほか、4Rで藤田美代、5Rで金田幸子がそれぞれ落水失格で、痛い-5点を喫している。

 さあ、まもなく7Rピットアウト。1号艇にA級選手が並ぶ後半戦、はたしてどうなる。(PHOTO/M記者)


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爽快な気合――3日目、前半のピット

SANY0400  やっと晴れた。華やぎのGⅠ・女子王座決定戦は、やはり好天のなかで行なわれるのがふさわしい。やや薄暗ささえあったピットも、今日はグッと明るさを取り戻している。なかなか、爽快な前半のピットである。
 そんななか、4Rでようやく、田口節子に初日が出た。2コースからの見事な差し。不完全燃焼だった昨日までの鬱憤を、きれいに晴らしてみせた。といっても、いちばん歓んでいたのは、なぜか海野ゆかり。引き上げてきた田口に向かって、両手を掲げて何度もジャンプ。ばんざーい、ばんざーい、ばんざーい。田口も思わず頬を緩ませた。破顔一笑というほどではなかったものの、田口の心を覆っていた霧は、雨雲とともに消え去ったはず。ここからのスパートが楽しみである。

SANY0383  で、海野はといえば、整備室にボートを引き入れて、本体整備。「足はグーンと上向いた」と昨日は言っていたはずだが、気候の変化で改めて修正が必要になったということなのか。田口をニッコニコで出迎えたように、表情に影が差しているということはないが、ちょっとばかり気になるこの動き。12R、どんな足色で登場するだろうか。

SANY0360  引き締まった表情に見えるのは、浅田千亜希。予選を折り返して、得点率7・00。悪くはないが、彼女にとってはやや不本意なポジションと言えるかもしれない。明日を気分よく迎えるためには、さらに順位を上げておきたいところだろう(昨日の時点で15位)。今日は9R1回乗りで5号艇。狙うは、快スリットからの一発だろう。F2のハンデなど、昨日のレースを見れば、まったく関係ない。今日の彼女は、信じて肩入れしたくなるだけの雰囲気を撒き散らしている。

SANY0363  濱村美鹿子も入念だ。1号艇が回ってきた今日、ポイントアップには絶好の機会を迎えている。浅田と同得点率の濱村は、明日は1回乗り。ここで1着を獲れば、準優当確ランプがつく。インが権勢を取り戻し始めている今日、彼女ほどの腕ならばそれほど心配する必要もないだろうが、そもそもが真面目な素顔の濱村だけに、全力投球で7Rに臨むだろう。少なくとも、ピットでの様子を見ている限りにおいては、磐石だと思えるのだが。

SANY0369  昨日は2、1着。8Rの2コースまくりは、場内解説の柴田稔さんに「金メダル級ですよ! イナバウアーですよ!」と言わしめた、吉原美穂子。7Rで濱村と対戦するが、明らかに上向いている足色と流れは、脅威の的となる。ピットでは淡々と、また粛々と作業を進めている彼女には透明感すらあるが、あの金メダルまくりを見ると、胸に秘めた闘争心はかなりのものと思われる。そのギャップはなかなか魅力的。十分、注目できる存在である。

SANY0375  さて、昨日からちょいと気になる横西奏恵。今日は、金田幸子と足合わせ。ピットまで近づくと、思い切りボートを寄せ合って、さらには顔を突き合わせて、何事かを話し込んでいる。どうやら、奏恵が金田にアドバイスしているようである。それにしても、お二人さん、近づきすぎではありませんか? いやいや、金田に嫉妬しているわけではございません。水面で、こんなにも寄り添っている2艇を初めて見た。まさにランデヴー走行。やっぱり、なかなか楽しませてくれる奏恵である。(TEXT&PHOTO/黒須田守)

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ただいまお色直し中……?

 午前中の取材をするべくピットに到着したときのこと。横に長ーい浜名湖競艇場のいちばん奥に、なにやら巨大な白い物体がふたつ鎮座ましましている。「はて、なんじゃろか?」と近づいてみると、おお、真っ白に塗られている状態のターンマークではないですか!

DSC00125  こんにちわ、これは実際に使われているターンマークなんですかね?
「そうですよ。ターンマークはだいたい3節か4節で交換するんですが、その間にこうやって塗り直すんですね。もとの白地に赤の状態から、いちど真っ白に上塗りしたうえで、赤の蛍光塗料を塗ります。重ね塗りを続けていくとヒビ割れてきますから、そのときは削ぎ落として地肌に戻してからやりますね。いま水上にある物は、GⅠの大舞台ですから、今節下ろしたてですよ」
 なるほど。そうやって塗り直しているからこそ、いつ見ても薄汚れていることなく、綺麗な白と赤に見えるんですねえ。
「プロペラがぶつかったりすると大きな傷になってしまうんですよ。何事もなければ、繰り返し使って10年くらいは持つんですが、実際は7、8年というところでしょうか。まあ、ターンマークにペラがぶつかるということは、当然転覆の原因にもなるわけですから、選手もターンマークも無事でレースが終わってほしいですね」
 ターンマークの無事も祈っております! (PHOTO&TEXT/M記者)


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今日のベスト・パフォーマンス・女子王座2日目

 はい、今日もいろいろなことがありましたね。イン選手の9連敗、それを10レースで食い止めた海野ゆかりの万歳、中谷朋子の痛恨のF、定野久恵の深~い前付け4コース、最後方から3着をもぎ取った田口節子の凄まじい追い上げ、萌え可愛い廣中智紗衣ちゃんの健気で可憐なアウト戦法(あ、これは単なるエコ贔屓です、はい)……と、とにかく色々と賑やかな水面でしたが、第3位は現役の女王様に捧げます。

12R/長期政権へ、女王様の返り討ち

2006_0229_12R_014 「女王リベンジ戦」と銘打たれたこのレース。去年の優勝戦とまったく同じメンバー、同じ枠順が実現したのですが、いざフタを開けてみたら……。
 他の5選手は、とりわけ去年は準優勝で涙を飲んだ池千夏は「この人にだけは勝たせたくない」と思ったことでしょう。この人とは、もちろんディフェンディング・クイーンの日高逸子。第2回に女王の座に就き、16年ぶりに復権を遂げてからの日高はまさに「艇界のエリザベス」。8点近い勝率をマークするわ、SGでも男の猛者どもと対等に渡り合うわで、絶対君主ともいうべき活躍ぶりなのです。まあ、これは他の女子レーサーからすれば「暴君」と言えるかもしれません。
 誰かがこの史上最強の女王に一矢を報いなければ……今日のレースには、そんな5選手の思いがあったはずなのです。スタート展示で5号艇の山川美由紀が意表の前付けでインを奪いましたが、あれは「ホラ、本気でリベンジする場なのよ、誰も行かなきゃ私が鈴を付けに行っちゃうよ、もっと若い人たちが頑張りなさいよ!」というシュプレヒコールに聞こえました。
 しかし、結果は……「美由紀ィ、前付けなんか許さないわよ~!」みたいな気合いでさっさと2コースを取りきった女王様が、コンマ09の圧倒的なスリットから簡単に差しきってしまったのでした。勝利者インタビューでのコメントも、女王の貫禄そのもの。
「深い2コースなんて一度も練習でしたことがないのに、いつもの勘どおりに行きました。全速です。ふふ」
 こりゃもう、長期政権間違いなしですか。と唸るしかない痛烈な返り討ち。ただただ逸子様の強さだけが際立ったリベンジマッチになってしまったのでした。
 ちなみに去年と今年の着順を並べてみると、
05年/日高、池、田口、山川、武藤、小松原
06年/日高、池、山川、田口、小松原、武藤
 うむむ、多少の入れ違いはありますが、歴史は繰り返すといいますか……この1年、女レーサー政権はさほど変わっていないということなのでしょうか。

 第2位には、「このオナゴなら日高逸子様の首に鈴を付けるのではないか」と思わせる凄まじい女性を抜擢しました。本当に、この子なら……と思うのですよ。

5R/「F2が何だってのよ」激Sまくり!

