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ボートレース特集 > 2006MB記念
この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわるさまざまなレポートをお届けします。
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 ボートレース特集

優勝戦回顧

0025① 中村 有裕(滋賀)
② 上瀧 和則(佐賀)
③ 山崎 智也(群馬)
④ 辻  栄蔵(広島)
⑤ 白水 勝也(福岡)
⑥ 菊地 孝平(静岡)

 今年の総理杯優勝戦。SG初優出となった26歳の湯川浩司は、絶好の1枠・1コースからスタートを失敗して散った。今年のグラチャン優勝戦。SG初優出となった28歳の坪井康晴は、絶好の1枠・1コースからコンマ03のトップスタートを決めて栄冠を掴んだ。
 そして、モーターボート記念優勝戦。昨日の準優11レースで電撃まくりを決めた26歳の中村有裕は、SG初優出で絶好の1枠を手に入れた。
 坪井のように華と咲くのか、湯川のように月と陰るのか。

「SGタイトルを琵琶湖に持って帰りたいです」
 1レース出走前に行われた優勝戦出場選手インタビューで、中村有裕は屈託のない笑顔をみせていた。しかしその後、ピットで見た表情は180度違うものだった。あの顔を見て「リラックスしている」と答える者は誰もいない。それくらい固い表情だった。
 固い表情のまま、他選手のスタート練習のスリット写真を食い入るように見つめていた。スタート練習終了後の10Rと11Rの合間には、ただ1艇で水面に出て(大時計は動いていないのに)110~120mくらいの起こしを確かめていた。心の中までは覗けないが、これまでの5日間とまったく違う行動を見ると、プレッシャーを感じているように思えた。

 20時30分過ぎ。締め切りブザーが響き渡る。パチンコの大当たりのように、スタンド内からゲストたちが吐き出され、ファンファーレが流れる。全艇がピットを飛び出した。
2006_0903__025  スタート展示では3対3の枠ナリだったが、やはりこのメンバーは一筋縄ではいかない。山崎のピット離れが抜群で、小回り防止ブイに向けてグイーンと伸びる。桐生のスタンドは沸く。プレッシャーを感じている26歳の若者に、皇帝・山崎智也はさらに追い討ちをかけたようだ。そのまま1コースを取りきるまでありそうだったが、山崎は3コースを選択した。なんとか中村はインを守りきった。

 進入は3対3の枠なり。大時計がスピードを上げると、各艇もスピードを上げる。3秒前、2秒前、1秒前、スタート。3コースの山崎智也、6コースの菊地孝平の艇先がやや出ているが、ほぼそろったスリット。抜けて伸びる艇はない。
 第一関門の〝進入〟、第二関門の〝スリット〟を、中村は見事に通過した。残すは最終関門の1マーク。グラチャン優勝戦を逃げ切った坪井も、1マークは大きくハズした。普段どおりのことをできなくするのがプレッシャー。中村は!?

2006_0903__087  決めた。完璧なターンを決めた。強引なツケマイを放つ山崎を凌ぎ、内を差す上瀧を完封するパーフェクトな旋回。そのあとはもう独壇場。残り5つのターンを回り、ゴール前ではオーバースローのような派手なガッツポーズ。その瞬間、花火が上がる。水面に花が咲く。ガチガチに凍っていた中村の表情が、溶けた。
 ちなみに、2着争いを制したのは菊地孝平。隣にいた白水が「スゴかった」と褒めるギリギリのターンを、1マークで繰り出して2着をもぎ取った。優勝した中村は26歳、2着の菊地は28歳。艇界に、世代交代の波が押し寄せてきているのかもしれない。

0081 「前日の夜からプレッシャーを感じていました」
 中村はレース後、正直に語った。やはり重いプレッシャーを感じていたのだ。
「スリットの瞬間? 覚えていないです。ターンマーク(1マーク)だけは見た覚えがありますけど」
 ターンマークを「見た覚えがある」というくらいの緊張。それを彼は克服した。
「トコトン自分を追い込もうと思いました」
 ムリにプレッシャーを忘れるのではなく、自分を追い込むことで花を咲かせたのだ。
 日本の各競艇場から選手が集まるMB記念は、競艇甲子園といわれている。滋賀支部の選手がSGタイトルを手にしたのは、1958年全日本選手権の三津川要以来じつに48年ぶり。それだけ長きに渡って、びわこからSGウィナーは誕生していなかったのだ。中村にとっての初タイトルは、地元悲願のタイトルでもあった。

0102 「自分は才能が無いすごい不器用な選手です。でも、自分なりにガムシャラにがんばってきました。おっちゃんになってもガムシャラにがんばるので、よろしくお願いします」
 勝利者インタビューをこのように締めた中村。彼は自分のことを「才能が無い」という。自分で言うのだから、本当なのかもしれない。でも、大きな才能があることをひとつ忘れている。ガムシャラにやれることこそ、一番大切な才能であることを。

(PHOTO・池上一摩<1 4 5枚目> 中尾茂幸<2 3枚目> TEXT・姫園淀仁)

 


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二人の男の長い一日――優勝戦、後半のピット

Img_0109b  ウイニングランから戻ってきた中村有裕は、心ここにあらずといった感じで、ぼうっと放心しているようにも見えたものだ。
 だが、同支部の守田俊介に「おめでとう!」と迎えられ、堅く抱き合うと、その途端にぐしゃっと表情が崩れて、その目には涙が浮かんだ――。

 中村の表情が、こうして一変するところは、今日の午後にも何度か見ていた。
 前半においてはほとんど姿が見られなかったが、8R前に素早くボートにプロペラを取り付けて、スタート特訓に出て行く姿がまず見かけられた。
 その時点では表情が硬く、正直いって、今日の中村に勝利はないだろうとも、筆者は勝手に予想したほどだった。その後にはスリット写真をじっと凝視しているところも見かけたが、1分近くもそうしていた中村は、スタート特訓に出て行く前と変わらず、その心にはずっしりと重石がのしかかっているようにしか受け取れなかったのである。

R0010234b  だが、そんな中村から目が離せなくなったのは10R前の7時頃からのことだった。
 待機ピットで、ハンドルなどのボートの各部を入念にチェックしていたあと、一度、水面に出て行き、少しだけ周囲を回ったあとに待機ピットに戻ってきたとき、その表情が少し前とはまったく違ったものになっているのに気がついたのだ。まるで何かの憑き物が取れたように、張り詰めたものがなくなった、すがすがしい顔になっていたのである。
 その後、中村は、もう一度ボートのチェックをすると、今度はその場所で、長い時間をかけたストレッチを行なった。屈伸から始めて、アキレス腱を伸ばし、手首を回して首を回す……。そんなストレッチは3分ほどは続いていたと思う。これが終わると、中村の表情はまた引き締まり、いい意味での気合が前面に出ている顔になったのだ。それは確かに、SGの優勝をもぎ取るのにふさわしい男の顔だった。
Img_0145b  展示航走を終えて、レースを待つあいだには、選手控室で菊地孝平と談笑しているところも見かけられたが、そのときには、普段とそれほど変わらない感じで、少年のような顔をして菊地と笑い合っていた。まったく硬さが消えていたわけではないものの、いい精神状態でレースを迎えられていたのは間違いないはずだ。
 そうして中村は、SG初優出、1号艇のプレッシャーに勝ったのである。
 普段の様子を見ていると、気が小さいふうに思えるところもあるのだが、この土壇場で最高の精神状態に持ってこれたのは本当にすごいことだ。
「これから末永くよろしくお願いします」と、彼らしい言葉でTVインタビューを締め括ると、その後には山崎智也が「おめでとう」と声をかけてきた。「次は負けんぞ」と続けた智也は、「さあ、(公開インタビューで)ちゃんと泣いてこい!」との激励も送っていた。
 そう言われた中村は、目を赤くして「先に泣いてもうた」と笑っていた……。

Img_0141b  2着の菊地と3着の智也は、自然体で一日を過ごしていたように見られた。
 レースから引き上げてきた直後、まだ水面からボートが引き上げられていない状態で、菊地は智也に「怖いわ、この人」と笑いかけていた。
 前日の準優勝戦では、“誰より怖いレース”をした菊地に「怖い」と言わせるのだから、今の智也は本当に強くて怖いわけである。
 今節では、菊地の精神的変化が見られた気もするが、中村ともども、これからも“末永く”SGレースの中心でいることだろう。

 5着・上瀧和則、6着・辻栄蔵も、それぞれに「自分らしいスタイル」でレースに臨めていたのは間違いない。
 上瀧は、予想どおり、日が暮れかけてきた頃からのペラ調整が中心だったが、昨日から口にしていたように、十分リラックスできている雰囲気だった。ただ、展示航走から戻ってきたときだけ、少し表情を硬くしていたように見えたので、やはり昨日から口にしていた「モーターとペラのマッチング」が100%満足できるところにまでは持っていけなかったのかもしれない。
 辻は辻で、ペラと向き合っている時間はメンバー中一番だったといえるはずだ。それでも、しつこいほどそれを繰り返すことまではなかったのだから、比較的早い段階で納得できる段階に持っていけていたものと予想される。この二人の表情は、レース後もそれぞれ晴れやかなものだった。

Shi0138  今日一日を通して、もう一人気にかかり続けたのが白水勝也だった。前半のリポートでも書いたが、とにかく誰よりも早く作業を開始して、一日中それをやめなかったのだ。そして白水は、中村と同様、途中で大きく表情を変えていた。
 前半の時間帯においては、どう仕上げていけばいいかということに悩んでいるようにも見られたが、前半のリポートをUPしたあとピットに戻ると、それまでとは別人ともいえるほど、表情が一変していたのである。中村と同じ表現を使うのは気が引けるところだが、やはり憑き物が落ちたようにも見られたのである。
 そこで、筆者がピットにいなかった時間帯のことを黒須田氏に聞いてみると、片付けの手伝いに来ている群馬支部の若手選手たちと話をしたあと、顔つきが変わったというのだ。白水の中での「引っかかり」がなんだったのかはわからないものの、桐生競艇場をよく知る若手選手たちと話したことで、その引っかかりを解消するヒントが摑めたのではないかと思う。
 その後の白水は、ペラ小屋とボートの往復を何度も続けていたが、その表情はとても充実しているように見えていた。
 SG初優出5号艇での4着。この結果をどう捉えるかは本人次第だろうが、「この一日」を過ごしたことで、これからの白水は間違いなく変わってくるはずだ。

 他の選手にしてももちろんそうだが、中村と白水にとっては、とくに「長い一日」だったことだろう。
 中村おめでとう! そして白水には「次」を期待したい。
(PHOTO/山田愼二、池上一摩=白水、内池=中村2枚目 TEXT/内池久貴)


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中村有裕、水神祭!

 祝・自身初、そして滋賀支部所属選手としては48年ぶりのSG制覇! おめでとう中村有裕!!
0047 さあ、競艇界の“お初”といえば、もちろん水神祭! 優勝戦の模様などは回顧記事にお任せして、こちらではその模様をお伝えいたしましょう。
 優勝戦直後から表彰式、記者会見、JLC出演と大忙しのユーユーでしたが、一段落すると笑顔でピットに登場。レース終了時に感動的な抱擁を見せた同支部の守田俊介はもちろん、一緒に一節を戦った山崎智也、秋山直之、本橋克洋、橋本久和、それに最終日作業のお手伝いに来ていた群馬支部のみなさんという超大勢が主役を待ち受けております。そのなかでもハイテンションなのが山崎智也。「シュンキチ(守田)、お前も覚悟しろ!」と、すでにバリッと私服の守田俊介も脅しております(笑)。
 その激しすぎる祝福ムードを察したユーユー、「ありがとうございまーす!」と一目散に水面へダッシュ! なんと掟破りの“ひとり水神祭”を敢行しようとしましたが、「ちょっと待てーい!」とガッと腕をつかんだのは智也さん。ユーユー、逃げられませんでした(笑)。そして超大勢に一気に抱えられると、“ウルトラマン・スタイル”で、いざ!
 ジャッポーン!!
0054_1  ナイター照明もすでに消えた漆黒の水面へ、空中1回転付きで放り込まれたユーユー。もちろん満面の笑みを浮かべてピットへ上陸を果たすと、「これからも中村有裕をよろしくお願いいたします!」とビショ濡れのままテレビカメラにご挨拶。まあ、そのとき「おい有裕、脱げ、脱げよ!」と声がちゃんと拾われるようにヤジを入れる智也さんに、爆笑する一同&ユーユー。とても幸せなムードが漂う水神祭なのでした。ちなみに、智也さんは最後まで「おいシュンキチ、お前もだろ!」と守田俊介を付け狙っておりました(なんとか逃げ切っておりました)。
 本当におめでとう、中村有裕!(PHOTO=池上一摩 TEXT=松本伸也)


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優勝は中村有裕!

モーターボート記念、優勝はインから逃げた中村有裕でした! SG初優出にして初優勝。プレッシャーのかかる1号艇ながら、堂々たるレースぶりを見せたユーユー。おめでとうございます!

レース回顧、ピット情報は後ほど! お楽しみに、しばしお待ちください!

なお、2着は菊地孝平、3着は山崎智也です。3連単は1-6-3で、8940円です!


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最終日一般戦終了――イン強しで賞典レースへ

 ナイター照明に灯が入り、目の前では優勝戦メンバーによるスタート練習が行なわれております。いよいよ優勝戦が間近になってまいりました桐生競艇場。一般戦の8個レースが終了し、いよいよ9Rのアクアンナイト選抜から賞典レースに入ります。

 今日の水面は1Rの笠原亮が逃げで今節1勝目を上げたのをはじめ、逃げが5勝。そのほかはまくり、まくり差し、抜きが各1勝である。特に、夜が近づく7、8Rと逃げが連勝を飾っての賞典入りだけに、流れは逃げへ傾いているのかもしれない。優勝戦の1号艇はSG初優出の中村有裕。さて、この流れを活かしてのSG初優勝か。それとも外の逆襲、はたまたイン有利と見て1コースがもつれるなんてことがあるのか。はたして。

 あと2時間後に迫った優勝戦。夜の桐生を制するのは誰だ!?(PHOTO=中尾茂幸)

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気になる智也 最終情報

優勝戦まで、あと2時間強! ナイター照明もつき、ムードも高まってまいりました。ということで、優勝戦前最後の気になる山崎智也情報。ウッチー内池は「興味ある」と書いてましたが、「ま、優出メンバーの一人だからさ」とうそぶいておりますので、やはり私が書かせていただきます!

2006_0901_02_174 智也がモーターをボートに装着したのは、ようやく午後5時15分のこと。最後の装着が上瀧和則(5時25分頃。非常に余裕ある時間の使い方をしている今日、表情もリラックスと気合が同居した、いい感じです)、智也はその前の動き出しとなった。その直後には、白水勝也が優勝戦組一番乗りで着水しており、メンバーのなかではかなりゆっくりしていたことになる。5R前くらいに「中野次郎、横西奏恵とふざけ合っていた」と山田カメラマンが目撃談を語っていたが、一人でいる智也は視線をやや下に向けていることが多く、精神統一をはかっているようにも見えた。これから日が暮れていくにつれて、しっかりと調整をはかっていくはずで、気合のパラメータはさらに上がっていくことだろう。

ともかく、非常にいい雰囲気の山崎智也です。地元SG制覇、十分すぎるほどあると見ました!(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)


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それぞれの時間――優勝戦、前半のピット

Kiku0007  優出選手の公開インタビュー後となる午後2時前と、1R後からの二度、ピットの様子を取材してきたが、いつもの優勝戦の日と変わらず、全体としては落ち着いたムードになっていた。優出選手たちは、次々とTVインタビューを受けたりしながら過ごしていたが、慌しく作業をしている様子はなかったのだ。
 特別、何かの作業をしていたわけではないが、記者陣と話していたりするなど、よく姿が見かけられたのは菊地孝平だ。公開インタビューでは「6号艇なんで気楽にいけます」と話していたように、とにかくリラックスムードだ。こういう菊地はかなり怖い存在になるんじゃないかと思う。

 長いあいだ、姿が見られなかったのは、中村有裕、上瀧和則、辻栄蔵といったあたりだ。ただ、このリポートをUPするため、ピットから引き上げようとしていた3R後あたりから上瀧や辻は徐々に作業を開始していた。
 その一方、中村の姿はほとんど見られなかった。いくら夜のレースとはいえ、SG初優出で1号艇に乗る選手がこれほど動きを見せないのはかなり珍しいことだろう。表情が確認できなかったのでその心情を察することはできないが、日が暮れた頃から始めるペラの微調整程度で大丈夫という状態になっているには違いない。

R0010179b_1   レース開始前となる2時過ぎあたりから早くもペラ小屋で作業をしていたのは白水勝也だ。白水の作業は、かなり長い時間をかけたものだった。ずっとペラ小屋に閉じこもっていたわけではなく、ボートに付きっ切りのかたちで各所をチェックしていた時間が長かったのだ。それも、「どうするべきか」と悩んでいるような素振りや表情が何度か見られた。
 昨日のレース後は「エンジンには満足」と言い、今朝の公開インタビューでも「あとはプロペラの微調整くらい」と答えていたように、機力に対して不安があるわけではないはずだ。ただ、じっとレースを待っている気にはなれず、「できる限りのことをするにはどうすればいいか」と頭を悩ませていたのではないのだろうか。

Tomo0134  朝の公開インタビューではやはり、今日は「ペラの微調整程度」と話していた山崎智也の動き出しは、思ったより早かった。
 2時頃の段階で、まずはまだモーターを積んでいないボートをチェック。そして、かなり短い時間ではあったが、ペラ小屋にも行き、作業をしていた。
 ただ、これは、気になる箇所のとりあえずのチェックといったところだったのか。その後は、白水のように長時間にわたって作業をするようなことはなかった。
 精神的にも、リラックスできているいい状態になっているようだ。2R後のボートの引き上げに出てきた際などは、気持ちのいい得顔が見られていたのだ。
 今日は、最終日ということもあり、群馬支部の若手選手が何人か手伝いに来ているのだが、中野次郎とともに吉村茂樹(登番4107/栃木出身)のズボンを脱がそうとしているような様子も見かけられ、笑わせてもらった。

Twos0001  なお、前半のピットでは、江口晃生と今村暢孝の「ナイス2ショット」が見られたのが印象深かった。
 昨日の記事で黒須田氏が“勝手に書いた”ように、筆者は山崎智也に興味がないわけではないのだが(85期の皆さんも好きです)、こういう「職人肌」の選手が好みであるのは事実だ。この二人がいいムードで、ペラに関する情報交換などを長々としたあと、一緒にペラ小屋に行っている様子を見て、つい嬉しくなったものだ。
 ペラ小屋ではほかに、長く作業をしている選手としては濱野谷憲吾が目についた。また、予選では不振に終わった中澤和志も昨日からずっと、ペラ小屋ではなく、ペラ小屋の脇で、ペラを叩き続けていた。
 3R後には、ペラ小屋にいるのが日高逸子と横西奏恵だけになっていた時間帯もあり、そんな2ショットを見たことでも、つい頬をゆるめた筆者であった。
(PHOTO/池上一摩、内池=白水 TEXT/内池久貴)


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疑問・質問は小泉雅夫さんに訊け!――「ドラキリュウのなんでもブース」

 お楽しみの優勝戦がだんだんと近づいてくる桐生競艇場ですが、日曜日は競艇の疑問に答えるこんなコーナーがオープンいたしております。
 南ウイングインフォメーション横の「ドラキリュウのなんでもブース」がそれ。開催している毎週日曜日に午後3時~4時、午後6時~7時の2回にわたって行なわれている(時間はナイターの場合です)。
 地元の元A級選手である小泉雅夫さんが、ゲストからの質問に答えてくれます。今日だったら優勝戦の選手心理(予想はされないそうです)から、チルトやプロペラに関する質問には実物のプロペラなどを使って、懇切丁寧に教えていただけます。質問で多いのは、選手宿舎での生活や複雑なルールを持つ進入など、まさに選手にしか答えられない内容が多いそうです。
 6時から今日の2回目が始まります。疑問、質問がある方はぜひ南ウイングへ!(PHOTO&TEXT=M)

Sany0080 ←進入についてボードを使って解説中の小泉さん


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「タイトルをびわこへ持って帰ります!」byユーユー――優出インタビュー

 やってきました最終日! 好天の日曜日ということで、開門前からゲストのみなさんもたくさん詰めかけている桐生競艇場。周辺道路も駐車場を求める車でいっぱいでございました。
 最終日といえばお楽しみの選手登場イベントです。さあ行こう、優勝戦出場選手インタビュー!