SANY0277  あの~、Fをふたつ抱えてませんでしたっけ?
 ポンポンと肩を叩いて、こう訊きたくなるようなスリットでした。5Rの淺田千亜希は確かにF2だったはずです。そ、それがあなた、4カドからガツ~~ンとコンマ10! 「何だ、たいしたことないじゃん」と思う読者もいらっしゃるでしょうが、すぐ内の大山がコンマ24、外の田口はコンマ19……つまりはダントツのトップSだったわけで、これはもうF2持ちの女子レーサーとしては極限のスリットといえるでしょう。もちろんその後は、ただ1マークを回るだけで内3艇を引き波に沈めておりました。
 元々が「男は度胸、千亜希も度胸」と言うくらい(言ってませんか)キップのいいオナゴではありまして、だからこそ期の前半でFをふたつも切ってしまうのですが、さすがにF2になれば「入れるだけ」になるものです。F2でも平気でかっ飛ばすのは西島義則と熊谷直樹くらいでしょう。
 それが、他の5艇にはお構いなしのコンマ10。さらに勝利者インタビューを聞いて、私、17mほどぶっ飛びました。
「勘としてはコンマ13くらいでしたけど、ちょっと早かったですね。でも、絶対に入ってると思ってましたから」
 平然とこう言ってのけたのです。参りました。素直に脱帽しつつ、敬意を表して「女西島」の称号を授けます。あ、本人はあまり嬉しくないですかね(笑)。

 そして、今日のベスト・パフォーマンス賞は……! ベテランたちが女王&側近を占める現在の女子レーサー界に風穴を開けるかもしれないこの乙女にプレゼントします!!

3R/日々是成長、最年少の水神祭

2006_0227__010  昨日の金田幸子(しつこいようですがカナダユキコです)に続いて、今日もまた超新星が出現しました。細川裕子、24歳。今シリーズの最年少レーサーが、3レースで嬉しい嬉しい水神祭です。そのレース内容も出色でした。3レースとはいえ、SG常連の海野ゆかりも同席していたのですから。
 進入は枠なり、しっかりと2コースを主張した細川は、コンマ05という鋭い踏み込みで主導権を握ります。そういえば、昨日の9レースでもコンマ02でしたね。元来が慎重なSを切るタイプなのですが、この浜名湖に来てすっかり度胸が据わったようです。
 そして、1マークではインの定野を回して余裕のズブ差し。完全に抜け出したわけですが、さてさて、それからが大変でした。何しろ、3艇身ほど後ろから追走するのは、かのドルフィンターン・海野なのですよ。ターンマークごとにツケマイを連発する海野。その迫力は言うまでもなくSG級ですから、B1級の新鋭としては生きた心地がするはずもなし。最終のバックでは2艇身差……。
 このとき、私の脳裏にある光景が鮮明に浮かびました。昨日の9レース、同じように大瀧明日香に追われ、最終マークでブイに接触して逆転を許した光景です。黒須田記者によれば、ピットに戻った細川は泣くほど悔しがったそうですが、今日の相手はさらなる強豪の海野なのです。
 私は、最終マークを凝視しました。昨日の悪夢をもっとも鮮烈に覚えているのは、細川本人。追っ手は海野ゆかり。目に浮かぶ昨日のターンミス。同じ過ちはできない、しちゃいけない。この先に待っているのは水神祭……様々な思いとともに肥大したであろう自意識を背負って、細川は華奢な腰を上げました。そしてそれは、さすがの海野ゆかりでもなす術のない、素晴らしいモンキーでした。
 新鋭はレースとともに日々成長してゆくんだなあ。
 ゴールに向かう細川を見ながら、私はぼんやりとそんなことを思いました。海野の猛追を凌ぎきったこの最終マークは、すぐに明日のレースへの糧となることでしょう。細川さん、水神祭おめでとさんです!
(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO=日高、細川  黒須田=淺田、TEXT/畠山)


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美の中の迫力――2日目、後半のピット

2006_0229_9r1_020  やっぱりすげえよな。この人を見ていると、そう思うしかない。
 日高逸子である。
 ピットに張りついて3日目。SGとはもちろん、前回の新鋭王座とも違う様子にだいぶ慣れてきたところである。すると、やはりどうしても目につくのが、日高の動き、なのだ。他の選手とは明らかに一線を画す行動は、紛れもないトップレーサーのそれである。男女の違いなど吹き飛ぶ、正真正銘の一流選手のたたずまい。矛盾した表現をあえて使えば、女子選手の中に日高逸子が混じっている、とでもなろうか。誰よりも機敏に動き、図抜けた集中力を見せ、ひたすら機力を上げるべく働いている日高。8R後も、猛スピードで片付け→ペラ交換→試運転をこなして、後半戦に備えていたが、他の女子選手が緩慢だということではなく、これほどまでにサクサク動いている選手は今節には皆無である。そりゃあ、日高が強いのは当たり前。彼女が立っているステージは、はるかに高いとしか言いようがないのだ。(写真は、2マーク側スタンドに飾られている、出場選手への応援ボードです)

SANY0330 同様に、山川美由紀にも感心させられる。かつては間違いなく、女子選手の頂点に君臨した山川。若手たちの台頭もあって、大きく目立つことはなくなった昨今だが、やはり貫禄はある。エース機を引き当てた今節は、存在感も非常に大きい。そして、日高同様、立ち居振る舞いは強豪のそれである。
 機力がやや苦しい日高に比べれば、余裕があるのは当然。ペラ室からボートに向かう足取りは、とにかく軽く、穏やかである。それでも、さらに仕上げるべく調整の手を抜かないあたりは、気迫を通り越して“鬼迫”と言いたくなるだけの圧力がある。12Rでは、スタート展示で敢然と前付けに出て、アッといわせたわけだが、それもまた飽くなき勝利への希求心なのであろう。やはり、山川美由紀は強い。怖い。12Rは3着に敗れたが、明日からも絶対に無視してはならない一人である。

2006_0229_1_003 別の意味で感心するのが、池千夏である。とにかく明るい。笑顔が多い。それでいて、モーターやペラと向き合う際の真剣な目は、非常にキリッとしている。このメリハリが、いい感じなのだ。モーター調整中の渋田治代と大爆笑する池も魅力的だし、いそいそとモーターの調整をしている池もなかなかに素敵だ。もっともっと活躍してもいいのになあ。真剣にそう思う。明日は勝ってスカッと笑う池が見たいぞ。

DSC00115  陽気といえば、岩崎芳美。しかし、9R後の岩崎には、笑顔がなかった。むしろ憮然としていた、と言ってもいい。3着という成績はそれほど悪いわけではないが、1号艇だったこともあり、本人としてはもっと上を狙える手応えだったのだろう。また、寺田千恵とちょっとした接触もあったようであり、そのこともまた悔しさを増幅させていたのかもしれない。レース後、寺田が挨拶に来て、少しだけ表情が和らいだようにも見えたが、結果が変わるわけではない。どうしても晴れやかにはなれない岩崎。これもまた、強者の振る舞いである。

2006_0229_1_030  海野ゆかりに変化の兆しが見えるのは、気のせいなのだろうか。ピットで海野を見るのは、これが4回目。昨年の笹川賞、グラチャン、MB記念と、この女子王座である。言うまでもなく、今回の参戦は前3回とは立場が違う。半ばチャレンジャーとしての出場であったSG3節と、堂々たる中心選手として君臨する女子王座。雰囲気が違って見えて、当然というものではあろう。しかしながら、海野の中には自覚的な何かが芽生えているのではないか、と思えてならない。レース後の強気なコメント(勝利者インタビューで「明日からもたくさん買ってください!」と宣言)、ピットでの自信タップリといった風情、ともに海野を一回り大きく見せているのである。イン壊滅状態の今日、10Rで豪快にイン逃げを決めているあたりも、格の違いを見せつけるようであった。あとは日高のような風格だけ……いや、もしかしたら、それすらも身につけ始めているのか。成績ももちろんだが、今節の海野にはもっと別の見どころもあるような気がしてならない。

SANY0316  とはいえ、お茶目な海野も健在。11Rで角ひとみがインから勝利を収めると、ペラ室にいた海野が駆けつけて、なにやらジョークを飛ばしていた。えっと、おならプー、みたいなポーズを何度も繰り返してました。角もニッコニコだったが、第三者である私には、何のことだかわかりません。
 その角、初日が出て、ほっと一息。いったんは栢場優子にまくられながらも、立て直して残し切ったのだから、さすがのテクと機力である。角は、ピットではどちらかといえば、黙々と作業をこなしていく感じ。もちろん、海野や小杉志津江などの広島勢や、仲のいい選手と談笑している姿もみかけるが、全体的な雰囲気として、物静かな印象を受けるのだ。マイペース、というか。もっとはっちゃけているイメージを持っていたのだが、いい意味で意外だった。あるいは、今回の女子王座に心中秘めるものがあるのか。とにかく、1着が出て、非常にいいムード。明日からも注目してみたい。