1・中村有裕 2・上瀧和則 3・山崎智也 4・辻栄蔵 5・白水勝也 6・菊地孝平

2006_0903__060 おそろいの優出選手シャツとサイン入り帽子(最後にプレゼントされました)で登場の6選手。すでに慣れっこの4選手はもちろんのこと、初優出の中村ユーユーも白水も落ち着いた表情でゲストからプレゼントなどを受け取っております。声援の量はやはり山崎智也! ついでは上瀧でありました。
 さて、各選手の気になるひとことを。
中村「スタートはわかっている。インから行ってびわこにSGタイトルを持って帰ります」
上瀧「モーターは100%。プロペラがまだマッチしていない。桐生はこれまで昼間に走って帰ることが多かったから、よくわかってなかったけど、だんだんわかってきた。1日かけて調整します。基本は2コース」
山崎「コースは……(微妙な間)枠なり前後で。優勝して帰ります」
辻「コースはまあ……センターくらいでしょうねえ。カドにこしたことはないですね」
白水「足はバランスが取れている。コースは出たときに、ですかね」
菊地「黙ってたら6コース……いや、黙ってなくても6コースでしょう(笑)。スタートは目一杯行って、ダメだと思ったら落としますよ。ダメ元で一生懸命行きます」

 気になるコースは枠なり? いや、地元の智也さんの微妙な間が気になりましたねえ。あと、ホントに淡々としていた白水がなんかおっかないと思うのですが……昨日に続く大仕事もアリ!?かもしれませんよ。
 
 さあ、優勝戦まであと6時間!(PHOTO=中尾茂幸 TEXT=M)

2006_0903__054 ←淡々と大仕事の予感!? 白水勝也


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本日の特注選手 最終日!

おはようございます! 優勝戦の日がやってまいりました! 桐生は夏! 暑いです。そして、早くも熱いです。取材班は開門1時間前に競艇場に到着したのですが、すでに開門を待つ長蛇の列ができている! これから桐生に来る方も、場間場外に出かける方も、家でレジャーチャンネル観戦をされる方も、1日盛り上がっていきましょう!

2006_0901_02_065 さて、本日の特注選手は、優勝戦の資金稼ぎに江口晃生! 残念ながら優出は逃しましたが、レース後に「あれだけダッシュ来られたら、しょうがないよね……」と寂しく笑う姿に、グッと来てしまいました。自身もコンマ11のいいスタートを行っていたのに……。その鬱憤を、ぜひとも今日の2戦で晴らしてほしいものです。優勝戦を戦う山崎智也に勢いをつけるためにも、今日も緩めることのない、地元の重鎮の意地を見せつける走りで盛り上げてくれると信じます!登場は5R2号艇と11R5号艇。配当的には、11Rかなあ……。

優勝戦まで、あと7時間ほど。ドキドキしながら、その時を待ちましょう!(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田守)


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準優戦回顧

0054 10レース
① 上瀧 和則(佐賀)
② 今村 豊 (山口)
③ 辻  栄蔵(広島)
④ 植木 通彦(福岡)
⑤ 濱野谷憲吾(東京)
⑥ 太田 和美(奈良)

 6人の侍たちがこれまでに得た勲章は、SGが30個でGⅠがなんと3ケタの101個。いうまでもないが、まさに歴戦の兵たちである。
 ピット離れは全艇ほぼ同体。展示で6コースに追いやられてしまった濱野谷が少し動く素振りをみせるが、動かず。かわって太田和美が一気に回りこんで、艇をいち早くスリットに向けた。
 上瀧がインを譲るわけもなく、当然1コース。3コースの今村は、3カドにするかどうかを迷っているようにみえたが、加速距離が充分にあるスローの3コースを選択した。4コースカドが辻栄蔵。グランドスラムがかかる植木は5コースで、16/2/345 の進入体勢となった。イン2艇の助走距離は100m以上あり、深くはない。

 勝負に出たのは、コース取りで動いた太田だった。「動いた以上、スタートも行く」そんな気概がみえる握りっぷりで、スタートタイミングはコンマ02。
 しかし他艇も負けていない。
①上瀧 05
⑥太田 02
②今村 05
③辻  07
④植木 04
⑤濱野谷06
 コンマ02~07のスタートタイミングで5艇が並んだのだ。主催者は冷や汗モノだっただろうが、とても美しいスタートだった。
 やや舳先が出ていた太田が、1マークに近づくにつれ、さらに伸びていく。
「まくるのか? 差すのか?」
 太田が一瞬迷った、ようにみえた。その瞬間、内から上瀧が伸び返してきた。仕方なく太田がスピードを落とし差しに構えると、今度は辻のまくり差しが飛んできた。
 バック水面。外に上瀧、真ん中に辻、内に太田。3艇がラップ状態。やや抜け出しているのが辻で、上瀧と太田はほぼ同体。内にいる太田に若干分がありそうな体制だ。しかし上瀧は展開が見えていた。2マークでやりあう辻と太田を後目に、白いカポックがズバッと突き抜けて勝負を決めた。レースを動かした太田は、結局3着に敗れた。
 躊躇がなければ太田は優出できたのだろうか? もし迷わずまくったとしても、上瀧が相手だから思いっきり抵抗されていただろう。最初から差しに構えても、どのみち激戦は必至だったはず。結局のところはわからない。SG30勝・GⅠ101勝の侍たちは、隙と呼ぶのが憚られるような一瞬の躊躇を見逃さない。そしてその一瞬を軸に勝負は展開していく。そんなことを教えてくれたレースだった。
 明日の優勝戦。何がキッカケになり、侍たちはどんなレースを描くのだろう。

0086 11レース
① 江口 晃生(群馬)
② 松井 繁 (大阪)
③ 市川 哲也(広島)
④ 中村 有裕(滋賀)
⑤ 田村 隆信(徳島)
⑥ 白水 勝也(福岡)

 風は止んでいた。記者席から俯瞰で眺める水面は、モスグリーンの鏡。対岸にある7本の照明搭が白く映り、満月がいくつも浮いているようだ。

 圧倒的人気を集めたのは1号艇の江口晃生。地元の第一人者で、エンジンは申し分なし。初日からスタート勘が抜群で、ここまでパーフェクト3連対の成績だ。さらに4レースから7連チャンしている1枠旋風が江口を後押しする。負けるわけがない。
 相手もこれまた、松井しか考えられない。前回SGの若松オーシャンCで復活を遂げた王者は、難なく江口の内を差して35回目の優出を果たすだろう。準優3レースのなかで、もっとも堅いレースになる。2連単①→②のオッズ2.9倍は、それを示していた。

 展示では白水が動きそうな気配をみせていたが、本番では誰も動かず(動けず、かもしれないが)3対3の枠ナリ。インの助走距離は充分にある。進入をみたとき、まだ始まっていないのに、もうレースが終わった気になっていた。

 大時計が回りだし、各艇がスピードを上げる。江口のスタートはコンマ11。理想的なスタートだった。松井のスタートもコンマ12。外の艇の壁になるはずだった。しかし、4コースカドから全速でスタートを決めた選手がいた。中村有裕だ。
 コンマ07のトップスタートを決めた中村は、満月を切り裂くように、内へ内へと進路を取る。市川を飲み込み、王者・松井を飲み込み、そして大本命の江口もまくり切った。2着は中村が内を掃除したあとに差してきた白水。大波乱だ。

 中村、白水はともに初優出。中村は明日、もっとも優勝に近いといわれる1号艇を手に入れた。明日も、真っ先に水面に写る満月を切り裂き、星を目指す。

 

0170 12レース
① 山崎 智也(群馬)
② 池田 浩二(愛知)
③ 吉川 元浩(兵庫)
④ 川崎 智幸(岡山)
⑤ 菊地 孝平(静岡)
⑥ 秋山 直之(群馬)

 山崎智也がまったく危なげない内容で逃げ切った。1マークで山崎が突き抜けた瞬間、場内には拍手の花が咲いた。
 だが、このレースでそれ以上の歓声と拍手を掻っ攫ったのは2着争い。優勝戦最後の椅子を賭けた争いは、死闘だった。
 1周1マーク。スリットで大きく出遅れた⑥秋山がインがわり気味に内に切れ込む。複勝率28%の低調機を引きながらも、善戦を続けてきた秋山。スタートが遅いことで有名な選手だが、4日間のSTタイミングはコンマ17。地元の声援を受けて、敢闘していたのだ。しかし肝心カナメの準優で、スタートをヘグってしまった。この瞬間、秋山の夏は終わった。
 1マークで山崎が突き抜けたあと、内を差したのは④川崎。2番差しが⑤菊地。外を回ったのが③吉川で、②池田浩二も展開をうかがっている。バック水面では、みなに優出のチャンスがあった。
 2マーク。バック水面で最内を走っていた菊地が握って先マイ。川崎は菊地を沈めるべくツケマイ気味に外へ。内にポッカリとスペースが開いた。残りの艇は、ココに突っ込むことができれば2着の可能性がある。そして、実際キッチリと突っ込んできた。誤算だったのは、2艇も突っ込んできたことだ。結局2艇でやりあう形になってしまい、池田が失速した。複勝率が60%近い化け物エースモーターを駆って、桐生を沸かせた池田の夏は終わりを迎えた。
 2周1マークは、菊地が思いっきり握って旋回。川崎は内を回る。そしてバック水面は、まだ3艇の併走。2周2マークで菊地がまたもや思いっきり握って回り、川崎はそのうちを回る。予選道中で1着が一度もなかった吉川は、やはり決め手に欠けていた。ここで2着争いから脱落。バトルロイヤルの生き残りは2人になった。
 そこからの争いがまた、過激だった。最終周回の1マークで、菊地が強ツケマイ。それでも川崎は倒れない。さらに最終マークで、またもや菊地の強ツケマイ。振り切ろうとしても、振り切ろうとしても、ソンビのように倒れずについてきた川崎も、この最後のツケマイに沈んだ。
 優勝戦の最後の椅子は、3周1800mをフルに使っておこなわれた。ゲストたちはターンマークごとに、計6回もどよめくことができた。バトルロイヤルに生き残った菊地。明日は何度、ゲストをどよめかせてくれるのだろう。

(PHOTO・池上一摩/TEXT・姫園淀仁)


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優出選手共同会見ダイジェスト

 いやあ、準優勝戦、それぞれに激しいレースでしたね……。レースの詳しい模様は、回顧記事やピット記事に任せるとして、ここでは優出6選手の共同会見の模様をお届けしたいと思います。

1号艇 中村有裕(滋賀) SG優勝0回(初優出!)
Img_9689 「むちゃくちゃ嬉しいです! 足は今日がベストで、ペラをやって正解が出てます。ご満悦な足です、はい!(報道陣・笑)上瀧さんとは、3日目には半分か3分の1はやられていたんですけど、ボクも良くなったので、今は五分……かどうかはわかりません(私・笑)。コースは、譲りません!! ピット離れが一緒なら譲りません。ピット離れがいいか……はわからないですね。インからは、予選ではスタート遅れましたが、修正します。1号艇ですが、今は楽しみでワクワクしてます!」
 ハキハキと、短いセンテンスで明るく話すユーユー。いやあ、初々しいっす。あの超絶スリットが彼のどこから出てくるのか、疑問に思えるほどの好青年ぶりでした。そのワクワクが、明日はどう変わるか……。

2号艇 上瀧和則(佐賀) SG優勝4回
Img_9649 「昨日で仕上がって、良くなってますね。もう、マイすぎてマイすぎて……エンジンは完璧、ペラを合わせていないだけの話ですね。昼は回らないからいいんだけど、夜が合わせ切れていない。でも、夜は何走かしたので、だいぶわかってきましたね。コースは、最近2コースが好きなんで。スタートが速い? でもハナは切れてなくて、ついて行ってるだけだから」
 エンジンは完璧! いつもの優出会見に比べれば、驚くほど饒舌だった上瀧。それも、手応え十分だからだろうか。とにかく、非常にご機嫌にも見える上瀧の雰囲気は、明らかにスペシャルなものになっているぞ! それにしても、ペラが合ってないのに、ここまでのハイパワーって……。

3号艇 山崎智也(群馬) SG優勝4回
Vs3i9952 「とりあえずホッとしました。機力は、今は行き足もバナレ(ピット離れ)もいいし、僕なりには納得してますね。いちばんいいのは行き足で、このメンバーでも勝負になる足です。コースは、バナレがよければ、ひとつでも内がいいです。イン? 上瀧さんがいるんでねえ……。スタートは、いつもの俺に比べれば、相当行ってるほうでしょう。やっと開会式で言ったことが現実味を帯びてきたので、優勝して帰るだけです」
 開会式で言ったこと、というのは「優勝するためにここに来ました」。優勝宣言に限りなく近い発言と見ました。気になるのは、コース取りについて。4号艇からすごいバナレでインを取ったレースが思い出されるが……。上瀧が2コースを表明しているし……。

4号艇 辻栄蔵(広島) SG優勝2回
Img_9656 「太田(和美)さんの進入は(6号艇から2コース奪取)、想定していました。1マークは、準優なんで、抵抗されて飛ばされてもしょうがないと思って、全速で行きました。エンジンは……いいと思いますよ。バランス取れて上位です。ただ、行き足は上瀧さんと違いますけど。コースは……4号艇? あ、ほんとだ。6号艇のつもりだったから(笑)。センターなら、スローでもダッシュでも、どちらでもいいですね」
 今節の枠順は抽選だったのですが、辻は見間違えていたようでした。でも、これは大きいぞ。6号艇のつもりが4号艇なんだから、テンションはむしろ上がるはず。で、会見ではいつもの辻とはちょっと違って、実に淡々。艇番の件でようやく笑顔が出たけれども、何か秘めたものを感じずにはいられなかったが……。

5号艇 白水勝也(福岡) SG優勝0回(初優出)
Vs3i0349 「嬉しいの一言ですね。1マークは、田村君が早めに動いたのがわかったので、差そうとしたら、内に松井さんが見えたので、待って差しました。それでも届きましたね。足は、スタ展に行ったら、パワーアップしていた感じでした。でも、満足度は50%。エンジンはいいけれども、しっかりしたペラを持っていったら、もっと出てると思えるだけにね。コースはできるだけ内を主張したいですけど。(11レースのSTがコンマ09と聞いて)行ってますね~。ユースケ(中村)はもっと行ってたってことですね(笑)」
 いやあ、実に理性的な語り口には、ちょっと驚かされました。1マークについての談話を聞いても、本当に冷静沈着。優出は「嬉しいの一言」と言いながらも、まったくもって落ち着いた様子の白水でした。もつれた展開になったとき、怖いのは彼のような男だぞ……。

6号艇 菊地孝平(静岡) SG優勝1回
Img_9724 「(スリットでは、飛び抜けていたが……)気持ち遅いと思って行ったんですが、45mくらいで速いと思ったんで、しっかり落とそうと思って(アジャストした)。コンマ08? 落として正解ですね。(外マイの連発は)いちばんミスのないターンですから(差した場合にどんな展開がありうるかを説明)。そういうターンが向いているかな、って足だったんでね。ターンのとき、(競った)川﨑さんや吉川さんに実は少し当たってるんですよ。本当なら離れているはずなのに。だから、たぶん今の足だったら、いいと思いますね。去年のMB記念と比べて、足色はちょっと違うんです。ボクの好きな足色です。(優出メンバーを見ながら)このメンバーだといい線行っていると思うし、間違っても大きくやられることはない。展開はあると思うんでね。コースは、スローのほうがわかるので、場合によっては動きますが……6コースも嫌いじゃないんで。上瀧さんが外枠だったら、面白かったでしょうけどね。(MB記念2連覇については)それは関係ないし、チャレンジャーだと思ってるので、そのつもりで頑張るだけです」
 実に理路整然と語る菊地は、常々、聡明な男だと思ってきたが、この会見でも同様。メンバーを見ながら、明日の展開を読みつつ、質問に応えていたのが印象的だった。とにかく明るく、そして鋭い気合が感じられるのだから、6コースでも一発大仕事があるかも。

 さあ行こう、優勝戦。誰が競艇甲子園を制するのか!(PHOTO/山田愼二 TEXT/黒須田守)


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敗者たちの表情――準優勝戦、後半のピット

R0010146b  10R、“艇王”植木通彦が散った(4着)。
 どんな表情で戻ってくるかが気になり、近くに駆け寄ってみたのだが、その表情は意外なほど明るかった。
 明るいというよりは、サバサバしているといったほうが近いだろうか。ここまでの5日間、ピットでの作業も含めてやるだけのことはやったという自負があったのだと思う。このレースにしても、最後の最後まで喰らいついていく姿勢は十分すぎるほど見られたものだ。
 機力差などを考えれば、この結果は素直に受け入れられたということなのだろう。もちろん悔しくないはずはないのだが、このNIFTYでも前検日リポートから黒須田が指摘していたように、最近のSGとは明らかに違う“何か”が植木にはあったのだ。
 グランドスラムの夢が、今年はここで絶たれたのはたしかに残念だが、これからの植木は、また違ったかたちの進化を見せてくれるような気がしてならない。現在は苦しい状況の“Road to 住之江”においても、まだまだ軽視はできない存在なのである。

 このレースで勝ったのは、1号艇の上瀧和則で、2着は辻栄蔵だ。現在の勢いからいくと、順当な結果だともいえるだろう。
 辻はいつもどおり“ペラ小屋の住人”になっている時間が長かったが、今日の上瀧は、驚くほど作業をしている時間が短かった。選手控室でコミックを見ている姿も見かけられたが、前日までにそれだけ納得できる状態になっていったわけである。レース後も「エンジンは完璧ですね」と何度も繰り返していたように、手をつけるところはなかった様子なのだ。ただし、ペラには不満が残っているそうで、「モーターの力を出し切れてない」と感じたようなので、明日は、今日とは打って変わって、精力的にペラ調整に励む姿が見られるものと予想される。
 また、TVインタビューに答えて「(明日への)気合というよりは、リラックスできるのがいいんじゃないですか」と答えていたが、今の上瀧はまさにそんな感じだ。今節の上瀧は、取材などに対しても、これまでにはないほど饒舌なのである。精神状態に関していえば、優出メンバーでも屈指の存在だろう。優勝戦は2号艇となるが、前付けも十分考えられるし、明日のキーマンになるのは間違いない。

Egu0077  11R。こちらでは、地元の雄・江口晃生が1号艇で敗れた(4着)。
 その悔しさは相当なものだと思っていたが、ピットに戻ってきた瞬間は、それほど暗くなっているようには見えなかった。苦笑いに近いともいえるだろうが、周囲の選手に対して何度も笑顔を見せていたほどだ。
 ただ、そうして振る舞っていても、内心は忸怩たるものがあったには違いなく、ふと焦燥感を漂わせているような場面も何度か見かけられた。
 筆者は見逃してしまったが、カポックを脱いだ瞬間なども、ひどく寂しげな表情を見せていたという。
 ここに賭けていた気持ちは相当なものだったに違いなく、その悔しさを必死で噛みしめていたのだろう。

R0010141b  レース後、その江口のもとに駆けつけ、申し訳なさそうに頭を下げていた中村有裕が1着で、優勝戦の1号艇をゲットした。
 インタビューなどでは「めちゃくちゃ嬉しいです」と笑顔を見せていたが、SG初優出1号艇のプレッシャーは相当なものだ。最近では、坪井康晴がこれを克服しているが、果たして中村はどうだろうか。
 共同会見で緊張感があるかを聞かれると、「明日になってみないとわかりませんが、今は楽しみでワクワクしています」と正直に回答していた。とりあえず、その表情を見る限りは、たしかに今のところはプレッシャーは感じられない。明日の様子に注目したいところだ。
 このレースでは、2着にもやはりSG初優出となる白水勝也が入った。地元の江口だけではなく、一日中、精力的に整備に励んでいた“王者” 松井繁も破って優出した二人である。見せ場以上のものを示してくれることを期待したい。

R0010157b  12R。こちらでは、大きな番狂わせこそなかったものの、レース自体が見せ場十分! なにせ優出の権利の争奪戦はもつれにもつれて、3周2マークで、それまで3番手を走っていた菊地孝平が川﨑智幸を抜いて、2着となって権利をもぎ取ったのだ。その瞬間、選手控室からは「す、すげえ~!」と歓声も起きていた。何人もの声が重なっていたので、誰と誰が声をあげたのかはわからなかったが、その場にいた上瀧などは、このレースに興奮というか感心した表情を見せていた。
 そんなレースだったので、レース後には川﨑智幸のもとへと走った。川﨑は、やはりショックが大きかったのか……。なかなかヘルメットを脱がず、他の選手と声を掛け合うところもほとんど見られなかった。
 この日の川﨑は、最後の最後まで装着場で作業をしていた選手であり、レースにおいても、スタートから3周2マークまで白熱の攻防を繰り広げていたのだ。すんでのところで優出を逃した失意が小さかったはずがない。
 ボートの清掃を終えて、カポックとヘルメットを脱ぐところまでその姿を追いかけていたが、やはりその表情は暗かった。記者からの質問を受けて、「まあ、しょうがないです」とは答えていたものの、そういうふうにはなかなか割り切れるものではなかったのだろう。

 このレースで勝ったのは山崎智也だが、智也についての詳細は、別リポートを参照してほしい。
 2着の菊地は、さすがに喜びをあらわにしていた。普段の菊地は本当に感じのいい男であると同時にストイックな人間であるのだが、ここで喜びを抑える必要はまったくない。弾けるような笑顔が見られて、こちらとしても嬉しかったものだ。
 ここにきて機力もアップしており、他のメンバーとくらべても「いい線いっている」とはっきり答えている。6号艇も「嫌いじゃない」と笑う菊地だ。優勝戦の6号艇に乗って、これほど面白みがあり、かつ不気味な存在は他にいない。

 なお、このレースでは、6号艇の秋山直之が意外な前付けに出て、地元のファンを大いに沸かせている。結果は6着に敗れたものの、地元の維持を見せたこの姿勢は大いに買いたい。レース後には、ほかの選手たちにこの進入を謝っている姿も見かけられたが、あまいマスクに似合わす、その心根はどこまでも“男”なのである。
(PHOTO/池上一摩=江口〔レース前〕、内池=その他  TEXT/内池久貴)


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気になる智也&85期 特別編

 ピット情報の原稿は、内池久貴氏にお任せですが、「智也? 別に気にならない」とか言ってるので、今日は独立させることにしました。さらに、かなり気になる存在になってきた85期も、「85期? 俺は別に同期じゃない(当たり前だ)」とかウッチーが言ってるので、こっちもここに加えることにしました。ウッチーが気にしない分も、私が思い切り気にしようじゃありませんか。

Img_9705  まず、智也。見事に優出を決めて、地元SG制覇に向けての関門を突破した。ピットから上がってきた智也は、これが昨日と同じで、ほとんど笑顔を見せずに、キリリとした表情。地上波テレビなどのインタビューでは、柔らかい表情を見せていたが、優出を決めてもなお、「いつもと違う気合」を見せているのだ。共同会見なども含めたさまざまなインタビュー関連を終えたあと、ダッシュで控室に戻る智也とバッタリ出くわしたのだが、「優出おめでとうございます!」と声をかけると、ちょっとだけ頬を緩めてうなずきながらも、キリリとした顔つきは変えなかった。うーん、どう考えても、智也はスペシャルな魂を装着しているぞ。これが優勝戦で、どう作用するのか、刮目して見たいと思う。

Img_9695  つづいて85期。田村隆信は残念ながら優出ならず。それでも、実に仲の良い彼らは、12R前に揃って、いつもの水際に向かっていった。おぉ、今日は湯川浩司も一緒だ。85期、揃い踏み~! 車座になって、談笑しておりました。ところが、12R出走メンバーがピットアウトすると、まずは井口佳典が立ち上がって、そこを去ろうとした。森高一真も田村も湯川もこれに続いて、出走選手控室へとダッシュしたのでした。レースの模様が見づらいと判断して、モニター観戦をしようとしたんでしょう。4人仲良く走っていく姿は、実に微笑ましいものでしたぞ。明日は、優出できなかったリベンジを全員で果たしてください!(PHOTO/山田愼二 TEXT/黒須田守)


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速報! 優勝戦出場メンバー決定!!

 12R、菊地孝平vs川﨑智幸による死闘の興奮がいまださめやりませんが、明日の優勝戦の枠順が以下のように決定しました!

9月3日・12R優勝戦
1号艇・中村有裕(滋賀)
2号艇・上瀧和則(佐賀)
3号艇・山崎智也(群馬)
4号艇・辻栄蔵(広島)
5号艇・白水勝也(福岡)
6号艇・菊地孝平(静岡)

 SG初優出の中村、白水に、百戦錬磨の上瀧、山崎、辻、菊地! どうするどうなる優勝戦!!(PHOTO=中尾茂幸)

※念のため主催者発表の出走表をご確認ください

2006_0828__097 ←祝・SG初優出! 1号艇ゲットの中村有裕


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5日目一般戦終了――イン天国!

 やや曇りがちながらも「天候・晴れ」でレースが進んだ今日5日目。ナイター証明に明かりが灯り、そろそろナイターの時間帯というところで、一般戦9個レースが終了いたしました。これより準優勝戦に入ります。

2006_0831___015 今日の桐生水面はまさに“イン天国”。逃げで決まったのが1Rの寺田祥、6R西島義則、7R今垣光太郎、8R魚谷智之、9R西村勝と5勝。さらに4R新美恵一、5R本橋克洋がインから発進し“抜き”で勝利しており、実質的にインが7勝。そのほかではまくり、まくり差しが1勝ずつあるのみで、イン絶対有利という結果となった。

 当然ながら準優は1号艇がみな好調子。この傾向そのままにインが押し切るのか、はたまた外から逆転があるのか。注目の準優、まずは超豪華メンバーの10R、まもなくピットアウト!(PHOTO=中尾茂幸)


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艇王のオーラと、ゆるやかな時間――準優勝戦、前半のピット

R0010104b_2  午後1時、レース前のピットを覗くと、準優メンバーも、準優進出がならなかった選手も懸命に作業に取り組んでいる光景が見られた。
 装着場の入り口付近にボートがあったため、まず目についたのは植木通彦だ。カメラマンに取り囲まれながらモーターをチェックしたあと、ボートを水面に下ろして待機ピットで、また各所をチェックする。
 久しぶりのSG準優勝戦でも、その姿はいい意味での自然体に見え、気負いすぎずリラックスしすぎず……。
  さすがは艇王! いまさら精神面についてはとやかく取り上げる必要はない感じである。

 

R0010109b    この時間帯の山崎智也は、村田修次と長話をしていたあと、ペラ小屋に向かった。
 そのペラ小屋には、準優メンバーでいえば、今村豊、市川哲也、辻栄蔵などの姿が見られた。
 整備室には人が少なかったが、奥のほうで、ひとり作業をしていたのが濱野谷憲吾である。
 そうして、それぞれの選手たちが着実にレースの準備を進めるのを見て、MB記念も“大詰め”にきている実感がわいてきた。

 いちど記者席に戻ったあと、1R前に再びピットに戻ると、雰囲気は一転していた。ピットで作業をしている選手の数はぐっと減っていたのだ。
 それでももちろん、作業を続けている準優メンバーの姿もちらほら見かけられる。
 装着場には松井繁や菊地孝平らがいて、ペラ室には川﨑智幸、辻栄蔵、田村隆信らの姿が見かけられた。ただ、その時点ではそれぞれが自分のペースで作業を進めているようで、特別な印象を受けた選手はいなかった。

R0010119b  ピットをうろうろしていたあと、再びペラ小屋を覗いてみると、またまた目に留まったのは植木だ。
 市川と並んでペラを叩いていたが、時おり市川にペラを見せているというか、見てもらっているような感じで、最近のSGにおける植木とはずいぶん印象が違った。
 これまで肩に背負っていた重いものを下ろしてしまい、“孤高の存在”であることをやめた感じがしたのである。そんな中、あくまで自然体で自分のできることのすべてをやっている。そんな印象を受けたものだ。
 ただ、そのしばらくあと、通路をひとりで歩いている植木とすれ違ったが、そのときにはまた身にまとっている空気が変わっているようにも思えた。一人でいるときの植木からは怖いくらいの集中力を感じられた。声などはとても掛けられないほどのオーラがあったのだ。
 この植木、今日は超強力メンバーが揃った10Rの4号艇という微妙なポジションになるわけだが、優勝戦に乗ったその姿を見てみたいという気持ちが強くなった。

R0010129b  準優メンバーの本格的な動き出しはまだ先かと思っていたが、2R直後に吉川元浩が試運転に出て行くと、辻や菊地がそれに続いた。
 水面に出た感触はそれぞれ悪くなかったのか、ピットに戻ってきたあとも雰囲気が慌しくはならなかった。
「ペラ男」ともいえる辻は、当然すぐにペラを外していたが、そのままペラ小屋へは向かわず……。待機ピットに行って、菊地、田村、井口佳典らと、しばし談笑していた。
 なにか「時間の流れ」がとてもいい感じなのである。

 1~3Rあたりの時間帯においては、シリーズリーダーの山崎智也のほか、江口晃生、上瀧和則、今村豊あたりが、作業をしている様子が見られなかった。日が暮れかけてくる頃にはもう一度、ペラ調整をすることにはなるのだろうが、とりあえず現段階では、これ以上、行なう作業はないということだろう。
 いま挙げた選手のなかでは、今村豊がずっと記者陣と談笑しており、とくにリラックスしているように見えていた。
(TEXT&PHOTO/内池久貴)


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優勝戦の枠順抽選!――1号艇は11Rの勝者へ!

 本日は準優勝戦! 超豪華10Rに、地元のツートップ・江口晃生に山崎智也が1号艇に座る11、12Rと、いまからドキドキワクワクですが、1R発走に先駆けて明日の優勝戦、特別選抜戦の枠順が決定いたしました!

 選手代表・本橋克洋の立ち会いのもと行なわれた枠順抽選の結果……

9月3日・優勝戦
1号艇・準優11Rの1着選手
2号艇・準優10Rの1着選手
3号艇・準優12Rの1着選手
4号艇・準優10Rの2着選手
5号艇・準優11Rの2着選手
6号艇・準優12Rの2着選手

となりました!

 ポールポジションは11Rの1着選手です。おやおやおや、11Rは桐生SG連覇がかかる江口が1号艇です。さあ……どうなる!

 特別選抜戦の枠順は以下の通り。注目の準優まであと5時間半だ!

特別選抜A戦
1号艇・準優11Rの3着選手
2号艇・準優10Rの3着選手
3号艇・準優12Rの3着選手
4号艇・準優10Rの4着選手
5号艇・準優11Rの4着選手
6号艇・準優12Rの4着選手

特別選抜B戦
1号艇・準優11Rの5着選手
2号艇・準優10Rの5着選手
3号艇・準優12Rの5着選手
4号艇・準優10Rの6着選手
5号艇・準優11Rの6着選手
6号艇・準優12Rの6着選手
(PHOTO&TEXT=M)

Sany0036 ←このような用紙で決定が伝えられます。間違いありません!という、選手代表のサイン入りです


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本日の特注選手 準優勝戦

おはようございます。いよいよ準優勝戦! 夏が戻ってきたかのような青空の桐生。みなさん、思い切って盛り上がりましょう!

2006_0901_01_019 本日の特注選手は、準優勝戦各レースから1名ずつ。まずは10R、植木通彦です! とっても濃いメンバーになった10R、かなりの激戦区なわけですが、やはりグランドスラム物語が明日まで続いてほしい! そんな思いをこめて、植木を応援したいと思います。頑張れ、植木!

2006_0901_02_117 11Rは、田村隆信に期待します。昨日は6着でしたが、足は悪くないはずで、5号艇というのがむしろ不気味でもあります。艇界屈指のナイター王のひとり、江口-松井の内ラインは磐石のようにも見えますが、そこに割って入るだけの機技はあります!

2006_0901_02_142 12Rは、菊地孝平! 序盤を快調に飛ばしていた彼も、終わってみたら5号艇。菊地自身も忸怩たる思いを抱えて、12Rに臨むはずです。ダッシュ戦からの強マクリで、鬱憤を晴らしてくれるものと期待。彼の走りからすれば、むしろ外枠は好条件かもしれませんね。

すでに試運転が始まっている桐生。今村豊、吉川元浩など、準優組もバリバリ疾走しています。うーむ、準優勝戦、待ちきれませんなあ……。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)


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今日のベストパフォーマンス・4日目

 勝負駆け……転覆なども含めて、凄まじい熱闘が続きました。12Rのスリットは全員がコンマ05以内! 準優当確の智也も江口も松井も、死ぬ気で行ってます。植木も強烈なまくり差しでSGグランドスラムへ望みを残しました。みんな必死でした。残酷なほど、明暗も分かれました。第3位は、最後の最後まで予選突破を夢見ながら、死闘の末に散ったこのふたりに。

7R/これぞ勝負駆け「死なばもろとも」ダンプ!

2006_0829_01_229  勝負駆けの怖さ、いや、SGの怖さをまざまざと見せつけるレースでした。7レースは断然人気の松井があっさりの逃げ。2番手はまくりを打った白井と、それに連動した坪井の一騎打ち。この両者の準優進出への最低ノルマは
白井…1着
坪井…2着
 どちらも必死ですが、松井の一人旅となっては白井には厳しい状況です。バックで併走した2艇から、内の利を生かして坪井が2番手を取りきりました。2着条件ですから、そりゃもうシャカリキです。
 よっしゃ!
 私は心の中で叫びました。松井-坪井の舟券で勝負した私としては、まあ快心の展開だったわけです。2周目で2艇身、3周目で3艇身、最終バックでは5艇身ほどの差をつけた坪井。距離的にも、パワー的にも完全に振りきった形勢です。それに坪井は2着条件、追う白井は絶望的な1着条件ですから、モチベーションも違う。つまり、私の松井-坪井-総流し舟券は3周バックで完全にできたのですよ。
 とっこっろっが!!
 最終ターンマーク直前、もう準優への望みがなくなったはずの白井が、猛然と内に切り込んで坪井の艇に突進するではありませんか。準優へのターンを大事に回ろうとしていた坪井は、交わす間さえありません。
 ゴッチン。
 鈍い音が聞こえそうなほどの衝突の末、2艇の体は入れ替わっておりました。大逆転のダンプ。
「な、なんで2着条件の坪井にお前は……!!!???」
 ゴールを呆然と見つめる私。一瞬にして紙屑と化した当たり舟券……両者の立場が逆だったら、私も納得します。白井も2着条件だったのなら……まあ、でも、これが勝負駆けであり、SGレースなんですね。白井は2着で5・67。99%予選突破はできない数字ですが、一縷の望みに賭けた。そして坪井は、2番手を取りきった安堵感から最後の最後にスピードを緩めた。それを白井は、死ぬほど厳しい手段でとがめた。SGに同情なし。一瞬の油断も許されぬ修羅場なのだ、と痛切に再認識した次第です。
 坪井5・60、白井5・67。激しい死闘の末に、ふたりの選手がVロードから消え去りました。

 戦っているのは、勝負駆けの選手ばかりではありません。第2位は、3日目に終戦を迎えながら、それでも命がけで戦った男の中の男に捧げます。

4R/勝負駆けの影に咲いた郷土愛

2006_0831_01_054  このレースは広島勢ふたり、愛知勢ふたりが組まれておりました。愛知の仲口博崇と新美恵一はどちらも勝負駆け。これは両者ともに必死です。一方、広島勢は辻栄蔵がシリアスな勝負駆け&西島義則は予選落ち確定……そして、1号艇が辻で、2号艇が西島してい番組でした。
 西島、どうすっかな~?
 私はレース前から思いを巡らせましたね。西島は鬼の一面と、仏の一面を併せ持っています。F持ちでもワースト機でも、絶対に手を抜かずに全力で勝ちに行く鬼。広島支部の先輩後輩をこよなく愛し大切にする仏。その、どちらが出るか。私はこう推理しました。
「とりあえず、辻を守るために外をブロックしつつ、一番差しで辻と勝負する」
 鬼と仏の両方の顔を立てるには、この方法がいちばん自然だと思ったのです。推理ここに至って、私は辻のアタマで勝負することにしました。
 で、スリット。
1コース 辻  コンマ26
2コース 西島 コンマ24
3コース 新美 コンマ20
 こともあろうに、辻がSをへぐりました。辻を意識していたはずの西島も、失敗スタート。3コースの新美が「俺だって勝負駆けなのさ~」とばかりに、西島を叩きに行きました。もちろん、西島が抵抗しないわけがありません。半艇身近く遅れた体勢で、ぐっとこらえます。絞ろうとする新美、押し戻す西島。
 ほんの数秒ですが、私、感動しました。本当に押し戻してる感じなんですよ。普通なら、艇を摺り合わせて抵抗しつつ、西島も新美と一緒に1マークに向かうところです。でも、本当に防波堤のように直進してるんですから。
「絶対に、この先はナンピトたりとも通さんけえの~! 辻には指一本触れさせるわけにはいかんのじゃ!」
 そんな心の叫びが聞こえるようなブロックでした。男、西島ここにあり!
 まあ、この決死の抗争にはオチが付くんですけどね。
4コース 中村 コンマ14
 そう、カドから踏み込んだ中村ユーユーが、この「おしくら饅頭」の上をあっさり交わして行ったのです。私の目には、西島が中村にまで飛びつきそうに見えたのですが、到底届く距離ではありませんでした。
 しかし、西島の努力は決して無駄ではなかった。私は思うのです。もし新美の絞りまくり&ユーユーの二段まくりのW攻撃を喰らったら、インの辻は壊滅的な打撃を受けたはず。それが、西島が新美をブロックしながら直進したことによって、ユーユーまくりの破壊力も半減したはずなのです。まくられた辻はすぐに体勢を立て直して、3着に粘り込みました。後半戦へ、望みをつなぐ3着。その陰で、先輩レーサーがささやかにして男気溢れる人柱を作っていたのです。