2006_0229_1_001  さて、とっても気になり始めた横西奏恵。自分のレースを6Rに終えて、午後はそれほど大きな動きを見せてはいなかった。細川の水神祭と、明日の艇番板と艇旗の準備で姿を見かけたくらい。奏恵、どこにいるのかなあ……などと寂しがっていたら、M記者がサインをもらっているではないか! 詳しくは明日あたりに更新されるであろう右上のプレゼントコーナーをクリックしてもらいたいが、うーん、俺もプレゼントに応募しちゃおっかなあ。で、細川の水神祭に参加していたように、なぜだか東海勢と仲良しの横西。整備室では大瀧明日香とのツーショットも見かけました。明日は、どんな顔をみせてくれるかなあ……と、やや惚れ気味の黒須田であります。

2006_0229_1_054  えー、昨日、大瀧のベストショットを掲載したら、H記者が「俺の智紗衣の写真はないのかーーーーーっ!」と激怒しておりました。「俺の智紗衣」って……。JLCでもおなじみの某アナウンサー(隠れファンなのだそうです)や全国の智紗衣ファンの「ふざけんな!」という声が聞こえてくるわけでありますが、そんな皆様にお送りする一枚でございます。成績的には非常に苦しいところに追い込まれてしまったけれども、智紗衣フリークのために、明日こそ一発決めてください! 同期の細川は水神祭を決めた。次は智紗衣だ!(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO=日高ポスター、池&渋田、海野、横西&大瀧、廣中。その他は取材班 TEXT/黒須田守)


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女子王座、本日の水神祭――細川裕子編

SANY0304  本日も出ました、水神祭。2日目の今日は、細川裕子! 3R、海野ゆかりという強敵を向こうに回し、2号艇から見事にGⅠ初1着! おめでとう! 最ベテランの鵜飼菜穂子は愛知の先輩、もっとも登番の若い細川はこの女傑に真っ先に祝福を受けたのでした。勝利選手インタビューから帰ってくると、まずは横西奏恵が「おめでとう!」。そこに大瀧明日香がやって来て、さっそく水神祭の相談です。ともに6Rに出走する二人は「6(R)後ということで!」と細川に強要……もとい、お祝いのお約束をして、細川もニッコリと笑ったのでした。

DSC00089   で、6R後。鵜飼を中心に、愛知勢が大集合であります。もちろん、横西の姿も。それでは行きましょう、お初の儀式・水神祭!……と思いきや、細川はなぜかカポックを着始めました。レース直後の水神祭ならともかく、普通はそのまま放り投げられるものなのですが……。
 聞けば、細川はなんと泳げない、のだそうであります。かつての水神祭では、溺れる細川に救助艇が駆けつけたのだとか。というわけで、今日は試運転用のカポックを借りて、安心安全の水神祭!と相成ったわけであります。ん? 横西が網を持っているぞ。溺れそうになったら、すくい上げてあげましょう、ということ? ともかく、細川は万全の態勢で揚降機に導かれたのでした。
DSC00094  ワッショイ・スタイルで担がれた細川は、せーの!でドボーン。カポックに助けられてプカプカと浮いている細川を、おぉ、横西が網ですくう!……って、そんな小さい網ですくえるわけがありませんがな。奏恵ちゃんったら、お茶目♪

DSC00096  ほうほうの艇で陸まで泳ぎ着くと、そこは試運転用ピット。ちょうどそこにいたテラッチも大笑いであります。笑顔笑顔の水神祭。細川、おめでとう! このまま女王の座を狙え!


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イン壊滅状態――2日目、前半終了

2006_0229__006 どうした、1号艇!? 2日目前半戦、3着までに白いカポックがひとつも入っていない! 5Rは、5号艇の鵜飼菜穂子が前付けでイン奪取、2着に残しているが、それ以外はそのままインに入って飛びまくっている。4Rの中谷朋子にいたっては、フライング。1号艇受難の前半戦なのだ。風向きは昨日とそうは変わっていないのだが、この流れの変わり方は果たして……。

後半戦は、谷川里江、渡辺千草、岩崎芳美、海野ゆかり、角ひとみ、田口節子と実績的に申し分のない面々が1号艇にズラリと名を連ねている。傾向一変となるか、それとも彼女たちをも飲み込む魔のイン水域となるのか。舟券的には悩ましいところだが……。(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO)


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忙中笑あり――2日目、前半のピット

 朝から雨。気温はそれほど低くないので寒々しさは感じないが、ピットがなんとなく暗く感じてしまうのは仕方ない。うーむ、晴れないかなあ……。

2006_0227__008  初日の走りを経て、それぞれが調整に駆けずり回る2日目の昼前。整備室を覗くと、武藤綾子がギアケースの整備に励んでいた。ぐっと引き締まった表情は、男前と言いたくなるほどにキリリとしていて、迫力すら感じさせる。今日は12Rの「女王リベンジ戦」への出走。昨年の女子王座優勝戦とまったく同じメンバーで行なわれる予選レースに、優出していた武藤も登場するわけだ。昨日4着6着の武藤にとっては、こちらもまたリベンジ。2つの鬱憤晴らしがかかっているわけだ。6号艇から一発大穴を期待したいが……。

2006_0227__072  武藤の隣では、濱村美鹿子も熱心にギアケースと向き合っていた。ドリーム3着で得点的にはそこそこのスタートだが、まだまだ足には満足していない様子。キュッと唇を結び、真っ直ぐな瞳で、器用に工具を操っている。笹川賞の常連となっている濱村は、ここでは当然、格上の存在。準優進出は義務とすら言えるだけのポジションにいる。納得できるだけの足に仕上げて、さらなる得点アップを目指せ。

SANY0294  本体のほうを懸命に整備していたのは、池千夏。好機を得たはずだが、どこか気になるところでもあるのだろうか。といっても、表情はむしろ明るいくらいで、川田久子が声をかけると、ニッコリと笑った。この笑顔があれば、大丈夫。12Rの「女王リベンジ戦」で、調整の成果を確認することにしよう。
 ほかには、柳沢千春、小杉志津江も本体整備。また、1Rを終えた三松直美も、大急ぎで本体を取り外して、ピストン周りをチェックしていた。三松は7Rに再登場。時間がないぞ、急げ急げ!

SANY0282  2Rで2着の栢場優子がピット内を歩いていると、倉田郁美がにこにこと近づいた。ひとしきり談笑していた二人だったが、別れ際、なぜか倉田が栢場を挑発!? 左手を右手のヒジの裏に当てて、拳をグイッと持ち上げる、あのポーズです(わかります?)。ん? なんだなんだ。慌てて出走表を確認すると、倉田と栢場、今日は対戦はないんですけど。ようするに、じゃれていた、ということなんでしょう。倉田は、午前中、熱心に試運転していた一人。2着2本の栢場に、本当に宣戦布告できるよう、頑張ってください。

SANY0290  その2Rで、道中は2等の目もありながら、まさに栢場に逆転されてしまった茶谷桜。レース後は、さすがに苦笑いがこぼれた。茶谷のほうから栢場に挨拶に行くと、お互いにニッコリ。とはいえ、茶谷にとっては悔しい笑みであっただろう。近畿勢と会話を交わしながらも、決して落胆するような表情は見せないのだが、心からの明るさでないのは明らかだった。「女王様とお呼び!」と絶叫した開会式。でも、今のところはまだ、そう呼べるまでの成績ではない。今後の走りを注目しつつ、女王様と呼べる時を待ってますぞ!

2006_0227__241  さて、昨日の後半、細川裕子を慰めたり、金田幸子の会見の輪に加わったりと、多忙だった(?)横西奏恵。今日もまた、なんだか忙がしそうである。試運転ピットで浅田千亜希としゃがみ込んで会話を交わしているかと思えば、いつの間にか装着場で香川素子と話し込んでいる。整備室に入って柳沢や池と談笑し、ふと気づくと、モニターでレースを見ていた僕の隣で、やはりモニターに見入っていたりする。次の瞬間には、おぉ、3RでGⅠ初1着の細川のもとに駆け寄って、祝福しているではないか。昨日の慰めの翌日のことだけに、横西も嬉しそうだ。とまあ、モーターやペラで大忙しというよりは、ピット内を縦横無尽に行動して、いろんな選手に笑顔を振り撒いている、といった感じ。ふむ、なんだか横西のことが非常に気になりだした私であります。6R1回乗りの今日、午後はどんな動きを見せてくれるだろうか。(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO=武藤、濱村、横西 黒須田=ほか TEXT/黒須田守) 