 そしてベストパフォーマンス賞は、そんな先輩の努力を無にすることなく、独特のパフォーマンスで勝負駆けをクリアしたこの不思議な選手にプレゼントしましょう。

11R/必殺、忍法「霧隠れ差し!」

2006_0901_02_148 勝負駆けのアヤで敗れ去る者あり、その厚い壁を突破する者あり。11Rは1号艇の濱野谷憲吾が一本かぶりの人気。パワー的にも万全で、死角などひとつもなさそうなイン戦でした。が、このメンバー&進入には、ある落とし穴があったのですね。
①憲吾 完走当確
②田村 完走当確
③西村 5着条件
④白水 2着条件
⑤辻  4着条件
⑥吉川 完走当確
 で、進入は枠なりの3対3。つまり、内の3艇はほぼ安全圏だったわけです。よくよく考えれば、危険な並びでしたね。メイチの勝負はカドの白水のみ。できれば自力決着に持ち込みたいところ。内はそれほどスタートで無理しない可能性もあって、絶好の4カドだったわけです。
 スタート。3号艇の西村が完全にタイミングを逸しました。コンマ36……一方、カドの白水はコンマ13。こりゃ、誰でもまくります。隣の凹みを利して、一気に加速しながらまくるわけですから、インから伸び返した憲吾も太刀打ちできません。あっという間に、引き波に沈めます。白水の気合いの勝負駆けまくり、炸裂!
 そしてもうひとり、虎視眈々と準優突破を狙っている選手がおりました。辻栄蔵。「水上の忍者」と私が勝手に命名したこの男は、ハナから自力勝負など考えていなかったようです。白水の影のようにぴったりSを合わせ、白水のまくりコースを密やかになぞりました。そして、そろ~りと減速しつつ艇を泳がせて、白水が憲吾までまくりきったのを見た瞬間に一気の突き抜け。なんとも芸術的な忍法「霧隠れまくり差し」で、難なく勝負駆けを成功させたのでした。
「いや、もう白水さんに付いて行ったら、たまたまハマりましたね」
 レース後、このしたたかな忍者はこう言っておりましたが、なんのなんの。勝負駆けでも焦らず騒がず、気配を殺してじっと勝機を待つことなど常人にはできませぬ。冷徹にして明晰。あるいは、この番組を見たときから、この忍者はすべての展開を読みきっていたのかも……。西島の援護射撃あり、白水の大仕事あり、で辻は準優の3号艇をゲットしました。巧妙な技を仕掛けやすい、絶好のポジションです。忍者・栄蔵は、明日もまたとっておきの忍術を用意することでしょう。(Photo/中尾茂幸、Text/畠山)


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DRAMATIC勝負駆け――4日目、後半のピット

2006_0901_01_270  SGの一節間をひとつの連続ドラマとするならば、勝負駆けの今日はクライマックスへの伏線となる最初のヤマ場、といったところだろうか。このドラマは、主人公が決まっていない。最後の最後、「fin」の文字が出る直前になって、ようやく主役が誰だったのか、判明する。準優進出を賭けた予選最終日は、主役候補が18人に絞られる「運命の日」の巻、ということになるか。ベスト18に残った者、こぼれた者。会心のレースを決めた者、悔いばかりが残った者。勝負を懸けた走りが勢い余ってしまった者、そのあおりを受けて憮然とする者。さまざまな群像絵巻が、そこには繰り広げられている。18枚しかない切符を強奪するためのガチンコ勝負。だからこそ、そこには大いなる感動の渦が発生するのだと思う。

2006_0901_02_068  たとえば11R。まさかの6着で準優進出をフイにしてしまった西村勝。顔が曇るのは当然だが、それよりもレース後にほとんどその姿が確認できないほど、素早く引き上げてしまったのは、まさしく悔しさの証であろう。5着であれば、6・00。ボーダーが秋山直之の6・00で、次点が石川真二のやはり6・00。着順点の差で秋山が滑り込んで、実は西村も6・00では秋山の下位になっていた。それでも、最後の最後に濱野谷憲吾に抜かれてしまったことで、予選落ちが確実になったことを、西村は理解していたはずである。腹の底に悔恨をギュッと閉じ込めて、西村は控室へと去っていく。哀しい男の背中を見たように思った。

2006_0901_02_108  同じレースで4着の菊地孝平は、ピットに戻り、カポック着脱場に向かう途中で、たまたま近くに立っていた僕に気づいて、顔をグシャリとゆがめて見せた。まさに、グシャリと音がしたような気がするくらい、納得のいかない表情だったのだ。目には、苦笑いが浮かんでいて、暗い表情どころか、むしろ明るさすら漂ってはいるのだが、だからこそその顔つきは「悔しい」というより「納得がいかない」であろう。もしかしたら、成績が少しずつジリ下がっていることによる、自身への不満だったのか。菊地はすでに、無事故完走で準優進出できる位置につけていた。4着でも、予選突破には何ら問題はなかったのだ。しかし、自分の走りが気に入らないのだから、心から笑うことはできない。強者のメンタリティを見たように思った。

2006_0901_02_171  12R。ピットに引き上げてきた魚谷智之は、笑っていた。1号艇で2着条件の勝負駆け。しかし、魚谷は6着に敗れた。インからコンマ03のスタート。アジャストして、2コースの江口晃生にまくられた。悔しい一戦だったに違いない。それでも、魚谷は笑っていたのだ。その笑顔の意味は、よくわからなかった。実は、それは苦笑いだったのか。それとも、1マークで趨勢が決してしまったことで、笑うしかなかったのか。あるいは、スタートを踏み込んだのだから、悔いのない戦いができたということなのか。もしかしたら、そのすべてなのか……。勝負師の心の複雑さを見たように思った。

2006_0901_02_201  そのレースで2着の市川哲也は、見事に勝負駆けを成功させて、明日の準優に駒を進める。ところが、市川は表情を硬くしていた。1周2マーク、市川は先行する江口晃生に内から突っ込み、逆転に成功している。しかし、その走りは決して本意ではなかったのだろう。着順を上げたことよりも、江口の走りを邪魔してしまったことが、市川にとっては後悔になっていた。勝てばいいというものではない。戦った相手をも納得させる走りをしなければ意味はない。ましてや、相手を危険に陥れていいわけがない。市川は、そんなことを思っていたのかもしれない。勝負師の拠り所のひとつを見たように思った。
 とはいえ、市川よ、準優勝戦はリセットした心境で臨んでもらいたい。突進を受けた江口の気持ちは考えなければならないが、それでも本人の思いはどうあれ、勝負を懸けたあの走りもまた、勝負師のそれであるはずだからだ。明日は11Rで再戦する二人、ここでスッキリと決着をつければいいではないか。江口も市川も、頑張ってほしいと心から思う。
 限られた切符を奪い合うからこそ生まれる、激しく、濃密なドラマの数々。やっぱり、ここからはクライマックスに向けて、一気に盛り上がっていく!

0910037  そうしたなか、ほんわかした顔も、ピットでは見ることができる。準優進出選手は、JLCの展望番組にインタビューを受けるわけだが、以前も書いたとおり、帰宿バスの第一便は10R終了後に出発する。つまり、10Rで勝負駆けを成功させた選手は、大慌てでインタビューを受けることになるわけだ。まず、1着で準優進出の池田浩二が、ダッシュでカメラの前に立った。そこにバスから駆け込んできたのは、2着の太田和美。長嶺豊師匠らと雑談をしながら、池田のインタビューを眺める。池田の収録終了。池田、ダッシュでバスに戻る。続いて太田。こちらも急がなきゃ! というわけで、太田は悠々とカメラの前へ。収録終了。ダッシュでバスへ……は戻らなかった。なんと、収録中にバスが出発してしまったのだ。あらららら~。ところが、太田は「どうってことないよ」とばかりに、再び悠々と控室に去っていくのだった。う~む、渋い! カッコいい! その後の太田は、11、12Rのボート引き上げのヘルプに何食わぬ顔で参加していたが、その余裕綽々のたたずまいに痺れました。これもまた、強さの秘密なんでしょうね。

0910083  昨日、森高一真と井口佳典が水際に腰掛けて水面を眺めている写真を掲載したが、今日も同じところにその姿を発見。おっと、今日は85期でただ一人、予選突破を果たした田村隆信も加わってます。その様子を撮影に行った池上カメラマン。あらら、森高は寝転んでいるではありませんか。池上カメラマンに気づいた彼らは、カメラを覗き込んで、撮影した写真をみんなで見始めた。およよ、田村がカメラを借り受けて、何かを撮影し出したぞ。何を撮ってるんだろう……えっと、さっき田村撮影の写真を確認しましたが、掲載できません。ひらたく言うと、森高のセクシーショットです(笑)。で、今度は森高が反対に田村を撮影。えっと、これ、載せてもいいのかなあ……。こちらは、田村の許可が出れば載せますが、明日は準優だし、期待しないでお待ちください。田村、めっちゃおもろい顔してます(笑)。2006_0901_02_162 代わりに、寝転ぶ森高をどうぞ。で、中尾カメラマンが、盛り上がる85期&池上カメラマンを、こっそり撮影したのであります。こちらも、どうぞご覧ください。

85期といえば、もう一人、湯川浩司も忘れてはならない。12R前にピットに現われた湯0910083_2 川に、長嶺師匠が「さっき、同期のみんなが集結してたで」。そう、上のお話ですね。湯川、控室にいたそうだ。うむ、もし3人と一緒にいたら、85期完全揃い踏みだった。惜しい。で、その湯川のベストショットをどうぞ。だはは、モーター架台にちょこんと座ってます。すごいバランス感覚ですなあ。そして、なんだかかわいい。池上カメラマン撮影で、長嶺師匠も大ウケのこの写真。85期って、役者揃いだよなあ。

2006_0901_02_194  さて、見事に予選1位突破!の気になる山崎智也。上瀧和則と並ぶ節間4勝、ドラキリュウステッカーが、ついにカウリングの側面から溢れてしまった。地元SG、最高の形で4日間を闘いぬいたわけである。レース後の表情は、キリリ。いい気分で準優に臨めると見たぞ。明日ももちろん、気にさせてもらいます!(PHOTO/中尾茂幸=松井&今垣 西村ジャンパー、菊地、魚谷、市川、山崎 池上&85期 池上一摩=太田、田村&森高、山崎ステッカー TEXT/黒須田守)

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速報 準優勝戦メンバー確定!

明日の準優勝戦のメンバーが決まりました

10R
①号艇 上瀧和則(佐賀)
②号艇 今村豊(山口)
③号艇 辻栄蔵(広島)
④号艇 植木通彦(福岡)
⑤号艇 濱野谷憲吾(東京)
⑥号艇 太田和美(奈良)

11R
①号艇 江口晃生(群馬)
②号艇 松井繁(大阪)
③号艇 市川哲也(広島)
④号艇 中村有裕(滋賀)
⑤号艇 田村隆信(徳島)
⑥号艇 白水勝也(福岡)

12R
①号艇 山崎智也(群馬)
②号艇 池田浩二(愛知)
③号艇 吉川元浩(兵庫)
④号艇 川﨑智幸(岡山)
⑤号艇 菊地孝平(静岡)
⑥号艇 秋山直之(群馬)

群馬の両巨頭が見事に1号艇をゲット。そして、うわっ、賞金王ファイナルと見まがうような10R……。準優勝戦も熱いぞ!

※念のため、主催者発表をご確認ください。


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勝負駆けの激しさ――4日目、前半のピット

Cimg1255  まずは右の写真をご覧ください。先ほどアップした、朝イチの装着場写真と、ほぼ同じ位置から撮影した、4R直前の写真である。朝の試運転&スタート練習を終えて、ピットに引き上げてきたボートたち。もちろん、レース間に試運転を続ける選手たちもいるけれども、多くの選手は朝に得た手応えを活用するため、陸の上での調整に入る。それが終わると、また着水……。ところどころ歯が抜けたようになっているスペースが、まさについ先ほど着水した選手たちのボートが置かれていた場所だったりするわけだ。

0910014  さて、1Rで横西奏恵が転覆、2Rで深川真二が落水と、いきなり事故が連発してしまった、予選最終日。勝負駆けだからこその激しい展開とも言えるわけだが、やはり事故には気をつけてほしいもの。横西は、レース後には元気な姿を見せていたが、深川は「かなり腕を痛がってましたよ」と池上カメラマンの証言。その容態が心配される(たった今、帰郷という情報が入りました)。ギリギリのレースはたしかに魅力的であり、横西にしても深川にしても、攻めた結果の転覆・落水と、その姿勢は評価したいが、しかしやはりそれはヒヤリとさせられる瞬間。安全と過激なレースは、一見相反するようにも思えるが、その両立をなんとかクリアしてほしいと願わずにはいられない。

Cimg1266  地元勢は、江口晃生と山崎智也が突っ走っているが、選手代表を務める本橋克洋もそこそこの位置につけている。常に、選手代表としての仕事とレーサーとしての自身の作業を両立させなければならないわけだが、今日の前半はさすがに整備に集中していた(もちろん、その合間に代表仕事もしてるんでしょうが)。ギアケースを外して、その調整をしていたようだが、選手代表としては地元の両巨頭が活躍しているのは嬉しいことには違いないが、だからといって自分の成績が悪くていいはずがない。準優進出には8Rを3着が必須。そのためにも、全力で機力向上を目指す。代表としての顔もレーサーとしての顔もともに満たすべく、激しい走りを魅せつけてくれるだろう。

Cimg1268  本体に手をつけていたのは、上瀧和則。昨日までの時点で今節最多勝、準優当確でありながら、飽くなき機力向上に励む上瀧の妥協なき姿勢は、やはり感服ものだ。今日は、気候条件が変わっているわけだから、調整は当然かもしれないが、それでも本体にまで手をつける徹底ぶりは、上瀧にしかできないだろう。この男の魂には、慄えざるをえない。今日は8R6号艇。間違いなく、渾身の前付けを見せて、逃走をはかるだろう。

Cimg1260  あ、智也が村田修次、齊藤仁と話してる~。こういうシーンは、今節、初めて見たような気がするなあ……と、写真をパチリと撮って、それをチェックしていると……菊地孝平が近寄ってきて、液晶画面を覗いてきた。「おぉ、よく撮れてますね~」。そ、そ、そうですかぁ……。というわけで、右の写真がそれです。よく撮れてますかねえ……。

0910041  さて、池上カメラマンが同じシーンを別の角度から撮ってくれました、気になる山崎智也。村田、齊藤と話しながら、笑い声を装着場に響き渡らせていた。おぉ、笑ってるよ、智也が……と思ったのもつかの間、彼らと別れた後は、一転して引き締まった表情になった智也。その切り替えの早さ、凄さは、まさしく勝負師というしかなかった。6R、鋭いピット離れからインを強奪して逃げ切った智也。こりゃあ、12Rも一発決めそうだぞ……。(PHOTO/池上一摩=横西、山崎・下 黒須田=ほか TEXT/黒須田守)


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勝負駆けの朝、ピットには……

Cimg1254  勝負駆けの朝、というか午後1時30分頃に、ふらりとピットに足を向けてみた。通常、前半戦のピット取材はレースが始まってからスタートしているが、なんとなく、レース前の雰囲気を知りたくなったのだ。これまでにも、同じタイミングでのピット取材は何度か行なっているが、予選最終日はおそらく初めてのはず。選手の多くが試運転に出、スタート練習(朝特訓)をやっている時間帯。それぞれの選手がどんな思いで今日を迎えているのか、それを見に行ったのである。
 で、ピットに着くと、やはり装着場からボートがほとんど消えている。もちろん、多くの選手が着水しているからで、水面からはエンジン音がブインブインと聞こえてくる。装着場のスペースはかえって、選手たちの気迫を感じさせるものであった。

2006_0831_01_175  選手たちは、レース中に見るよりピリピリしているように感じた。雨が降って気温が下がるという、気候の変化によって新たな調整を強いられていることもあるのだろうが、特に勝負駆けの懸かった選手たちは普段より何割か増しで、厳しい表情をしているように思える。植木通彦、服部幸男、森高一真といったあたりが、それを特に感じた選手たちだ。やはり、今日が剣が峰であることを、選手たちはまるで針を身体にチクチクと刺されるかのように、感じているのだろう。あ、今、スタート練習で植木がインから行っているぞ(5R5号艇)……眉間にシワが寄るくらいの勢いで鋭い目つきをしていたピットでの植木がオーバーラップして、今日の激しい戦いに思いが馳せるしかなかった。

2006_0831_01_276  そんななか、比較的穏やかに感じられるのは、田村隆信、菊地孝平。二人は準優当確であり、その分の余裕ということもあるのかもしれない。菊地は、スタート練習の様子を見ていた僕の後ろにいて、ペラを光にかざして仕上がり具合をチェックしていたのだが、ということは当然、僕の存在には気づいていて、ふと振り向いた瞬間に、ペラから少しも目を離すことなく、「おはようございますっ!」とにこやかに挨拶を交わしてきたのだった。その後は、ペラ室に入って、さらに調整の模様。で、ピット内の掲示板で確認したら、菊地はスタート練習に申し込んでおらず、このままペラ調整を続けるようだった。スタートは見えている、あとは機力向上、ということかもしれない。

2006_0830_01_016  整備室を覗くと、今垣光太郎がカポックを着たまま、ギアケースを持って小走りで移動していた。スタート練習までのわずかな時間で、調整をしたということだろう。実に今垣らしい行動である。奥のほうで、白水勝也が本体を割っていた。試運転で、何か気になる点が発見されたのだろうか。ほとんど人影のない整備室で黙々と作業する白水。うむ、渋いっすね。なお、あともう一人、整備室で姿を見かけたのは、上瀧和則であった。

 さて、朝も早よから気になる山崎智也。やはり、どこかピリピリした雰囲気が伝わってくる。準優は当確だから、余裕の4日目を送るのかと思いきや、そんな様子はない。すれ違う際に挨拶をしたのだが、真剣な表情を崩さないまま「おはよっす」と小さく返してきただけ。その後も、報道陣の取材を受けながらも笑顔はまるでなく、ひたすら凛々しく鋭い表情を保ったままであった。当確がついていようが勝負駆け、そんな朝の智也なのだ。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田=装着場 TEXT/黒須田守)


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本日の特注選手 4日目

おはようございます! 桐生は秋雨でございます。今日から9月、外は非常に涼しく、季節の終わりを感じさせていますが……もちろん、MB記念は勝負駆け! 外気とは裏腹の、熱いレースに期待しましょう。

2006_0831_01_093今日の特注選手は、この人、植木通彦! 植木のMB記念といえば、今後これを優勝するまで、毎年「グランドスラム」の言葉がつきまといます。もちろん、今年もその期待がかかるわけですが、そのためにも今日の予選最終日は、なんとか勝負駆けを成功させなければなりません。5R5号艇。ボーダーを6・00とすると、3着が必要となります。それほど厳しい条件ではありませんが、しかし! オーシャンカップでの植木は、予選最終日に2着条件の勝負駆けで見事2着、それなのにボーダーが上がってしまったために、準優からこぼれてしまっています。それだけに、3着でOKと考えているわけがない。準優でひとつでも内の枠番をゲットするためにも、魂の走りを見せてくれると信じます。ともかく、グランドスラム物語が、今日で終わってしまったら、寂しいですよね! というわけで、植木通彦、応援させていただきます!