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みなビューティフル――初日、後半のピット

SANY0198  レース後、ピットに現われた金田幸子。そこに、記者が殺到! どわわっと金田を取り囲んだ。カメラマンのシャッターが光りまくり、報道陣からは質問の矢が次々と飛ぶ。すわっ、金田に熱愛発覚!?……んなわきゃ、ありません。本日2連勝、素晴らしいスタートを切ったことにより、記者さんたちがコメントを取るために、集結したのでありました。それにしても、ここまで多くの報道陣が取り囲んでいるのは、ピットでは実に珍しいこと。それくらい、金田の2連勝は衝撃的だったわけである。俄然、注目度が高まった金田幸子。明日からも目が離せない。
SANY0200  で、なぜかその輪に加わっていたのが、横西奏恵と三松直美。しかも、金田の正面に立って、にやにやと見守っている。金田も、これほど多くの記者さんに取り囲まれた経験は初めてだろうから、さすがに神妙な顔つきなのだが、それをほぐしてあげようということなのだろうか。金田はまるで二人に気づいていないようでしたが。それにしても、横西も三松も、場にしっかり溶け込んでおりました。

SANY0207  その横西、9Rで4着に敗れた細川裕子を出迎えた。細川は、いったんは3等を確保しながら、3周2マークのターンミスで大瀧明日香に逆転された。ピットに戻ってくると、さすがに落胆の表情。そこに声をかけたのが、横西だったのだ。細川の肩をポンポンと叩きながら、笑顔で慰める横西。細川は、苦笑いを浮かべながら、そのたびにうなづいていた。悔しさをにじませる後輩を、優しくいたわる先輩。横西、惚れたぜ! 2006_0227__095 初日から舟券外しまくりの俺のことも慰めてくれ……というのはどうでもいいが、強い女は美しい、そして優しいのだと、横西を見ていて痛感した次第である。

SANY0195  午後になって、雨もぱらついた浜名湖。薄暗くなってきたピットに、いつまでもブインブインとエンジン音が響いていた。その主は、吉原美穂子、森脇まどか、中谷朋子。吉原と森脇はともに初日5着。足色に納得がいかず、遅くまで調整と試運転を繰り返していたわけだ。2006_0227__168 中谷は、2着3着と上々の発進ながら、さらなる上昇をはかったのか、それとも旋回練習も兼ねていたのか、吉原、森脇とともに延々と水面を走っていた。この努力、この思いが、明日は報われるかどうか。

2006_0227__076  早くも初日が出た選手たちは、さすがに表情が明るい。たとえば、高橋淳美。前半は4着に敗れたが、後半10Rで1着。まずまずの出だしとなり、勝利者インタビューから戻ってきたその顔には、充実感すらうかがえた。同じレースを戦った片岡恵里が、駆け寄って「ありがとうございました」と挨拶すると、軽くうなづいて、ニッコリ。その笑顔には、優しさとその奥の闘志がこめられていた。凛としていた。一言。まさしくクール・ビューティ。
2006_0227__135  永井聖美も、11Rの勝利に顔をほころばせていた。スタートを決めての一気のまくりは、まさしく爽快。レース後の笑顔もまた、爽快である。ピットを歩いている永井は、どちらかといえば淡々とした風情に見えるが、実はにこやかな表情でいることも多く、色白であることもあわせて、実に可憐。明日も水面に、透き通るような花を咲かせてもらいたいものである。

2006_0227__149  8Rでは残念ながら4着。しかし、明るさは変わりません、池千夏。カメラマン中尾氏が向けたレンズに、笑顔を見せる余裕もある。H記者が金メダル級と評したモーターに、着順以上の手応えを得ているということだろうか。女子選手のなかではキラリと光るスタート力があり、好脚であるのならば、常に脅威の的となる池。この笑顔を見ていると、陽気だからこその力強さを感じずにはいられないのだが。明日は、勝ってニッコリ、といきたいものですね。

 前半2Rで2着だった香川素子。しかし、10Rでは6着に敗れてしまった。もちろん、まだまだチャンスは十分にあるわけだが、やはり後半の不本意な成績は、午前中の記憶など上書きしてしまう。2006_0227__223 さすがに、表情が冴えない午後4時の香川であった。明日の巻き返しに期待します。ところで、ピットでの香川は「パチスロ部」と背中に書かれたジャージを着ている。しかも、今日は細川裕子がおそろいのジャージを着ていた。二人は地区も違うはずなのに、時空を超えて「パチスロ」が両者を結びつけたのでしょうか。私はパチスロに詳しくないので、明日以降、取材班のパチスロ王・H記者に取材を依頼、その真相に迫ります。パチスロ好きな方、ご注目ください。

2006_0227__181  さて、全国津々浦々の明日香ファンの皆様、本日の大瀧明日香プリティショットでございます。今は人妻になってしまった明日香でありますが、アイドル人気は健在。うむむむ、たしかに奥様とは思えませんなあ。ピットでは、むしろ健気に動き回っている、といった感じで、自分の作業の合間に、モーター架台の準備などをかいがいしく行なっている。そんな明日香も、ファンにはたまらないんでしょうなあ……。(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO=横西・単独、中谷、高橋、永井、池、香川、大瀧 それ以外=黒須田 TEXT/黒須田守)

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今日のベスト・パフォーマンス・女子王座初日

2006_0227_12R_012  いよいよ「日本の強い女決定戦」がはじまりました。ま、今も昔も女は強いんですけどね。女の尻に敷かれっぱなしの男どもにとっては、「日本一強い女=世界一怖い女」ってことになると思うのですが、初日の今日もしみじみ女の強さを実感させてくれました。
 ドリーム戦の日高逸子、強かった。女王様がムチで引っぱたくようなイン逃げでした。怖かったし、ちょっと興奮もしました。
 エースモーターの山川美由紀、強かった。こちらは差して差してのピンピン差しでした。ピンピン差し。あまりに妖艶な「抜かずのスブ差し2連発」に男の私も濡れました。あ、前半4レースの決まり手は「抜き」でしたが。なんのこっちゃ。
 さてさて、そんな凄まじいアマゾネスたちが次々に勝ち名乗りを挙げる中、敗れながらも身震いするような「女の怖さ」を感じさせてくれた女性がおりました。第3位はこのお方に捧げましょう。

11R/無冠の女王の執念「先輩、死んでもらいますっ!」

2006_0227_11r_12r_072  勝負への執念……ことこの一念に関しては、テラッチこと寺田千恵に勝てる女は世界中にひとりもいないのではないでしょうか。11Rのテラッチは1マークから後手を踏んでの5、6番手。7レースはまさかの4着だったので、ここでも這ってしまうと準優への道が遠のきます。「テラッチが女子王座で優勝していない」というのは艇界七不思議のひとつなわけで、それを一番痛切に感じているのは他ならぬテラッチ本人です。
 もう、凄かったです、テラッチの追い上げ。最後方から突っ込みやまくりで徐々に順位を上げて、2周目には4番手。しかし、3番手を走る角ひとみとは5艇身近い差がありました。4着4着で2日目以降に賭ける。並のレーサーなら、そう頭を切り替えるほどの距離なんです。しかし! そこからテラッチは届かないツケマイを連発して、4艇身、3艇身と差を詰めます。3周1マークも渾身のツケマイで2艇身……やっぱり届きません。しかも相手は百戦錬磨の角ひとみなんです。
 最終マーク、テラッチは最後の賭けに出ました。それまでのツケマイから一転しての「イン切り突っ込み」。この捨て身の攻撃に角は明らかに動揺し、「先マイするか、回してから差すか」と躊躇している間に逆転を許しました。まさか、初日から命懸けで突っ込むとは……角をもってしても、テラッチの女子王座への執念を測り間違えたのです。いや、相手が男のSGウイナーでも怯んだかもしれません。その突っ込みの迫力といったら「角先輩、死んでもらいます!!」という声が聞こえてくるようでした。刃物を両手に握って身体ごとぶつかるような……私は身震いしながら、テラッチがさらしを巻いて壺を振る光景を思い浮かべておりました。

 続いて第2位は敬意を表してこのお方、です。

7R/さすが姐御「女の仁義」を切ってイン奪取

2006_0227_6r_7r134  古豪復活です。鵜飼菜穂子、46歳。最近の勝率は4点台とスランプに喘いでおりましたが、ここ一番の勝負強さはさすがの一語。1着2着発進で最古参の意地を見せつけました。特に素晴らしかったのは、後半の7レース。6号艇から気合い満点にインを奪取し、起こしは深~い90m! 下手な駆け引きなどは一切なしの、実に潔い前付けでした。そう、前付けからインを奪うなら、深くなるのは当たり前。しっかりと他の選手に仁義を切って、インを取りきったのです。
「おお、アンタは上瀧か!?」
 私は思わず記者席から突っ込んでしまいました。そう、女子レーサーにも義侠の心に満ちたイン屋は存在するのです。結果は2着。鵜飼のアタマから大穴を買っていた私も裏目千両で大魚を逃しましたが、悔いなんかありませぬ。ややもすれば遠慮がちなレースが多い女子戦にあって、こんな闘魂丸出しのレースが見たいんです。
「最近はインからまったく勝てなくって……本当に久しぶりに勝てました。今節はインからバンバン勝ちます!」
 1レースで逃げ切った直後にこう宣言しておりましたが、それでこそ「鉄の女」鵜飼菜穂子。女子王座3連覇を果たしてから、14年が過ぎました。「そろそろ名人戦の準備でもしたほうがいいんじゃないの~」なんて口さがない艇界スズメは囁きあっているようですが、40を過ぎてからが本当の女盛り。精神的にも肉体的にも、もっともっと怖く、もとい、強くなる年齢なのです。明日からも怒涛のイン奪取で、後輩たちの頭を足でグリグリ踏みつけるような大逃げを見せてくださいね!