それでは、我々も舟券勝負駆け、頑張りましょう!(黒須田)


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今日のベストパフォーマンス・3日目

 2レースから6レースまで3連単の万シュー5連発。転覆などのアクシデントもなかったのに、配当は荒れに荒れました。そして、そんな荒れ水面の中、明日の勝負駆けを待たずに散った花(SGウイナー)もありました。今垣光太郎、西島義則、田中信一郎、それからSG優勝はないけど我が愛する守田俊介……残念無念ではありますが、花は散るからこそまた咲くのです。今後の活躍に期待いたしましょう。
 さてさて、今日は美しい雌花たちも、そんな荒れ水面に彩りを与えておりました。健闘したおふたりに第3位をば。

7&8R/ナデシコに春の気配

2006_0831_07r_014  舟券に絡めずに苦労してきた女子レーサーが、やっとスタンドを賑わせました。まずは7レース、2号艇の日高逸子グレートマザーは、前付けの江口を入れての3コース。好ポジションです。前検から伸びは凄かったんです。でも、その素晴らしい武器を、少し弱気なターンの連続でまったく生かしきっていなかったのですな。私は歯がゆい気持ちで、後方を走る逸子ママを見ておりました。
 今日の展示タイムも6秒62で文句なしのトップ時計。回り足はなさそうなので、2コースよりも3コースの方が捌きやすいはずなんです。で、イン江口が逃げ、2コースの服部が差した内から、逸子ママはかなり待っての2番差し。ここも本当は握ってほしかった。案の定、引き波でややもたついております。
 しかし、バック直線からグ~~~~~ンですよ。さらに外に持ち出して、1周2マークでは全速のブン回し。横並びの2番手争いから、一気に大勢を決したのです。そう、初日からこんなターンを見せてほしかった!
2006_0831_01_139  続く8レースは、女子王座の奏恵が頑張りました。こちらのモーターは前検からまるで褒めるところのないワースト機。連日せっせせっせと整備&部品交換をしても、ピクリとも良化しませんでしたね。が、今日ピストン2個とリング4本を換えて、少しだけ上昇したようです。
 この8レースでは4コースから差して、気合い満点の追い上げで2着をもぎ取りました。あわや1着という見せ場を作ったあたりは、さすが女王。初日からパワーさえ同格なら……と悔やまれますな~。
 が、過去形にするのはまだ早いのですよ。グレートマザーも女王も、準優へ微かな希望を残しているのです。ともに、ピンピン条件! 偉大なる母のパワーと女王の意地で、この高~いハードルを乗り越えてほしいものです。

 続く第2位は、「智也だけが地元じゃねえぜ!」とばかりに初日から気を吐いている「桐生のナイトキング」に捧げます。

7R/桐生の夜は、俺のもの!

2006_0829_01_142_1  逸子ママが必死の走りで2番手を守る中、ひとり悠々と先頭を走っていたのが江口晃生でした。4号艇からインを奪っての逃走劇。スタートはむしろ遅れたくらいなんです。が、スリットから伸び返す足が凄かった。「誰にもまくらせない」という理想的な出足。しかも、伸びまで付いてますから、こりゃインなら押し切っちゃいます。
 江口は差し屋のイメージが強いわけですが、実は伸び型になることが多いんですよ。なんだか不思議なんですが、出足があって伸びもある。どんなペラか見てみたいものです(←もちろん見てもわかりませんよ、はい)。
 で、このレースを圧勝して、今節は2121。いつの間にやら、ドリーム勝ちの智也を抜いて節間トップに立ってしまいました。インタビューでも口はなめらかでしたね。
「ピット離れもOKで、インから伸び返す力もある。リズムも去年と同じ感じになってきましたよ」
 去年、そう、やはりナイター開催だった桐生のオーシャンカップです。厳しい減量生活の末に、怪物モーターとともに優勝まで突っ走った江口。あの一世一代の3カドまくりと、その後の涙は今もこの目に焼きついております。
 確かに、あのときの江口に似てきましたね。体重も51キロまで落としました。モーターは「今年の怪物66号機」ではなかったけれど、出足・伸びともに抜群の仕上がりです。でもって去年の成績も3日目まで1122……なんだか瓜二つじゃござんせんか。ただひとつ違うとしたら、心の持ちようでしょうか。
「去年よりも精神的にかなり余裕があります」
 こう語っておりましたな。この気持ちの余裕が、後半戦でどう作用していくのか。明日以降、注目していきたいと思います。
 あ、それからもうひとつ、去年との大きな違いがありましたね。そう、去年のオーシャンカップには、山崎智也という男がいなかったのです。

 さてさて、ベストパフォーマンス賞は迷いに迷いました。魚谷のアウト差しからの突き抜け、秋山の上瀧ぶっ飛ばし、憲吾の芸術的な逆転ターン……それぞれのファンには申し訳ないのですが、今日はいままで一度もここに登場していない選手にピンスポットを当てたいと思います。

4R/舟券を切り裂いたまくり差し

2006_0830_01_208  本当は私、とっても悔しいのですよ、田村クン! この4レースは私にとって今日いちばんの勝負レース。1号艇の菊地孝平のアタマ決め撃ちで、しこったま舟券を買っておりました。しかも、相手の大本線は田村クン、あんただったのだよ~! 1-5にガッツリ!!
 で、このレースは進入からもつれました。3号艇の今村暢孝がそろ~りインを奪ったのです。
 ありゃりゃん。
 意表を突かれましたね。イン逃げを信じて大金を投じた孝平は、渋々と2コースに。でも、スリットで私、心の中で万歳しましたですよ。
1コース 今村暢 コンマ46
2コース 孝平  コンマ15
 もう、左うちわでパッタパタ。孝平にとってはインと同じで、しかも1コースよりマイシロがたっぷりありますから、ただ1マークを回るだけ。それで圧勝です。外からはまくられる気配もないし、孝平も私と同じ気持ちだったことでしょう。豪快にインモンキーをぶっ放しました。本当に気持ちよさそうなモンキーでしたよ。私も孝平も、ふたり揃って温泉気分でしたなぁ。まあ、思えばこの無駄なくらいの全速モンキーが命取りになったわけですが。
 ズッポ~~~ン。
 なんだか、ありえない所からありえない物体が、温泉気分の孝平の内側に現れました。実は私、スリット過ぎて孝平の勝利を確信してから、真っ先に田村を見たのですよ。5コースの田村はちょいとスタートが遅れて、もう最内差ししかないような体勢でありました。
「最内からどこまで追い上げてくれるかな~。ま、負けても、他のヒモも買ってるからよしとするか」
 などと思いつつ、再び孝平の温泉気分全速ターンに目を移したのです。でも、その孝平の内側から突き抜けた未確認飛行物体は、なんとなんと田村だったのです!
「なんか、うまいことハマリました」
 レース後、田村は他人事のように言ってましたが、私にとっては??? あの不利な隊形から、どうやったらあんなまくり差しが届くのでしょうか!?
 とにかく、私の1-5-総流し舟券は、この非常識なありえないまくり差しで紙屑に……でも、レース後も田村を恨む気にはなりませんでした。VTRを見て、改めて思いましたね。
「田村、やっぱお前はSGウイナーだよ。俊介とは違う……」
 本当に、哀しいくらいに美しい決め撃ちのまくり差しでありました。(Photo/中尾茂幸、Text/畠山)


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妥協知らずの男たち――3日目、後半のピット

2006_0831_01_105_1 「3721、守田選手。3721、守田選手」
 ピット内に、競技本部からのアナウンスが響く。なんだろ? 時計を見たら、午後7時55分。まもなく第11Rの発走だ。守田俊介は12Rの出走である。競技本部からのアナウンスは、通常はレース後に聞くことが多いので(スタートが速かった選手への注意のための呼び出しとか)、ちょっと不思議な呼び出しではあった。で、アナウンスはこう続いた。
「守田選手、至急、展示ピットにボートを移動してください」
 そう、守田は11R直前になってもまだ、ボートを試運転ピットに係留して、調整をしていたのだ。ギリギリまで妥協せずに、機力の向上を試みる。そう、これこそまさに、勝負駆けの姿勢であろう。アナウンスを受けて、守田は引き波を立てないように、ゆっくりと展示ピットに移動していたが、もしかしたらまだ調整し足りない思いだったかもしれない。結果的に、12Rは5着で予選突破は厳しくなってしまったが、守田の姿勢は尊い。むしろ高く評価して然るべきではないかと、僕は思う。守田よ、明日もくじけず、全力疾走を!

2006_0831_01_164  守田とは対照的に、10Rの1着で準優当確に到達した濱野谷憲吾。12R発走の直前、何気なくペラ室のほうに目をやると……ん? あれはまさに濱野谷では? 近づいてみると、濱野谷は懸命にペラの調整をしているのだった。これもまた、妥協しない姿勢といえるだろう。帰宿の一便は10R終了後の出発だから、急げば濱野谷だって乗車できたはずなのだ。それでも、何か気になるところがあったのだろう、ピットに残り、ペラ室にこもって、さらなる機力向上を目指す。これが強さのヒミツだったりするんだろうなあ、と、濱野谷の後姿に深く感服した次第である。明日、さらにパワーアップしていたとするなら、この深い時間帯に行なった調整の賜物かもしれない。

Cimg1229  11R、上瀧和則がイン逃げを決めた。これが3勝目! 今節は、1勝をあげるごとにドラキリュウ(桐生のマスコット)が描かれたステッカーをボートに貼り付けていくのだが、これで上瀧は最多ステッカー獲得者となった。さぞかし、ご機嫌だろうなあ……とピットに引き上げてくるのを待っていたのだが、ありゃ、なぜか上瀧に笑顔はない。出迎えた瓜生正義と、一瞬だけ目配せをして目尻を下げたが、それ以降はやや厳しい表情を崩さないのだ。勝利者インタビューでは、「ペラが微妙に合っていない」と言っていたが、ということは完全に納得できる走りではなかったということか……。
08310136  と、12R直前、濱野谷の姿を確認しにペラ室に近づいたとき、奥のほうに上瀧の姿も目撃できたのであった。3勝をあげても妥協ナシ。明日は8R6号艇、もちろん妥協なき前付けで、全力投球を見せてくれるだろう。あ、そうは言っても、レース後、カポック着脱場で11R出走5選手に、思い切り冗談っぽく「みなさんのおかげで1等獲れました! 明日もよろしくお願いします!」と叫んで、辻栄蔵あたりを「ダハハハハハハ!」と爆笑させてました。機嫌がいいのは間違いないようです。

2006_0831_01_241  ピットを歩く足取りに、力強さが増したように見えたのは、魚谷智之。今日は待望の1着が出て、足色はかなり上向いているように思えた。それもあってか、なんだか弾むような足取りで歩く魚谷。明日は2着条件と、やや厳しい勝負駆けも、待ちに待った1号艇である(12R)。強敵が揃った一戦ではあるが、渾身の逃げで準優進出に手を届かせたいところだ。相手が強いだけに、イン戦でも配当はソコソコつくはずで、うーん、狙ってみようかなあ、と思わせるだけの雰囲気が魚谷にはある。

Cimg1247  12Rの発走間近になると、さすがに音が消えるピット。ボケーッと突っ立っているより仕方がない時間帯になるわけだが、おっと、水面際にSGジャンパーが見えるじゃないか。忍者のようにススススッと近づいてみると、おぉ、森高一真と井口佳典の85期コンビである。水面を向いて腰掛けて、たそがれている二人。去年の桐生オーシャンカップでは、安田政彦のこんな姿を見たなあ……と、懐かしく思い出されたのでした。この仲良しコンビは、自分のレースが終わっても、毎日最終レースまで残って(一便には乗らずに)、仕事をしている。若手としては当然かもしれないが、頭の下がる光景ではある。明日は、森高が1・2着、井口が1・1着と苛酷な勝負駆けを強いられるが、応援せざるをえないよなあ。成功の暁には、また「クロちゃん!」と僕をからかってくださいね、森高選手!

2006_0831_12r_043  さて、予選第2位、3日目にして準優当確マークを点した、気になる山崎智也。実は今回、カメラマン中尾氏も、今日から参戦のカメラマン池上氏も、あまり智也のショットを押さえていない。「あんまり見かけないんだけど……」というのだ。いつもなら、仲良し選手と装着場で戯れている姿がよく目撃されたりもするのだが、今節はそんな智也にはなかなかお目にかかれないのだ。つまりは、装着場以外のところで調整に励んでいる時間が長い、ということだ。しかも、やはり今節の智也は一味違う、と思わせられるのは、装着場で見かけても、あまり他の人たちとは絡まずに、引き締まった表情で移動していることだ。今回の智也は、気合が違う! そう思わせられるだけの振る舞いを、智也は見せているのである。そうはいっても、さすがに最近は智也に認識されているワタクシ・黒須田、僕と目が合うと笑みを浮かべて会釈をしてくれるから、精神的に追い込まれているとか、肩に力が入りすぎているというわけではなさそうだ。茶目っ気タップリの智也もいいが、勝負がかりの智也もカッコいい。ともかく、大仕事の予感を漂わせている、今節の智也なのだ。(PHOTO/中尾茂幸=守田、濱野谷、魚谷、山崎 池上一摩=上瀧 黒須田=ステッカー、森高&井口 TEXT/黒須田守)

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3日目終了! 明日の勝負駆け情報!

 予選3日目が終了し、明日はいよいよ勝負駆け! 今日は抜きが3本もありましたが、予選突破に向けて、早くも熾烈な戦いが繰り広げられたわけであります。明日はもちろん、もっと熱い! トップレーサーの渾身の走りが見られそうですぞ。

 まず、準優当確組から。あ、ボーダーは6・00とします。19位の中村有裕が6・00ですから、場合によってはもっと上がる可能性もありますが……。

1位 江口晃生
2位 山崎智也
3位 濱野谷憲吾
5位 川﨑智幸
7位 田村隆信
8位 上瀧和則
9位 菊地孝平
10位 今村豊

 なんと、実に8人が当確! すでに準優ピットの半分弱が埋まっているのであります。予選1位、2位は、地元の二人! 昨日までは山崎智也が1位でしたが、今日の1着で江口晃生が逆転しました。さすがに気合が違います。それ以外のメンバーも、川﨑以外は全員SGウィナー。その川﨑も賞金王経験者ですから、実に濃いメンバーが早くも予選突破を確実にしたわけであります。

 以下、勝負駆けの面々を。
5位 松井繁  5・5着
6位 吉川元浩 5・5着
11位 市川哲也 5着
12位 石川真二 5着
13位 西村勝  5着
14位 池田浩二 4・4着
15位 辻栄蔵  2・6着
16位 秋山直之 3・4着
17位 植木通彦 3着
18位 本橋克洋 3着
19位 中村有裕 3着
20位 太田和美 2着
21位 魚谷智之 2着
22位 新美恵一 2着
23位 飯山泰  2着
24位 服部幸男 2着
25位 坪井康晴 2着
26位 瓜生正義 2・2着
27位 白水勝也 2・2着
31位 森高一真 1・2着
32位 村田修次 1・2着
33位 井口佳典 1・1着
35位 日高逸子 1・1着
36位 白井英治 1・1着
37位 横西奏恵 1・1着
※同率選手は、着順点、最高タイムにより順位が決定されています。

 5位の松井から15位の辻までは、それほど厳しい勝負駆けではなく、このあたりまではほぼ予選通過が濃厚と言えるでしょうか。16位の秋山も、地元水面だけにクリアしてきそうで、実質的には2つのイスを激しく奪い合うという様相と言えるかも。ただ、植木から坪井までは1走勝負で、ひとつのレースに集中すればいいだけに、この着順をクリアできてしまう可能性もある。というわけで、実に予断を許さぬ超激戦が、明日は繰り広げられそうなのであります。個人的には、日高&横西の女流コンビの1・1着を応援したいのですが……。
 ともかく、明日は1Rから勝負駆け(1号艇・横西、2号艇・井口、4号艇・白井がピン勝負!)という、絶対に見逃せない1日になりそうです! 思い切り楽しみましょう!(黒須田)


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風が変わった――3日目、前半のピット

Cimg1241  昨日とは打って変わってのホーム向かい風。ということはつまり、2マークの奥にあるピットにも風が吹き込む。「クロちゃん、今日は風があって、ええ感じやなあ」と、今日も長嶺豊師匠が声をかけてくれます。いつもお気遣い、ありがとうございます。気分良く装着場を見渡すと、今日は選手の姿がチラホラと目立っている。昨日までのこの時間帯(3Rくらいまで)は、整備室やペラ室では選手を見かけても、装着場は閑散としていた。すでに試運転のためにボートを着水している者、あるいは調整に精を出している者がほとんどだったのだ。予選も折り返しを過ぎ、どう手を施せばいいのか掴んだのだろう、朝からその作業に勤しみ、ちょうど3Rあたりから水面に出る選手も増えてくる。そんな3日目の前半戦、なのである。

2006_0830_01_057  整備室を覗くと、石川真二が本体を割っていた。彼を整備室で見るのは初めてのような気が……と、作業をする姿を見ていたら、こちらに気づいた石川と目が合った。うおっ、石川選手、真剣な表情がなかなかの迫力です。ゴツい感じの極道ではなく、スーツが似合うインテリヤクザ系、というか。近くで見ると、石川の表情は透明感があって、優しそうに見える。しかし、仕事中の彼はまさしく勝負師。そんな部分が垣間見えたような気がした。

2006_0829_01_394  石川の奥には、おおっ、ヒットマン上瀧和則! そういえば、整備室で上瀧を見かけるのも、今節は初めてのような気がするぞ(格納作業時などは除く)。今日は風向きや(追い風から向かい風に)、気温、湿度などが変化しており、足の感触も変わってきているということだろうか。昨日までの機力はかなり良かったと思えたから、上瀧の整備姿が見えたのはちょっと意外ではあった。日々の気候の変化に合わせて、こまめに調整を施す。競艇選手の戦いは、本当に大変だ。ちなみに、モーター複勝率2位の41号機を駆る濱村芳宏も、2Rを終えた後、本体を外して整備室に入っていった。数字や手応えがいいからといって、安心するヒマなどないのである。

2006_0829_01_142  ピットでレースを観戦する際、僕が見ているのは検査員室のモニター。装着場側の窓越しに、けっこう至近距離で見えるのだ。この検査員室、もちろん検査員さんたちの控室になっているわけだが、この部屋には群馬支部の選手もやって来て、レースを見ている。3R、いつものように僕がモニターを覗き込んだら、江口晃生、橋本久和、今節は参戦していないけれども、新井享が検査員室内にいた。で、なぜか3人は爆笑しているのだ。どうやら、レースに関してではなさそうで、ようするに雑談でしょう。ガラス越しにはまったく聞こえないが、いやあ、楽しそうです。いいなあ……なんて思ってレースを見てたら、今日も太田和美がやって来て、僕の持っていた出走表を覗き込みながら、モニターを見やっていました。今日は特に何も言ってなかったけど。

2006_0829_01_071  さて、予選1位で快走中、当然気になる山崎智也。ピット内を一通り観察して、一息つこうとボーッと突っ立っていたら、10mほど離れた場所でしゃがみこんでいる記者さんの身体の向こうに、見慣れたスーツが……智也でした。記者さんとしゃがんで話し込んでいたわけです。まったく気づきませんでした。顔つきは、キリリと引き締まっておりましたぞ。(PHOTO/中尾茂幸 黒須田=装着場 TEXT/黒須田守)


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3日目 前半戦終了

 前半戦は、な、なんと2Rから万シュー5連発!!!!! なんたってイン逃げが1Rの1本だけなのですから、そら荒れますわな~。決まり手は逃げ・差し・まくり・まくり差しがそれぞれ1本に、抜きが2本。強い向かい風もあって、とにかくなんでもありの水面でした。
 が、後半に入って風が収まり(たったいま大きな地震はありましたが)、静水面に近づいています。イン水域が徐々に強くなっていくかもしれませんね。


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本日の水神祭

Cimg1231  モーターボート記念、ついに水神祭が出ました!
 2Rで4カドからマクった飯山泰! 一昨日の「特注選手」に書きましたが、私としては本栖時代の彼を見ているだけに、感慨深いものがあります。めでたい!