鵜飼、山川、日高のベテラン勢が気を吐く一方で、若き乙女も黙ってはおりません。今日のベストパフォーマンス賞は、アッと驚く2連勝でいきなり主役に躍り出た新鋭レーサーに贈りましょう。

8R/水神様も後押しする「岡山のシンデレラ」

2006_0227__030  金田幸子(カナダユキコと読みます。念のため)、26歳。鵜飼の娘でもおかしくないような新鋭がやってくれました、いきなりのピンピン快進撃! 前半の3レースは闇を切り裂くようなまくり差し。デビューから6年目の嬉しい水神祭です。
 去年も大村の女子王座に参戦しましたが、このときの成績は345失6653……先頭艇の影さえ踏むことができませんでした。しかし今年は違います。4カドから絞りまくりに出て、インの福島陽子が握り返したところを俊敏にまくり差し。ベテラン顔負けの冷静かつ的確なハンドル捌きで水神様の祝福を浴びたのです。
 でもって、勢いに乗ったら止まらないのが若さの特権。返す刀で迎えた8レースではコンマ02のドッキリスタートから豪快にまくりきってしまいました。
「あ、早いっとは思ったんですが……スリットでは(入っていてくれ)ただただ祈っていました」
 このレースではインの久保田美紀がフライング。金田が残ったのは薄氷の幸運ともいえるわけですが、それでもレースっぷりはケチの付けようがありません。Fとは知らずに先行する久保田艇を、一瞬のうちにまくりきってしまったのですから。恵まれでもなんでもない、自力のまくり決着。本来はスタートが遅い選手なのですが、この極限の踏み込みで度胸も付いたことでしょう。
 明日は11レース、錚々たるメンバーが揃った中の6号艇。2日目にして正念場を迎えたわけですが、この勢いならあるいは……そんな期待を抱かせる素晴らしい2連勝でしたね。まあ、何はともあれ記念初勝利、おめでとうございます! 明日からも強くて怖~いオバハンたちのイビリ(失礼!)に耐え抜いて、準優突破を果たしてくださいねっ!!
(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO、TEXT/畠山)


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女子王座、本日の水神祭――金田幸子編

SANY0252  金田幸子、水神祭!
 本日3R、4号艇で出走した金田は見事に1着。GⅠ初勝利であります。さらに! 後半8Rも3号艇から連勝! 一気に2勝の荒稼ぎ。ピンピンで初日を終えるという絶好のスタートも切り、女王の座まで視界にとらえてきた。若きマツセ、とでも言うべきパフォーマーでもある金田、今節はその走りもブレイクしそうである。

 その金田の水神祭が、11R終了後に行なわれた。8Rから間が開いたのは、同県の大将格である寺田千恵のレース終了を待って、ということ。ただ、12R前というのは、若手の金田にとっては、もろもろの片付け作業に追われている時間帯。寺田を中心に岡山勢が集まった頃、金田はピットの掃除をせっせ、せっせ。呼ばれて現われた金田は、ほうきとチリトリを手にしており、「なんでそんなもん持ってるんだ?」と、まずは笑いをとっておりました。
SANY0256  ほうきとチリトリを片付けた後、ボート揚降機に連れ込まれた金田は、仰向けのワッショイ・スタイルで担ぎ上げられて、せーの、ドッボーンッッ! 勢いよく水面に投げ込まれ、浜名湖のうなぎのように(?)優雅な泳ぎ(?)を見せたのでした。するとテラッチは、「2勝したから、もう1回やる?」と、手厚い祝福なのか、非情な提案なのか、よくわからん一言をボソリ。気温が下がってきた浜名湖、さすがにジョークのようでしたが、それでもきっと金田は嬉しかっただろうなあ。そのテラッチの拍手をきっかけにして、揚降機周辺にはパチパチパチパチ!と拍手の嵐が巻き起こり、今節最初のおめでたい儀式は終了したのでした。金田、おめでとう!

 今節は、あと6名、水神祭のチャンスがある選手が参戦しています。果たして全員が、喜びの寒中水泳を実現させることができるのか。あと5日間、追いかけていきます!(黒須田)


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鵜飼のイン逃げで開幕!~初日前半戦終了~

 前日は浜名湖からビュンビュン風が吹き荒れていたが、今日はほぼ無風状態となった浜名湖水面。女子王座の女神様がいいコンディションを提供してくれたのでしょうか……と思われる中で、初日の前半戦をターンした。

 オープニングカードは1号艇に組まれた鵜飼菜穂子がキッチリとイン逃げ。女子王座戴冠3度(しかも3連覇!)の大ベテランの手によって戦いの火蓋が切られた。続く2Rは地元の選手班長、徳増宏美の2コース差し。4Rはエースモーターの山川美由紀が2コース抜き、さらに5Rでも向井美鈴がイン橋谷田佳織のスタート遅れに乗じて2コースまくりを決めるなど、インや2コースが決まりやすいという浜名湖らしい結果が出ている。中~外から勝利を飾ったのは3Rの金田幸子(4コース・まくり差し)、6R谷川里江(3コース・まくり)のふたつだけである。

 後半は「すべてイン逃げのつもりで行く」という鵜飼が7R6号艇で再登場。ここでもイン逃げを決めて、後半も再び1~2コース優位の流れに持っていくのか、注目だ。(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO)

2006_0228__004


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女神の闘争心――初日、前半のピット

SANY0170  前検の様子を「ほのぼの」「和気藹々」と書いたが、シリーズが始まれば、さすがのプロレーサーたち、である。多くの選手が試運転に出て、整備室やペラ室にも選手たちの姿が見える。試運転ピットでは、何組もの選手同士が会話を交わしていたが、顔つきは真剣そのもの。ちょっと暗くなってしまったが(撮影は私です)、写真は寺田千恵と池千夏。試運転での情報を交換し合っていたようである。彼女たちも、やっぱり勝負師。レースに臨めば、戦闘態勢に入るのだ。ハッキリ言って、そんな彼女たちは美しい。

2006_0227__056  整備室には、日高逸子の姿があった。昨日はモーターの弱さを嘆いていたが、朝特訓でも手応えは変わらなかったか。ピストンをいじっていたから、ドリームには交換して登場する可能性もあるだろう。もっとも、表情に焦りや暗さはなく、粛々と機力アップをはかっている、といった雰囲気。このあたりの落ち着きが、修羅場を数多くくぐってきた経験の賜物であろう。日高逸子、やっぱり崇高なるグレート・マザーである。
2006_0227__195  その隣には、浅田千亜希の姿もあった。こちらもまた、本体に手を入れている様子。一人黙々と作業に集中しており、激励に訪れた蔭山会長に声をかけられても、丁寧に挨拶をすると、すぐにモーターと向き合っていた。F2は、たしかに重い足かせではある。スタートも慎重にならざるをえないだろう。だが、勝負を投げるわけにはいかない。浅田ほどの実力者であればなおさら、怯む自分が許せないはずだ。ドリームまではたっぷり時間があるから、この後も懸命の整備は続くのであろう。
 なお、ほかに整備をしていたのは垣内清美。5レース登場と時間もあまりないことから、かなり急いでいた様子だった。

2006_0227__234  タタタタッ! ピット内に、誰かの走る足音が響く。振り返ってみると、おぉ、栢場優子! 試運転ピットから全力疾走でペラ室に駆け込んだ。ビューティ・ランナー栢場は、ピットでも走っております! ワケもなく嬉しくなってしまった。6レース出走だから、垣内と同様、時間に余裕があるわけではない。駆け足移動も当然ではあるけれども、栢場の走りはどうしても一味違って見えるよなあ。その軽快な走りを、水面でも見せてくれ!

SANY0174  女子戦開会式名物、松瀬弘美ショー! 詳しくは別項にレポートされているはずだが、いやあ、笑わせていただきました。松瀬といえば、開会式でのパフォーマンス。ほんと、最高ですよね。しかし、ピットでの松瀬は真剣そのもの。試運転ピットで回転数をチェックしている目つきは、開会式でのそれとは一変している。これぞA1レーサーの振る舞いなのだ。強くておもろいエンターテイナー、松瀬弘美。地元女子王座への思いは、あの笑顔の奥に力強く波打っている。

SANY0181  2Rを勝った徳増宏美。ピットに引き上げてくると、両手を小さく掲げて「やった♪」とニッコリ。うむむむむ、プリティではありませんか。選手代表を務めるベテランにプリティは失礼かもしれないが(ベテラン、のほうが失礼か?)、可愛らしいもんは可愛らしい。徳増選手、素敵です。「20年ぶりに、幸先いい初戦♪」と、嬉しそうに東海勢に語っていたが、に、に、20年ぶり? いやいや、そんなわけはないと思うのだが。ただ、間違いなく、近年にはなかった初日の好感触であることは間違いないだろう。徳増、このまま一気に勢いに乗ってしまえ! 
SANY0187  ちなみに、右はレース後、公開勝利者インタビューに向かう徳増です。ピットからはけっこう離れた場所に会場があるので(サンホール)、選手たちはなかなか大変そうであります。それでも、ファンとふれあいを持とうと進んで会場に向かう選手たち。浜名湖にお越しの皆様、ぜひサンホールで選手に会いにいきましょう!(黒須田守)

PHOTO=SHIGEYUKI NAKAO(日高、浅田、栢場)


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「枠番主張で……」by選手一同~ドリーム戦インタビュー~

 選手のあまりの芸達者ぶりに押し押しになってしまった開会式に続いては、初日恒例のドリーム戦出場選手インタビュー。開会式終了からほとんどインターバルなく、ドリーム戦士が再び登場いたしました。

1・日高逸子、2・淺田千亜希、3・岩崎芳美、4・横西奏恵、5・濱村美鹿子、6・海野ゆかり

 選考期間の勝率上位でのドリーム選出でしたが、1号艇の日高を除くと同期やら同県が揃った。そのためかインタビューで“噛んだ”とか“噛まない”で選手から ヤジが入るなど、なんとも和気藹々ムード。コースも「ピット離れが悪くなければ艇番通り」で意見が揃い、ほぼ枠なり決定!?となりました。
2006_0228__083 ただ、どの選手も気合いは充分の模様で、インになりそうな日高はもちろん、外に行っても勝負気配はプンプン。「絶好調!」という海野は、6コース濃厚でも「展開はなんでもいいです」と仕上がりのよさを感じさせるコメント。いい雰囲気でありました。

 初日の目玉・ドリーム戦は場内16時39分締め切りです!(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO)


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待ってました! 開会式!!~待ってました! 松瀬弘美!!~

 女子王座の開会式! 四の五の言わずにまずはこの人から!!

2006_0228__051 「♪浜名湖来ようよ毎日 ペコリです♪ペコリです……(カンペ見る)」。女子王座の開会式といえば、もうやっぱり松瀬弘美の歌なのであります。今回はゴリエの『ペコリナイト』の替え歌できました。登場からの大歓声、おお、お客さん解ってますなあ、と思っていると、歌い出しからは場内BGMもしっかり消音。おおお、場内の音声さんもしっかり解っております。松瀬さん、その後の選手宣誓でも、「まじめにひとつ」との荻野アナの注文に必要以上に堅く歩くわ、挨拶はアドリブを入れまくるわでいちいち場内に笑いを巻き起こす。女子随一、いや艇界随一のエンターテイナーっぷり。もうこれでお腹いっぱい……いやいや、水面でも盛り上げてくださいよ。ここは地元だぜ。

2006_0228__026 「思えば22年前、ここ浜名湖で初1着を取りました」。優出女王・渡辺千草。となれば“そんな浜名湖で初優勝を!”と続くのかと思いきや……「続きましてトリノからノリミ・ミヤモト!」。?……おお、続いて登場した宮本紀美の胸には金メダルが! さらに渡辺の背中を借りてイナバウアー!! むかし濱村芳宏が同じパターンでマトリックスをやってたのを思い出しました(笑)。「続きましてミキティです」。なるほど久保田美紀ティですよ。「トリノのミキティは失敗しましたが、私は頑張ります」。トリノを題材にした55期トリオの連係プレーでした。トリノと言えば、「最近荒川選手に似てるって言われます」とは高橋淳美。あ、ホントに似てるかも。

2006_0228__096 「最近キレイになったと言われるけれども、元がヒド過ぎたと……チッキショー! 喜ばそうと思ってやっている開会式、父にやめろと……チッチショー!!」。最近テレビで話題の小梅太夫ならぬ大池太夫で登場は池千夏。真後ろにいた日高さん、お客さんと一緒に受けていました(やや苦笑い系)。開会式のおなじみ、ヒットギャグ系ではこんなのも。「ヨシミです。久しぶりのドリームに選ばれてうれしかとです……このギャグがもう古いのも解っとーとです」。ヒロシと同じ熊本出身の岩崎芳美でした。ちなみに岩崎さん、さいしょはアンガールズの♪ジャンガジャンガ、シメはHGのフォー!でした。いいとこどりしすぎです(笑)。「脅されているのでやります……(ニット帽を取ると額に“チ”の字が!)チッチキチー!」。こんなことをやらされたのは、なんと濱村美鹿子! マジメそうな濱村にこんなマネをさせたのは誰だ! 本人、かなりテレてましたよ(笑)。

「前回、浜名湖で優勝した日の夢は、(優勝戦Fで)F3。芦屋を優勝して見た夢ではもう一度優勝戦の朝になっていました。どうしても夢で優勝できません(笑)」。女子戦で連勝してやってきた優勝候補・淺田千亜希。女子王座は毎度事故パンでの参戦なのがこんな夢を見させるのか。今節はいい夢を……いや、実際は優勝して、見る夢はまた悪い夢、になってしまいますかな。

「スタートは早いほうがいい。レースは勝ったほうがいい。MかSかと言えばSだと思うだけに、今節は本物の女王様になりたいです。続いては茶谷さんの本性です」。「女王様とお呼び!」。83期、永井聖美、茶谷桜の連係プレーでした。しかしサクラ女王様、似合いすぎです(笑)。

2006_0228__133 エンターテイナー・松瀬の座を脅かす女・金田幸子。今回は……手ェ、長! 両手が長い! 「風速8mとは強いですねえ。しかも風、回っているし」。……すみません、伝えきれません(焦)。中尾カメラマンの写真をどうぞ! ちなみに金田さん、整列していてもずーっと手を伸ばして遊んでました(笑)。

 最後はいい話で締めましょうか。
「昨年は悔し涙を流しました。『涙の数だけ強くなれる』とファンの人に教えられました。頑張ります」。今節ももちろん優勝候補の寺田千恵。テラッチ、モーターはワースト級との話ですが、ファンのために今年は嬉し涙を流してください!
2006_0228__049 「ファンのみなさんのおかげでこの場に来られました……(涙)」。明るい開会式の中、感極まったのは小杉志津江。場内から飛ぶ「ガンバレ!」の声に頷く表情。ホレました。ガンバレ、小杉!

「いやあ、選手の個性的な挨拶、お楽しみいただけましたでしょうか!」。いつも通り元気いっぱい、大人気の全モ連・蔭山幸夫会長も今回ばかりは選手に軍配のようでした。(松本伸也)

(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO)


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明日より開幕、女子王座!~明日のイベント情報~

 さあいよいよ明日から浜名湖女子王座決定戦の開幕ですが、それに併せまして本場・浜名湖競艇ではこんなイベントが行なわれます。

 まずは初日のお楽しみ、「選手紹介&ドリーム戦出場選手インタビュー」が9時45分よりサンホールでスタート。芸達者が多い女子選手たちだけにどんな開会式となるのか。もちろん終了後にはこちらでもその模様をアップいたします。
 開会式終了後のサンホールでは「公開勝利者インタビュー」が5日目まで行なわれます(5日目は準優3個レースのみ)。勝利選手のレース直後のホンネのほか、テレビでのインタビュー終了後はちょっとしたボーナストラックトークも繰り広げられるので、どうぞお楽しみに。なお、サンホールでは7R以降は「公開レース予想」も連日開催されますので、こちらもどうぞ舟券のご参考に。

 そのほか、「ラッキー舟券」や「先着サービス」など、初日からイベント盛りだくさんの女子王座。浜名湖競艇場で盛り上がっていきましょう!