Cimg1239 今日は2Rと7Rの2回乗りの飯山ですが、2Rの勝利者インタビューが終わってピットに戻ると、すでに関東勢が待ち構えている! さあ、水神祭! その場でケブラーを脱いで、準備を整えた飯山を、さっそく仲間たちが担ぎ上げます。スタイルは、ウルトラマン・スタイル! せーの、でドッボーン!と、再び夏の陽気になった桐生の水面に投げ込まれた飯山でありました。ちょっと淡々とした感じもありましたが、飯山はすぐに次のレースの準備があるから、それも致し方なし。仲間の笑顔に見送られつつ、控室にびしょ濡れで戻っていった飯山でありました。

Cimg1237_1  飯山選手、水神祭おめでとうございます。我が長野県の星として、これからもSGでバリバリ活躍してください!(黒須田)


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今日のベストパフォーマンス・2日目

 2日目に入ってコンマゼロ台のスタートが鈴なりに。一気に激しくなってきましたね。パワーの優劣も明確になってきて、松井、池田、坪井、菊地が節イチ候補といえるでしょう。で、中にはワースト級のボロモーターを、1日で大手術した選手もおりました。その執念に第3位を差し上げます。

12R/諦めません勝つまでは。執念の全トッカエ!

2006_0830_12r_018  これがSG7Vの原動力なのでしょう。昨日の大敗(5着)でパワーに見切りをつけた西島義則は、一晩の間に別のモーターを作り上げてしまいました。換えた部品を列挙してみましょう。
●キャブレター予備
●クランクシャフト
●ベアリングケース・下
●ピストン 2個
●ピストンリング 4本
●シリンダーケース
 人間の身体でいうなら、心臓から腎臓から肝臓から、ほぼすべての臓器を移植したようなもの。こんな芸当、新人にはできませんよ。まさに艇界のブラックジャック、艇界のフランケンシュタイン伯爵(←嬉しくないっすか)!
 もちろん、この手術で快復に向かうとは限りません。8レース、6号艇だった西島は果敢な前付けで2コースを奪いましたが、出足不足で簡単に3コースの寺田祥にまくられてしまいました。
 12レースは、さらに相手が強化した「SGタイトルホルダー戦競走」。これはもう、賞金王決定戦でもおかしくないようなメンバーで、パワー劣勢の西島にとっては絶望的な1号艇といえるでしょう。
 でも、西島は急造のモーターで見事に逃げきってしまいました。運がよかったのも事実です。他のレースが軒並みコンマゼロ台を連発する中、このレースのスリットはコンマ20あたりの横並び。おそらく、あまりのメンバーに、各選手ともSG優勝戦のような錯覚があったのでしょう。
「遅れたと思ったんですけど、みんな遅れてくれて助かった」
 西島本人もこう述懐してますが、私は西島の飽くなき執念に水神様も味方したのだと思います。もちろん、一気にパワーアップしたわけではありませんから、明日以降も凄まじい整備が続くことでしょう。水上だけでなく、陸の上でも格闘し続ける男。どこまでパワーがアップするか、見届けていきたいと思っております。

 続いて第2位は、捨て身のアタックでシリーズリーダーの座に就いたこの天才に捧げましょう。

10R/そこまでやるか~?のコンマ04

2006_0830_10r_044 最近は勝つのが当たり前で、多少のことではココで取りざたする必要もないのが山崎智也。でも、10レースは書かざるをえませんな。まず2号艇の智也は、1号艇の白水勝也を出し抜くようにスッコ~ンとインを奪いました。もちろん、これも気合いの発露なのですが、これだけなら特筆する必要もありません。
 それに、インを奪うということは、大きなリスクも背負うわけです。智也の展示タイムは6秒81で、2コースに回った白水は6秒68。白水が「インを奪われた恨み」とばかりに攻めれば、スリット同体でもまくられる危険があったのですね。
 それを百も承知の智也は、行っちゃいましたね。コンマ04。外の白水がコンマ10ですから、自分の勘だけで突っ込んで行ったのです。
 まあ、これでもまだ驚くほどではないでしょう。今日はコンマ01の吉川元浩、笠原亮、コンマ02の池田浩二なんかもいましたから。
 でも、勝利者インタビューの席に座った智也が、涼しい顔でこう言ったのには驚き、呆れるしかありませんでした。
「ええ、フライングを切るつもりで行きました」
 どこまで本音かわかりませんが、本当だとしたら異常ですよ。賞金ランキングは2位の松井に4000万円ほどの大差をつけての断然トップ。今節にしてもドリーム勝ち(12点)に今日の前半戦でも3着で、勝負駆けの必要などまるでない状況なんです。それなのに、Fを覚悟で踏み込んだと……。
 常人には理解できない異次元感覚というべきか、それとも地元のSGで「死んでもいいから全レース勝つつもりで行く」という気迫なのか。そのあたりの機微が、涼しげな顔を見ていてもさっばりわからない。まあ、だからこそ天才なのでしょうね。ただただ、明日以降もFを切らないことを祈っておりまする。

 そして今日のベストパフォーマンス賞は、完全に無敵モードに突入した「海王」にプレゼント。

7R/王者、艇王を斬り捨てる。

2006_0830_07r_015  昨日は3コースから一撃のまくり差しで緒戦を飾った王者・松井繁。あの若松オーシャンカップ準優勝戦のリプレイを見ているような、凄まじい切れ味でした。あのときに得た称号「海王」を、そのままこの桐生まで持ち運んだのですな。
 そして、今日の7レースも3コース。6号艇の艇王・植木通彦が「グランドスラムがかかってるんじゃ~」とばかりに前付けにきましたが、2号艇の海王は抵抗する素振りさえ見せません。むしろ「入っちゃっていいんですかね」という冷徹な感じにさえ見えました。
 スリットも、あくまで冷静沈着のコンマ10。
「少し放ってから、あとは全速。勘どおりのコンマ10」
 レース後、こともなげにこう言っております。対する艇王は、パワー劣勢の焦りもあったのでしょう。かなり早めに起こして突き進み、結局はスリット直前で減速することに……。
「植木がアジャストしたぞ!」
 実況アナが叫んだほどの、激しい減速。もう、この瞬間に勝負は終わりました。
1コース 笠原 コンマ01

 2コース 植木 コンマ04

3コース 松井 コンマ10
 この数字だけを見たら、松井には勝ち目がなさそうです。でも実際には、植木も笠原もガックンとスピードダウンしたところを、松井は悠々とバッサリと一撃のまくりで仕留めてしまったのです。内2艇の動きに引きずられることなく、残酷なまでの冷徹さで艇王を引き波に沈めた王者。ナイターSG連覇という偉業が、ぐっと現実味を帯びた圧勝劇でした。
 同時に、艇王・植木の迷走ぶりが、哀しいほどに浮き彫りになったともいえるわけですが……。現役で、「王」の称号を授けられた選手はふたり(あ、新鋭「王」座の中野次郎と女子「王」座の横西奏恵もおりますが)。両雄の明暗を分かつのは、最終日の最終レースであってほしいものです。(Photo/中尾茂幸、Text/畠山)


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笑顔がいっぱい――2日目、後半のピット

Cimg1209  スリット写真を貼り出す掲示板が、実に赤々としている。桐生では、コンマ10を切るスタートには「スタート注意」が宣告され、さらにコンマ05を切ると「スタート厳重注意」が言い渡される。それを知らせるのが「注意」=黄色、「厳重注意」=ピンクの付箋で、スリット写真の下に添付されるのだ。コンマ05を切るスタートが連発された今日、写真は10R前のものだが、その10Rでも山崎智也がコンマ05でピンクの付箋が付けられ、市川哲也がコンマ08を決めた11Rでも黄色の付箋が付いた。とにかく、速いスリットが展開された一日だったわけである。
 正直、舟券を買う側にしてみれば、全速で決められたゼロ台スタートは「好スタート」である。だから、僕には付箋が「スタートを行ってくれた」証にも見えるのだが、しかし選手と主催者にとっては、肝を冷やされるものでもある。9Rでコンマ04から逃げ切った坪井康晴が、勝利選手インタビューから帰ってきてスリットを確認しながら、「いやあ、気持ち悪かったぁ~」と声をあげていたが、もしFならばそこで終戦なのだから、そんな思いにとらわれて当然だろう。その坪井に限らず、全体的にどうやら勘よりも速いスリットになっているようで、もし今日と類似した水面ならば(ほぼ無風でした)、明日はスタートを自重する流れになるのかもしれない。2日目のこの展開が、明日の戦いにどう影響するだろうか。
2006_0830_01_292  あ、その坪井、足はかなり良くなっているようです。ただ、9Rで2号艇だった池田浩二の足について、「行き足がぜんぜん違いますよ~」と脱帽してもいた。実際、その数分後にピットに現われた池田は、坪井の証言を裏付ける発言をしていて、エース機・66号機は早くもその素性を全開にしつつあるようだ。

Cimg1211  スタートと言えば、10R前に行なわれたスタート練習のスリット写真を、その参加者が取り囲んで凝視していた。メンバーは、今村豊、市川哲也、田村隆信といった面々。今日はもうレースを終えていたが、昨日に引き続き整備に精を出していた日高逸子もこの練習に参加していて、ともに走った今村が「こんなスリットを決められたら、わかんなくなっちゃうよ~」とぼやいた。日高のスリットは、かなり速かったのだ。すると、まさに今村がぼやいたタイミングで、日高もその輪に加わった。「すいませ~ん、行き足が良すぎて~」。日高が笑いながらそう言うと、今村の顔がニカッとほころんだ。ようするに、日高の行き足が良く、それに比べて分の悪かった今村は、日高に惑わされて自分のタイミングがつかめなかった、ということのようだった。「もう、あんな足で1艇身も前に行かれると、ワケわかんなくなっちゃうよ~」「アハハハハ、すいませ~ん」。そこに、横西奏恵が登場、それに気づいた今村は、横西の肩を叩きながら言った。「今夜、宿舎でこの人をしっかり指導しといてよ~」。横西、爆笑です。女子2名での参戦だから、宿舎では同室の模様の日高と横西。でも、大先輩に指導なんかできないっすよね、横西選手。まあ、ようするに、今村のいつものギャグですな。今村豊、めちゃくちゃ元気なのだ。

2006_0830_01_140  12Rのスタート展示を終えて、出走メンバーがピットに戻ってきた。緑のカポックを着た田中信一郎、長嶺豊さんを見つけると、冗談っぽく叫んだ。「長嶺さ~ん、俺の代わりにレースに出て、前付け行ってくださいよ~」。実に濃厚なメンバーで6号艇に入った田中信一郎、6コースはほぼ確実であり、スタ展でも6コースだった。これじゃ勝負にならんから、長嶺さん、俺の代わりにコース取って~……って、いくら長嶺師匠が現役時代は内からのレースに強かったとはいえ、それは無茶です(笑)。師匠、「ダハハハハハハ!」と大笑いだ。すると、そこに茶々を入れる声が。「こんなに現役から離れてたら、前付けなんて無理無理! 長嶺さんが前付けに行くより、お前が6コースから行ったほうが、勝てる確率は高いわ!」。「そっか、じゃあ、いいや(笑)」と信一郎は笑っていましたが、その茶々の主は……今村さんでした(笑)。2006_0830_01_128 ほんと、今村さん、めっちゃ陽気っす。師匠もやっぱり「ダハハハハハ!」。その12R、しっかり2着を確保したのだから、今村豊、絶好調! 実に素敵な一幕でした。
 今村と信一郎がその場を立ち去り、あたりからすっかり人影が消えると、師匠が「クロちゃん、クロちゃん」と呼んでいる。師匠が指を差す先には、温度計&気圧計&湿度計が。緊急競艇講座の開講である。
「昔はな、気温と湿度は見ていたけど、今の選手はそれ以上に気圧を気にするらしいんだ。俺たちの時代も、気温や湿度が上がれば、回転が上がらないというのはわかっとった。でも、実は気圧も関係するらしいんよ。現役の頃は知らなかったなあ。桐生に来れば、回転が上がらないのはわかってたけど、気圧の関係もあるらしいんだよな。今は、そういうのも見ながら、みんな調整をしているんだよ」 
Cimg1227  そ、そこまでしてるのか~。桐生競艇場のあるみどり市は、たとえば海沿いにある競艇場よりは標高が高い。ということは、気圧も低いわけで、それが回転を上げることの阻害要因になっているというわけだ。回転が上がらなければ、スローからの発進がしづらくなり、桐生のインの弱さはそのあたりにも原因がありそうだ。なるほどな~。ちなみに、そのとき針は、気温26℃、湿度74%くらい、気圧960ヘクトパスカルくらいを指していました。長嶺師匠、貴重なお話、ありがとうございました!

2006_0830_01_301  11R、市川哲也が5コースからきれいなマクリ差しを決めた。ピットに上がってくると、辻栄蔵がニコニコとうなづきながら、市川を出迎えた。市川も最高の笑顔を見せる。カポック着脱場に向かう足取りも軽い。そこに、3着の川﨑智幸が優しい笑顔を浮かべながら近寄ってきた。「クッソー! お前、展開(うまく)突いとるな~!」。川﨑は6コース発進。もっとも間近で、市川の仕掛けを見ていたわけだ。そう、これはちょっと毒舌気味の祝福である。市川、「ガハハハハハハ~」と、爆笑しながら照れていた。川﨑も唸るほどの、好旋回だったということで、市川も気分いいわけだよな~。川﨑も、明日はリベンジを果たせ!

2006_0829_01_425  10R、検査員室のモニターでガラス越しに観戦していると、やって来たのは太田和美。9Rは3着、レース後の格納作業を終えて、レースを見に来たのだ。「出走表、見せてもらっていいですか」と、僕が手にしていた今日の出走表を覗き込む。ふむふむ……と確認していると、僕がもう一枚、明日の出走表を持っていることに気づいた太田。いったんモニターでレースの行方に目をやると、艇団がバックにさしかかったところで、明日の出走表をチェックし始めた。「わ、明日は俺、1レースか!」。そう言って、顔をしかめた。SG4Vの実績からすれば、やはり朝イチでの出走は屈辱ということなのか。その1レースで、太田は1号艇。それを指摘すると、太田は「……、じゃあ許す!」とニコッ。たしかに太田和美に1レースは似合わない。明日はきっちりキメて、あさっては後半レースに出走だ!

2006_0830_10r_005  さて、その太田が見ていた10R、2号艇ながらイン奪取!(太田は、それを確認したのかもしれませんね)見事にイン逃げを決めた、気になる山崎智也。1号艇だった白水勝也と挨拶を交わすと、ボート引き上げに出てきた、仲良しの中野次郎を発見。さっそくじゃれついた智也でありました(笑)。予選トップに立つ、2勝目で気分も高揚してきたということだろうか。予選を折り返して、智也、絶好調!(PHOTO/中尾茂幸 黒須田=掲示板、今村&日高&横西、寒暖計 TEXT/黒須田守)


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2日目前半戦終了

 前半戦が終わって、逃げ3本にまくり、差し、抜きが各1本という決まり手。昼は強い向かい風が吹いていましたが、今はほぼ無風の静水面でさらにイン逃げが幅を利かせそうなムードです。
 昨日はイン7勝でしたが、今日はどこまで伸びるでしょうか。ダッシュ勢の奮起にも期待したいですね。


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麗しい選手たち――2日目、前半のピット

2006_0829_01_323  3Rを5着で終えた横西奏恵。思うように仕上がらない足、良好とはいえない結果。ピットに引き上げてきたときの顔は、さすがに曇り気味である。そこに、師匠でもある徳島の先輩・濱村芳宏が声をかける。横西は小さくうなずきながら、師匠の話を聞く。ボートの引き上げを手伝っていた仲間たちが自分の作業に戻り、それでも濱村に何か相談している横西。まるで、我が子に接するがごとく、慈愛にあふれた表情で横西と向き合う濱村。師弟の麗しい光景だと思った。このあと、もしかしたら濱村は自分のレースを差し置いてでも、横西にアドバイスを送るのかもしれない。

2006_0829_01_058  同じレースで3着に敗れた中澤和志。カポックを脱ぎ、いったんケブラーズボンも脱いで、控室に戻っていく。桐生の選手控室は、ピット内の階段を上がった2階にあるのだが、その階段に足を一歩踏み揚げようとしたとき、同県の先輩・西村勝が声をかけた。濱村と横西にしてもそうだが、やや離れた場所で目撃したため、話の内容はわからないが、「○○○○だから、もっと○○○○○」という西村の声が聞こえてきた。身振り手振りもつけながら、中澤にアドバイスをしているようだった。中澤は「はい。はい。はい、わかりました!」と素直に耳を傾け、頭を下げる。西村は軽くうなずくと、ペラ室へと向かっていった。ここにも、先輩後輩の麗しい光景があった。競艇というのは、言うまでもなく個人の戦いである。それでも、仲間たちはこうしてお互いを気にかけながら、さらなる向上を願う。真剣勝負の場だからこその、プロフェッショナルの所作がそこにはあるのだ。

Cimg1208  仲口の顔つきに、ようやく明るさが戻ってきたようだ。最悪のスタートの昨日とは一転、今日は2Rで1着。待ちに待った勝利に、憑き物でも落ちたかのように、スッキリとした表情になったように見えた。やはり、競艇選手にとっては、勝利こそ最大のストレス解消。というよりも、最大のストレスは勝利を逃すことだから、勝ち星は最高の精神安定剤なのだ。もちろん、1着がなくても準優進出すればヨシ、という考え方もあるだろう。予選道中、彼らはどう得点を積み重ねていくかを計算しながら戦っているはずである。それでも、やはり本当に目指しているのは1着のみ。2R後の仲口の顔を見ると、そんな真理を改めて思い知らされる。

2006_0829_01_177_1  あ、今垣光太郎が整備室にいる! 昨日の10R前に行なわれたドリーム戦のスタート練習で転覆した今垣は、水をかぶったモーターを組み直しただけの状態で戦わねばならなかった。納得のいく調整をすることができなかったのだ。そこで今日、さっそく整備室に入った、ということなのだろう。当たり前の行動ではある。ただ、「とにかくペラ」と語っていた今垣が、こうしてモーターに手をつけている。それは、“整備の鬼”としての今垣が復活したことを思えば、非常に心躍ることだし、また自身の変化を望んでいる今垣を思えば、不思議なことでもある。なんとも複雑なのだ。それでも! 実を言えば、僕は整備室にこもるという“自然体”が戻ったように見えて、なんだか嬉しくもなったのだった。手にはピストンを2つ持っていたから、交換するかどうかはともかく、いったん本体を割ったのは間違いない。もしかしたら、これが好転のきっかけにもなるのではないか……そうも思いたくなる、今垣の姿であった。登場は8R。どんなレースを見せてくれるだろうか。

2006_0829_01_243  西島義則の体重が減っている! 出走表によれば、54kg。これは昨日の時点での体重だが、今朝の体重は52・5kg! 昨日から1・5kgほども減っているのだ。この調子でいけば、6日目には50kgまでは減らせるだろう。これは、ま、まさに、あのSG3連覇(2000年)の頃に見せていた減量パターンではないか! 西島義則、完全に本気モードのようである。実際、試運転から上がってきた西島は、気合乗り十分の歩様で、目つきも鋭い。長嶺豊さんに挨拶するときも、穏やかな表情にはなったものの、力強い目の力はそのままだ。明日も、今日のようにウェートダウンしているのか。今日のレースとともに注目してみたい。

2006_0829_12r_038  さて、なんだか涼しい今日の桐生、爽快な気分の中でも気になる山崎智也。前半は、整備室でペラを磨く姿を目撃した。実に真剣な表情で、やっぱりいつもとは違った気合を感じる。歩く足取りも、断然力がこもっているように感じるのは気のせいか。地元SGというこちらの先入観のせいではないと思うのだが……。(写真は昨日のドリームです)(PHOTO/中尾茂幸 黒須田=仲口 TEXT/黒須田守)


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本日の特注選手 2日目

おはようございます。MB記念2日目でございます。さっそく、本日の注目選手から。

2006_0829_01_292 今日は、白井英治です! 白井選手は、昨年の総理杯以来のSG参戦。その総理杯では、優勝戦でFを切ってしまい、SGには1年間出場できませんでした。つまり、このMB記念が復帰戦なのです。当Sports@Nifty「競艇特集」は、昨年の笹川賞からスタート。まさに白井選手とはすれ違いだったわけです。ついにSGで会うことができた白井英治、長身から繰り出す迫力のレースを思い切り堪能したいものです。ピットで見る白井選手は、常にキリッと男っぽい表情。大仕事の予感を漂わしているぞ。足はまだ万全ではないかもしれませんが、大穴として期待したいと思います。

それでは、今日もMB記念を楽しみましょう!(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)


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熱気の中で――初日、後半のピット

2006_0829_01_209 「クロちゃん、暑いなあ~」
 汗だくでピットをうろうろしていたら、長嶺豊師匠に声をかけられた。いやあ、ほんと、蒸しますね~。ここのピットは、熱がこもりますよね~。なあ、風が入ってこんから、ほんま、暑いわ。しばし、師匠と暑気談義。ようするに、暑苦しい僕を、師匠がねぎらってくれたのだ。いや、本当に蒸し暑いんです、桐生のピット。温度計を見ると、針は26℃あたりを指しているというのに、立っているだけでジトーッと汗が滲んでくるんです。暗くなって、気温が下がっても変わらぬ蒸し暑さ。いやはや、何より選手たちも大変そうであります。
2006_0829_01_042  で、思わず頭が下がったのが、日高逸子。グレートマザーは、こんな気候の中、とにかく動く動く! 今日は2走目が8R。で、宿舎に帰るバスの第一便は10R終了後に出るから、日高は当初、この便に乗って帰宿する予定でいた。ところが、発車時刻が過ぎても、日高は整備室から動かない。懸命の整備を続けているのだ。たしかに、整備室は冷房入ってます。涼しいんです。しかし、あれだけ熱をこめて整備をしていれば、涼気など関係ない。しかも、仲間がレースを終えて戻ってくれば、すぐに駆け出して引き上げに加わるのだから、蒸し暑いピットにいる時間もけっこう長いのである。日高を、女子の第一人者にしているのは、そしてSG常連にしているのは、こんな姿勢にほかならない。ようやく作業を終えた日高に「お疲れ様でした」と会釈をすると、日高はまさに聖母のごとき微笑み。うーん、素晴らしい! というわけで僕も、日高さんを見習って、暑い暑い言うのは今日で最後にします。自分の根性ナシが情けなくなった次第です……。

2006_0829_01_445  11Rは、「Goldenレーサー戦」と銘打って行なわれたが、なんとここに76期が3人も出走した。「Goldenレーサー」が3人! 瓜生正義、魚谷智之、そして横西奏恵である。勝ったのは菊地孝平で、魚谷が3着に入ったのが最高だったが、同期の絆を感じたのはレース後。カポックを脱ぎながら、3人はともにレースを振り返り合っていたのだ。5着という結果にやや表情を暗くしている横西に、魚谷が優しく声をかける。1号艇の白井英治が「スタート、速かったよな~」と声を上げたのを機に、「そうそう、速かった~」さらにスリットについて意見を交換し合っていた。横西が総理杯で偉業を果たした影には、やはり同期のつながりがあったのだと再確認(総理杯には、魚谷の代わりに原田幸哉がいた)。彼らとともに、総理杯の再現を目指せ、横西奏恵! あ、ちなみにスタートは、実際はそれほど速くありませんでした(白井がコンマ18でもっとも遅いスタート)。スリットを見ながら、コンマ14の瓜生が「あら? もっと速いと思った~」と首を捻ってました。

2006_0829_01_177  10R発売中、ドリーム戦のスタート練習でアクシデントが起こった。今垣光太郎が転覆したのだ。もう12Rまで時間がない! 大急ぎでモーターを組み直す今垣だったが、うーん、あまりにもツキがない……。ケガなどはまったくなかったことは不幸中の幸いではあったが、ここまで試運転を繰り返して、せっかく調整したのに、もう再調整の時間は残されていない……。ドリームは、6着に終わってしまった。
 ドリームのレース後、今垣は報道陣の質問に応えながら、ひたすらヘルメットをごしごしと拭いていた。まるで、やるせない思いを紛らすかのように、浴びてしまった引き波の水を取っていたのである。話す口調は決して苛立っていたり、落ち込んでいるようには思えないが、だからこそ逆に胸にしまい込んだ悔しさが伝わってくる。BOATBoy7月号でのインタビューでは、「以前は、負けたら実生活に影響するほど悔しかった。でも今はそれはなくなった」と語っていたが、それは自身の変化というよりは、精神をコントロールしようとしている姿であろう。愚直なまでに悩み、しかし「悩まないようにしている」という苦悩を自らに強いる今垣光太郎。最悪のスタートとなってしまったが、彼の真摯な思いが報われることを願わずにはいられない。
2006_0829_01_366  なお、その後の10Rでエンストした中野次郎も、「体は大丈夫です」とのこと。水をかぶってしまったモーターの組み直しに追われるレース後だったが、元気そうに飛び回ってはいた。不良航法も取られてしまい、予選道中は相当に苦しい局面ではあるが、このリベンジをなんとか今節中に果たすべく、明日からも次郎は全力投球するはずだ。

2006_0829_01_060  12R前、ピットにたたずんでいたら、笠原亮が現われた。「やることないなあ。ヒマだなあ」と、所在なさげにウロウロしてます(笑)。今日は1R1回乗りだったから、レース後にたっぷりと残された時間を、ペラ調整などでしっかり使った。先輩たちの明日の1走目の準備も終わった。すべての仕事は終了!……ほかに仕事はないものか。ない。困った。ヒマだ。でも仕事探してみよう。そんな感じでしょうか(笑)。いやいや、こうした姿勢が、笠原を若くしてSG覇者にまで押し上げたのだと僕は思う。
 じゃ、スリット写真でも見ますか、ということで、並んで掲示板を見つめていたのだが、自身の走った1Rの写真を見ながら、笠原がボソッと呟いた。「今の状態で、1Rをやり直したいなあ……」。ん? 1Rは4着だったのだが、ということは、足は上向いているということ?「かなり良くなったと思いますよ」。おぉ、良くなった! 1R後の調整で、どうやら足は来たようである。明日は7R1回乗り、1号艇! 出走表を見ながら、「うーん……」と唸ってしまうほど濃いメンバーではあるが(2号艇・松井、3号艇・濱野谷、6号艇・植木。たしかにすごいメンツ)、だからこそ1号艇でも好配当が望めるというもの。よっしゃ、明日は笠原を応援しつつ、狙ってみようじゃないか!

2006_0829_01_033  その7Rで笠原の強敵となる松井繁。9Rを完全無欠のマクリ差しで制し、最高のスタートを切ったこともあってか、とにかくご機嫌である。整備室の入口あたりで突っ立っていると、僕の持っている明日の出走表を松井が覗きに来た。しかも、笑顔で! 松井とはかつて、ここまで接近したことがなかっただけに、途端に緊張してしまったのだが……。
「明日、1号艇じゃありませんように!」
 えっ!? しかも、手を合わせているぞ。松井は明日、12R「SGタイトルホルダー戦」に出走することが決まっている。その枠順を、松井はまだ知らないわけだ。というわけで、僕は出走表をメチャクチャもったいぶって、松井の前に12Rの部分を差し出したのだった。
「おっ、4号艇! 7Rが2号艇。よしよし」
 満足そうにうなずきながら、控室に去っていく松井。うーん、松井、めっちゃご機嫌ですがな! 松井が去った後も、僕は心臓バクバクだったわけですが、この笑顔はまさにオーシャンカップで見せていたものと同じ!と確信した次第である。松井、王者モード全開! SG2連覇もかなりしっかりと輪郭が見えてきたはずの松井、明日は心中させていただきます!

2006_0829_01_219  さて、ドリーム1着でますます気になる山崎智也。レース後は、さすがに顔がほころんでいた。レース前は、ちょっとナーバスにすら見えるほど、透き通った気合を漂わせていたが、まずはホッと一息といったところか。地元SGなのだから、心に闘魂が宿らないわけがないのだが、それにしてもレース直前の引き締まった表情は、いつにも増して力強いと言うしかない。かなり本気で、狙いにきていると見たが、どうか。(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田守) 


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イン4連発!!…初日前半戦終了

 今日の桐生水面は穏やかな向かい風。どの戦法も通用しそうなコンディションなのですが、1Rがいきなり5コースまくりで万シュー、2Rは6コースのまくり差しでトリプル万シューという大波乱の幕開けになりました。
「こ、これは、どんな1日になるのか!?」
 と胸騒ぎが起こった途端に3~6Rまでイン逃げ4連発……このままインが押し切り続けるのか、はたまたダッシュ勢の猛攻が火を噴くのか。予断を許さぬ展開ではあります。


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早くも悲喜こもごも?――初日、前半のピット

Cimg1150  熱気むんむん。湿気もむんむん。暑い、そして熱い、初日前半のピット。特に、装着場は熱がこもりやすいのか、立っているだけで汗が滲んでくる(デブだからということもありますが)。ポケットから、佑ちゃんばりにハンドタオルを取り出して汗を拭いても、ああ、次から次へと流れ出る汗。
 そんななか、初日の選手たちは実に忙しそうにピット内を駆け回っているのだから、ただただ頭が下がる。試運転ピットには、水面に飛び出すタイミングを待つ艇たちがずらりと並べられ、その脇で作業をする選手たちの姿が見える。昨日、さっそくの大整備を施していた川﨑智幸がボートに乗り込んで、じっと試運転開始の合図を待っていた。その表情は、早くも真剣さに満ち満ちている。

Cimg1158  その4~5艇、隣には、仲口博崇が体育座りしていた。これもまた、試運転開始の合図を待っている姿なわけだが、どうにも元気がなさそうに見えるのは気のせいか。オープニング・カードの1Rでは、まさかの惨敗。つまずき気味のシリーズ初戦に、気分が晴れないのは、仕方がないことだ。とはいえ、今年に入ってのSGで、仲口はいまひとつ乗り切れていない。去年に比べれば、明らかに本調子を欠いているのだ。そんな流れの悪さもあっての、この姿、なのか。お盆開催では、通算1000勝を達成して、リズムアップで臨んだはずの今節。まだまだ始まったばかりだ、仲口頑張れ!

Cimg1139 「光ちゃん、いい感じじゃん~」
 笑顔で藤丸光一に話しかけたのは、濱村芳宏。2Rで接戦のなか2着に入った藤丸の走りを見て、濱村もご機嫌の様子だ。藤丸はニコッと微笑を返して、整備室へ。濱村はそのあとに続いて、整備室に向かおうとした。
 そこに声をかけたのは、市川哲也。どうやら、足合わせでの手応えについて、濱村に確認しに来たらしい。足を止めて、市川のほうに向き直した濱村は、それからかなり長い時間、市川の相談に乗っているのだった。先日、横西奏恵と話をしたのだが、「SGでも濱村さんがいるから、助けられている」と語っていた。頼れる先輩、なのだ。横西は直接の後輩だが、市川にとっては中四国といった程度のつながりしかないはず。それでもこうして、市川は濱村を頼り、濱村もそれに応える。濱村の人望を物語るワンシーンだった。うむ、濱村、応援したくなったぞ。

Cimg1145  1Rが本橋克洋-秋山直之のワンツー、3Rでは橋本久和が3着。地元・群馬勢は、上々のスタートを切った。3R後、橋本のボートを引き上げに総出となった群馬軍団、それぞれの顔はさすがに明るい。重鎮・江口に、身振り手振りでレースの様子を説明する橋本も、まずまずの初戦に顔はほころぶ。で、その群馬勢、今節はお揃いのオリジナル・スーツをまとっている。その由来について、後で聞けたら聞いてみます。

Cimg1148  早くも王者モード? 松井繁が、実にいい雰囲気で、ピットを闊歩していた。近畿地区の選手のボート引き上げには、穏やかな顔つきでピット内に現われるのだが、それが終わると控室へ一直線。もうほとんど手をつける箇所がない、という感じで、余裕の初日を送っているのである。完全復活を果たしたオーシャンカップ、あれから1カ月を経過して、さらに強烈なオーラを発散させる王者。「買ってください」、除幕式での宣言が完全に現実味を帯びていると思った。こんな松井が、やっぱり素敵だよなあ。

Cimg1137  さて、地元SG、初日ドリームは1号艇! やっぱり気になる山崎智也。ふと整備室を覗くと、本体を整備している智也を発見した。これ、実は珍しい姿である。智也は本体よりも、ペラで機力向上をはかるタイプ。もちろん本体をまったくやらないわけではないけれども、初日から整備室にこもる姿はほとんど見かけたことがないのだ。モーター自体に気になるところがあるのか、それとも地元だからこその調整法を知り尽くしているということなのか……。ひとまず、12Rを注目してみよう。その後、魚谷智之と談笑している姿は、いつもの智也でした。(TEXT&PHOTO/黒須田守)


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開会式!

2006_0829__004  気温急上昇の桐生競艇場。午後1時、モーターボート記念の幕開けを告げる、「開会式・選手紹介」が水上特設ステージで行なわれました! 汗が噴き出るような気候のなか、ステージ前を、立錐の余地ないほどに“ゲスト”(桐生では、ファン、お客さまをこう呼びます)たちが埋め尽くしました!
 今回の開会式は、“競艇の甲子園”よろしく、関東→東海→近畿→四国・中国→九州と、各ブロックごとに選手が登場。その後、桐生推薦→SG覇者→賞金王決定戦出場者、そして最後は地元の5名! 趣向を凝らし、このMB記念の意味合いをきっちりと表現する、素晴らしい開会式でしたね! 

2006_0829__112  ゲストの声援ベスト3は、山崎智也・植木通彦・服部幸男、でしょうか。意外に、といったら失礼ですが、予想以上の声援を集めたのは、桐生推薦・石渡鉄兵でした。
「桐生、ムチャクチャ得意です! 買ってください!」
 江戸川鉄兵と呼ばれる彼ですが、桐生も強い! 地元のファンたちも、それをよく知っているということでしょうね。

それでは各ブロックごとに気になる一言。

「池上さん、平石さん、滝沢さん……その他の埼玉の先輩たちの代表として、頑張ります!」(戸田代表・西村勝)MB常連組を押しのけての選出、西村、燃えてます。
「浜名湖代表・服部幸男。ベストを尽くします!」(浜名湖代表・服部幸男……って、かぶってますね)声援がめちゃくちゃ集まってました。
「♪住之江は~ 日本一やから~♪」(住之江代表・湯川浩司)湯川選手、すいません。何の歌だかわかりませんでした。
「桐生と姉妹都市の鳴門の代表として、頑張ります」(鳴門代表・濱村芳宏)へぇ~、姉妹都市の両方に競艇場があるんですね。
「昨日レジャーチャンネルを見ていたら、平和島で上島久男さんが6コースからチルト3度に揚げてまくって優勝したのを見て、感動しました。上島さんは58歳です。私もまだまだ頑張ります」(芦屋代表・日高逸子)JLC携帯サイト「競艇TV!レジャチャン」を見て、僕も感動しました(宣伝かよ)。

2006_0829__130 桐生推薦の選手たちは、他県所属でも「地元のつもりで」と口にしていました。オーシャンカップ制覇のあの人も!
「地元のつもりで、頑張ります!」(松井繁)
 おぉ、松井が地元のつもりで! モーターもいいようだし、SG2連覇も十分か!?

 開会式の最後に行なわれる選手宣誓。通常は地元の出場選手の中でもっとも若い選手が務めることが多いのですが、このMB記念は山崎智也!
「いい年して、こんなところに来て恥ずかしいんですが、精一杯頑張ります。(中略)MB記念は、“競艇の甲子園”と呼ばれているようですが、今年の甲子園決勝にも負けない感動できるレースをお見せしますので、最終日最終レースまで、ご声援のほどお願いします!」
 そう、日本中を熱くさせたあの試合よりも激しく、熱いレースが、今日から桐生で行なわれるのです! 全72レース、ひとつも見逃せないぞ!(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田)

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今日の特注選手 初日

おはようございます! いよいよモーターボート記念、開幕! 桐生は薄い陽射しが差し込む晴れ模様、なかなか暑い一日になりそうです。もちろん、熱い一日にも!