2006_0227__013 (PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO)


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和やかピット――女子王座、前検のピット

SANY0149   和気藹々。
 日ごろから女子リーグやオール女子戦で顔を合わす機会が多い女子選手たち。記念クラスでもそれは変わらないとはいうものの、やはりぐっと選手間の距離が近いように思える女子王座決定戦のピット、である。
 ボートを水面に引き上げる際、手の空いているすべての選手が揚降機までやって来てヘルプをする、という光景はいつもと変わらない。だが、SGや前回の新鋭王座よりも、そこに笑顔が多いような気がするのだ。そんな様子を見ている自分が、なんだか談笑している女子高生の輪を覗いているように思えて、なんとなくたじろいだりもしてしまう。ともかく、なんだかほのぼの~としてしまう、前検であった。
 戦いのゴングが鳴る明日、このムードはどう変わっていくだろうか。

SANY0138   これまで取材してきたSGやGⅠとの違いといえば、ペラ室が閑散としている、という点があげられる。あちこち動き回ったり、ドリーム戦の共同会見を覗いたりもしているので、前検の間じゅうペラ室にへばりついていたわけではないが、僕が目撃した範囲では、寺田千恵、五反田忍、香川素子くらいしかペラを叩いている姿を見ることがなかった。特に熱心だったのは、五反田。かなり長い時間、カーンカーンと木槌の音を響かせていた。
 反面、整備室は大盛況。もちろん、SGの前検日もモーター調整に励む選手が整備室を埋め尽くしはするのだが、人口密度は今回の女子王座のほうがずっと高い。前検航送後の格納作業をしている選手も含め、多くの選手の姿を整備室内に見かけた。ギアケースの整備に忙しそうだったのは、昨年優出している小松原恵美。作業台と部品室の間を何度も走って往復している。表情は明るいくらいだが、かなり気になるところがあったのだろう。果たして、明日の足色やいかに?

2006_0227__056  ここに入ると貫禄が違うのは、もちろん日高逸子である。昨年はSGのレギュラーとしてビッグレースを賑わし、芦屋チャレンジカップでは選手代表まで務めている。ようするに、格が違う。淡々としていても、どうしても目を奪われてしまうのは、特別なオーラが噴出しているからであろう。足は弱め、だそうである。共同会見でも、景気のいい言葉はまったく出ず、「(ドリームは1号艇だからインから行くが)今のままではマクられる足」とまで語っていた。それでも、ちっとも悲壮感がないのは、腹の底に強靭な自信が蓄えられているからに違いない。足を仕上げる自信。腕に対する自信。日高自身は意識していないかもしれないが、まさしく格上としてのメンタリティがそこにはある。もちろん油断などしていない。ギアケース整備を長い時間していたが、そのときの目は怖いくらいの鋭さをたたえている。それだけに、落ち着きのあるたたずまいは脅威の一言。やはりシリーズを牽引するのは、ディフェンディング・クイーンということになるのだろう。

SANY0125  同じように、海野ゆかりにもいい雰囲気を感じる。昨年は笹川賞以外に、オーシャンカップ、MB記念と2つのSGに出走した。男子銘柄級に挑む機会がぐっと増えた。そうした経験は、海野をさらに一回りも二回りも大きくしたようである。MB記念の際、「特注選手」として取り上げ、史上初の女子SG制覇をおおいに煽らせていただいたわけだが、彼女自身も大仕事を意識し始めているのかもしれない。「特注」コーナーを担当した松本が再会の挨拶をすると、「平和島(総理杯)目指します」ときっぱり宣言したそうである。つまりは、優勝宣言だ(女子王座優勝者は総理杯の出場権を得る)。間違いなく、海野はひとつステージを上げている、と思う。
 ドリーム戦は6号艇。共同会見では、質問者が「コー……」と発した瞬間に、「6コースッ!」と悪戯っぽく叫んだ。そしてニコーッ。スタート練習で「ちょっとミスしてしまって」1本目に参加できなかった、なんてハプニングもあったが、ひとまずは平常心で初日を迎えられそうである。

2006_0227__229  モーター抽選取材から帰ってきたH記者が「萌え~~~~」と騒いでいた。何のことかと思えば、「廣中智紗衣、萌え~~~」だそうです。というわけで、ピットで注目してみたのだが、うむ、たしかにかわいい。今回は最若手の部類に入るだけに、実にかいがいしく働いているわけだが、その姿は健気でもある。選手到着の項にも書いたとおり、少し堅い表情にも見えるのはピットでも変わらずだが、うむむむ、応援したくなっちゃう初々しさがありますな。2006_0227__173 前検タイムは悪くなかっただけに、H記者の期待に応えてほしいものです。ちなみに、カメラマン中尾氏が「この子、かわいいんじゃない?」と言っていたのが、永井聖美。おぉ、舌をペロリ、ですか。明日のフォトアルバムに掲載する予定ですが、競艇場到着時の彼女は、たしかにベリープリティであります。同期の大瀧明日香がアイドルとして名高いが、永井も負けちゃいられません。前検一番時計を叩き出して、足も上々、注目する価値は十分だぞ。

2006_0227__188  さてさて、この写真は向井美鈴を撮ったものなのですが……撮影者は不明なのであります。カメラマン中尾氏がカメラを構えていると、何人かの選手が中尾氏をズラリと取り囲んだ、と。どうやらファインダーを覗かせてほしい、ということらしく、向井にピントを合わせていた中尾氏は、横にいた選手に「はい、どうぞ」。さらに中尾氏、「シャッター押してもいいですよ」。で、撮影された写真がコレ、という次第。ところが、ほんの数秒の出来事であり、中尾氏はすぐに撮影に戻ったために、「どの選手だか、わからんかった~~」。というわけで、明日、「この写真撮ったの、だ~れ?」を追跡する所存であります。こういう茶目ッ気が女子王座らしい、という気がしませんか?(黒須田守)

PHOTO=SHIGEYUKI NAKAO(日高、廣中、永井)、女子選手X(向井 assist=S・NAKAO)、黒須田(ほか)


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H記者の「前検を斬る!」

2006_0227__240  H記者改め「イナバウアー・H」です。嘘です。「廣中智紗衣は荒川静香より可愛い」というのはホントです。
 はい、本題に入りましょうね。私、前検の足合わせを、それはもうボートに穴が開いて沈没するのではないかと心配するほど真剣に見つめました。ドリーム組は総じて苦しそうな足色でした。横西奏恵(写真)だけが及第点で、他の5艇は勝ったりやられたりの中堅止まり。とりわけ苦しそうなのは、濱村美鹿子でしたね。
 さらにはテラッチなどの銘柄級もイマイチで、初日から荒れそうな気配がプンプン漂っております。ではでは、私めの独断のパワー番付をオリンピック風に記しておくとしましょう。
●金メダル
池千夏1号機……美鹿子やテラッチをボコボコにするなど、すべて圧勝!
倉田郁美49号機……千夏にはやや劣りますが、バックの伸びは壮絶。
●銀メダル
福島陽子22号機……モーター素性はボロボロなのに出色の伸び、ペラが凄い?
山川美由紀55号機……さすがエース機、回ってすぐに伸びる足は脅威の一語。
●銅メダル
横西奏恵2号機……日高をガッツリやっつけてました。ドリームでは抜けた足色。
谷川里江37号機……テラッチ、高橋、五反田を内から簡単に追い抜く足。
金田幸子56号機……小杉や川田に競り勝つ足。エンジンには急上昇の勢いあり。
●入賞
渋田治代7号機……前検タイムはワースト級も、目展示はしっかり伸び~る。
岩崎芳美36号機……勝ったり負けたりも中堅上位はありそう。上昇余地あり。
阿波連二美子24号機……前検タイムはさっぱりだけど回り足は凄そうな……。
 この10人でしょうか。さらにもうひとり、無名の北朝鮮選手のような不気味なムードをプンプンさせているのがこの選手。
●秘密兵器
栢場優子21号機……足合わせに出てこなかったので診断不能も、ナンバー2モーター&前検3番時計! こりゃあ軽視はできませんぜ。

2006_0227__023  栢場を含む前検時計の上位組も記しておきましょう。
①6・66/永井聖美51号機
②6・71/角ひとみ16号機
③6・72/山川美由紀55号機
③     栢場優子24号機
⑤6・73/寺田千恵57号機
⑤     松瀬弘美14号機
⑤     倉田郁美49号機
⑤     五反田忍54号機
⑨6・74/谷川里江37号機

 こんな感じですが、班によって風速がバラバラに違ったので、過信しすぎてはいけませんよ。むしろ、池千夏と倉田郁美の金メダル候補で勝負!!ですぞ。
 あ、ちなみに自称「アスリート評論家」のM記者は、トリノ五輪の日本選手メダル獲得数を本気で「18個」と予想しておりました(爆)。そんなトンチンカンな診断にならなければよいのですが……池、倉田、頑張れチャチャチャッ!(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO、TEXT/H)

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山川がエース機ゲット!