Cimg1115 今節も毎日、不肖・K記者の特注選手を1名、ピックアップしてまいります。初日は、飯山泰! 彼は、艇界には珍しい長野県生まれ。なんと、私と同郷であります。これだけでも思い入れるには十分ですが、彼とはもうひとつ縁がある。それは、9年前に制作した別冊宝島『競艇ツケマイ読本』で、本栖研修所に取材に行った際、当時入所半年を経過していた81期生二人にインタビューをしたのです。そのうちの一人が、飯山泰!(もう一人は、事故で引退された野口史郎さんでした)「本栖が2年でも3年でも(当時は1年2カ月)、競艇選手になれるなら絶対に辞めません!」と力強く語った彼が、ついにSGに登場! 着実に力をつけていった結果だと、デビュー前の彼を知る私としても、嬉しく思います。昨日のピットでは、同期の池田浩二や寺田祥と談笑する様子を目撃。妙なプレッシャーは感じていないようで、いきなりの大仕事も十分可能と見ました。あの日の飯山くんを思い出しつつ、立派に成長した彼の走りを熱く注目したいと思います。(写真はわかりづらいですが、左側でモーター持ち上げようとしているのが飯山。赤いシャツの後姿は憲吾です。TEXT/K)


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こんなシーンも見かけました――頑張れ、今村豊!

Cimg1098 前検航走を終えて、引き上げてきたのは市川哲也。後輩の辻栄蔵らによって、モーターが整備室に運び込まれるのを見届けると、ホッと一息です。そこに声をかけたのは、今村豊! もうニッコニコで市川と言葉を交わしています。市川も思わず頬が緩む……いい光景であります。

今村豊といえば、どうしても体調についての取り沙汰がされる昨今であります。私も、ついつい、「今節の今村は、どんな按配だろう……」と案じつつ、彼を見てしまうのですが、今節の今村豊、元気マンマンです! 市川以外にも、いろいろな選手に声をかけて、笑わせる姿も見えるし、整備室やペラ室への移動には駆け足! なんだか、とってもいい雰囲気なんです! 頑張れ、今村豊。今節はぜひとも、天才復活を見せてください!(K)


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SG気分、まさしく上々!――前検のピット

Cimg1093  こんなに狭かったっけ……。約1年ぶりの桐生、ピットに入ると、どうにも身の置き所に困るような感覚に陥った。去年のオーシャンカップで訪れたときよりも、一回り小さく感じたのだ。記憶を呼び起こし、さらに冷静になってあたりを見渡す。そうか、人が多いんだ。ようするに僕は、もっとも記者さんたちが密集しているあたりに立ち尽くしていただけなのでありました。そう、記者さんがたくさん! これぞSG! 選手、テレビクルー、報道陣で賑わうピットに、ただただ高揚している私であります。やっぱり、SGの賑わいって、最高っすね!

Cimg1130  そんな前検、選手たちの表情を一言で言うと、わりとリラックスしているなあ、である。本当の勝負は明日からなのだから、今から肩に力が入っているほうがおかしいのだが、少なくともピリピリしたムードは感じられない。選手たちは、わりと穏やかに時を過ごしている感じで、それは早くも本体を割って大整備にとりかかっている川﨑智幸でさえも、同様に見える。さらに、これがSG初出場となる赤坂俊輔も、特にカタくなることもなく、動き回っているのだ。正直、この空気の理由は、よくわからない。
 で、その赤坂は、ピットのあちこちで取材攻勢にあっていた。JLCのインタビューはもちろん、記者さんにも声をかけられ、質問に応えていく。そんな様子について、JLCでおなじみ、坂田博昭アナが「今日はもう、引っ張りダコ!」と冷やかすと、赤坂は「今日だけっすよ~」と苦笑いしてみせた。そうだ、赤坂俊輔、今節最年少のあなたに、たくさんの注目が集まっているのだ! そんななか、どんな闘い方をしてみせるか。結果はどうあれ、今節では抜けて若い彼にとって、このMB記念はでっかい経験になるだろう。3日目までの勝利選手インタビューを担当する坂田さんが、「インタビューブースで待ってますよ!」と追い討ちをかけると、赤坂の目がくにゃりと曲がった。うむ、初々しい!

2006_0828__187  今節初出場といえば、齋藤仁もその一人である。小気味いいレースぶりが関東のファンにはおなじみの齋藤、ようやくSGの舞台に辿り着いた。東京のファンからすれば、もっと早く出場していてもおかしくなかったと思える選手だ。その齋藤、前検日はとにかく笑顔が多い。同期の秋山直之とふざけ合ったり、そこに後輩の中野次郎も加わって、さらにふざけ合ったり。前検航走(スタート練習と展示)を終えてピットに上がると、同班の菊地孝平や秋山、笠原亮らにからかわれつつ、ニッコニコであった。「これがSG(の厳しさ?)か!」と何度も繰り返していたが、それもどうやら軽口の様子。とにかく、この平常心がなんだか怖く感じられるぞ。実際にレースを走ってみて、その表情がどう変わるのか。明日の齋藤に注目してみたい。

Cimg1092  そんな空気のなか、ちょっと眉間にシワが寄っているように見えたのは、中村有裕。もっとも、ピットではあまり笑ったりするほうではないだけに、いつものユーユーという気がしないでもないが、異質な雰囲気を放っているだけに、やはり目についてしまった。隣では、同県にして、秩父宮妃記念のワンツー・コンビ、守田俊介が作業している。どちらからともなく近づいては、何事か相談しながら、モーターとボートのセッティング作業に励んでいた。地元GⅡで見事な結果を出してきた二人、リズムは文句なしに上向いているはずである。それだけに、ここは一致団結して、滋賀支部ここにあり、を見せつけたいところ。H記者が愛する守田は、総理杯以来のSG参戦。H記者も応援してますぞ!

2006_0828__183  記者室で、ふと資料を見ていたら、菊地孝平の体重が50・1kgになっていた。あれ? 減量した? 作業を終えた菊地にその点を問うと、「あったりまえですよ~!」とおどけた後、ふいに真顔になって語り出した。「特に意識して減らすというよりは、自分を律して、食べる量も減らして、規則正しい生活を心がけているんですよ。そうしたら、自然に減っていって、51kgくらいで安定した。だったら、ちょうどSGだし、このまま減らそうって。ストレスなく、減量してるって感じですね」。そう、菊地は意識改革を自らに課し、その結果として、体重を減らすことに成功したというのだ。おそらく、その端緒は地元グラチャンのはずである。ぜひ当時の記事を参照してほしいが(「特注選手」のカテゴリです)、あの浜名湖での菊地は、明らかに以前と違って見えていた。グラチャンでは実を結ばなかったが、その効果は間違いなく、ここに来て出始めている。浜名湖・お盆開催での優勝、前節・秩父宮妃記念での優出、リズムが上がっているのも、菊地自身が変わった――一皮剥けたからに違いない。そして、迎えたMB記念。忘れてはならない。菊地はディフェンディング・チャンピオンだ。「2連覇という言葉は意識してないけど、いつでも勝ちたいと思って走ってるわけだから、今節も勝ちたい。自然体で頑張りますよ」。いろんな意味で強くなった菊地孝平から、目を離すな!

Cimg1134  このところ、「整備の鬼」である自分をいったん捨て去り、新たな境地を開こうとしているように思える今垣光太郎。ドリーム戦共同会見でも、「今節は、ペラを合わせることに専念したい」と宣言していたように、整備室で見かける機会は少なくなりそうだ。とはいうものの、今日はびっしりと整備室にこもっていた今垣。よく見てみると……整備というよりは、モーターを隅から隅まで磨いている、と見えた。いったん整備室を出ると、今度はボートをゴシゴシゴシ。一節間、ともに戦う相棒をいたわり、慈しむかのように、モーターとボートを愛撫する今垣。こういうところが、彼の素敵なところだと僕は思う。機力のほうは「悪くないです」とのこと。思えば、MB記念は2Vしている相性の良いSG。久しぶりに彼らしいレースを見たいぞ! 

2006_0828__017  今節、どうしても目を奪われるのは、やはり植木通彦である。グランドスラムなるか……本人にとっては、もう聞き飽きた言葉であろうが、どうしたってこれに注目しないわけにはいかないのだ。
 ドリーム共同会見に現われた植木は時折、笑顔すら見せていた。驚いた。桐生入りの際の様子を「澄み切った表情」と記したが、ここでも同様だったのだ。この点は、長嶺豊さんも指摘していた。「植木は、ええ感じやなあ」。長嶺師匠の目にも、植木の明鏡止水がごときメンタリティは、素晴らしく映るようだ。モーターについては、「普通だよね」とのことだが、これもまた驚かされる発言であった。これまでのドリーム会見では、他の選手が「植木さんが出ている」と証言していても、「え~っ? どこを見て言ってるんだろう?」などと首を捻ったりしていたのだ。ハッキリ言って、こんなにも不満を口にしない前検日の植木は珍しい。実際は、会見後も整備室にこもって、機歴簿などを見ながら、真剣な表情で作業をしていたのだから、植木の中で何か変化があったとしか思えない。そしてそれは、長嶺さんも言うとおり、非常に「ええ感じ」に映るのだ。歴史が塗り替えられる可能性、おおいにアリ! 今日を見る限り、そう思えて仕方がない。

Cimg1103  さて、地元SG! 気にならなきゃおかしいでしょう!の、気になる山崎智也。ドリーム戦共同会見では、わりと淡々と質問に応えていて、これまでの傾向からすれば、モーターにはまだまだ満足していない、という感じか。明日からもペラ調整に励むことになるのだろう。その後は、前検航走を終えた選手のボート引き上げを手伝いつつ、陽気な笑顔を見せていた。ひとまず、気分は上々。少しだけ言葉を交わしたのだが、実にスッキリした精神状態が伝わってきたぞ。いい気合が入っている、と見た。(PHOTO/中尾茂幸=齋藤、菊地 黒須田=その他 TEXT/黒須田守)


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H記者の「MB前検を斬る!」

 どもども、Hです。まずはドリーム戦のメンバーですが、複勝率ナンバー3にして6月の当地記念のVモーター37号機を引き当てた坪井より、複勝率36%の今垣光太郎のほうが目立っていました(あくまで伸び足ですが)。最近の光太郎は前検からヘロヘロボコボコにされる悲惨なケースが多かったので、今回はそれに比べればロケットスタートともいえるでしょう。ここは満を持して、横綱の称号を授けちゃいますぞ。
 誰もが気になる怪物モーター66号機を引き当てた池田浩二は、「なるほどな~」と納得できる伸び。石渡や菊地を軽~くやっつけていましたが、モンスター級かどうかはまだ未知数ですね。現状は「上位級であることは間違いない」とだけ記しておきます。
 他では、低調機ながら濱野谷憲吾の伸びがなかなかのもの。石川真二を楽々チギッた足は、不気味なオーラさえ感じられましたぞ。森高、松井、寺田、中野、辻もかなりの伸びで、前検での合格点を与えておきます。また、伸びはさっぱりでしたが中澤和志の回り足は要注意ですぞ!
 最後に、私の愛する守田俊介は相変わらずクジ運が悪く、複勝率32%のポンコツ機……もちろん前検の気配もサッパリでありました(涙)。
 例によって、独断の機力番付と前検時計の上位選手をアップしておきます。

●機力番付

    東     西
横綱 今垣光太郎 濱野谷憲吾
大関 森高一真  池田浩二
関脇 松井繁   寺田祥
小結 中野次郎  辻栄蔵
前頭 井口佳典  中澤和志

●前検時計の上位選手
①松井 繁 6・64
②白水勝也 6・65
②坪井康晴 6・65
②井口佳典 6・65
⑤上瀧和則 6・68
⑤仲口博崇 6・68
⑤菊地孝平 6・68

 松井さん、今節も暴れるんでしょうね~。


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エース66号機は池田浩二に!!

2006_0828__022  午後4時すぎから、競技棟の2Fでモーター抽選会が行われた。今節は飛び抜けた複勝率を誇る目玉エンジンが2機。58%!の66号機と56%の41号機だ。選手たちは思い思いに談笑をしているが、胸中ではこのふたつの数字が往来しているはず。
 予備抽選の結果、最古参の今村豊から登録番号順にガラポン機を回すことに。まずは6番目の濱村芳宏が、あっさりとナンバー2の41号機を引き当てたの。
 オ~ッ!
 期せずして他の選手から、歓声とも嘆息ともとれる声が漏れる。そのどよめきに包まれながら濱村は「キタ~? キタな~っ!!」とニンマリ。間もなく上瀧和則がガラポンを回すと、ほとんど数字も確認せずに「おっ、出た! 出たな~っ!!」と濱村に呼応する。で、実際に引いた73号機がナンバー5のモーターだと知ってから「ガッハッハ!!」。
 上瀧「やっぱ日頃の行いやで~」
 濱村「そや、日頃の行いやな~」
 ふたりでご機嫌に漫才をブッていた。
 一方、ナンバー1の66号機はかなりの難産だった。60台の数字が呼ばれるたびに、「オッ」とか「ワッ」という声が漏れるが、惜しくも末尾が違う。魚谷智之は「ろくじゅう……きゅう!」と聞いて「惜しい、(9の数字が)逆やがな~!」と叫んだ直後に、皮肉にもボートの数字が66。あまりの仕打ちにガックリ肩を落としていた。
2006_0828__084  そして、ついに垂涎のエース機を引き当てたのが、クールガイの池田浩二。この巡り合わせはツッコミが難しかったのか、それとも「ヤバイ奴がエース機を引いちまった」という思いがあったのか、リアクションはまったくといっていいほどなかったな。実際、このコンビはヤバイと思うぞ。
 他で特注モーターを引いたのは
●52号機・日高逸子…複勝率ナンバー3
●37号機・坪井康晴…同4位にして急上昇中
 今年になって大ブレークした坪井には、SG後半戦も天のご加護がありそうな気配だ。(Photo/中尾茂幸、Text/畠山)


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桐生に選手到着!

2006_0828__006  涼しく気持ちいい~風が吹き抜ける桐生競艇場のピット。午後2時過ぎから、MB記念出場選手が続々と競艇場に到着です! 一番乗りは地元の若大将・秋山直之。そういえば、去年のオーシャンカップでも一番乗りでしたね。愛車でやって来た秋山、元気ハツラツにピットに足を踏み入れると、さっそく入り待ちのファンの方たちに囲まれてました。1年ぶりの地元SG、いつもの全速全速また全速の走りを見せてくださいね!

2006_0828__027   若松オーシャンカップのピットでは、「クロちゃん、クロちゃん」とすっかり遊ばれてしまいました。そう、森高一真です。85期同期の井口佳典とともにタクシーで桐生入り、おぉ、これは先日のクイズ競艇ダービー・コンビではありませんか。井口が津、森高が丸亀からの推薦で出場となった今回のMB記念、若い二人に故郷の期待がかかります。で、森高、僕の顔を見ると、「おぉ、クロちゃん」とニコッ。なんだか嬉しい私でした。「俺たち、早く着いたほうかなあ?」と森高。「5番目です」と教えてあげました。でも、森高選手、すいません。本当は4番目でした。ま、どうでもいいことですが……。

2006_0828__029  巨大な車がピットにズドドドドーンと突入! おぉ、なんだなんだ。どうやら、バイクを収納するような車らしいっすね。ふとナンバーを見ると、「広島」。えっ、広島から車で!? 運転席には、山下和彦が乗っていました。はるばる自走で桐生まで! お疲れ様でございます。思えば、我々取材班がSGのピットで山下を見るのは初めて。山下、久しぶりのSGなのであります。なんと、2001年の賞金王シリーズ以来ですから、実に4年半ぶり! 広島勢は、今節は4名での参戦。強烈な面々の揃う広島軍団だけに、伏兵的な存在でしょうが、でっかい存在感を示すことを山下に期待します。頑張れ!

2006_0828__144  今節、最大の見どころのひとつが、「植木通彦、グランドスラム達成なるか!?」。その植木は、今村暢孝、白水勝也の福岡勢と一緒に、タクシーで現われました。気のせいかもしれませんが、いつものSG以上に、非常に澄み切った表情に見える植木。グランドスラムまでに残されたMB記念、勝つまでは毎年騒がれることになるのでしょうが、もちろん植木自身も多少は意識しているものと思われます。それでも、今日の植木を見れば、肩に力が入っているようには少しも思えない。最高の精神状態で桐生入りしたようにも見えました。前節優勝で、リズムは上向いてのMB記念。今節の戦い、刮目して見たいと思います。

2006_0828__157  午後3時前、徳島勢がタクシーで到着。濱村芳宏、田村隆信、そして横西奏恵! 総理杯で優出、女子としては史上2人目の壮挙を果たした横西が、5カ月ぶりにSGに登場であります。今節も当然、注目選手の一人となるわけでありますが、リラックスした様子でタクシーを降りてきたのが印象的でした。SGだからといって、決して気圧されることなく、一選手として栄光を目指す。もはや横西は女子選手の枠を飛び越えた、立派なSG記念級の選手だと思わせられる次第であります。桐生でも旋風を巻き起こすことができるか、おおいに楽しみにしましょう。濱村と田村も、いい表情で桐生入りしましたよ。

2006_0828__115  さて、桐生といえば、我らが気になる山崎智也の地元! 愛車で颯爽と登場した智也は、いつも通り、いや、いつも以上に、ファンの輪に囲まれておりました。サインや記念撮影が、いったいどれくらい続いたでしょうか。駐車場のほうで始まった緊急サイン会、覗いてみると、うはぁぁぁぁ、さすがの人気ぶりですなあ。昨年の桐生オーシャンをF休みで不在にしただけに、今節の気合乗りはいつも以上のはず。魂のレースが毎日、見られそうですなあ。あ、ちなみに、すぐ近くで濱野谷憲吾と中野次郎もファンと接しておりました(次郎選手、ピットに辿り着いたときには汗だくでした)。智也も憲吾も次郎も、ご苦労様です!

  というわけで、MB記念、始まります! 夏の夜のDRAMATIC KYOTEI、ただいまゴング!(PHOTO/中尾茂幸 TEXT/黒須田守)


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桐生でございます!

Cimg1090 取材班、桐生競艇場に到着いたしました! いよいよモーターボート記念が始まります!

桐生は今のところ、曇り空。暑さが鳴りを潜めていて、なかなか過ごしやすい気候であります。明日から開幕するSG・モーターボート記念。対岸には早くも横断幕がかかり、ムードはすっかりSG開幕!なのであります。

本日はこれより、選手到着からモーター抽選、前検まで取材、即日更新してまいります。最初の更新は3~4時くらいと思われますので、今しばらくお待ちください。そしてもちろん、明日からは毎日の熱戦を現地から更新してまいりますので、どうぞお楽しみに!

それでは、今節もどうぞよろしくお願いいたします!


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