NU2R0015  エースモーター55号機は誰の手に? お昼過ぎから競技棟のミーティングルームでモーター抽選会が行われました。会場に足を踏み入れると、濃いい化粧の匂いがプ~~ン……なんてことはありません。むしろ、ほとんどの選手がスッピンで、鉄火場っぽい香りを漂わせています。すでに熱い女の闘いははじまっているのです。
 そんな中で、常に笑いを提供していたのが寺田千恵。
「3435、寺田で~~~す!」
 声も高らかにガラポン機を激しく回し、玉が落ちる瞬間に凄まじい気合で
「フンッッッ!!」
 しかし、ポトリと落ちた玉に書かれていた数字はワースト級の「57」(複勝率27%)。「ん……ダメ? コレってダメダメ?」
 まわりの選手に聞きまくり、最後に自分で成績表を見て「グワァァァ」。そのまま椅子にへたり込んで死んだふりです。周囲の爆笑を誘ったわけですが、実は本音の言動でもあったことでしょう。女子レーサーで屈指の実力を誇りながら、いまだ女王の冠には縁がない寺田。死んだふりから目を開けると、今度はじっくり成績表とニラメッコして
「ガックリ~~ショック~~もおぉぉ、ど~~してぇぇぇ?」
 泣きまくっておりました。こと女子王座でのクジ運は最悪なのですなあ。
 逆に満面の笑みを見せたのが山川美由紀。エース機を指す「55」の数字を確認すると、グイッと力強くガッツポーズ。とんでもなく勝負強い選手に、とんでもないモーターがあてがわれました。
 横西奏恵も複勝率ナンバー3の2号機をゲット。引いた瞬間に施行者さんに「これっていい? ホントにいい?」と聞きつつ、指を丸めてグーのポーズ。山川、横西、この四国の女丈夫ふたりは初日から要注意、ですな。
NU2R0012  終始ジョークを言いながらリラックスしていたのは海野ゆかり。まあ、じゃんけんで負けて52番目という最後の抽選になったため、気合いの入れようもなかったわけですが(笑)他の選手が抽選で一喜一憂している間、廊下でヤンキー座りをしながらスタッフと楽しく世間話をしておりました。最後に残った39号機はまったくの中堅機でしたが、どこ吹く風のニコニコ笑顔。SG常連の余裕みたいなものが身体全体から漂っていました。

 複勝率40%超の上位7機は
①55号機 山川美由紀
②21号機 栢場優子
③2号機 横西奏恵
④54号機 五反田忍
⑤58号機 向井美鈴
⑥8号機 佐藤幸子
⑦6号機 小松原恵美

NU7L0002  他で気になるモーターは1分46秒0の最高タイムを誇る50号機と、前節で地元の大場敏が圧倒的な強さで優勝した23号機。それぞれ引き当てたのは
50号機…藤田美代
23号機…森岡真希
 ふたりとも伏兵なだけに、明日から穴で狙ってみよっかな~~。(PHOTO/SHIGEYUKI NAKAO、TEXT/畠山)


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浜名湖に女王候補たちが集結!

 浜名湖に選手到着~~! いやあ、次から次へとやってくる麗しき女子選手たち。なんだかいつもの到着取材よりもウキウキしてしまっているのは気のせいでしょうか……。やはり、女子王座決定戦、非常に空気が華やいでおります。

SANY0071  存在感が際立っていたのは、やはりというか、寺田千恵。史上ただ一人のSG優出経験をもつ女子選手。女子限定戦では明らかに実績上位の一人だろう。タクシーを降りると、いきなり取材陣に笑顔を見せるテラッチ。いやあ、素敵であります。惚れ惚れします。女子王座の優勝がないのは不思議というしかないが、だからこその華激な走りを期待します!

SANY0036  うわあ、彼女も笑顔が素敵だなあ、とやっぱり惚れ惚れしちゃったのが高橋淳美。女性に年の話は失礼ですが、それでも! 42歳とは思えない若々しさであります。おっと、その隣には渡辺千草。地区はぜんぜん違うのに一緒に現われるとは、二人は仲良しなんでしょうか。今節はベテランの部類に入る二人ですが、華やかに光るいぶし銀とでもいうものを見せてもらいたいものであります。

SANY0086   単身到着は阿波連二美子。こちらから挨拶をすると、「おはようございます」と静かに微笑んだ。おしとやかな雰囲気は、むーん、大人の魅力であります。惚れ惚れするっス。どちらかといえば伏兵的な評価での登場ということになるが、そのしぶとい走りは侮れない。上位進出すれば高配当は必至。買ってみたくなる一人であります。

SANY0030  昨日の浜松シティマラソンに参加した栢場優子が、にこやかに競艇場に現われた。冷たい雨の中、ハーフマラソンを走った栢場。取材班としては、「風邪をひいたりしなければいいけど……」と、正直ちょっと心配もしていたのだが、そんな心配は必要なかった。栢場優子、元気いっぱい! 惚れ惚れするなあ……。昨日のゴール後、「女子王座も頑張ります!」と力強く宣言していたが、はい、もちろん応援してます! 今日も言わせてもらいます。頑張れ、栢場!

SANY0083  今日の浜名湖はやや強風。髪の毛を気にしながら、横西奏恵が香川素子とともに車から降りてきた。その仕草につい惚れ惚れ……。ん? 池田姉妹(明美&浩美)も一緒だ。残念ながら出場選手に名前のない二人だが、仲の良い二人を送ってきたようです。横西は、今期A2落ちしてしまっているが、近況勝率は7点オーバー。やはり実力上位の一人である。6コースから一気にまくって女王の座を射止めた尼崎・女子王座はもう7年前。あの鮮烈の走りが、ここ浜名湖でも爆発するか。

SANY0048  今節はもちろん、今後の飛躍を期待したい、向井美鈴。いやあ、瑞々しい笑顔に惚れ惚れしますね。おそらくは外からのレースが主体となるのだろうが、浜名湖の広い水面を思い切り握って、ニューヒロインに名乗りをあげろ!
 今節は登番が2番目に若い廣中智紗衣。準地元ということで、ご家族に送られて浜名湖にやって来た。GⅠ初参戦ということもあり、ちょっと堅い表情にも見えるが、だからこその初々しさに、うーむ、惚れ惚れしますなあ……。先輩たちに気圧されることなく、強気の走りを期待します!

SANY0060  というわけで、惚れ惚れしっぱなしのワタクシでありますが、明日からは惚れ惚れするようなレースを期待する次第であります。みんな、頑張れ!(黒須田守) 


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女子王座決定戦、始まります!

SANY0028 おはようございます! 取材班、浜名湖競艇場に到着いたしました! 浜名湖はちょいと風が強いですが、非常に好天であります。明日から開幕する女子王座決定戦、今節も渾身の取材&レポートをお届けいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。

このあと、選手到着、モーター抽選、前検の模様を取材、レポート。女子選手の祭典ということで、取材班もドキドキワクワクであります。更新をどうぞお楽しみに!


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あさってから女子王座決定戦!

浜松シティマラソン、栢場優子をはじめ選手や関係者の皆さんの激走、いえいえ、参加者すべてのみなさんの熱走、素晴らしかったです。冷たい雨の中、力強い足取りで走るランナーたちに、正直、感動した! そもそも女子王座決定戦と関係のあるイベントではありませんが、この熱気は浜名湖まで伝播していくような気がして仕方ない。それほどまでにナイスイベントでしたし、栢場たちの走りはブラボー!だったのであります。

SANY0956 というわけで、女子王座決定戦、始まります! 取材班は明日の前検から即日レポート、もちろん優勝戦まで毎日、記事を更新してまいります。すでに宿泊地である浜松入りしている我々でありますが、早くも気合十分! 浜名湖に立ち上る赤い闘炎を、熱く伝えていく所存であります。

DSC01202 今回から、取材班には2名が新規参戦。姫園淀仁、内池久貴であります(左上のプロフィールをご参照ください)。これまでの3名ともども、どうぞよろしくお願いいたします。また、賞金王決定戦で撮影を担当して大好評を博した、カメラマン・中尾茂幸氏が再び登場! さらにもう一人、山田愼二氏も撮影に参加いたします。取材班もさらに強化されて臨む女子王座決定戦。皆様、どうぞお楽しみに!

それでは皆様、浜名湖でお会いしましょう! 明日からどうぞよろしく!


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